インフィニット・ストラトス~2度目人生で宇宙へ~   作:とあるP

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とあるPです。

2021年最初の投稿になります。

世間では大雪で大変そうですが、こっちは春先なので季節感0ですが、よろしくお願いします。

それでは本編どうぞ!


第2話 クラス代表決定戦~前編~

翌朝。晃はIS学園のジャージ姿になり、部屋で準備運動をしてから、IS学園の外周(1周約5㎞)を3周し、腹筋・背筋・腕立て伏せを30回×3セット行っていた。

 

そこに、同じくジャージ姿の千冬が現れた。

 

「おはようございます。織斑先生」

 

「おはよう田島。よく眠れたか?」

 

「ええ、自分ベットが変わると眠れない体質なんですけど、ここのベットは最高ですね」

 

「そうか。それは良かった」

 

「はい。話は変わりますが、お宅の弟さんたちの件どうなりましたか?」

 

一応事件の関係者なので事の成り行きを聞いておこうと思ったが、晃が思っていた事とは違う答えが帰って来た。

 

「どうなったとは?一夏が何かしたのか?」

 

「何も聞いていないんですか?」

 

「ああ、昨日は遅くまで仕事をしていたからな。特に聞いていなかった…」

 

「はぁ~…」

 

何度目かため息を出し、晃は呆れていた。そして、億劫ではあるが昨日の事件を千冬に話した。

 

「あの馬鹿者はー!あれほど何かあったら相談しろと言ったのに…」

 

「その分だと聞いていなかったんですね…」

 

「ああ、だがこれではっきりした。田島迷惑をかけたな」

 

そう言って、千冬は頭を下げた。慌てて晃は頭をあげる様に言った。

 

「頭を上げてください!僕はこんな事で責めたりしませんから!」

 

「しかし…」

 

「それに、もう過ぎた事です。今更むし返したりしたくないです」

 

「そうか…わかった」

 

「そろそろ朝食なので、それじゃあここで失礼しますね」

 

「わかった。その話は私から織斑に言っておく」

 

「そう言ってもらえると嬉しいです。では失礼しますね」

 

そう言って晃はその場を後にした。そして、自室に戻りシャワーを浴びて食堂に向かうのであった。

 

今日は1人で来れたので食券機の前で悩んでいると3人組の女子生徒達が集まって来た。

 

「ねぇ君って2人目の男性操縦者かな?」

 

「そうですけどあなた達は?」

 

「私は1組の子なんだけど一緒に食べてもいいかな?」

 

「いいですよ。特に食べる人とか決まっていないので」

 

3人は「やったー!」と喜んで列に並ぶのであった。そして、晃は焼き魚定食、他の3人はサンドイッチと軽めの朝食だった。

 

但し、着ぐるみ姿の子だけは晃と同じ焼き魚定食になっていた。

 

「それじゃあ、自己紹介ね。私は鷹月 静寐(たかつき しずね)って言います」

 

「わたくしは四十院 神楽(しじゅういん かぐら)と申します。以後お見知りおきお」

 

布仏 本音(のほとけ ほんね)って言いま~す!よろしねえっと…」

 

「田島晃です。3組にいます。世間では2人目の男性操縦者ってなっているけどね」

 

「うん!よろしくなのだアッキー!」

 

「アッキー…なんか、渾名とか付けられたのは初めてだから、不思議な気分だね」

 

「そうなんだ!意外だね」

 

「うん。そう言えば田島君って目の色が…」

 

「ああ、これかい。気味悪いだろ。世間ではオッドアイとか言いうけどね…」

 

「違う、違う!何だか珍しいと思ってね。格好と思ってね///」

 

「ええ、殿方をこんなにも綺麗だと思ったのは初めてですから」

 

「そうかな?君たちのクラスには織斑一夏と言うイケメンがいるじゃあないか」

 

「あ~織斑君ね…」

 

「…アイツがどうかしたのか?」

 

静寐が苦笑いをしてきたのでその理由を問いただす。

 

「実は、クラス代表を決めるときにある人と喧嘩になったんだよね」

 

「ある人って」

 

「それは『それは、わたくしの事でしょうか!』あう…」

 

