今回は主人公ズVSプラズマ団したっぱ軍団。括目せよ!楽しんでいただけると幸いです。
「ば、馬鹿な……そんなことがありえるのか!?」
「ど、どうしましたグレイ様?」
モニターに映ったその壮絶なる光景を見て、目に見えて狼狽えだすボスに、首を傾げるシュバルツを始めとしたその場にいる部下たち。その中でグレイの困惑が理解できたのは、同じ転生者のラウラだけだった。
「…なあグレイ。お前の願いは理解しているが…さすがに相手が悪いぞ」
「原作に置いて奴らが地方を越えるなど、なかったはずだ……百歩譲ってレッドが現れるのはいい!だ、だがしかし……ここはポケモンマスターズの世界だと言うのか!?」
「もう俺にも何言ってるかわからんぞ」
支離滅裂なことを言い出すグレイに呆れるしかないラウラ。洗脳されて忠誠は誓っていても、あくまで友人みたいな状態だ。駄目なことには駄目だとツッコむ程度の感性はあった。
「おい!レジギガスはどうしている!?」
「現在、こもれびの林付近の湖畔にてジムリーダーと交戦を開始しました!」
「そうか。ジムリーダー程度では止まらぬことはわかっている。このまま進軍させよう」
アクロママシーン改とはまた違う小型の機械を手にほくそ笑むグレイ。しかし根っからの凡人である彼は心を強く保てず、不安はやはりぬぐえず。
「どんな戦力が居ようと叩き潰せる。そのために用意したのがレジギガスで、シュバルツ、ヴァイス、お前たちも私自らがスカウトして集めた強豪だ。負ける理由はない。そうだろう?」
「ジムリーダーやチャンピオンが相手でもグレイ様に勝利を献上しましょう」
「グレイ様に言われてなけりゃあ撤退せずにチャンピオンをボコしてましたよ、アタシは」
「ああ。例え主人公が相手だとしても…俺が倒してやるから安心しろ。ただし一対一での話だからな」
「そうだろうとも。……しかし、あのトウヤがいるとは…どこまで俺を苦しめる…?」
そうモニターに映る青いジャケットの少年を見るグレイの瞳には、コンプレックスと憎悪に満ち溢れていた。
「今気付きましたがあの人は、ポケウッドの女優もしているチャンピオンのメイさん!?」
「セレナさんまで…なんで?」
今更になって集まってきた人たちの一人の正体に行きつく私。リオルガールでデビューして、今ではポケウッドの看板作品のどれにも出演している超売れっ子女優にしてイッシュ地方のチャンピオンだ。ヨハルが反応した人物は、カロスの元チャンピオンで超売れっ子モデルのセレナさんだった。有名人がいっぱい…
「あ、私のファンなんですか?いつも応援ありがとございます!メイです!」
「私はセレナよ。でもまあ、挨拶は後からにした方がいいかしら」
そう言ってジャローダとゲッコウガで襲ってきたプラズマ団のポケモンを一蹴する二人。かっこいいし美しかった。観客の無事が保証されてるなら戦わない理由はない。私達三人とサタリアも動き出す。
「アブリボン、かふんだんご!」
「ダダリン、パワーウィップ!」
「ガラガラ、ほねブーメラン!」
「エモンガ、アクロバット!」
トウヤさんとヒカリさん以外のジムチャレンジャー組で自然に一纏めになって応戦する私達。その後ろで、ユウリさんたち新旧チャンピオンの人たちが、観客として来ていたのかホップさんも加えて大立ち回りを演じていた。
「インテレオン、ねらいうち!」
ムゲンダイナだと周りを巻き込むと思ったのか怒りを押さえ、交代したインテレオンで観客スレスレを狙撃するユウリさん。
「エースバーン、かえんシュートだぞ!」
エースバーンがプラズマ団を蹴りつけつつ火球を形成、リフティングして牽制しつつ、遠くの敵へ火球を蹴りつけて吹き飛ばすホップさん。
「リザードン、ソーラービームだ!」
にほんばれ状態故にノーチャージで撃てる的確な空からのメガリザードンYのソーラービームでプラズマ団を薙ぎ払うダンデさん。
「リザードン、きあいだま」
次々にエネルギー弾を形成してお手玉の様に飛ばしてクールにプラズマ団を撃退するレッドさん。
「デンリュウ、10まんボルト!」
デンリュウの電撃で観客に当てることなく狙いを定めてプラズマ団を痺れさせるヒビキさん。
「メガシンカ!ジュカイン、リーフブレード!」
メガバングルから溢れる光でメガシンカさせたメガジュカインで目にも留まらぬ斬撃で次々にバッサバッサと斬り裂いていくユウキさん。
「エンペルト、うずしお!」
エンペルトの形成した巨大な水の渦に複数のポケモンとプラズマ団を巻き込み、纏めて壁に叩きつけるヒカリさん。
「エンブオー、ヒートスタンプ!」
クリムガンをエンブオーのアッパーカットで打ち上げ、自身も跳躍して炎を纏い隕石の様に叩き潰すトウヤさん。
「ジャローダ、グラスミキサー!」
ヒカリさんと同じように草の竜巻にポケモンとプラズマ団を巻き込んで振り回し、地面に叩きつけるメイさん。
「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」
「ジュナイパー、かげぬい!」
セレナさんとミヅキさんはタッグを組んで、ジュナイパーのかげぬいで動けなくなったポケモンに次々とみずしゅりけんを叩き込んで無力化していく。
「すごい…!これが、本当に強い人達の力…!」
私達も含めたこの場にいる実力者たちの、円を組んでの迎撃。ダークトリニティとコバルオンたち伝説ポケモン以外を瞬く間に撃破していく。私達はバトルコートのしたっぱを倒したが、レジェンドの皆さんは観客に当てずにプラズマ団だけ鎮圧していくのはさすがとしか言いようがない。
「コバルオン、アイアンヘッド!」
「交代、ピカチュウ。ボルテッカー」
すごいものを見た。伝説ポケモンであろうコバルオンの一撃を、レッドさんがリザードンと交代して繰り出したピカチュウが相殺したどころか一方的に吹き飛ばしたのだ。あの小柄な体で重量級の大型ポケモンに見えるコバルオンを吹き飛ばすとは…!あれが、ネットで語られる伝説の男の実力…!
