ポケットモンスター蟲【本編完結】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。お気に入りが1600、UAが170000行きましたありがとうございます!これからも頑張らせていただきます!

今回はVSグローリアビーストその2。フェローチェ大暴れです。楽しんでいただければ幸いです。


VSウツロイドⅢ

「フェローチェを完膚なきまでに倒しちゃえ!ムゲンダイナ、かえんほうしゃ!」

 

「フェローチェ、とびはねる!」

 

 

 横竜巻の様な炎の奔流を跳躍して回避、ムゲンダイナの背中に踵落としを叩き込み床に叩きつけるフェローチェ。そのままトトトンッ、と背中を連続で蹴りつけると跳躍、急降下して飛び蹴りを叩き込んだ。そのあまりの猛攻だが、笑みを見せるユウリに嫌な予感を感じ取る。

 

 

「っ、距離を取れフェローチェ!」

 

「ムゲンダイナ!回転してかえんほうしゃ!」

 

 

 巨大な火柱が上がり、フェローチェは大きく後退。その足を振り被ったので意図を把握。最適な技を選ぶ。

 

 

「地面にトリプルキック!」

 

 

 一撃目で大地を抉り取り、二撃目で岩を蹴り砕き、三撃目でそれを蹴り飛ばしたフェローチェの攻撃が火柱を貫いてムゲンダイナに炸裂、絶叫が上がると同時に火柱から飛び出し突進してくるムゲンダイナ。

 

 

「クロスポイズン!」

 

「上からとびかかる!」

 

 

 クロスポイズンを避けながら、背中に強烈な蹴りをお見舞いし背後に着地してその尻尾を蹴りつけるフェローチェ。完全に弄ばれているムゲンダイナに、イライラを募らせるユウリ。喜色に溢れていた顔が憤怒の表情で固まっていて、触手がぞわぞわしている。隙あらばフェローチェを捕らえようとでも考えているんだろうがフェローチェのスピードがそうさせない。

 

 

「連続でりゅうのはどう!」

 

「トリプルキックで跳ね返せ!」

 

 

 避けた所に当てるべく考えたのか蒼いエネルギーの砲弾が連続で放たれるも、音速の脚で蹴り返してダメージを増やしていく。この程度ならフェローチェの脚力で跳ね返すことは可能だ。

 

 

「ああもう、全部吹き飛ばせ!ダイマックスほう!」

 

「とびはねて避けろ!」

 

 

 放たれたマゼンタ色の光線を、天高く跳躍して回避するフェローチェ。するとユウリはムゲンダイナと繋がっている触手を介して指示をしたのかダイマックスほうを維持しながら上を向かせてフェローチェを追従した。

 

 

「交代だ!」

 

 

 さすがに空中では避けきれないのでボールに戻し、代わりに繰り出したのはドラピオン。ダイマックスほうを上空に向けて隙だらけなその胴体に攻撃を叩き込む。

 

 

「こおりのきばだ!」

 

「しまっ…」

 

 

 冷気を纏った牙で噛み付かれて全身が凍り付き倒れるムゲンダイナ。これでユウリの持つ伝説四体を全部倒せたはずだ。あとインテレオンともう一体さえ倒せば…

 

 

「インテレオン!ねらいうち!」

 

「ドラピオン!クロスポイズンで迎え撃て!」

 

 

 水の弾丸と飛ぶ毒の斬撃がぶつかり合う。その隙を突いて突撃してくるインテレオンに、俺はドラピオンをボールに戻した。勢いついたインテレオンはそう簡単には止まれず、俺の繰り出したデンチュラに突撃する。

 

 

「交代、デンチュラ!」

 

「させない、みずのはどう!」

 

「エレキネット!」

 

 

 デンチュラのほうでんはみずのはどうで防がれる。ならば、虚を突いたエレキネットならば。狙いは上手く行き、エレキネットで痺れて拘束されるインテレオン。拘束を解こうともがいているも無駄だ。蜘蛛の縦糸は頑丈、横糸は纏わりついて離れないのさ。

 

 

「ほうでんだ!」

 

 

 そこに電撃が炸裂、崩れ落ちるインテレオン。これであと一匹。バタバタと触手を振り回し、認めたくないと言わんばかりに暴れるユウリ。まるで子供みたいだ。

 

 

「なんで…なんで、今日に限ってこんなに強いの、ラウラ…!」

 

「お前を捕まえたくないからに決まってるだろ!人間、腹を決めれば普段出せない力だって出せらあ!」

 

 

 なんか知らんが今日に限って「引き際」が何となくわかるんだ。出張り続けるのは駄目だと直感が告げるのだ。この感覚、ポケモンの主人公が相手の次のポケモンがわかるアレと似ているんじゃないか?

