インフィニット・ストラトス~2度目人生で宇宙へ~   作:とあるP

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とあるPです。

久しぶりにこっちの投稿になります。そして、前回予告した女神2人が登場します!

それでは本編どうぞ!


第3章 2人の転校生とタッグマッチトーナメント
第6話 2人の女神


クラス対抗戦は謎のISの乱入により、中止となった。あれ以来晃の体力は衰えることはなくなった。そんな晃はある夢を見る様になっていた。

 

それは、晃が神戸博として生きていた時の夢である。

 

「おーい博、今日の講義だるかったよなぁ~」

 

「そうかな?結構ためになる、事ばかりだったような気がするよ」

 

「あ~出た、出た。さすが優等生の博さんは言うことが違いますね~」

 

「茶化すなよ」

 

大学時代気の合う友人と、話していると目の前に1人の女大生が現れた。どこか大人しそうな雰囲気で丸眼鏡に教科書などを、入れる袋を持ちながら、もじもじしている子がいた。

 

「あ、あの!」

 

「うん?」

 

「神戸君ちょっといいかな?」

 

「ああ、大丈夫ですよ。古賀さん」

 

そう言って、彼女古賀千春(こが ちはる)さんは、博の傍に寄って来た。だが、それを阻止する人が現れた。

 

「あら~千春。抜け駆けはなしよ~」

 

「…エリカさん」

 

彼女は三枝エリカ。アメリカ人の母と日本人の父を持つ、ハーフである。金髪にダイナマイトボディと色気をムンムンに惜しげもなくさらし、虜にして行く。そんな彼女も博に用があってきた。

 

「ねぇ~博。ここ分からないんだけど~」

「ん?どれどれ?」

 

そう言って、自慢の胸を博の右腕に当ててきた。それを面白くないと思ったのは、先ほど聞いていた千春であった。

 

「う~あ、あの!神戸君私もここ教えて欲しいんだけど!」

 

「ん?」

 

千春は反対側の腕に抱きついて来た。それを面白くないと思ったエリカは、更に密着して来た。

 

「それで~ここなんだけど~」ムニュン!

 

「わ、私もここがちょっと///」フニ

 

両手に華とはこの事である。しかし、博はそんな状況になっても、冷静でいた。

 

「ああ、ここはね~」

 

「…」

 

「…」

 

そんな素振りを見せる博に対して、面白くないと思ったのは彼女達である。せっかくアピールしているのに、見向きもされないと面白くないのである。

 

そんな中、先ほど話していた友人である、古川聡(ふるかわ さとし)は彼女たちの為に助け舟を出すのであった。

 

「な、なぁ博ちょっといいか?」

 

「うん?どうした?」

 

「お前さぁ、ぶっちゃけ聞くけど、好きな女の子のタイプとかないのか?

 

『ナイス(です)!』

 

「また、唐突だな。そうだなぁ……考えた事ないかも知れない」

 

『え!』

 

「それはなんで?」

 

「う~ん…」

 

「まさかお前ゲ「それはない」さいですか…」

 

「そうだな…今まで宇宙の事しか考えた事ないから、異性には見向きもしなかったな」

 

「え~それは、男としての尊厳を失っているかもしれないぞ…」

 

「そんなことないぞ。独身でも成功する人がいるし、何より彼女よりも研究に没頭している時が好きだからね」

 

「アハハ…」

 

そう言って、聡は博の腕に引っ付いている千春とエリカを見ていた。その顔は、まるでお通夜状態で目にハイライトがなかった。

 

「それで、答えは充分か?」

 

「あ、ああ。悪いな」

 

「それよりも古賀さんと三枝さんもいいかな?」

 

『ア、ハイ…』

 

「ありがとう。それじゃあね」

 

そして、博は2人を振り払って家に帰るのであった。その背中を見ていた2人は決意を新たにするのであった。

 

『決めた(ました)!』

 

「うお!」

 

「…私、神戸君が振りむいてくれるような女の子になって見せます!」

 

「フン!アンタみたいなちんちくりん、博は相手しないわよ。見てなさい、私が彼を物にしてみせるわ!」

 

そんな2人の乙女による博争奪戦が勃発していた。なお、博はその3日後に田島晃として、ISの世界に転生するのであった。

 

 

 

 

 

「…朝か…随分と懐かしい夢を見ていたな」

 

ここは、博が通っていた大学時代の部屋ではなく、ISを起動した晃に与えられた個別の部屋である。束から投与してもらった薬により以前よりも、疲れることはなかった。

 

そんな彼だが日課のトレーニングを欠かさず過ごしていた。今日も、千冬とのトレーニングを行い自室に帰っていく途中に1人の女の子と出会った。

 

その女の子は、銀髪碧眼でクラスの女子よりもスタイルがよく、見目麗しい容姿だった。そんな子が晃に話しかけてきた。

 

「久しぶりね」

 

「…あのどこかでお会いしましたっけ?」

 