静寐の回答を待たずに第三者が割り込んで来た。金髪に縦ロール。蒼い目をしており抜群のプロポーションで優雅にかつ大胆に晃の前まで迫ってきた。

 

そして、IS制服をふらりと巻き上げて来た。

 

「貴方が2人目の男性操縦者ですか?」

 

「ええ、そうですよ。ミスオルコット」

 

「まぁ、わたくしの事をご存知だったのですね」

 

「ええ、その若さでイギリスの代表候補生。BT兵器を得意とする機体【ブルー・ティアーズ】のパイロットで合ってますかね?」

 

「まぁ!素晴らしいですわね。そこまで詳しいとは恐れ入りますわ」

 

「この学校に入る際に勉強して来たんですよ」

 

「それでも殊勝な心がけですわ。どうですか?貴方とならいい意見交換ができそうですけど」

 

「悪いけど遠慮しておきますよ。僕はしがいない一般人。貴女ほどの実力もなければ力もない。ただISを動かせるだけの男ですよ」

 

「そうでしょうか…わたくしにはとても魅力的な方だと思いますがね」

 

「それこそ、織斑の方が適任でしょう。僕は3組なので貴女とは会う機会が少ないのですから」

 

「セシリアとお呼びになってください。えっと…」

 

「失礼。田島晃です」

 

「では田島さんで」

 

「じゃあ僕もセシリアさんで」

 

「ええ、ではこれでまた会える日を楽しみに待っていますわ」

 

そう言って空になったプレートを返却してセシリアは去っていった。それとすれ違いで一夏と箒が食堂に入って来た。その顔はぐったりしていた。

 

どうやら、朝一で千冬にこってりと絞られたみたいだ。

 

「それじゃあ、僕はもう行くよ。またね。鷹月さん、四十院さん、布仏さん」

 

「うん」

 

「ええ」

 

「ばいばい~アッキー!」

 

「おう晃じゃないか!おはよう」

 

「…はぁ、おはよう」

 

「何だつれない顔して?」

 

「別に」

 

「それより、お前千冬姉に昨日の事話しただろう!」

 

「それが何か?」

 

「そのおかげで、朝から怒られたんだぞ!どうしてくれる!」

 

「知らないね。そもそも君が昨日の時点で織斑先生に話しておけば、こんな大事にならないだろう」

 

「うぐ!」

 

「大体、当事者でない僕に当たってくるのはお門違いだと思うけど」

 

「でも「でもじゃない!」う…」

 

「それじゃあ」

 

「あ、おい待てよ!」

 

一夏は晃の肩を掴もうとした時、誤って背中を押してしまった。とっさの事だったため、晃は受け身を取ることが出来ず廊下に倒れこんでしまった。

 

「ぐは!」

 

「晃!」

 

「田島さん!」

 

直ぐに箒が介抱する。そして、その場に居合わせていたセシリアも現れたのである。

 

「大丈夫か晃」

 

「大丈夫ですか田島さん」

 

「…ありがとう箒さん、セシリアさん。僕は大丈夫です」

 

「あ、あの~」

 

「一夏やり過ぎだぞ!」

 

「そうですわ!」

 

「え、いやその…」

 

「それじゃあ…」

 

2人に起こされた晃は何も話さずにその場を後にした。自室に戻って身体を確認すると青あざが数か所付いていたのを見てもう少し鍛えないといけないと思った。

 

そして、教室に行き2時限目が終わり3時限目の準備をしていると突然ロゼッタ先生がこう言ってい来た。

 

「そう言えば、3組のクラス代表を決めないとね。クラス代表とは、そのままの意味で生徒会の会議や委員会への出席やその他諸々を決定する時に必要な人だよ。決まれば一年は変更なしだからね。自薦、他薦は問わない。誰かいないかしら?」

 

「はい!田島君がいいと思います!」

 

「私も!」

 

「アタシも!」

 

「ちょっと待ってよ!」

 

「ヒュ~モテモテだね坊や。それじゃあクラス代表は田島に『ちょっと待ってください!』うん?」

 

「納得出来ません!男がクラス代表だなんて!」

 

「それはどういうことだい。ミスターニャ」

 

そこには、緑髪で緑色の瞳。出るところは出ており、美人だが筋肉質の女子生徒がいた。確か彼女は…

 

