ポケットモンスター蟲【本編完結】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。バイオとポケモン、二つの小説を毎日更新する生活にも慣れてきました。

今回はダフネVSキバナ。題名通りあのポケモンがついに進化。大活躍します。楽しんでいただけたら幸いです。


VSアブリボン

「…こんなんじゃ駄目だ…強くならなくちゃ…」

 

「ジュリさん…」

 

 

 ロビーの隅っこで体育座りして落ち込み、ぶつぶつ呟くジュリさんに、ヨハルと二人で何も言葉をかけられないでいる。急がないと、もうすぐ私の予約した時間だ。

 

 

「ジュリさん。今回は相手が強かっただけです。ジュリさんは十分に強いですよ」

 

「ちょっと技構成を見直せば勝てると思うよ。ジュリは強いから」

 

「うん…」

 

「私がジュリを観客席に連れて行くからダフネは行って。頑張ってね」

 

「は、はい…!」

 

 

 ヨハルにジュリさんを任せ、係の人の案内で宝物庫に向かう。ダブルバトル三連抜きというシンプルなジムミッション。正直兄さんと一緒のマルチバトルなら得意だが、ダブルバトルは苦手だが、弱音は吐けない。頑張ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで、ダブルバトルなんですかねこのジム…!」

 

 

 一回戦うごとに回復を厭わず行わないときつい。ジムトレーナー相手なのに毎回満身創痍になってしまい、今まで溜めてきたげんきのかけらを著しく消費している。わかってはいたことだが、アブリーが未だに進化してない我がパーティーではドラゴンタイプは天敵とも言っていい。むしろドラゴンタイプに有利なタイプがミミッキュしかいないのに突破したジュリさんはやっぱりすごかったんだなって。

 

 

「ふぅ…ここまで来ることができました」

 

 

 なんにしても、何とか突破はできた。ゴールは目の前だ。スタジアムのバトルコートに入る前に、今回出すつもりの四つのボールを手に持ち中のポケモン達と顔を見合わせる。

 

 

「クワガノン、グソクムシャ、ヘラクロス、アブリー…行きますよ!」

 

 

 そして私は、胸を張ってバトルコートに足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 

 

『続きましての挑戦者は、背番号064!むしポケモンだけでここまで来た驚異の蟲使い、ダフネ選手!対するはジムリーダー、キバナ!4VS4のダブルバトルです!』

 

「蟲ポケモン使いか…あいつを思い出す。なあ、本気を出していいか?ここまできたアンタの実力は疑いようもない本物だ。ドラゴンは宝物庫を守る門番…ジムチャレンジ最後の難関として、俺は立ちはだかるぜ!」

 

「できればお手柔らかにお願いしたいですが…本気の貴方に勝てないと、私の勝ちたい男には絶対に勝てない!受けて立ちます!」

 

 

 そして試合開始の合図とともに、キバナさんが繰り出したのはガブリアスとギガイアス。すなあらしが吹き荒れる。私はヘラクロスとアブリーだ。私はメガペンダントを握りしめ、キバナさんはメガリングに指をかざす。同時に溢れる七色のエネルギーが、メガストーンを持つポケモンの輝きと繋がった。

 

 

「今から荒れるぜ!止めてみな!ガブリアス!」

 

「共に、どこまでも強くなりましょう!ヘラクロス!」

 

「「メガシンカ!」」

 

 

 ヘラクロスとガブリアスは光球に包まれながら突撃し、角と爪を正面から激突。ぶつかり合いながらシルエットが変わり、同時にメガシンカを果たすと、力の限り押し返して共に後退、この場でのパートナーであるアブリーとギガイアスと、それぞれ並び立ち咆哮を上げた。メガシンカポケモンの激突で観客のボルテージが上がる。まだバトルは本格的に始まってすらいないのに、この熱狂だ。さすがはトップジムリーダー。

 

 

「行くぜガブリアス、あなをほる!ギガイアス、ステルスロックだ!」

 

「アブリー、ギガイアスに接近してしびれごな!ヘラクロスはロックブラストでステルスロックの展開を防いで!」

 

 

 キバナさんお決まりの戦法。アタッカーが攻撃し、ギガイアスがステルスロックをばらまく。それを妨害すればキバナさんのペースに持っていくことを阻止することが可能だ。ステルスロックをロックブラストでひとつ残らず相殺し、さらにしびれごなで麻痺させて連続でステルスロックをさせないようにする。今更ガブリアスが地面から飛び出してくるも、メガヘラクロスは宙に浮いたアブリーと共に跳躍して簡単に避けた。

 

 

「時間にしておよそ7秒。明確に指示しないでガブリアスがあなをほって飛び出してくるまでの時間です。タイミングさえわかれば、避けることも可能!ガブリアスに集中攻撃です!ヘラクロス、タネマシンガン!アブリーはマジカルシャイン!」

 

「ギガイアス、ストーンエッジ!ガブリアスはワイドブレイカーだ!」

 

 

