今回はダフネVSサタリアその1。楽しんでいただけると幸いです。
ジュリさんが敗北するとはさすがは元チャンピオンですね、ヒカリさん……サタリアに勝ったら彼女と戦うことになるわけだが……元チャンピオンってずるくないですか?
「一回戦目とは思えない激戦を制したのはヒカリ選手!続きましてガラルリーグセミファイナルトーナメント第二回戦が始まります!」
アナウンスに応えてバトルフィールドに出て行く。反対側からはユニフォームの上からピカチュウパーカーを身に付けたサタリア、ガラル鉱山以来の戦いだ。思えばあれはジュリさんと出会うよりも前だったな…私にとっての最初のライバル、それがサタリアだ。
「第二回戦!ルールは伝説・幻禁止の5VS5のシングルバトル!先日の事件におけるプラズマ団攻略の立役者の蟲使いダフネ選手VS恋する稲妻チャレンジャー!サタリア選手の対決です!」
「まさか再戦がここまで遅くなるとは思いませんでしたよ、サタリア」
「こっちの台詞だよ。でもやっぱり残ったね、そう来ないと!」
私はネットボールを、サタリアはクイックボールを構える。いざ、勝負…!
「トゲデマル!」
「クワガノン!」
繰り出されたのはまるまりポケモン、トゲデマル。たしかでんき・はがねタイプだ。私は相手がでんき使いだと分かっているためじめん技が使えるクワガノンだ。
「一気に決めますよ!クワガノン、あなをほる!」
「そんなのまるっとお見通しだ!トゲデマル!ジャイロボール!」
クワガノンがいきなり地面に突き刺さり穴を掘って地中に潜ると、トゲデマルは片足で立つと横に高速回転。独楽のようにフィールドを縦横無尽に走り出し、地中にいるクワガノンに居場所を捉えさせない。
「そのままあぶり出せ!ミサイルばり!」
さらに回転したままミサイルばりを発射、雨霰の如く降り注いだミサイルばりはフィールドを次々と破壊していく。このままじゃクワガノンの居場所が割り出される…!?
「自分を中心にむしのさざめき!」
ならばと円形にむしのさざめきを放ち、ミサイルばりを叩き落としていく。居場所がばれそうならこっちからばらしてやる!
「そのまま突撃!」
「びりびりちくちく!」
そして地面から飛び出して高速で突撃し顎鋏を叩き込むクワガノンに、さらにとげとげになったトゲデマルが激突。ジャイロボールの回転+ミサイルばり乱射+びりびりちくちくによるとげとげと放電でとんでもないことになっているトゲデマルにパワー負けしたクワガノンは大きく空に弾き飛ばされてしまった。
「なんの!ねばねばネット!」
「かみなり!」
しかし弾き飛ばされる勢いのままねばねばネットを飛ばしてトゲデマルを拘束、吹き飛ばされる勢いのまま一緒に引っ張って一本背負いの要領でフィールドに叩きつけようとすると、拘束されたまま天に向けて雷撃を飛ばすトゲデマル。残念ながら見当違いだ。
「一か八か当たることを狙った様ですが残念でしたね!このままフィニッシュです!」
「残念なのはそっちだよ。貴女がラウラさんと同じようにむしタイプを極めてるなら、私もまた…モコウお姉ちゃんと同じように、でんきタイプを極めてるんだ」
「いったいなにを…!?」
すると不思議なことが起こった。見当違いな上空に飛んで行ったかみなりがクイクイクイッ!と不自然に曲がってクワガノンに炸裂したのだ。
「なんでクワガノンに当たるんですか…!?」
「クワガノンに当たったわけじゃない、トゲデマルに向かってきただけだよ。びりびりちくちく!」
びりびりちくちくでねばねばネットの拘束を破って脱出、着地してちっちゃな腕を組んで踏ん反り返るトゲデマルと一緒に腕を組んで踏ん反り返るサタリア。
「とくせい、ひらいしん。でんき技はトゲデマルに誘導される!今だ!ジャイロボール!」
「負けるな、あなをほる!」
地面に向かう勢いを利用したクワガノンの体当たりと、再び一本足で立って横に高速回転したトゲデマルが激突。こうかばつぐんを受けたトゲデマルが落ちてきて、倒れる。クワガノンは何とか健在だった。体力は多分ミリだ。ボールに戻して少しでも回復させる。
「よく頑張りました、戻ってくださいクワガノン」
「やっぱり相性はどうにもならないなあ…あなをほるを完全攻略しているモコウお姉ちゃんはやっぱりすごい!私達も、いつかあんな風に……行こう、エレキブル!」
「っ…!」
次に出てきたのは、モコウさんのエースと戦った記憶が新しいエレキブル。モコウさんリスペクトのサタリアのことだ、あの時のエレキッドを進化させてくるとは思っていたがここまでとは…!