「男だけでクラス代表になるなんて、信じられません!この世は実力主義!力こそ全てです!軟弱な男がクラス代表になったらクラス恥さらしもいいところです!それだったらこのジャマイカ代表候補生のターニャ・アジャイルがクラス代表になります!」

 

「言いたい事はそれだけかい?」

 

「うん?」

 

「確かに、僕はISに関しては素人同然で男だ。けど君みたいに力だけで全てを解決するようなやり方は好きにはなれない。仮に君がクラス代表になったとしてもいい思いはしないだろうね」

 

「それはどういう意味よ!」

 

「ISには力がある。但しいい方向に使えばよいが悪い方向に使った場合どうなる?3組は力だけでのし上がった組だ。暴力的な奴らがいっぱいいると思われるだろうね。そんな人達と友達になろうと思う人は少ないと思うよ」

 

「う!」

 

そう言った瞬間、ターニャ以外の子達が俯き始めた。

 

しかし、一部の人間は感動していた。どうやら、女尊男卑の思想に染まった人がいるようだ。こんな人達を放ってはおけなかった。

 

「ロゼッタ先生」

 

「うん?」

 

「僕もクラス代表戦にエントリーしてもいいですか?」

 

「いいだろう。それじゃあ期限は一週間後。一組の代表決定戦の後に行うよ。それまで準備しておくんだね」

 

こうして、ターニャと晃はクラス代表で戦うことになったのだ。

 

その日の放課後。あやめとサーシャの3人で職員室に向かっていた。晃はクラス代表決定戦までにISを使った訓練をしたい為にロゼッタに相談する為である。

 

ちなみに、あやめとサーシャは朝の出来事を聞いた途端自分達もついて行くって言って聞かなかった。

 

そして、職員室についてロゼッタを呼び出した。しかし、肝心のロゼッタがいなくそこに居たのは千冬ともう1人の先生だった。

 

「失礼します!ロゼッタ先生はいらっしゃいますか?」

 

「うん?どうした田島?」

 

「織斑先生。ロゼッタ先生は居ますか?」

 

「生憎所用で外出してるから、今日は帰って来ないと思うぞ」

 

「そうですか…」

 

「なにか相談事か?良ければ聞くぞ」

 

「しかし…」

 

「田島。入学した時言ったよな、遠慮なく相談しろと」

 

「…わかりました。実は、今度クラス代表の決定戦をする事になったので、それまでにISの訓練をしたいのです。だから訓練機を貸していただけないでしょうか?」

 

「そっか、なら訓練機と相手も用意してやる」

 

「本当ですか?」

 

「ああ、先に第4アリーナに向かっていろ」

 

そう言って、晃達は職員室を出て第4アリーナに向かうのであった。そこには、学園の訓練機である打鉄とラファールがそれぞれ1体ずつ置いてあった。

 

そこにはツナギを着て調整を行っている女子生徒たちがいた。

 

「初めまして、私はライラ。ここで整備主任をしている」

 

「田島晃です。よろしくお願いします」

 

「うむ!それじゃあどれに乗るのか決めてくれ。打鉄は防御力があり安定した性能を誇るガード型で、初心者にも扱いやすい。対してラファールだが安定した性能と高い汎用性、豊富な後付武装が特徴の機体だよ」

 

「う~ん…」

 

「最初は、扱いやすいラファールにしてみたら。特にこの子はさっき整備が終わったばかりだから飛びたがっているからね」

 

「分かるんですか?」

 

「何となくだよ。さて、それじゃあISスーツに着替えてきなよ」

 

「はい」

 

晃は渡されたISスーツに着替えてきた。どこかエ〇ンゲリオンを思わせるその格好に集まっていたメンバーからはうぉーと声が出ていた。

 

「着替えてきましたけど…なんかスッキリしますね」

 

「でしょー!いや~やっぱり男の人のISスーツて目に毒だよね」

 

「…それは褒め言葉ととってもいいんでしょうか?」

 

「気にしないで!さて、乗ってもらうよ。ラファールに触れて」

 

「分かりました」

 

そう言って、用意されたラファールに触るのであった。そして、頭の中に情報が入って来るのがわかる。どうやって動くのか、武器の種類などが手に取る様にわかってきた。

 

