今回はセミファイナルトーナメント開始。楽しんでいただけると幸いです。
※2022/09/25:三次創作関連で執筆が止まってましたが修正が完了したので近いうちに再開したいと思います。
VSコロトック
「あんなこともありましたが始まりました!ガラルリーグセミファイナルトーナメント一回戦!」
観客席で見守るダフネとヨハルに手を振り、私は眼前の相手に向き直る。あの事件から二週間と間を開けたが、無事開催されることになったセミファイナルトーナメント。お相手は、レジェンドの一人。正直勝てるか分からない。対戦表はこうだ。
第一回戦:ジュリVSコウキ(ヒカリ)
第二回戦:ダフネVSサタリア
第三回戦:ヨハルVSダビ(トウヤ)(勝った方はそのまま決勝)
上手く勝ち進めば次にダフネ、決勝戦でヨハルと当たる。それまでは負けられないな。しかし相手は元シンオウチャンピオンのヒカリさんだ。強敵なのは間違いない。
「第一回戦!ルールは伝説・幻禁止の5VS5のシングルバトル!先日の事件でも活躍したプラズマ団も震えるゴースト使いジュリ選手VSシンオウ地方の元チャンピオンという異例の経歴を持つチャレンジャー!コウキ改めヒカリ選手の対決です!」
「お願い、ブルンゲル!」
「いくよ、コロトック」
私は様子見のブルンゲル。相手はガラルにはいない蟲ポケモン、コロトックだ。やっぱりシンオウのポケモンで来たか。
「おおっと!ガラルでは見られないコロトックだあ!どんなバトルを見せてくれるのか!?」
「ブルンゲル、シャドーボール!」
「コロトック、シザークロスで防いでうたう」
「っ!?」
やられた。こちらは様子見だったのにいきなり容赦なく必殺で来た。蟲ポケモンでもコロトックだけの特徴とも言えるバイオリンの弓のような両腕を交差して振るってシャドーボールを切り裂いたかと思えば両腕をバイオリンに見立てて優雅な音楽を弾き鳴らして音色の様な鳴き声で歌い、ブルンゲルを眠らせるコロトック。お兄ちゃんが蟲ポケモン好きな理由、分かる気がするなあ!えげつない!
「ブルンゲル、起きて!」
「優雅に行こうか、コロトック。つじぎり!」
呼びかけてみるもぐっすり眠るブルンゲルに、優雅にステップを踏んで高速で移動してすれ違い様に二回、十字状に斬り裂くコロトック。こうかはばつぐんだ。私の計算が正しければあと一回喰らえば戦闘不能になるだろう。うたう、シザークロス、つじぎり…あと一個の技をどうにかして引き出したい。起きさえすれば、あの厄介なコロトックを道連れできるのに…!
「お願いだから起きて、ブルンゲル!」
「一回だけつじぎり!」
「みちづれ!」
目を覚ますブルンゲルだったがしかし、妙な指示を受けたコロトックが、本来二回斬り裂くはずの一撃を一回だけにとどめたことで戦闘不能にならず失敗に終わる。何を……体力を残す利点があるとでも…まさか、最後の技の正体は…!
「させるなブルンゲル、みずのはどう!」
「貫け、とどめばり」
なんとかギリギリ形成した水の塊を貫く槍の様な一撃が、ブルンゲルの眉間に突き刺さり戦闘不能にした。とどめばり、その一撃で相手を倒すと自分のこうげきのランクが3段階上げるむしタイプの技だ。してやられた。もう、コロトックは止まらない。…切札を切って速攻で倒すしかない。
「行くよゲンガー!
ゲンガーを出すと同時にメガシンカ。やる気満々のメガゲンガーと、不敵に構えるコロトックが睨み合う。もう好きにはさせない!
「うたう」
「あやしいひかり!」
歌わせない。コロトックが歌う動作に入る前に紫色の光で混乱させるメガゲンガー。決まった。細かい動作が必要なうたうはもう、行使できない。
「シャドーボール!」
「シザークロス!」
シャドーボールを纏ったパンチを、交差した腕で防御するコロトック。しかし所詮は蟲、力不足で押し切られて押し倒し、口を開くメガゲンガー。
「ヘドロばくだん」
そして口から吐き出した毒の塊でコロトックを戦闘不能に追い込んだ。これで1-1。なんとか難敵を倒した。メガゲンガーをボールに戻して代わりにミミッキュを繰り出す。何が来てもこれでなんとかなるはずだ。
「暴れていいよ、ラムパルド!」
繰り出されたのは化石ポケモン、ズガイドスの進化系であるラムパルド。これまたガラルでは見ないポケモンだ。特性は、かたやぶり。ミミッキュのばけのかわが通じない。
「っ、交代!ダダリン!」
咄嗟に交換する。ラムパルドはいわタイプだ。ブルンゲルがやられたのが痛い。だけどダダリンはくさタイプの技とアンカーショットがある。…かたやぶりってはがねつかいも無効化するんだっけ?どうだっけ?まあいいや、効果抜群なのは変わらないし!
