今回は後日談のガラルスタートーナメント編その三です。楽しんでいただけると幸いです。
「…母さんを信じた私が馬鹿でした。ですがやはり強いですね、さすがは私のライバルたちです」
「とっておきも出したのに負けるとは…無念です。二回戦も頑張ってください。彼らは私が一番よく知る強者達です」
そう言って別れたムツキとキリエさん。わかっているさ、次の相手は今トーナメントきっての優勝候補だ。
「安心しろラウラ。最速最強の私がついてるぞ!」
「メンバーは変えた方がいいかもだな。こっちの作戦はばれてる」
「だけど天候を利用した方がキバナのやり方を阻害できるのでないか?」
「それはたしかに」
控室での話し合いの結果、少し戦法とメンバーを変えて挑むことになった。その合間に行われるユウリ&ホップVSビート&クララさんの勝負をモニターで眺める。どうやらホップのエースバーンはとくせいが変わっているらしく、「リベロ」という聞き慣れない特性を駆使してビートとクララさんを翻弄していた。完全にペースを持っていってる。アレは決まったな。
『ラウラ!決勝で待ってるよ!』
危なげなく決勝に進出したユウリの笑顔を目に焼き付け、アナウンスと共にバトルコートに向かうと、反対側からやってくるダンデとキバナ。キリエさんの時以上に観客のボルテージが凄い。
「ラウラ!モコウ!ムゲンダイナを打倒し、UB事件も解決したお前たちなら勝ち抜いてくると信じてたぜ!」
「俺達だってカブさんには悪いけどトーナメント表見た時からこうなるとわかってましたよ」
「ダンデを倒して優勝できないのはもどかしいけどよ。俺に手痛い敗北を味わせてくれたこいつらとやれるならダンデと組んだのも悪くないよな!」
「あの時の連敗した我はもういないぞ。最高のパートナーと組んだ最強の我の力、思い知るがいい!」
▽バトルタワーオーナーの ダンデとジムリーダーの キバナが 勝負を しかけてきた!
「行け、ギルガルド!モスノウにせいなるつるぎ!」
「頼むぜ、フライゴン!すなあらし!」
「凍てつかせろ、モスノウ!あられ!」
「痺れさせろ、ロトム!ギルガルドにおにび!」
ダンデはギルガルド。キバナはフライゴン。俺はモスノウでモコウはロトムと、前の戦いと同じ面子だ。フライゴンが先鋒で出てくるとわかっていたからこの組み合わせは外せない。問題はギルガルドだが。そこは相方に任せる。おにびでやけどにしギルガルドの攻撃力を半減させるモコウ。ナイスだ。
「キバナ!君の天候でスタジアムを盛り上げてくれよ!」
「言われなくてもな!本当は今すぐお前と戦いたいけどよ!だけど、好きにはさせてくれないみたいだぜ?フライゴン、もう一度すなあらし!」
「何度でも上書きしろ、あられ!それからオーロラベール!」
フライゴンの方がすばやさは上。モスノウは下。あとだしできるこっちの方が天候を操作できる。オーロラベールも張れたし、これはいけるぞ。
「攻撃力を下げたくらいで勝ったと思ってもらっては困るぜ!モスノウにてっていこうせん!」
「なっ!?おいかぜだ!」
「フライゴン、モスノウにドラゴンクロー!」
「ロトム、ふぶき!」
ギルガルドの思わぬ反撃に、オーロラベール越しでも大ダメージを受けたモスノウに咄嗟に指示を出しおいかぜを発動。キバナのフライゴンの追撃を受けてモスノウが戦闘不能になる代わりにロトムのふぶきが炸裂。ギルガルドはてっていこうせんの反動もあって体力の大半を失い、フライゴンは戦闘不能になった。
「カブさん達との試合を見て知ってるぞ!キバナさんの手持ちは、フライゴンしか天候操作できないってな!本領発揮できなくなったアンタは怖くないぞ!頼んだ、ビークイン!」
「言ってくれるな。だが俺はただの天候使いじゃない、ドラゴンストームのキバナ様だ!ヌメルゴン!」
そして俺が繰り出したのはビークイン。俺の手持ちではダブルバトルでもっとも本領を発揮する蟲ポケモンだ。対してキバナはヌメルゴン。
「いのちのしずくだ、ギルガルドを回復してやるぜダンデ!」
「助かるキバナ!ここからだぜお二人さん!ロトムにてっていこうせんだ!」
「させるか、ぼうぎょしれい!」
「ロトム、ギルガルドにボルトチェンジして逃げろ!」
ヌメルゴンがギルガルドを回復させ、すかさず体力の半分を犠牲に放たれるてっていこうせんをビークインのぼうぎょしれいで防いで拡散させて、ロトムがボルトチェンジで戻って行く。そして繰り出されたのは、カメックスだ。
「カメックス、あまごい!からのギルガルドにクイックターン!」
「ビークイン、エアスラッシュ!」
敵全体に風の刃を放って怯ませつつ、あまごいしたカメックスが小さな波に乗って突撃、ギルガルドを戦闘不能にさせながらモコウの元に戻って行く。繰り出されたのは当然、ロトム。ダンデはドラパルトを繰り出した。
「パワージェム!」
「ふぶきだ!」
「敵の作った天候を利用してこそドラゴンストーム、キバナ様だ!ビークインにかみなり!」
「ドラパルト、ロトムにシャドーボールだ!」
「ぼうぎょしれい!」
パワージェムを放った直後にぼうぎょしれいで敵の攻撃を防ぎ、雨の中で効果抜群のふぶきを受けるヌメルゴンとドラパルト。二体とも完全に凍り付き、戦闘不能。俺は二体、モコウは手持ち全残しで最後まで持って行けた。これはいけるぞ!