「それじゃあ、最適化(フィッティング)をするから身体を預けるような形で乗り込んでね。あとはシステムが勝手にやるからね」

 

「はい」

 

晃はラファールに預けるような格好で乗り込む。そして、あちこちで電子音が鳴り響いて画面がクリアになった。液晶画面には『システムオールグリーン』の文字が表示された。

 

「うん。バッチリだね。それじゃあアリーナに出てもらうかな。相手はもう出てるみたいだし」

 

「分かりました」

 

晃はカタパルトまで歩いて行った。そして、セットが完了した時アナウンスが入った。

 

『カタパルト射出完了。ラファールシステムオールグリーン。発進タイミングを晃君に譲ります』

 

「分かりました。それじゃあ、田島晃、ラファール出ます!」

 

発射時のGを感じながら晃とラファールはアリーナの空へと飛び立った…

 

「おお!これが空か!これが飛んでいるってことか!」

 

晃は年甲斐もなくはしゃいでいた。飛べたことが嬉しい。そして、ISを纏ってあの空に飛びたてた事が出来たのが何よりも嬉しかった。その興奮は覚めることなく、どんどん高度が高くなっていた。

 

『馬鹿者!高度限界まで飛んでどうする!』

 

「織斑先生?」

 

『そうだ。今回の訓練では私が監督する。そして、お前の相手は…』

 

「初めまして。貴方が2人目の男性操縦者さんね。私は更識 楯無(さらしき たてなし)よ。よろしくね♪」

 

「田島晃です。よろしくお願いします」

 

そこには、水色のショートヘアに赤い目。IS学園のカーディガンを着て、水色のISを纏った女の子がいた。

 

リボンが黄色である事から、2年生だ。因みに青が1年生、赤が3年生である。

 

「うんうん、ちゃんと挨拶出来る子はお姉さん好きよ」

 

「どうもありがとうございます」

 

『挨拶は済んだか。それじゃあ訓練を始める。始め!』

 

「行くわよ~!」

 

「来い!!」

 

晃にとって初めての模擬戦が始まった。晃は回避運動をしている時にラファールの武装を確認していた。

 

始めに距離を取るために、ヴェント(五五口径アサルトライフル)でけん制したが、難なくかわされた。それでも必死に頭の中で次の作戦を立てていく。

 

(マズイ。相手はかなりの手練れ。対して僕はずぶの素人だ。けど、やられっぱなしにはいかない。考えろ!)

 

『ほらほらどうしたの!そんなに逃げてばかりじゃあ勝てないわよ!』

 

「っく!ならばこれだ!」

 

次にコールしたのはレイン・オブ・サタディ×2丁(六二口径連装ショットガン)で手数で勝負しようとしたのだ。これには一瞬だが楯無に焦りの色が見えた。しかし、直ぐに立て直した。

 

『へぇ~やるじゃない。お姉さんちょっと本気で行こうかしら』

 

「なら、次はこれだ!」

 

晃はレイン・オブ・サタディ×2丁を撃ち終わると、ブレッド・スライサー(近接ブレード)を手にして楯無に突貫して行った。

 

楯無は大型ランスの蒼流旋を構えると同じように晃目掛けて突っ込んだ。

 

ここで晃は(かかった!)と思って、頭の中でデザート・フォックス×2丁(五九口径重機関銃)を思い浮かべ、次の瞬間には両手にデザート・フォックス×2丁が握られていた。

 

そして、突っ込んで来る楯無目掛けて乱射した。みるみるうちにSE(シールドエネルギー)が減っていくのがわかる。

 

「よし!」

 

『うぇ!そんなのあり!』

 

「まぐれでも出来るもんだな!」

 

『そうなのね…だったらこれはどうかしら!』

 

楯無は一旦距離を開けて蛇腹剣ラスティー・ネイルを取り出すとのと同時に濃い霧を発生させた。そして…

 

『ねぇ、今日なんだか暑くないからしら?』

 

「そんなことないと思いますよ」

 

『なら、どうして霧が出来ているのかしらね?』

 

「そりゃあ…はっ!」

 

『今更遅いわよ!清き熱情(クリア・パッション)

 

「しまっ!」

 

 

ドガーン!!

