主人公オールスターズ+ホップ+私達による大乱戦。いやほんと、チャレンジャーの中にヒカリとトウヤ見つけた時は目を疑ったよね。現実のポケモンの世界すごぉ…あとでサインもらいたいけど、今はお兄ちゃんを取り返すことが先決だ。ダフネの意に乗ってくれたユウリさんと共にプラズマフリゲートに乗り込みたいところだけど…とりあえず、乗り込むか!
「ジュリさん、高速で空を移動できるポケモンが必要になります。つまり…」
「ダフネのクワガノンと私のゴルーグだね。でも二人が限界だと思う」
「あ、それなら俺が力を貸すよ。プラズマ団相手だ、放っとけないからな!」
すると名乗り出てきたのはトウヤさん。たしかにプラズマ団と因縁がある人だけども。主人公に力を貸してもらうのはちょっと気が引けるなあ。
「行くぞ、レシラム!みんな、乗れ!」
クワガノンの脚に掴まれたダフネが、ゴルーグの背に私とヨハルが、レシラムの背にトウヤさんとユウリさんが乗り込み、飛び立つ。するとプラズマフリゲートの側面に付けられたいくつもの砲門が下に向き、氷柱の弾丸を飛ばしてきた。アレが迎撃装置か。だけど!
「クワガノン、むしのさざめき!」
「ゴルーグ、シャドーパンチ!」
「レシラム、クロスフレイム!」
この場にいるのはそれぞれのエースポケモンだ。技の一つで簡単に迎撃し、一直線にプラズマフリゲート目掛けて突き進み、上を取った。見下ろせば、甲板からこちらに向けてポケモンで攻撃しようとしているしたっぱたちがいた。
「ここまで来れば…と思いましたが凄い数ですね!」
「第三の英雄と呼ばれたゴルーグをなめるなよ!」
「どこで呼ばれたの…?」
「甲板にはプラズマ団がいっぱいいるね…」
「雑魚は俺が引き受ける、四人は奥に進んで目的を果たすんだ!」
そう言ってレシラムを甲板に下ろすと同時にハハコモリという蟲ポケモンを繰り出し、斬撃でしたっぱをバッサバッサと斬り倒していくトウヤさん。そちらにしたっぱたちが集中した隙を突いて、私達は内部に忍び込んだ。中にもしたっぱがいっぱいいたのでこちらもポケモンを出して応戦する。
「アブリボン、かふんだんご!」
「プルリル、シャドーボール!」
「タチフサグマ、クロスチョップ!」
「ウーラオス、すいりゅうれんだ!」
屋内でも十分に戦えるポケモン達で迎撃、吹き飛ばしつつ先に進むと、広い空間に出て。したっぱも巻き込む大津波…なみのりが襲いかかって来て私達は押し流されて戻されてしまう。その空間の中心には、ツンベアーを従えた白髪の美少女がいた。アレがヴァイスか。ヨハルの因縁の敵…!
「ハッハッハァ!ここまで来るとは大したもんだ。アタシと遊ぶ強者はどこのどいつだあ!」
「…本当にいた、ヴァイス。アイツの相手は私達が引き受けます。…ユウリさん」
「うん、ヨハル。なに?」
「私を推薦してくれてありがとうございます。おかげで、私はアイツにリベンジができる…!」
「そういうつもりはなかったんだけど…いいよ。頑張って、ヨハル!」
ヨハルが相手するので、私達は先に進もうとすると、それを許さないとばかりにヴァイスが立ちはだからんとする。
「いかせるかよ!ツンベアー、ふぶ―――」
「交代、ルガルガン!いわなだれ!行かせないのは、こっちだ!」
するといわなだれで私達とヴァイスの間に壁を作り、ヴァイスと向かい合うヤユイ。大丈夫かな…いや、信じるしかないか。
奥に進むとロックされた鉄の扉があって。立ち往生となる。
「この扉、カードキーがいるみたい!」
「ここは任せてください、アーマルド!シザークロス!」
「お、おおう」
するとダフネがアーマルドを繰り出して両断。次の部屋に入ると、そこはバトルコートの様な場所で。軍帽を被り戦闘服を身に纏った男が待っていた。シュバルツ…!ダフネの、決着を付けたい相手。シュバルツは私達を値踏みする様に目を向けると、ダフネに視線を寄せて口を開いた。
「その目。私に敵意がある目だな。だが忘れた。名乗れ、小娘」
「忘れたなら思い出させてやります。ジムチャレンジが始まる二ヶ月前…貴方に私の家族を奪われたトレーナーです!」
そう叫ぶダフネの前に出るのは、アーマルド。敵意を向けられても平然としている男はモンスターボールからクロバットを繰り出すと獰猛に笑った。
「そうか、あの強いアーマルドとクワガノンの持ち主か。思い出したぞ、自身の弱さに嘆き、泣いていたあの女だな」
「ラテラルジムでも会ってるんですがねえ…!」
「悪いな。私は救済したポケモンはともかく、トレーナーは覚えるつもりはない。言われないと思い出せん。決着を付けたいというのなら付けてやろう。…そこのチャンピオン」
「…なに。お前もここを通さないつもり?」
「いいや?チャンピオンが来たなら通せと言われている。ヴァイスの馬鹿は忘れていたみたいだがな。そこのワープポイントに乗れ、我らが新たな幹部がお前を待っているぞ」
「ここは私に任せて、二人は行ってください!」
「…ユウリさん。行きましょう。ダフネは強い。この旅で確かに強くなってるはずだから…!」
ダフネの言葉を信じて先に進む。ワープポイントというらしいゲームのポケモンでよく見るアレに乗ると、体が回転して別の場所に飛ばされる。真っ暗で広大な空間だ。何も見えない。続けてユウリさんも出てくる。すると、明かりがついて全貌が見えた。王様のいるような玉座の間の様な空間で、小さな山のようになっている台座の上にある玉座に、グレイが座っていた。
「よく来たな。てっきりトウヤが来ると思っていたが、お前は…ラウラの家族か?なんにしても予想だにしない人物がきたもんだな。そしてチャンピオンユウリ、よく来た。歓迎させてくれ」
「御託はいい。ラウラは何処だ…!」
「何を言っている?お前の後ろにいるじゃないか」
「っ!」
瞬間、私を担いで飛び退くユウリさん。今の今までいたそこに、マッスルによる拳が叩き込まれる。マッシブーン、ということは…!振り向くと、小柄な体に灰色の戦闘服の様な物を着込んだ長い赤髪の少女がいて。首元にプラズマ団のシンボルが描かれた白のマフラーを巻いて口元を隠し軍帽を深く被って顔を隠しているが、その声。間違いない…!
