ポケットモンスター蟲【本編完結】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。そろそろ連続更新もきつくなってまいりました。

今回はナックルシティへ向かったラウラ達の一幕となります。楽しんでいただけると幸いです。


VSドリュウズ

 上空からやってきたナックルシティのナックルスタジアム。その頂上で何か巨大なポケモンとは思えない生物と、キリエさんが戦っていた。

 

 

「…直接じしん!」

 

 

 スマホロトムで誰かと連絡を取りながらも、ホルードに指示して飛び付かせ直接じしんの衝撃を叩き込む。しかし生物は頭を振って毒を纏った爪を振るってホルードを弾き飛ばし、戦闘不能にしてしまう。あのキリエさんのポケモンが一撃で!?傍らに焼き焦げたハガネールが転がっているのを見るに二体も倒されてしまったというのか。

 

 

「チャンピオンが来るまで持ち堪えろとは言われたけど…委員長、地面がないところだとさすがにきついです」

 

「「キリエさん!」」

 

「母さん!これは何事ですか!」

 

 

 そこに降り立った俺達に、キリエさんは驚愕に目を見開き狼狽する。すると、「サダイジャ、ドサイドン」と二体のポケモンを繰り出して巨大なポケモンに向かわせると、こっちに向き直るキリエさん。

 

 

「貴女達、何しに来たんですか?ここからは大人の領分です。子供の出る幕はありませんよ」

 

「なにかローズ委員長がやらかしたんだろ。戦力が多いに越したことはないはずだ」

 

「本当はローズ委員長を止めに来たがそれどころではないことは分かるぞ」

 

「母さんが苦戦している時点であのポケモンがヤバいのは分かります。ですが…!」

 

「いいえ、許しません。此処に来る権利があるのはダンデ君…チャンピオンただ一人です。子供は出て行きなさい。デスバーン」

 

 

 そう言ってガラルデスマスの進化系、デスバーンを繰り出してくるキリエさん。その後ろではサダイジャがその巨体に巻き付き、ドサイドンが強烈な一撃を叩き込んでくる光景が在って。それに一瞬気を取られた瞬間に、俺達は外に投げ出されていた。

 

 

「シャドーボール。手加減はしてます、ここまで来れたなら貴方達なら何とかなるでしょう」

 

「なあ!?…っ、ムツキ!モコウを頼む!上に向かってあの化け物をなんとかしてくれ!」

 

「ラウラはどうするんです!?」

 

「俺がキリエさんを引き受ける!デンチュラ!いとをはく!」

 

 

 ムツキが自分を掴ませたウォーグルの背にモコウを乗せて空に向かったのを見計らって、それを迎撃しようとするキリエさんの手に、空中で繰り出し俺の背中にホールドさせたデンチュラの糸を伸ばして巻き付かせて、引き留めようとしたデスバーンもろとも落下させる。デスバーンも含めて、あと二体しか手持ちはいない筈だ…!

 

 

「地面にいとをはくだ!ありったけ!」

 

 

 コンクリートの地面が迫ってきたので、デンチュラに糸をありったけ繰り出させて繭玉の様なトランポリンを形成、キリエさんと共に飛び込み弾き飛んで地面に投げ出される。受け身を取ったが痛い物は痛い。呻きながらも立ち上がると、そこには怒り心頭と言ったキリエさんがデスバーンを控えさせて立っていた。

 

 

「…なんのつもりでしょうか。ムツキちゃんやモコウ選手が死にでもしたら貴女は責任が取れるんですか」

 

「あの二人はそこまで弱くないさ。頭の固い大人に力で示したいだけだ」

 

「いいでしょう。貴女を倒してさっさと戻らせていただきます!デスバーン!じしん!」

 

「っ、デンチュラ!」

 

 

 俺の背中にホールドしたままのデンチュラに呼びかけ、空中に逃れるとコンクリートをぶち破って土柱が競り出してきて、俺達を狙い、咄嗟に足を壁面に付けて駆け上がり宙返りすることで回避。デンチュラと息を合わせて何とか避けていく。

