ポケットモンスター蟲【本編完結】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。最近日中も眠くてやる気が消えそうな事態になってます。完走するまで持たせたいところ。

今回は復活したラウラ率いる蟲ポケモンVSグレイ率いるBWキュレムと赤いゲノセクトの激突です。ポケモン蟲のW主人公ここにあり。楽しんでいただけると幸いです。


VS BWキュレムⅣ

「赤いゲノセクト!お前には過ぎた宝だぜ、グレイ!」

 

 

 なんで知ってるんだろう、ラウラさん。プラズマ団にいたからだろうか。それにしてはあまりにも分かりすぎていたが。半歩引いて攻撃を避けるなんて、まるで「直線状にしか高速移動できない」と分かっているかのように。私とユウリさんを置いてけぼりにして睨み合い、対峙するラウラさんと、BWキュレムの背に乗ったグレイ。満身創痍の私達じゃ口出しできない圧に怖気づいていると、先に口火を切ったのはグレイだった。

 

 

「同じ蟲でも、高スペックに改造された我がゲノセクトと比べ物になると思うな!テクノバスター!」

 

「ゲノセクト!」

 

 

 赤いゲノセクトの背中の砲台から放たれる火柱の様な一撃を、変形した紫色のゲノセクトに乗って回避するラウラさん。そのまま空中でラウラさんが飛び降りて来て、二体のゲノセクトは空中で何度もぶつかり合うが、明らかに紫色のゲノセクトが押されていた。

 

 

「ブレイズカセットか。くそっ、よりにもよって蟲ポケモンに効果抜群なカセットを選びやがって…」

 

「よそ見している暇はあるのか!?コールドフレア!」

 

「ハッサム、メガシンカ!エアスラッシュ!」

 

 

 放たれた冷気の塊と火炎弾の合わせ技に対し、ラウラさんはハッサムを繰り出しメガシンカ。冷気の塊をメガハッサムのエアスラッシュで破壊することでコールドフレアを無効化し、さらに目にも留まらぬ拳で炎を掻き消した。

 

 

「バレットパンチ」

 

「馬鹿な、初見でコールドフレアを攻略しただと…!?」

 

「冷気と炎がヤバいことぐらい、漫画を読んでれば分かるさ。お前も同じだろ」

 

「ぐぬぬ…」

 

 

 自慢げなラウラさんと、悔しげなグレイ。通じ合っているようだが、どういう理屈なのだろうか?

 

 

「ゲノセクト、上にニトロチャージ!ハッサムははたきおとすだ!」

 

「近づけさせるな、キュレム!ドラゴンクロー!ゲノセクトはテクノバスター!」

 

 

 赤いゲノセクトの火柱の様な砲撃を、直上に天井近くまで突き進むことで回避、天井付近まで行くと角度を変えて急降下して体当たりを浴びせる紫色のゲノセクトと、BWキュレムのドラゴンクローの爆発を高速移動と急停止を駆使して上手く避け、強烈な振り下ろしを叩き込むメガハッサム。落ちたのは、一見何の変哲もない氷だ。

 

 

「それは…!」

 

「とけないこおり。持たせるとこおりタイプの技の威力を上昇させるアイテムだ。大方、あの姿になったことでキュレムの技が全部こおりタイプがつくから持たせてたんだろうな。これでとんでもない威力は出せなくなったはずだ」

 

「ぬう…ゲノセクトもやられるとは」

 

「その赤いゲノセクト、実戦経験はないだろ。うちのゲノセクトは百戦錬磨でな、指示一つでどうしてほしいか理解し実行できる。…わかるか?小細工と高スペックに頼らないといけないお前の強さなんかよりも、ポケモンとの信頼関係に勝る強さの方が凄いんだよ!」

 

「黙れ!俺は主人公に勝ったんだ!ユウリに負けたお前と違って、俺は勝ったんだ!俺の力で!俺の強さを否定させるものか!あの女を狙え!ドラゴンクロー!シザークロス!」

 

