今回は地上の話。ジムリーダーVSレジギガス軍団となります。楽しんでいただけると幸いです。
一方其の頃、地上のワイルドエリアでは、レジギガスとメジャージムリーダー8人による大激戦が行われた。かといって敵はレジギガスだけでなく。
「くそーっ、我のレジエレキがこうも容易く操られるとは…!」
「ルミ博士見習いの四体もなかなかに厄介だな!」
レジアイス、レジロック、レジスチル、レジドラゴ、レジエレキ。レジギガスによって生み出され、モコウとルミが手に入れ、プラズマ団に強奪された伝説のポケモン達もまたプラズマ団のしたっぱの持つアクロママシーンにより操られて、レジギガスと共に進軍していた。氷と岩が散乱し、クレーターも生まれ、あちこち帯電し、炎が上がる。もはや地獄と化したワイルドエリアを、子供たちを引き連れた巨人が進軍する。
「とりあえずお前ら!死ぬ気で止めろ!街に入られたら洒落にならねえぞ!ジュラルドン、ワイドブレイカー!」
「言われずとも!エリートの務めです!ブリムオン、マジカルシャイン!」
「レジエレキを取り戻す!メガライボルト、かみなり!」
「よりにもよってひこうタイプの天敵が四体とか私帰りたいんですけどね!サンダー、らいめいげり!」
「伝説を三匹持っといて弱音吐いとる場合じゃなかとよ!モルペコ、オーラぐるま!」
「このまま進めばエンジンシティ直撃だ。行かせないぞ、プラズマ団!マルヤクデ、ほのおのムチ!」
「私の水で押し流す!カジリガメ、アクアブレイク!」
「ラウラさんのためにも頑張るんだな!アップリュー、Gのちから!」
メジャークラスジムリーダーズ8人の総攻撃。今季のジムリーダーで最も強い8人の総攻撃は、レジギガスが地面を掴んで引き上げた地盤でレジアイスたちとりまきにも当たらず完全に防がれてしまう。大陸さえ引っ張ったと言われるポケモンの所業に戦慄するジムリーダーズ。
「ダイマックスしてない分、あの時よりは弱いと思ってましたが相変わらずとんでもないですね…!」
「ムツキ、アイツを知ってるのか?」
「はい。二年前、UB事件が起こる直前にルミと一緒に戦いましたよ。見事にボッコボコにされて完敗しましたが。その時はダイマックスしてましたが、大方あの巣穴からプラズマ団が引っ張り出したんでしょう」
「…レベルにするとどれぐらいだと思う?」
「ポケモン育成が得意な私から言わせてもらうと…レベルにして100ですね。カンストです」
「マジかよっ」
ムツキの言葉にキバナだけでなく他の面々も冷や汗を流す。自分たちのポケモンは数値にして65ぐらいだ。間違いなくトップクラスのポケモン達なのであるが、まさしく桁が違う。ムツキの眼はジムリーダーたちにも知れ渡っている、その彼女が100というのなら100なのだろう。
「だからって諦める理由にはならないぜ!シュートスタジアムで戦ってる奴等の分まで、俺達が止めてやる!行くぞお前ら!」
「「「「「「「おう!」」」」」」」
そう言って全ての手持ちを繰り出し全面戦争の構えのジムリーダーズ。その時、レジギガスが動いた。地盤を力づくで持ち上げ、投げつけてきたのだ。さらにレジアイスのれいとうビーム、レジロックのいわなだれ、レジスチルのラスターカノン、レジエレキのサンダープリズン、レジドラゴのドラゴンエナジーのおまけつきだ。慌てて散開するジムリーダー達とそのポケモン達だが逃げれるはずもなく、各々大打撃を受けて吹き飛ばされるも同時に虹色の光が輝いた。
「「「「「「「「メガシンカ!」」」」」」」」
それぞれの主を守るように現れたのは、メガガブリアス、メガクチート、メガライボルト、メガプテラ、メガバンギラス、メガバシャーモ、メガラグラージ、メガジュカイン。それでも、技を耐えたことで満身創痍だ。
「技でもねえのになんて力だ……」
「さすがは伝説と呼ばれしポケモン達…」
「くそお、レジエレキめ…我相手でも容赦無しか」
「サンダーたちもやられてしまってもう後がありませんね!」
「でも駄目ったい。ここで負けたら兄貴たちにも顔向けできなか!」
「少なくともレジギガスを倒せば…気張って行こう!」
「その気張る元気もないのが現状だけどね…」
「粘り強く行きたいが、さすがに無理じゃな」
ただの一撃でほとんどの手持ちを倒されて心が折れかけているジムリーダー達。キバナやマリィ、最年長のカブが元気づけるも圧倒的な力の前にひれ伏しそうになっている。今までのお遊びのプラズマ団などお話にならないレベルで今回のプラズマ団はガチすぎたのだ。
「アハハハハハハ!さすがはグレイ様の采配!あのジムリーダーが手も足も出ないとは!」
「ここまで上手く行くなんてな!」
「ああ、俺達三人だけでジムリーダーを圧倒できるとは思わなかったぞ」