「おいおいグレイ。なにバラしてるんだ?この女は俺でもそう簡単に倒せないって言ったよな?」
「ラウラ!?」
「お兄ちゃん!?」
変わり果てた姿になった兄がそこにいた。男っぽい服ばかり来てたのに悪の女幹部みたいな出で立ちになって…!タイツとか履いたこともなかったんじゃないのか!
「…可愛い、けど!どうしたのその格好?ねえ、ラウラ。本当に、プラズマ団になってしまったの?」
「ああ、ユウリ。俺とグレイは同類でな?その目的に賛同して俺は味方になったんだ。至極簡単な答えだろ?そうだジュリ、お前も仲間にならないか?俺の知らない知識もあるお前なら…」
「黙って、お兄ちゃん。…ユウリさん、お兄ちゃんをお願いできますか」
饒舌に馬鹿なことを抜かすお兄ちゃんに我慢ならなくなって、黙らせるとユウリさんに任せて私はグレイの元に走る。よくも、よくも、よくも…!
「そうか、お前がラウラの言っていたジュリか。転移者と言う、私ともラウラとも違うがよく似た存在。お前も私に降るがいい。共に世界を…」
「黙れ三下。…やっぱり、お前。転生者か。しかも俺TUEEEE系の害悪オリ主ってやつ?」
「……なに?」
あろうことか私まで勧誘してきた馬鹿に、煽るように言ってやると眉を潜ませるグレイ。レジギガスを知っている時点でその答えは既にあった。問題はこいつが恐らく「神様転生」で、変な能力を持って転生しているかもということだ。お兄ちゃんは、あんなことを言う人じゃない。十中八九操られている。
「この世界で好き勝手して混乱をもたらしたばかりか、人の肉親を操って好き勝手して…!」
私の怒りに呼応してか、側に浮いていたプルリルが光り輝く。ああ、ここで、私の力になってくれるのか。
「私はお前を、許さない!」
「そうか。ならお前も力づくで仲間にしてやろう!」
玉座に座ったまま、マスターボールを握って色違いのメタグロスを繰り出すグレイ。私は進化したブルンゲルと共に構えた。絶対絶対、許さない!
雑魚を引き受けて現主人公を向かわせる前作主人公の鑑なトウヤさん。
・ジュリ
まさかまさかのグレイの相手を務める転移者。ポケモンの世界をめちゃくちゃに混乱させて、兄を操るグレイに対して絶対に許せない。その殺意からプルリルも応えてブルンゲルに進化した。第三の英雄ゴルーグが大好き。
・ダフネ
因縁の敵シュバルツとついに揃ったフルメンバーで激突する主人公。幹部相手だけどちゃんと主人公。
・ヨハル
因縁の敵ヴァイスと激突する二重人格。自分をここまで連れて来てくれたユウリに感謝の意を述べた。
・ユウリ
保護者枠なチャンピオン。操られたラウラと激突する。正直プラズマ団コスのラウラがかわいいからその点に置いてはグレイにナイス、らしい。
・トウヤ
レシラムで運搬役を引き受けた真実の英雄。プラズマ団相手だから全面的に協力する。甲板にいた大量のしたっぱを一人で引き受けた。手持ちにハハコモリがいる。
・グレイ
モニターにトウヤが見えて全力で迎え撃つ気満々で待機してたらユウリとジュリが来て肩すかしを喰らったプラズマ団のボス。ラウラからジュリの事は聞かされていて仲間にしようと思っていたが、ジュリに神様転生者だと見抜かれ殺意を向けられ、迎え打つ。
・シュバルツ
プラズマ団の幹部。救済したポケモンの事は覚えていてもトレーナーの事まで覚える気はない根っからの救済主義者。ダフネが取り返したことに気付き、激突する。
・ヴァイス
プラズマ団の幹部。全員纏めて侵入者と相手する気だった。ヨハルについてピンと来てないようだが激突する。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。