「どこを見ている?隙ありだ餓鬼め!アーマルド!シザークロス!」
「アーマルド!?」
レッドさんに釘付けになっていた私を狙って襲いかかるプラズマ団の男。聞き覚えの名に振り向くと、申し訳なさそうに両腕を振り上げたアーマルドがいた。私の、アーマルド…!
「交代、クワガノン!」
アブリボンに右手を伸ばして掴まり地面を蹴って、ちょっと宙に浮いた私は体勢を変えてアーマルドのシザークロスを回避。交代してクワガノンを繰り出す。安心してくださいアーマルド。私達は、強くなりました!
「ねばねばネット!」
「なにい!?」
繰り出した粘つく糸の束でアーマルドごとプラズマ団を拘束。その手からネットボールをひったくり、アーマルドを一度ボールに戻してから繰り出し、歓喜のままに抱き着いた。ああ、ああ!何か月ぶりか!
「アーマルド!ああ、アーマルド!」
涙ながらに優しい抱擁を返してくれるアーマルド。家族を全員取り戻した。あとは、落とし前を付ける事だけだ。プラズマフリゲートを見上げる。シュバルツは、グレイは、なによりラウラさんは、あそこにいるはずだ。意を決し、ジュリさんとヤユイの手を掴んで未だにプラズマ団相手に怒りのままの無双をしているユウリさんに話しかける。
「ユウリさん!」
「なに!?」
「多分、ラウラさんはあのプラズマフリゲートにいます!私達が倒したいそれぞれの敵も、そこに!」
「…乗り込みたいってこと?」
「「「はい!」」」
私の意を理解したのか、一緒に頷くジュリさんとヤユイ。するとユウリさんは一瞬考え込み、隣で戦ってるダンデさんに話しかけた。
「そういうわけなのでダンデさん、私達ちょっと上に乗りこんできます」
「なに!?…いや、わかった。此処は我々に任せろ!覚悟を決めたトレーナーを止めれるわけがないからな!だが気を付けるんだ、奴らは容赦なく撃ち落としにくるぞ!」
「「「「上等!」」」」
大事な人を取り返すために、因縁の決着を付けるために。私達はプラズマフリゲートをキッと睨み付けるのだった。
ジュナイパーだって強いんだよ!(渾身の心の声)
・ダフネ
ついにアーマルドを取り返した主人公。シュバルツとの決着を望む。メイの大ファン。
・ジュリ
ちょっと動揺しっぱなしだが頑張って応戦した転移者。ラウラを取り戻すことを望む。
・ヨハル
ヤユイとして奮闘する二重人格。ヴァイスとの決着を望む。
・ユウリ
怒りを抑えて冷静に責務を果たすチャンピオン。ラウラを取り戻すことを望む。
・ダンデ
レッドのリザードンと共にWリザードンで大暴れしていたリーグ委員長。多分史上最強の委員長。最高責任者としてユウリ達に託した。
・ラウラ
転生者としての記憶は残ってるので勝ち目無しだと直感的に理解した洗脳中の元主人公。それでもグレイのために戦うことを望む。
・グレイ
因縁の敵らしいトウヤに敵意を向けるプラズマ団のボス。元々、自分じゃ勝てない敵を弾圧するためにレジギガスを手中にした。
・レッド
伝説の男。ピカチュウでコバルオンをブッ飛ばすとかいう頭おかしいことをやってる。
・ヒビキ
カントー・ジョウト地方のチャンピオン。デンリュウは例のPVから。
・ユウキ
ホウエン地方のチャンピオン。相棒はジュカイン。
・ヒカリ
シンオウ地方の元チャンピオン。相棒はエンペルト。
・トウヤ
イッシュ地方の元チャンピオン。グレイと因縁がある。相棒はエンブオー。
・メイ
イッシュ地方のチャンピオン。ジャローダが相棒。今ではポケウッドの看板女優に。
・セレナ
カロス地方の元チャンピオン。ゲッコウガが相棒。超売れっ子モデル。
・ミヅキ
アローラ地方のチャンピオン。ジュナイパーが相棒。ユウリと同じタイプの主人公でポケモンの長所を使いこなす。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。