 

 

「俺ごと倒すつもりか!?」

 

「昏倒させてでもムツキちゃんの元に向かわせていただきます!だいちのちから!」

 

「なに!?」

 

 

 瞬間、真下の地面からビームが放たれ俺達を襲い、咄嗟にデンチュラの伸ばした糸を掴んで引っ張り急制動で避ける。ビリッと来たけど関係ない、死ぬ気でやらないとあの人は俺を重症にしてでも戻るつもりだ。俺達を、特にムツキを守ろうとしての行動なのはわかる。だけど、だけどな。俺達の気持ちは無視かよ。

 

 

「そうやってムツキの気持ちを無視して守ろうとするから!あいつはアンタを嫌っているんだよ!」

 

「っ!?」

 

「デンチュラ、俺のことは気にするな!きゅうけつ!」

 

 

 糸をデスバーンに伸ばして、突貫。俺は身を丸めてデンチュラはデスバーンに激突し、その体力を奪い取る。同時に俺は離れ、次にデンチュラを戻してポケモンを繰り出す。

 

 

「ドラピオン!つじぎり!」

 

 

 二連撃で強烈な斬撃が叩き込まれ、崩れ落ちるデスバーン。それを見たキリエさんは信じられないとでも言うような表情を見せた。

 

 

「…無傷で私のポケモンを倒すとは。いいんですね?」

 

「え?」

 

「貴女は強い。だから。本気を出しても、いいんですね?」

 

 

 次に繰り出された、ポケモンは瞬時に地面に潜り、見えなかった。速い…!?コンコンコンコンコン!と力強く靴音が無人のナックルシティに鳴り響く。瞬間、地面から飛び出してきた何かがドラピオンに掠り、大きく吹き飛ばしたかと思うと空中に飛び出していた。あれは…ドリュウズ!?

 

 

「私のドリュウズはかたやぶり。シェルアーマーだろうが急所を貫きます。ドリルライナーの後に、再びあなをほる」

 

 

 指示を受けると空中で両腕を畳んで高速回転してミサイルの様にドラピオンに向かい、その胴体に掠らせると地面に潜る。速すぎるし、掠ってるだけなのにもうドラピオンが瀕死だ。戻すしかない。

 

 

「イワパレス!からをやぶるだ!あなをほる!」

 

 

 ならばとイワパレスを繰り出して能力を上昇させ、後は任せる。俺は靴音で指示とかできないから地中じゃなにも指示できない。案の定、イワパレスが地中から大きく打ち上げられた。それを追って飛び出してくるドリュウズ。がんじょうを貫かれたか。

 

 

「速さには速さで対抗だ!テッカニン!」

 

「じしん!」

 

 

 テッカニンを繰り出した瞬間に襲いくる土柱。前回の戦いでどう攻撃してくるのか分かっていたテッカニンはその複眼で認識した瞬間には回避行動を取り、自発的にかげぶんしんで回避。複数突き出た土柱の間を縫いながらドリュウズへ突撃する。

 

 

「つばめがえし!」

 

「アイアンヘッド!」

 

 

 ゴキン!と、ドリュウズの振るった頭部とテッカニンの刃が交差する。しかし弾かれた勢いを利用して宙返りしたテッカニンの一撃がドリュウズの腹部に突き刺さった。

 

 

「ドリュウズ!じしん!」

 

「背後に避けろ!」

 

 

 ドリュウズが膝をつき手をついたかと思えば、真下から突き出る土柱から逃れるテッカニン。駄目だ、決定打が足りない。

 

 

「テッカニンを倒せば私のドリュウズに追いつけるポケモンはいませんね?もう終わらせましょう。被害額は私の自腹で払いますので遠慮なく、連続でじしん!」

 

 

 カッコッカーン!と踊るような靴音が鳴り響く。するとドーンドーンドーン!と、次々に土柱がコンクリートを突き破って現れ、身を翻して逃げに徹するテッカニンを追いかけていく。逃げ場をなくすつもりか!?