 

 

突然、晃の周りで大爆発が起こった。楯無は水のヴェールを濃い霧状にして充満させ、それを一斉に熱に転換したため、大爆発が起こったのだ。

 

これには、流石の晃も対処出来ずモロに受けてしまった。楯無自身(ちょっとやり過ぎちゃったかしら…)と思う程だった。

 

そして、砂煙が晴れるとフラフラになりながらもガルム(六一口径アサルトカノン)を握ったまま立っている晃が楯無に銃口を向けるとそのまま倒れた。

 

どうやら気絶してしまったらしい。

 

『た、田島晃SEエンプティ!勝者更識楯無!誰か早く担架と医療班の準備を!』

 

いつの間にか集まっていた、アリーナの生徒があ然とする中千冬から楯無に個人間秘匿通信(プライベート・チャネ)がかかってきた。

 

『更識』

 

「は、はい!なんでしょうか織斑先生」

 

『馬鹿もん!やり過ぎだ!』

 

「す、すみません!」

 

『田島は昨日来たばかりなんだぞ!そんな奴相手に、全力を出す馬鹿が何処にいる!』

 

「ええ!そうなんですか!」

 

『そうだ。それに、今回はあくまでも訓練なんだぞ!田島がISを扱えるかどうかの確認に過ぎないのだ。それを全力でやりおって…全くこれで再起不能になったらどうする』

 

それ程重要な子に不味い事をしたと思うと、血の気が引いてきた。

 

『まぁいい。兎に角更識、覚悟しておくんだな』

 

「え!」

 

『今回の件は学園上層部に報告しておく。追って連絡をする。以上だ』

 

そう言って通信が終わり、同時に楯無も終わった。上層部に連絡されるのは構わない。しかし、あの人(・・・)に知られてたら不味いどころの話じゃないと思うと頭が痛くなった。

 

IS学園医務室には訓練で楯無の大爆発を受けた晃が横になっていた。

 

初のIS訓練で、あの大技を食らったのだ。無事で済んでるのには訳がある。ISの救命領域が対応したのだ。

 

ISには絶対防御があり、すべてのエネルギーを防御に回すことで、操縦者の命を守る。同時にISの補助を深く受けた状態になるので、ISのエネルギーが回復するまで、操縦者は昏睡状態に陥ることになり、晃はその状態になっている。

 

担任のロゼッタ先生もお見舞いする位の大事な生徒の1人である。そこに、千冬と楯無がやって来た。

 

「ロゼッタ先生。田島はどうなっていますか?」

 

「今は、ぐっすり眠っているよ。下手な後遺症も残っていない。医者の話だと明日にも退院できそうだ」

 

「良かった~」

 

「お前はもう少し加減を考えんか」

 

「いて!」

 

「ハハハ!楯無にやられたら坊やも本望だろうね」

 

「笑い事じゃあないんですよ…」

 

「確かにそうだがな。だがな、代表候補生の強さを知ることが出来たんだ。いい勉強になったと思うよ」

 

「だといいんですけどね…」

 

「そういやぁ織斑一夏もクラス代表決定戦に出るんだろう。そっちは大丈夫かい?」

 

「織斑は、篠ノ之が特訓すると言って出て行ったきりですね」

 

「ISは?」

 

「貸し出しの申請は出てないので、やっていないでしょうね…」

 

「大丈夫かそれ?」

 

「我が弟ながら呆れて物も言えませんよ」

 

「まぁ、ウチにも坊やに戦いを挑んでいる奴がいるが、正直勝てるかどうか五分五分だな」

 

「彼なら何とか出来るでしょう。何せIS学園最強の生徒会長に訓練であそこまでやっていたので…」

 

「ええ、彼には驚かされましたよ。まだまだこれからです」

 

「なら、次は手加減をするんだな」

 

「…はい」

 

そう言って、3人は病室を後にするのであった。

 

 

 

 

翌日。ロゼッタの言う通り後遺症もなく、晃は退院することができた。医者からは2~3日は安静することを言われたが時間が無い。

 

少しでも学ぶため、晃は学園の資料室に赴きターニャの過去のデータを読み漁り対策を練っていた。

 

 