 ギガイアスは痺れてそう簡単に動けないので無視。とにかくガブリアスを一方的に倒す。ヘラクロスとグソクムシャがいる以上、ギガイアスは何時でも倒せる。だから残して置いて問題ない。問題は、キバナさんのドラゴンポケモンに好き勝手暴れられることだ。ワイドブレイカーによるヒレの攻撃でタネマシンガンは打ち消されるものの、マジカルシャインは直撃。さらに空中でメガヘラクロスに組み付つかれたメガガブリアスは体勢を崩してそのまま地面に落下。殴り合いに発展する。

 

 

「インファイト!メガホーン!」

 

「ドラゴンクロー!ワイドブレイカー!」

 

 

 拳を。角を。爪を。鰭を。ノーガードで打ち付けあうメガヘラクロスとメガガブリアス。拮抗状態だ。

 

 

「ギガイアス!根性見せろ!ガブリアスに当てても構わねえ、ぶっぱなせ!ストーンエッジ!」

 

「ヘラクロス、距離を取ってタネマシンガン!」

 

 

 すると拮抗を破るべく岩の散弾を飛ばしてきたギガイアス。たまらず大きく後退して、タネマシンガンでの攻撃に切り替えるメガヘラクロス。しかしすました顔で爪と鰭を振るい距離を詰めてくるメガガブリアスには効果が薄かった。

 

 

「アブリー、突っ込んで!しびれごな!」

 

「あなをほる!」

 

 

 ならばと麻痺にしようと試みるが、地面に潜って避けられてしまった。だがアブリーにはドラゴンタイプの攻撃は無効。一切効かない。上手くアブリーを盾にしつつもう一度格闘戦に持ち込めば…

 

 

「ギガイアス、成功するまでステルスロック!」

 

「ヘラクロス、空を飛んで地上にロックブラスト!」

 

 

 メガガブリアスが地面に潜ってる間に、メガヘラクロスにロックブラストで岩石を撃ちまくってもらってどんどんフィールドを狭めて行く。地面から勢いよく飛び出して来たら岩に頭をぶつけてダメージを負うという作戦だ。さらに、岩がない空間をわざと作ることによって……

 

 

「ダメだガブリアス!そいつは罠だ!」

 

「ヘラクロス、タネマシンガン!アブリー、マジカルシャイン!」

 

 

 どこから飛びしてくるかを誘導もできる。飛び出してきたメガガブリアスは空振りし、着地したところに同時攻撃が挟撃。大ダメージを受け、さすがに膝をつく。

 

 

「ヘラクロスから潰せ!ドラゴンクロー!」

 

「アブリー、お願いします!」

 

 

 反撃のドラゴンクローを無効化するためにアブリーを向かわせるが、すばやさが足りない。ここでメガヘラクロスにダメージを負わせるわけには…!その瞬間、小さな翅を羽ばたかせて急ぐアブリーの体が光り輝く。これは…!

 

 

「進化だと!?」

 

「アブリー……アブリボン!」

 

 

 翅が大きくなり、体も大きくなったアブリーが進化したアブリボンが段違いのスピードでメガヘラクロスとメガガブリアスの間に割り込んでドラゴンクローを受け止め、なにやらわちゃわちゃ手を動かすアブリボン。何事だ?とポケモン図鑑を見てみると、むしのていこうを忘れて新たな技を覚えていた。

 

 

「かふんだんご!」

 

「ガブリアス!?」

 

 

 メガガブリアスにダメージを負わせ、怯ませる。その隙さえできればあとはヘラクロスの独壇場だ。

 

 

「ヘラクロス、タネマシンガン!」

 

「死なば諸共だ…じしん!」

 

「アブリボン、ヘラクロスにかふんだんご!」

 

 

 メガヘラクロスのタネマシンガンが炸裂する瞬間、まひしているギガイアスごと巻き込んでじしんを放つガブリアスに、アブリボンとギガイアスは戦闘不能。同時にガブリアスも元の姿に戻り倒れる。しかし、メガヘラクロスは健在だ。

 

 

「なんだと!?」

 

「かふんだんご…味方に使えば体力の半分を回復する技です!」

 

 

 アブリボンの置き土産で、メガヘラクロスの体力を全快近く残せた。これは、行けるかも…!




蟲ポケモンを活躍させる小説でかふんだんごを活躍させないわけがなかった。

・ダフネ
マルチバトルはともかくダブルバトルは苦手なのでドラゴンジムは正直旅の最初から勝てる気がしていなかった主人公。ここぞで進化したアブリボンの活躍でメガガブリアスを倒せたことで希望を得る。

・ジュリ
落ち込んでどこぞの風の剣士みたくなってる転移者。いつもの元気は何処に行ったのかと二人に心配される。

・ヨハル
弱い自分に絶望する気持ちは分かるのでジュリの元気づけを請け負った二重人格。わざ構成を見直せば、と地味にアドバイスする。

・キバナ
獣電戦隊みたいな台詞を吐いてるジムリーダー。普通はギガイアスから先に倒しに来るので、ギガイアスを麻痺させられて放置されガブリアスから集中攻撃されてペースが崩れた。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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