 

 意味の分からない言葉を羅列して激高し、BWキュレムと赤いゲノセクトにラウラさんを襲わせるグレイ。私とユウリさんが咄嗟に飛び出そうとするも、ラウラさんは冷静にグレイを睨み付けてボールを二つ手にしていて。思わず、ユウリさんと揃って立ち止まる。

 

 

「…マッシブーン!フェローチェ!」

 

 

 ドラゴンクローの一撃は規模の小さくなった爆発ごとマッスルが受け止め、超高速で襲いかかった赤いゲノセクトは目にも留まらぬ蹴り上げで天井まで蹴り飛ばされる。マッシブーンとフェローチェ、ラウラさんの持つウルトラビーストだ。戦闘不能とまではいかないが力なく落ちてきた赤いゲノセクトをボールに戻したグレイはわなわなと震えて怒りの雄叫びを上げた。

 

 

「準伝説ごときでェ!蟲ごときでェ!俺の最高傑作がやられてたまるかあああ!こごえるせかい!」

 

「本当に強くなるのに必要なのは、スペックでも伝説なんていう肩書なんかでもない!ポケモンへの愛だ!強い信頼関係だ!それがないお前に、蟲狂いと呼ばれた人間として負けるわけにはいかねえ!マッシブーン、グロウパンチ!フェローチェ、とびひざげり!ハッサムはバレットパンチ!ゲノセクトはニトロチャージだ!」

 

 

 冷気が吹き荒れ、炎が燃え上がり、雷が落ちて弾ける中を、突撃するマッシブーン、フェローチェ、メガハッサム、ゲノセクト。それは、主人を信頼している故の特攻だと目が語っていて。しかし届かず。四体は弾き飛ばされてしまい、慌てたラウラさんがボールに戻した。あれほどの猛攻でも、抑えられるなんて…!

 

 

「蟲が竜に勝ててたまるか!もういい、お前はいらん!死ね!フリーズボルト!」

 

「させるか!すいりゅうれんだ!」

 

 

 無防備なラウラさんを突き刺さんと放たれる電撃を纏った氷柱の連射を、自らが背に乗ったウーラオスの拳で打ち砕いたのは、ユウリさん。振り向いてラウラさんを視線を合わせると輝く笑みを浮かべた。

 

 

「うん、ラウラはやっぱり私の大好きな人だ!だからもう、手は出させない!」

 

「言ってろ!ゲート・オブ・キュレム!」

 

「インファイト!」

 

 

 続け様に放たれる、ミサイルの連射の様な氷柱の爆撃を、殴り、蹴り、破壊していくユウリさんとウーラオス。だがしかし目の前の床に突き刺さった氷柱が放電し、痺れたウーラオスは膝を突き、体の自由がきかないのかその背から落下してしまうユウリさん。

 

 

「こうなったら…こっちだ、僭王!」

 

「…誰が僭王だ貴様!フリーズボルト!」

 

 

 とどめを刺さんと迫るグレイとBWキュレムだったが、せんおう、と呼ばれたことで激高し、デンチュラを背中にくっ付け糸を天井に伸ばし空中に舞い上がったラウラさん目掛けて電撃を纏った氷柱を次々と生成しては連射する。ユウリさんを庇っての動きだ。その時、ラウラさんがこちらを向いて頷いていて。私がやれ、と言う事なのだと気付く。そうか、今なら…!でも、どうすれば?