3日間の休養を終えて再びISでの訓練が始まった。楯無は「あの時すみませんでした!」と土下座する勢いで頭を下げて来たので「もう気にしていない」と言って何とか慰めた。

 

あれ以降晃はラファールを乗りこなしていた。武器の豊富さ、汎用性、機動性に特化したこの機体なら勝てると思っていた。

 

晃は楯無からのアドバイスもスポンジの様に吸収して行った。反復練習も行い何とか楯無から合格の印まで貰った。

 

 

そして、試合当日。場所は第一アリーナEピット。先に1組の代表決定戦を行い、次に3組の代表決定戦を行う。

 

その為晃は一夏とは反対側のピットに居た。そこにISスーツを纏ったセシリアが現れた。

 

「あら、田島さんごきげんようですわ」

 

「セシリアさん。元気そうだね」

 

「ええ、今日の日のために調整して来ましたからね。田島さんは?」

 

「僕も、更識さんとISの訓練をしてきたから大丈夫だと思うよ」

 

「楯無さんと!?それは凄いですね」

 

「そんなにかい?」

 

「ええ、彼女はIS学園最強の『生徒会長』の称号を持ち、ロシア国家代表を務めている方ですわ」

 

「…そんな人と僕訓練してたのか」

 

「…因みにですがどんな感じの訓練でしたの?」

 

「えっと…瞬時加速(イグニッション・ブースト)一零停止、特殊無反動旋回(アブソリュート・ターン)円状制御飛翔(サークル・ロンド)かな。他にはもっとあったんだけど流石に早すぎるって言われたけどね」

 

「……」

 

「セシリアさん?どうしたの?」

 

「田島さん…いえ、晃さん!クラス代表決定戦が終わりましたらわたくしに師事して頂けないでしょうか!」

 

「ええ!そんなの無理だよ!」

 

「でしたらいつか教えてくださいまし!」

 

「ええっと…いつかね?」

 

「絶対ですよ!」

 

「分かりましたよ、セシリアさん」

 

「敬語も不要ですわ」

 

「昔からの癖みたいなものなので中々治らなくて…すみません」

 

「大丈夫ですわ。ですけどいつか呼んでくださいね」

 

「分かりました」

 

そう言った途端アナウンスが流れ1組のクラス代表決定戦が始まろうとしていた。

 

『これより、1年1組のクラス代表決定戦を行います。選手は所定の位置に着いてください。繰り返します…』

 

「では、行ってまいりますわ」

 

「ええ、頑張ってくださいね」

 

「はい!」

 

そう言って、セシリアは自身のIS【ブルー・ティアーズ】を纏っていた。全身を蒼いISが纏っており武装であるスターライトmkⅢも手に握られていた。

 

「それがブルー・ティアーズなんですね。とっても綺麗ですね」

 

「は、恥ずかしいですわ///」

 

「ごめん、ごめん!余りにも綺麗だったのでつい…」

 

「褒め言葉として受け取っておきますわ。では今度こそ行ってまいりますわ」

 

「ええ、いってらっしゃい」

 

そう言って、セシリアはアリーナの空に飛び立って行った。果たして結果は…

 

 

 

結果から言うと、セシリアの勝利だった。一夏のIS【白式】は先にブルー・ティアーズの4基のビットを破壊しながらセシリアに突撃してきたがミサイル2基で終了と思っていた。

 

しかし、織斑は機体に救われたのか一次移行(ファースト・シフト)に移行し、白式の本来の姿となった。

 

更に、ワンオフアビリティである<零落白夜>を発動してあと一歩と言うところまで行ったが、SEが0になり自滅という形で試合終了となった。

 

晃はEピットに戻って来たセシリアに労いの言葉を掛けるのであった。

 

「お疲れ様です。セシリアさん」

 

「ありがとうございますわ。しかし、歯がゆい試合でしたね」

 

「アハハ…あれは機体を把握していない織斑が悪いね」

 

「そうですわね。ですが次は晃さんの番ですわよ」

 

「ええ、期待しないでくださいね」

 

「そう言うわけにはいきませんわ。頑張ってくださいまし!」

 

そう言って、晃は愛機であるラファールを待っていたが一向に現れない。実は試合前に整備主任のライラに預けたっきり帰ってこないのだ。不安になって来た晃は連絡しようとしたら、ハンガーから出てくるライラを見つけ出した。