「ならば…こちらは、アーマルド!」
クワガノン、イオルブと同じく私の家族の一人、アーマルド。重量級には重量級だ。
「かみなりパンチ!」
「シザークロス!」
高火力の斬撃と電撃を纏った拳が激突。そのまま殴り合いに発展し、ラッシュがぶつかり合って両者後退していく。
「感電させなさい、しおみず!」
「DDラリアット!」
かみなりパンチを維持したままのエレキブルを感電させようと水をぶちかますも、丸太の様な腕を伸ばして横回転したエレキブルに薙ぎ払われる。そんなのありですか!?
「なんて技を覚えさせてるんですか…!」
「効率やタイプ相性ばかり考えているとはげるよ!バトルは楽しくいかないと!定石を守ってちゃ、勝てるものも勝てなくなる!」
「…それが貴方の戦い方ですか」
モコウさんに負けてたサタリアがどうやってここまで上がって来たのか気になっていた。彼女は、ほとんどのトレーナーが守るであろう定石を捨て去り、型破りになることでここまできたのか。
「距離を取ってかみなりパンチ!でんきエンジン発動!」
するといきなり距離を取ったかと思えば電撃を纏った両拳で自身の尻尾を握りしめて放電、とくせいのでんきエンジンを無理やり発動させるサタリア。モコウさんの自傷かみなりと同じ芸当だ。
「げんしのちから!」
「今だ!エレキフィールド、全開!」
げんしのちからで攻撃しつつこっちも全能力を上げようと試みるが、突如発生した電気のフィールドの余波でげんしのちからが打ち消されてしまう。このエレキブル、わざわざ四つの技の一つを削ってエレキフィールドを入れてるなんてもしかしてサポート型か?いやでも、でんきエンジンを発動した理由が分からない。一体何をしようというんだ。
「ヨロイ島で習得した最強奥義、受けて見ろ!」
天高く右手の一指し指を突き上げ、そう宣言するサタリア。それと同時に、エレキブルを中心に広がったエレキフィールドが、逆再生するかの様にエレキブルに集束していく。
「嫌な予感が……アーマルド!まもる!」
「…ライジングボルトォオオオオオオオ!」
咄嗟に防御を指示した瞬間、集束していた電気が大爆発。大放電が襲いかかり、まもるすら貫いてアーマルドに雷の槍が直撃。黒焦げになって倒れ伏すアーマルド。高耐久があっさりと…!?
「これが私の戦い方。私は愛を貫くために勝つ!」
「ならば私も、蟲への愛を示すために負けられません」
サタリアと睨み合う。まだ4-4。勝負はここからだ。
ライジングボルトとかいう刺さるとヤバいぶっ壊れ技。
・ダフネ
地味に翅の音で地中のクワガノンの位置を把握している変態。最初のライバルであるサタリアとの対決に燃えている。
・サタリア
稲妻らぶうぉりあー。モコウリスペクトだが戦い方が全く違うエレキブルを使う他、ひらいしんを利用した戦法などでんきタイプの事をかなり勉強している。すべて愛がなせるわざ。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。