レジギガスの遥か背後で、木々に隠れてレジギガスたちを操るアクロママシーンを両手に一個ずつ手にするのはラウラの部下としてレジギガス捕獲に当たっていたエーダ、ボルドー、カーターの三人組だ。それぞれエーダがレジギガスとレジアイスを、ボルドーがレジロックとレジスチルを、カーターがレジエレキとレジドラゴをまさしく両手で操っていた。
「ここまで上手く行くと怖くなるわね」
「いや、ここまでばれてないのが奇跡だぞ」
「最悪逃げられるからいいけどな」
「「それな」」
仲良く談笑しながらジムリーダー8人を追い詰める三人組。ラウラの部下に選ばれただけはあり、的確な技を選んで的確な指示で蹴散らしている。ジムチャレンジャーになれば大成していたのではないかという手腕であった。
「ギガインパクトとれいとうビームよ!」
「ストーンエッジとラスターカノンだ!」
「サンダープリズンとドラゴンエナジー、行け!」
レジギガスがジムリーダーのメガシンカポケモン全てを宙に打ち上げ、集中砲火。さしものジムリーダーとはいえ、これを喰らえばひとたまりない。さらにギガインパクトの余波でジムリーダー達も吹き飛ばし、そのほとんどの意識を奪ったことで調子に乗った三人は表に出てくる。
「ざまあないわね、ジムリーダー!」
「俺達みたいなしたっぱにやられる気分はどうだ、ああん?」
「降参すれば命だけは助けてやるぜ?」
「…なるほどな。指示もなくなんで街を目指して進撃してんのかと思ったらお前らの仕業か」
進撃を一旦止めたレジギガスたちを背後に控えさせ、アクロママシーンを見せつけながら勝ち誇る三人組に、吐き捨てるキバナ。キバナとモコウだけがこの場で意識を残していた。
「我のレジエレキを返せ…そいつはな、我の希望となってくれたポケモンなんだ…」
「はいはい。感動話は聞き飽きたわ」
「誰が返すかバーカ!」
「勝手に返したらグレイ様に怒られるだろ!」
「…ポケモンがもういないからって調子に乗ってやがるな?」
「「「!」」」
そう言って立ち上がるキバナに、怖気づく三人組と、驚くモコウ。正直、全身を打ちつけられて意識を保つのもやっとの状態なのだ。それなのに、ポケモンがいないのに立ち上がるキバナに目を向ける。
「俺はトップジムリーダーだ。ポケモンが居なくても、街の人々を守る義務がある。なめんなあ!」
「っ、レジギガス!にぎりなさい!」
アクロママシーンを奪おうと飛びかかってくるキバナに、エーダは咄嗟に指示をしてキバナを握らせ、持ち上げることに成功。冷や汗をかきながらも勝ち誇る。
「今は手加減してるからいいけど、本気を出したらグシャッだ。謝れば許してやるわよ?」
「くっ…そうかいお嬢ちゃん。誰が伝説ポケモン使ってイキっている雑魚なんかに屈してたまるか」
「っ…死ね!にぎりつぶす!」
そしてキバナは潰れたトマトの様にぐしゃりと…そうは、ならなかった。空から飛来した緑の龍がレジギガスに激突し、大きく吹き飛ばしてキバナを解放させたからだ。
「な、何事よ!?」
「なんだなんだ!?」
「まだポケモン隠してやがったのか!?」
「いいや、違うよ」
慌てふためくエーダ、ボルドー、カーターにかけられる声。その声は緑の龍…レックウザから響いていて、ひょっこりと顔を出したのは1人の少年。
「もう安心してくれ、ジムリーダーの方々。僕が、いや…僕たちが、来た」
そう笑う少年、ユウキの上からは、巨大な鳥ポケモンホウオウが飛来しようとしていた。
レジギガス軍団と言う分かりやすい絶望VS主人公軍団と言う分かりやすい希望
・キバナ
ポケモンを失ってもジムリーダーの役目を果たそうと奮闘したトップジムリーダー。ダンデに挑み続けているだけに、諦めるという文字は存在しない。
・モコウ
レジエレキに襲われて結構気落ちしているジムリーダー。根性で何とか意識を保った。
・ムツキ
レジギガスと戦ったことがあるジムリーダー。レベル100だと見抜いたが、敵がひこうタイプに強すぎて拗ねた。
・ビート
エリートとしての責務を果たそうとしたジムリーダー。力及ばず、がらにもなく絶望する。
・マリィ
ジムリーダーのムードメーカー。アイドルらしく元気づける。メガバンギラスを使う。
・カブ
最年長として諦めないジムリーダー。メガバシャーモを使う。
・ルリナ
水の力で押し流そうとするも失敗。メガラグラージを使う。
・ヤロー
ラウラの代わりとして奮闘していた。メガジュカインを使う。
・ユウキ
ホウエンのチャンピオン。レックウザと共に隕石を破壊して世界を救った英雄。
・エーダ&ボルドー&カーター
ラウラの部下三人組。したっぱの中でも地位の高い面子で、大事な役を任された。逃げる算段はついてるらしい。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。