 

「いや~ごめんね。遅くなって!準備するのに手間取ってさぁ~」

 

「大丈夫ですよ。それで、僕のラファールは何処にあるんですか?」

 

「フフフ!よくぞ聞いてくれた!さぁ刮目せよこれが、整備部総出で作り上げた君専用のラファールだ!」

 

そう言って、出てきたのはラファールと言うよりも何処かの王族に使える近衛騎士みたいな感じのISだった。

 

カラーリングは赤色を基調とし胸の辺りで白い線で交差している。背中にはバーニアが2門。それを覆う形で蒼いマントが靡いていた。

 

両足に1門バーニアが付いており機動性が確保されている。ブレードはショートブレードよりも長く中世の騎士がもつ両刃であった。そして、最大の特徴としては…

 

全身装甲(フルスキン)ですか?」

 

「ええ、これで、防御力もバッチリよ!」

 

「肝心の武装は?」

 

「ラファールをベースにしているから武装もそのままよ」

 

「そうですか良かったです」

 

「さて、フィッティング(最適化処理)するから、もう一回ISに触れてくれる」

 

「はい」

 

そう言って、ISに触れた瞬間であった…

 

(初めましてマスター)

 

「?…セシリアさん何か言った?」

 

「いいえ、わたくしは何も言ってませんわ」

 

「おかしいなぁ?」

 

(おかしいのはマスターですよ)

 

「?…ライラさん何か言いましたか?」

 

「うん?何のことだい?」

 

「う~ん?」

 

(ここですよマスター!私です!)

 

なんと、目の前のISから声が聞こえて来たのだ。これには晃はびっくりしていたがISはお構いなしに話してきた。

 

(まぁ、いきなり喋って来たらびっくりしますよね。何せこの声はマスター、貴方にだけしか聞こえていませんから)

 

晃は訳が分からない状態で、聞いていたが、流石に3回となると驚きはしなかった。だが、どうやって会話すればいいか悩んでいると向こうから言ってきた。

 

(今、私はマスターの頭の中に直接語りかけています。ですから、マスターが思っている事を言えばいいと思いますよ)

 

そう言っても状況がまるで飲み込めないんだが…

 

(でしょうね。話すと長くなりそうなので簡潔に述べると…私が貴方を気に入ったからです)

 

そんなで決めちゃっていいの?

 

(ええ、流石に直ぐには出来ませんでしたが、貴方が楯無から必死に学ぶ姿勢やひたむきに努力する姿、何よりも私達の母様の夢である宇宙へ行きたいとの願いが一番の原因ですけどね)

 

母様ってことは篠ノ之博士の事かい?

 

(ええ、近く会いに行くとまで言ってましたからね)

 

そうかい…なら、僕は君を退屈させないように頑張るよ

 

(それはないですね。私はマスターにぞっこんですから)

 

わかったよ。それじゃあ行こうか。えっと…

 

(私はまだ名前がありません。ですからマスターが決めてください)

 

なら…Space Knight(宇宙の騎士)ってのはどうだ?

 

(いいですね。ならその名前で登録しておきますね)

 

そう言って、ディスプレイには「Space Knight」の文字が表示された。これで、名実ともに晃の専用機となったのだ。

 

「よし!それじゃあフィッティング完了!」

 

「それじゃあいってきます!」

 

「ええ、田島さんいってらっしゃいませ」

 

「ぶっ壊れても良いから勝ってきなさいよ!」

 

そう言って、フルスキンのISを纏って蒼いマントを翻し、カタパルト射出口へ向かって行った。

 

その時姿を見たセシリアは「まるで、戦に向かう騎士そのものでしたわ。もし、田島さんがクラスメイトであれば、お近づきになりたいくらいですわ」と語っていた。

 

『カタパルト射出完了。システムオールグリーン。発進タイミングを晃君に譲ります』

 

「了解しました。田島 晃「Space Knight」でます!」

 

(いっきまーす!)

 

 




さぁ3人目のヒロインに出会えましたね!これからも増やして行く予定なのでよろしくお願いします!

ターニャの容姿ですがNEEDLESSの「アルカ・シルト」でお願いしますm(_ _)m

次回はクラス代表決定後編!

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