「私のこと覚えていないの?」

 

「すみません…」

 

「そう…」

 

その子はなぜか寂しい顔をしていた。そして、晃が何かフォローしようとしたら、後ろから来た人に邪魔されてしまった。

 

「あら~あの時の人間じゃないの~」ボイン

 

「!」

 

「ちょっと!」

 

「久しぶりじゃない~元気にしていたかしら~」

 

「…すみません。退いてもらいますか?」

 

「あら、つれないわね。けど、そんな所も可愛いわよ」チュ

 

「な!///」

 

あろうことか、後ろから抱きついて来た金髪でダイナマイトボディを惜しげもなく当てて来た人は、晃の頬にキスを

して来た。

 

そして妙な事を言ってきた。

 

“あの時の人間じゃない”

 

この事について晃は必死に考えたが、結局分からず終いで終わってしまった。

 

「失礼ですが、どちら様でか?」

 

「ああ、ごめんなさいね。私は天宮 空(あまみや そら)と言うわ」

 

そう言って、銀髪碧眼の空は自己紹介をして来た。

 

「私は、四条 鏡花(しじょう きょうか)てい言うわよ~よろしくね」チュ!

 

投げキッスをしながら金髪の鏡花は自己紹介をして来た。そして、晃はさっきの疑問を聞いてみた。

 

「田島晃です。そう言えば、さっき言っていた“あの時の人間じゃない”って言うのは、どういう意味なのかな?」

 

自分が転生者なのは、転生させた女神しか知らないはず…それなのに、この人達は全てを知っているような口振りである。

 

「それはもちろんわ「ダメよ!」んもうつれないわね」

 

鏡花が喋ろうとした時、空が慌てて止めに入った。そして、2人で隅に行き何やらぼそぼそと相談していた。

 

「ちょっと!何喋ろうとしているのよ」

「え~だってこれはもう言ってもいいんじゃない~」

「ゼウス様からは『余り干渉するな』と言われていたでしょ!」

「ああ、あのエロじじいね。やっと天界から出てこれたのに…」

「全知全能の神をエロじじい呼ばわりとか…」

「だってさ~この前なんか私が水浴びをしている所に入って来ようとしたのよ~」

「え…」

「おかげで、ヘラ様に変な目で見られたわ…」

「そ、それは…ご愁傷様ね。兎に角彼にはまだ、打ち明ける必要はないと思うわ」

「そう~?」

「ええ、然るべき時に私から、話すわ」

「ならいいけれど…私が彼を盗っても文句言わないでよね」

「ちょっと!それ、どういう意味よ」

 

 

話し終わった2人は晃の元に戻ってきた。

 

「ごめんなさいね~ちょっと勘違いしちゃっていたわ~」

 

「…本当ですか?」

 

「ええ、申し訳なかったわ」

 

「ならいいですけど…あ!」

 

「どうしたの?」

 

「そろそろ、朝食の時間なのですみませんがこれで失礼しますね」

 

そう言って、晃はダッシュで自室に戻りシャワーを浴びて食堂に行くのであった。その姿を見て、鏡花と空はふと思っていた。

 

「そう言えば~彼のクラスに私達が行くことを言ってなかったわね~」

 

「あ!忘れてた…」

 

なお、結局晃は朝食に間に合う事が出来ず今日もカ〇リーメ〇トで済ませることになった。

 

そして、朝のSHRになり、ロゼッタ先生が教室に入って来た。

 

「ハ~イ席に座りな~今日はね、転校生を紹介するよ~。ほら、入ってきな」

 

そう言って、入って来た人に晃は驚いた。それは、朝に会った空と鏡花の2人だった。クラスの女子達は2人の容姿の凄さに圧巻されていた。

 

「それじゃあ~自己紹介してもらおうかね~」

 

「は、はい。天宮 空と言います。よろしくお願いします」

 

「四条 鏡花って言うわよ~よろしくね~」チュ

 

『キャーーーー!』

 

「鏡花お姉さま~私一生ついていきます!」

 

「私も~!」

 

あちらこちらで鏡花の魅力に取りつかれた子達は、歓喜の声を上げていた。

 

「ハ~イ静かに。それじゃあ2人は坊やの隣に座りな。授業を始めるよ~」

 

そう言って、空は晃の前の席。鏡花は晃の隣の席に座った。

 

「よろしくね~晃~」

 

「よろしくお願いしますね。田島さん」

 

「よ、よろしくお願いしますね。天宮さん。四条さん」

 

「あん!四条さんなんて堅苦しい言い方はやめて、鏡花って呼んで」

 

「…よろしくお願いしますね。鏡花さん」

 

「ええ、晃!」

 

「じゃあ、私の事も空でいいわよ」

 

「わかりました。空さん」

 

こうして、女神2人は晃に接触する事に成功したのである。

 

昼休み。早速晃と空、鏡花の3人で食堂に向かうのであった。その後には、あやめ、サーシャ、ターニャの3人が居たが何故か柱の後ろに隠れている。

 