 

 

「っ…そうだ、つるぎのまいで土柱を斬り裂いていけ!」

 

「なっ!?」

 

 

 俺の指示に身を翻したテッカニンは絶え間なく突き出てくる土柱の山に突っ込み、ジャキンジャキンジャキンと次々と土柱を両断しながら舞っていく。ノンストップで絶え間なく襲いくる土柱…もはや触手の様にうねる土の柱を次々に斬り裂いて行くテッカニンの姿は美しくて。思わず見惚れるが頭を振って指示をする。

 

 

「そこだ!つばめがえし!」

 

 

 さらに加速し一直線。邪魔する土柱は斬り裂きながら突き進み、超音速の斬撃がドリュウズのどてっ腹に炸裂。大きく吹き飛ばした。

 

 

「どうだ!」

 

「…まだです」

 

 

 そう言ってキリエさんが取り出したのは双四角錐の結晶の様なアイテム。およそ試合では使われない、禁断ともいっていいアイテム。げんきのかけら…!

 

 

「ホルード」

 

 

 ボールから出されて、げんきのかけらを口の中に入れて復活するホルード。キリエさんはギラギラ輝く目でこちらを睨む。余裕たっぷりだった今までとは比べ物にならない、凶悪な顔だ。

 

 

「これはもしもの時のために持っていた一つだけです。反則だと言ってくれても構いません。ですが大人として、貴女たちを関わらせるわけにはいかない…!」

 

「ならこっちはやることは一つだけだ。押しとおる!」

 

 

 そして、テッカニンのシザークロスとホルードのでんこうせっかがぶつかった。




げんきのかけらは試合外だとよく使われてるイメージ。マクロコスモスって最初鉱山から始まったらしいから鉱物については詳しそう。

・ラウラ
手持ちが欠けているとはいえ最強の元ジムリーダーとタイマン張る主人公。デンチュラに背中に掴ませてスパイダー●ンの如く空中戦を繰り広げる。ムツキの本音をキリエにぶつける。テッカニンの面目躍如と言わんばかりにキリエの切札級ポケモンであるドリュウズを降した。

・モコウ
今回あまり何もしてない人。ムツキとコンビで巨大なポケモンに挑む。

・ムツキ
貴重な飛行戦力。自分じゃキリエを止めれないと悟ってラウラに託した。モコウとコンビで巨大なポケモンに挑む。

・キリエ
ローズの指示で巨大なポケモンをダンデが来るまで抑え込もうとしていたものの地面がない屋上での戦いなので本領発揮できず苦戦していた。大人としてラウラ達に戦わせないために立ちはだかる。目的のためなら死なない程度に痛めつけることも街中を傷つけることも厭わない容赦のなさを持つが、ムツキの本音を聞かされて動揺していた隙を突かれる。手持ちはホルード(相棒)、ハガネール(本来の手持ちじゃない)、ドサイドン、サダイジャ(キョダイマックス個体)、デスバーン、ドリュウズ(切札)。げんきのかけらはローズから渡されたもので本来は好まないが大人として負けられない。

・ドサイドン♀
とくせい:ハードロック
わざ:じしん
   メガホーン
   つのドリル
   がんせきほう
もちもの:なし
備考:てれやな性格。負けん気が強い。

・サダイジャ♀
とくせい:すなはき
わざ:とぐろをまく
   じしん
   すなじごく
   へびにらみ
もちもの:なし
備考:がんばりやな性格。おっちょこちょい。キョダイマックス個体で試合では切札扱い。

・デスバーン♀
とくせい:さまようたましい
わざ:じしん
   シャドーボール
   だいちのちから
   シャドークロー
もちもの:なし
備考:おとなしい性格。逃げるのがはやい。キリエの古参ポケモン。手加減が可能な他、キリエを乗せて浮かぶことができる。

・ドリュウズ♀
とくせい:かたやぶり
わざ:じしん
   ドリルライナー
   アイアンヘッド
   あなをほる
もちもの:なし
備考:しんちょうな性格。負けん気が強い。キリエの切札。高速で動き、ドリルライナーはもはやミサイル。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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