 

 

「認めない、認めない…私はラウラに勝てるトレーナーなんだ!シュバルゴ!」

 

 

 最後に繰り出してきたのは、俺が捕まえ、ユウリと交換した結果進化したシュバルゴ。俺を非難するような目で睨みつけてくるシュバルゴはまるで騎士の様にユウリを守るべくオーラを纏って立ちはだかった。

 

 

「つるぎのまい!」

 

「させるか、交代ドラピオン!つじぎり!」

 

 

 つるぎのまいを中断すべく交代したドラピオンに指示して二連撃の交差斬撃を叩き込むが、弾かれる。テッカニンのつるぎのまいと同じだ。

 

 

「れんぞくぎり!」

 

 

 するとシュバルゴは突進してすれ違いざまにドラピオンを何度も何度も斬り裂いて行き、どんどん威力が増していく。さすがにこれは不味い…!

 

 

「地面にクロスポイズン!」

 

「アイアンヘッド!」

 

 

 効果は無い物の目潰しするためにクロスポイズンで毒を撒き散らすが、目元を隠す様に深く兜を被ったシュバルゴの頭突きがドラピオンのどてっぱらに炸裂。ドラピオンは崩れ落ちた。

 

 

「くっ…フェローチェ!」

 

「あの女だ、シュバルゴ!アイツが貴方の片割れの役割を奪ったんだ!貴方とアギルダーを戦わせたかったのに!ひどいよ、ラウラ!」

 

 

 それに関しては反省している。フェローチェを捕まえるためにアギルダーを手に入れるべくユウリと交換し、役割が被ったから控えにしたのは事実だ。何とでも言われよう。だがな。一言は言わせてほしい。

 

 

「俺にフェローチェを捕まえるなって言いたいのか!無理に決まってるだろ、こんなに美しい蟲だぞ!俺が無視できるはずないだろう!」

 

「そのフェローチェを捕まえるために私を利用したのが許せないの!」

 

「ちゃんと言わなかったのは俺が悪い!ごめん!」

 

「ごめんですんだら私はウツロイドに寄生されてなんかないよ!?」

 

「ごもっともだ!でも言ってたら交換してくれなかっただろ!」

 

「多分ラウラと交換できるならどんな理由だろうがやったよ!でもその交代したポケモンを控えにするのはひどいって話だよ!」

 

「上位互換が手に入ったら誰だって交代するだろ!?お前の伝説ポケモンと同じだ!」

 

「情はないの、ラウラには!」

 

 

 ヒートアップするがそこで詰まる。駄目だ。口喧嘩じゃあっちが正当性ありすぎて勝てねえ。そもそも上位互換が出たから交代するのは、俺に沁みついたゲーム脳故だからユウリどころかこの世界の住人にはわからなくて当然だ。

 

 

「アシッドボム!」

 

「避けてトリプルキック!」

 

 

 まるでマシンガンの様に次々と放たれる毒の弾を、すばやい身のこなしで避けつつ接近し、その強固な外殻に三連蹴りを叩き込むフェローチェ。しかしビクともしない。なんて防御力だ。ブーストされているせいか?

 

 

「れんぞくぎり!」

 

「とびかかる!」

 

 

 れんぞくぎりを避けつつ、とびかかり続けるフェローチェ。共に突撃して、タイミングが合わずに回避するを繰り返す。堂々巡りだ。それがわかったのか、俺とユウリは示し合わせたように同時に指示をした。

 

 

「とびひざげり!」

 

「アイアンヘッド!」

 

 

 頭突きと膝蹴りの激突。せめぎ合うが、体勢的にフェローチェの方が有利で。もう片方の足を地に付け、改めて足を振り抜くだけでシュバルゴを蹴り飛ばす。シュバルゴはユウリ…ウツロイドのボディに激突するとポヨンと跳ねてタワートップの端に叩きつけられ、動かなくなった。

 

 

「嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ!私が、私が、ラウラに負けるなんて…!」

 