「君達の強さに脱帽だ!だがまだだ!まだ終わらせないッ!」
「キバナよ!ここから勝ってこそホンモノのガラルスターだろ!」
そして繰り出されたのはジュラルドンとリザードン。俺とモコウも、同時にポケモンを交代する。ダンデは俺が、キバナがモコウがと決めていた。
「待ってたぞ…ダンデのリザードンを倒せるこの時を!デンチュラ!」
「キバナよ!いつぞやの敗北のリベンジをさせてもらうぞ!ライボルト!」
「いいぜラウラ、俺も君の相棒と戦う時を待っていた。行くぞ、キョダイマックスタイム!」
「来いよモコウ。プライドなんて捨ててかかってこい!」
雨が降りしきる中で、ダンデと俺が同時にボールに己の相棒を戻し、巨大化。全く同じタイミングで放り投げて、キョダイデンチュラとキョダイリザードンが並び立つ。
「ワイルドボルト!」
「アイアンヘッド!」
同時に地上でもライボルトとジュラルドンが激突。雷光が迸る。もうダブルバトル関係ないなこれ。
「デンチュラ、リザードンにキョダイクモノス!」
「デンチュラにキョダイゴクエンだリザードン!」
雨で威力が下がったキョダイゴクエンなど恐れるに足らず!キョダイクモノスで受け止め、燃えた巨大エレキネットごと返す。巨大エレキネットが放電し、さらに自身の炎のダメージも受けてよろめくキョダイリザードン。すると尻尾を振るってキョダイデンチュラを蜘蛛の巣から叩き落とした。もうゴジラVSクモンガだなこれ。
「ダイサンダーだ!」
「ダイロック!」
リザードンが形成した巨大岩盤を、巨大な雷で打ち砕く。天気がすなあらしになってしまったが関係ない。エレキフィールドは展開できた。
「こっちが速い!キョダイゴクエン!」
今度は雨の減少がないキョダイゴクエンが放たれる。だが忘れているぞ、元チャンピオン。
「おいかぜはまだ展開中だ!キョダイクモノス!」
「なに!?」
モスノウが展開してくれたおいかぜにより、こちらの行動の方が速い。キョダイクモノスが先に炸裂してリザードンはみるみる縮み、戦闘不能になる。同時にデンチュラも元のサイズに戻り、モコウの戦いを見守る。
「なんと…」
「モコウ!こっちの仕事は果たしたぞ!」
「了解だ!見るがいい、我が生き様!ほのおのきば!」
「ドラゴンクローで迎え撃て!」
ジュラルドンの腕に炎を纏った牙で噛み付き離れないライボルト。ジュラルドンはドラゴンクローを発動しながら振り回すが、ライボルトは全身でしがみ付きじわじわと炎で攻めていく。
「この距離なら外さないぞ!かみなり!」
そして渾身の一撃が炸裂。鋼の体に通電したジュラルドンは目を回して崩れ落ち、俺とモコウはたまらずハイタッチした。
「パートナーを心から信頼した素晴らしいチームワークだぜ!大興奮の試合に感謝だ!」
「最後まで諦めなかったが負け。次も諦めなけりゃそれでいい。完敗だぜ、お二人さん」
ダンデとキバナと握手を交わし、俺達は控室にいるであろうユウリとホップを見据える。ここまで来たぞ、リベンジの時だユウリ。
やっぱりチートなぬしビークイン。
・ラウラ
ダンデと雌雄を決して大満足な主人公。ようやく当初の目的だったダンデを越える、をようやく達成した。
・モコウ
連勝を止められ連敗したキバナにだいぶトラウマがあったけど払拭できたラウラの相棒。最近レジエレキばかりだったけどライボルトはやはり相棒。
・ムツキ&キリエ
それぞれ、ラウラとモコウ、ダンデとキバナの強さをよく知る者達。
・ユウリ
ダンデとキバナが相手だろうとラウラが負けるとは考えないバトルジャンキー。ラウラに何か言うつもりだったらしいビートを容赦なくボコボコにした。
・ホップ
エースバーンをリベロにした。
・ダンデ
実はラウラと戦ってみたかったけどバトルタワーには挑んでこないしで燻っていたバトルタワーオーナー。全力で戦えて満足。
・キバナ
天気を引っ掻き回されて本領発揮がなかなかできなかったドラゴンストーム。そもそもガラルスタートーナメントの手持ちはフライゴンしか天候変化できないのもある。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。