「アンカーショット!」
「しねんのずつきで弾いて!」
放たれた錨の一撃を、硬い頭を振るって弾き飛ばすラムパルド。弾かれた錨が逆にダダリンに激突し、ふらついたところにそのまま突進してきた。
「ダメおし!」
「ギガドレイン!」
こうかばつぐんのあくタイプの技。しかも、直前にダメージを受けていると威力が倍になるという恐ろしい技だ。弾かれたアンカーショットを自分で受けてしまったダダリンには効果的だ。しょうがない、ここは交換して…いや、待てよ?ラムパルドといえば、昔ゲームで自分で育てた時によく使ってた技が…ボールを出すそぶりをするだけにとどめると、やはり仕掛けてきた。
「おいうち!」
「ギガドレイン!」
「っ!?」
交代すると思ったのかおいうちを放って来たが、体力を奪い取ることで耐える。だよね、対人戦に置いて便利だもんねおいうち。チャンピオンになった人が覚えさせてないわけがない。そして多分、最後の技はもろはのずつき。ならばこのまま押し込む!
「パワーウィップ!」
「しねんのずつき!」
「拘束して!」
振るった蔦の一撃が弾かれたのを利用してしならせ、グルグル巻きに拘束。しかしやはりというか力づくで振り回されてしまうが、ダダリンの真骨頂はここからだ。
「アンカーショット、ゴーストダイブ!」
振り回され、地面に叩きつけられる勢いを利用して、錨を射出してさらにラムパルドを拘束しながら影に飛び込むダダリン。そのまま叩きつけられた勢いを利用してラムパルドを引き摺りこみ、影から飛び出して舵輪を回転させて大きく振り回す。
「面舵いっぱーい!」
「っ、ラムパルド!もろはのずつき!」
グルングルン振り回されて何度も何度も地面に叩きつけられるラムパルドだったが、何度目かの激突の際に足を地面に踏みしめて渾身の力でダダリンを引き摺りおろし、とんでもない勢いで振り下ろされた頭突きが激突。ダダリンの舵輪が破壊されて戦闘不能、ラムパルドはそのまま残骸に倒れ伏す。
「だ、ダブルノックダウンだぁ~!」
実況の声と共に歓声が上がるが、こちらとしては最悪だ。唯一知っているヒカリさんの手持ちであるエンペルトに対する貴重な打点がやられた。なんて判断力だ。これは厳しいぞ…。
「ムクホーク!」
「ゴルーグ!」
待って。ノーマルタイプは普通にきついんじゃが。ゴーストタイプだからムクホークの主力であるインファイトが効果ないのはいいが、こちらの主力のゴースト技も通用しない。一応飛べるゴルーグを出したがメインウェポンのじだんだはひこうタイプ故に当たらないし、シャドーパンチも効果がない。あれ?詰んだ?
「ヘビーボンバー!」
「つばめがえし!」
鋼と化した拳を振り下ろすゴルーグだがしかし、軽々と避けられて一撃を受ける。防御力があるからあっちもじり貧らしい。よし、このまま…!そう思った矢先だった。
「とんぼがえり」
「え?」
鋭い蹴りを入れたかと思うと翻ってヒカリさんのボールに戻って行くムクホーク。代わりに繰り出されたのはエンペルト。あ、終わった………。
致命的に相性が悪い相手との戦い。
・ジュリ
いきなりレジェンドと戦うことになった転移者。怪我はほぼほぼ完治した。相手のポケモンのことが分かっているからこそ勝てるか勝てないかすぐわかってしまう。
・ヒカリ
コウキと名乗ってジムチャレンジに参加していたシンオウ地方の元チャンピオン。手持ちはエンペルト、コロトック、ムクホーク、ラムパルド、???。ポケモンの好みに合わせた戦い方をする。
・コロトック♀
とくせい:テクニシャン
わざ:うたう
シザークロス
つじぎり
とどめばり
もちもの:なし
備考:おだやかな性格。のんびりするのが好き。優雅に舞うように戦う。
・ラムパルド♂
とくせい:かたやぶり
わざ:もろはのずつき
しねんのずつき
おいうち
ダメおし
もちもの:なし
備考:ゆうかんな性格。力自慢。パワーでごり押す戦法を取る。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。