「怪しいよね…」

 

「そうですネ」

 

「ムグ~」

 

あやめとサーシャは気になってついて来たが、ターニャだけは完全に違っていた。あの2人が来てからずっと晃にべったりと張り付いて居る。

 

それを面白くないと思ったターニャはむくれてた。

 

「ターニャちゃんどうしたの?」

 

「べ、べつに…」

 

「もしかして、晃サンがあの2人に取られて気になっているとか?」

 

「なななな!///」

 

そう言っているターニャの顔は真っ赤になっていた。そして、あやめ達3人も食券を買って、晃達に混ざるのであった。

 

晃は空と鏡花の2人を連れて空いている席を探していた。そこに一夏達が現れた。箒と鈴、セシリアの他に見慣れない金髪の男性操縦者が居た。

 

「よう!晃。どうしたんだ?」

 

「…別に」

 

「なぁ!聞いてくれよ。今日1組に転校生が入ったんだぜ!」

 

「それで?」

 

「2人なんだけどよ、その内の1人を紹介するぜ!こいつはシャルル・デュノアって言うんだ」

 

そう言って、金髪の男性操縦者もといシャルル・デュノアは握手を求めてきた。

 

「初めまして。シャルル・デュノアです。一応世間では3人目の男性操縦者ってなっているかな?」

 

「田島晃です。3組のクラス代表をしています。よろしくお願いしますね」

 

そして、2人は握手をした。しかし、その時晃は違和感を感じた。

 

「!」

 

「?どうかしたかな?」

 

「いえ、別に…」

 

「そうですか?」

 

晃は3組に来た転校生の2人を紹介した。

 

「こちら3組に転校生して来た、天宮 空さんと四条 鏡花さん」

 

「初めまして、天宮 空です」

 

「ハァ~イ!四条 鏡花って言うわ。よろしくね」

 

「篠ノ之箒って言います」

 

「セシリア・オルコットですわ!」

 

「凰 鈴音よ!鈴って呼んでね!」

 

一夏以外の自己紹介が終わったが、一夏は2人を前にして妙に緊張していた。

 

「お、織斑一夏って言います!一夏って呼んでください!」

 

その反応に鈴がジト目になる。箒とセシリアは(鈴(さん)も大変だな…)と思うのであった。

 

「よろしくね」

 

「は、はい!」

 

一夏の反応を見て晃は思った。あの唐変木の馬鹿がこの2人に惚れたのか?と…

 

しかし、2人は特に気にしていない。むしろ興味がないと言った方がいい。そんな事も知らずに一夏は必死になっていた。

 

「あ、あの!何かあったら言ってくださいね!俺やりますから!」

 

「ええ…分かったわ」

 

そんな2人を見た晃は早く飯を食べようとする。だが、一夏もそれに参加すると言ってきた。

 

「さて、そろそろ食べないと時間がない。僕たちは向こうで食べるからそれじゃあ」

 

「あー待ってくれよ!せっかく転校生が来たんだ!偶には一緒に食べないか!」

 

「…お気遣いいただきありがとうございます。ですが、貴方とは先ほどの知り合ったばかりです。またの機会にしませんか?」

「そうよ!私たちは晃と一緒に食べたいの」ギュ!

 

そう言って、鏡花は豊満な肉体を晃の左腕に絡めて来た。それに負けじと空も右腕の腕に抱きついて来た。

 

「ちょっと2人共!」

 

「あら~晃はこれくらいで照れたりしないわよね~」

 

「う、うん!さて、晃さん。行きましょうか」

 

「わかったから、離れてくれ!」

 

そう言って、晃を抱きかかえる様に2人は去っていた。それを見ていた一夏は何故か悔しがっていた。

 

「ちくしょう!何だよ、晃だけ…」

 

「付き合いきれん。私たちは別な場所で食べることにしよう。行こうかセシリア」

 

「ええ、そうですわね」

 

そんなやり取りを見ていた箒とセシリアは呆れて他の場所に行くのであった。シャルルは苦笑いし、鈴は一夏に食ってかかった。

 

そして、あやめ達はというと…

 

「な、何だよあれー!」

 

「まぁ、天宮さんも四条さんも大胆だね」

 

「あれが、『両手に花』って言うことデスカ?アヤメ?」

 

「えっと…ちょっと違うかな?」

 

そんなやり取りを見ていた他の女子生徒達は「羨ましい…」と思っていたのが大半だった。

 

放課後。今日も楯無指導のもとIS訓練を終えた晃は、第3アリーナから出ようとしたら別のアリーナが騒がしことに気が付いた。

 

何かトラブルでも起きたと思い、騒ぎが起こっているアリーナに向かうのであった。そこには、1機の黒色ISが一夏達を襲うとしていたところだった。

 

流石にマズイと思った晃は自身のIS【Space Knight】を展開させて、一夏とそのISとの間に入り込んだ。

 


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