「…お前の強さは、自分のポケモンを信じている故だ。自分のポケモンを道具の様に思っている今のお前じゃあ、俺には勝てないよ」

 

 

 信じられない様に触手をのた打ち回らせビタンビタンと叩きつけるユウリに、俺はユウリが負けた理由を伝える。いつものお前になら今回も負けていただろう。…それに、そろそろ伝えなくちゃいけないか。俺の本心を。

 

 

「…なあユウリ。俺はな、怖かったんだ。お前の好意を受け取るのが」

 

「え?」

 

「お前の好意は知っていた。だけどいざ好意を受け止めて、そういうのじゃない、って拒絶されるのが怖かった。俺は恋愛初心者なもんでな?無償の愛というものが信じられなかったんだ。確証もなかったしな」

 

「え、え、え…」

 

 

 完全に固まるユウリ。触手はピタリとも動かない。

 

 

「なあ、俺を好きだってお前が直接伝えてくれたら、俺はOKしていたんだぞ?」

 

「ら、ラウラ…私!」

 

 

 その時だった。答えようとしたユウリのダイマックスバンドが光り輝き、ユウリを取り込んでいるウツロイドが黒く変色しながら巨大になっていく光景が、俺の視界を埋めていく。何が起きている…?

 

 

「な、なんでダイマックス…?ラウラ!逃げて!?」

 

 

 頭頂部に岩が突起の様に形成されたその姿はクラゲと言うよりは烏賊の様で、まるでムゲンダイマックスしたムゲンダイナの如く暗雲の様にタワートップの上空に広がったその姿はダイマックスではなく、キョダイマックスそのものだった。しかもユウリは制御できてないらしく、触手がナックルシティを破壊していく。

 

 

「おお!我が王よ!なんたる姿!」

 

「おお!我が王よ!これが貴方の導く終末の姿か!」

 

 

 そこに、エレベーターからやってきたのはシーソーコンビ。何しに来たお前ら!?

 

 

「お前ら、なんでここに!?」

 

「フハハハ!我が女王よ!愚問である!」

 

「我が王の活躍をこの目にしかと刻まねばと馳せ参じたのだ!」

 

「だがこれは!まさに!我が!魔王!フハハハハハ!」

 

「さあ、我が女王…いや救世主!今こそそのお力をお見せする時!」

 

 

 お前らどこの預言者だ!?邪魔しに来ただけなら帰れ!?

 

 

「うるせえ引っ込んでろややこしくなる!お前らも戦え!」

 

「いえ、そんな無粋な真似は。あと勝ち目がありませんので」

 

「じゃあ何で来た!」

 

「「我が王の、いや魔王の変身!祝わねばなるまい!」」

 

「祝うな!?めでたくない状況だ!」

 

 

 それでもポケモンを出して戦ってはくれるらしいシーソーコンビ。だが俺の手持ちはデンチュラとフェローチェだけ。さすがにこれは……ユウリを、救えるのか?




まさかの増援、シーソーコンビ。我が王の危機(?)に来ないわけがなかった。

・ラウラ
ユウリからちゃんと告白されていたら普通に頷いていた主人公。ゲーム脳がどうしても抜けきらないからこその悲劇。フェローチェを見せられて捕まえちゃ駄目、は拷問だと思ってる。ここぞで「引き際」がわかる才能が開花した。

・グローリアビースト/ユウリ
ちゃんと告白しなかったからめんどくさいことになった原作主人公。己の手持ちが全滅したことで戦意喪失、ラウラから本心を聞かされて改めて告白しようとしたところ突如ダイマックスしたウツロイドの中核に取り込まれてしまう。こんなんでもヒロイン。

・グローリアビースト/キョダイマックスウツロイド
ユウリと融合していたもう一つの人格(?)が戦意喪失したユウリに代わってダイマックスを自らの意思で発動したものの、あまりの力に耐えきれずところ構わず暴れる今作のラスボス。ナックルシティをまるっと陰に落とすぐらい巨大な、全身宇宙の様に黒い暗雲の様な烏賊の様な怪物。モチーフはクラーケン及びダゴン及びブラックナイト。ユウリの七匹目とかいう反則紛いの代物。シーソーコンビ曰く「我が魔王」。

・シーソーコンビ
ガラルの危機だ!我が王の活躍を見に行こう!的なノリでやってきた崇拝者コンビ。この預言者もどき、ノリノリである。立派な囮。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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