 

 

「気になるのはずっと背に乗っているグレイ。でもコードとかは見えないから機械で制御している可能性は限りなく薄い…プラズマ団が持っているアクロママシーンで操るメリットはマスターボールがあるからない…ならなんで、あんな近くに?自分も凍り付いたり被害を受ける可能性もあるのに…」

 

 

 頭の中じゃ纏まらないため、小声で素早く口に出して考える。私を守っているクワガノンとアーマルドは心配げにこちらを見ていた。

 

 

「制御…制御?そうだ、冷気と熱である炎と雷を同時に扱うなんて、危険そのものだ。もしかしてあの爆発は、自身の体内の相反するエネルギーを外に放出しているから…?だとしたら、グレイが背にいるのは…限界を見極めるため?なら狙いどころは……」

 

 

 わかった。推察でしかないけど、グレイが背中にいる理由がそれしか思いつかない。だとすると、BWキュレムは不安定なエネルギーの塊だ。それを暴発させれば……だとするならば、狙いどころは一つ。

 

 

「戻って、クワガノン、アーマルド!」

 

 

 私を庇っていてくれた二体を戻し、取りだしたるは傷付いたもののやる気は十分な私の相棒。一番の新入りだが最高の相棒にまでなったこのポケモンで、決着をつける。

 

 

「この一撃で決着を!狙いは楔です、ヘラクロス!」

 

「なに!?」

 

 

 メガヘラクロスが、蒸気を噴出して高速で突撃する。グレイが気付くももう遅い。上空からはデンチュラの糸でスイングしたラウラさんが。下からはメガヘラクロスが迫り、どちらを迎撃するかを選ぶ羽目になる。その一瞬の迷いさえあれば、メガヘラクロスが到達するには十分だった。

 

 

「しまっ…」

 

「メガホーンです!」

 

 

 超高速の角の一撃が、BWキュレムの胸元に突き刺さった楔を破壊する。瞬間、全身から炎と電気エネルギーを漏れさせるBWキュレム。やはり、あのエネルギーを制御するには楔が必要だったんだ。

 

 

「きさっ…貴様、脇役の分際でよくも…!」

 

「グレイ!…俺の可愛い妹…分をよくも凍らせてくれたなあ!」

 

「ぐあああああああああ!?」

 

 

 そして、BWキュレムから飛び降りて逃げようとしたグレイの背中に、スイングキックが突き刺さり、グレイが吹き飛んでいくのと同時にラウラさんとメガヘラクロスが離脱して。爆音とともに眩い光が、私の視界を埋め尽くした。




W主人公の活躍でついにグレイを撃破です。

・ダフネ
ラウラの凄さに置いてけぼりになってた主人公。ラウラから託され、見事BWキュレムの弱点を見抜き撃破した。決めるところはビシッと決める。

・ラウラ
相変わらずのトレーナー力を見せつけるもう一人の主人公。ポケモンへの愛と信頼関係が強さの秘密。グレイを僭王呼ばわりした。ダフネを信頼している。ジュリを凍らされた恨みからスパイダーマンの様なキックでグレイを蹴り飛ばす。

・ユウリ
ちょっと置いてけぼりになってた主人公。無防備なラウラを守る王子様…のつもりが結局守られた。

・ジュリ
ヌケニンをダフネに渡した後ずっと観戦していた人。そろそろヤバいと思っていたら爆音と光に飲み込まれる。

・トウヤ&シュバルツ
隅っこでくたばってる。

・グレイ
ラウラ相手に意趣返しの如くとことん翻弄され、見下して目にも留めてなかったダフネの一撃で敗北したプラズマ団のボス。ついでに背中を蹴り飛ばされる。BWキュレムのエネルギーを観測するために背中に乗っていた。何気に頭脳だけでエネルギーをいつ放出すればいいか分かるなど無駄にハイスペック。

・赤いゲノセクト
とくせい:ダウンロード
わざ:シザークロス
   テクノバスター
   ニトロチャージ
   てっていこうせん
もちもの:ブレイズカセット他
備考:むじゃきな性格。暴れることが好き。プラズマ団驚異の科学力により、通常のゲノセクトと共に現代に復活した古代の蟲ポケモン。ラウラのゲノセクトとは兄弟の関係で技構成も同じ。性格が悪く、なぶり殺しにしてすぐには倒さないで楽しめるだけ愉しんでから倒すという悪癖を持つが、実戦経験は浅くそこを突かれてラウラのゲノセクトとフェローチェに敗北したが戦闘不能にはなっておらず…?

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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