インフィニット・ストラトス~2度目人生で宇宙へ~   作:とあるP

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第7話 ドイツからの転校生とシャルルの秘密

晃は自身のIS【Space Knight】を展開させ一夏達の間に入った。それは、ラウラのIS【シュバルツァー・レーゲン】の弾丸が鈴に当たる寸前の出来事だった。

 

『晃(さん)!』

 

「全くどうしてこう厄介事に巻き込まれるんだ…」

 

「誰だ貴様は?」

 

「1年3組の代表田島 晃だ。君は?」

 

「フン!いいだろう。私はドイツ代表候補生のラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

「そうか、君があの馬鹿(一夏)が言っていた2人目の転校生だな」

 

「御託はいい!私は織斑一夏と戦うんだ!そこを退け!」

 

「…あの馬鹿と喧嘩するのはいいが、周りの人を巻き込むのは関心しないな」

 

「フッそれは奴らが弱いから悪い」

 

「どうしてそこまでアイツを目の敵にする」

 

「アイツは教官のモンドグロッソ大会2連覇を阻止したんだ!アイツさえいなければ…教官は…」

 

そんな事で八つ当たりされた織斑もそうだが、巻き込まれた人達もたまったもんじゃない。それなら…

 

「ボーデヴィッヒ。いい案がある」

 

「何だ?」

 

「来週末に行う学年別トーナメントで試合と行こうじゃないか。そこなら思う存分暴れるだろ」

 

「…いいだろう。今日の所は貴様に免じて引いてやる。だが忘れるな!次に会った時は全力でお前を叩き潰す!」

 

そう言って、ラウラはISを解除してピットに戻って行くのであった。そして、晃も同じ用にISを解除してアリーナを去っていくのであった。

 

そんな時、助けた鈴がお礼を言いに来た。

 

「あ、ありがとうね。助けてくれて…」

 

「まぁあそこで助けなかったら後味が悪いからね。それより大丈夫かい?」

 

「ええ、平気よ」

 

「そっか…早く織斑の所に行ってやりなよ。アイツも心配しているだろうし」

 

「ええ、そうね」

 

鈴が一夏の所に向かうと今度は、慌ててあやめ達が駆け寄ってきた。如何やら先程の件で心配して来たようだ。

 

『晃(君)(サン)!』

 

「どうしたんですか?」

 

「どうしたじゃないよ!心配したんだからね!」

 

「そうですヨ。いきなり飛び出して行ったのデ…」

 

「バカ!アンタはそうやって無鉄砲なところを直しなさいよ!」

 

「…そうだったね。ごめん」

 

そう言って、あやめ達を落ち着かせる為に今後は無茶しないと約束をした。その後ロゼッタに職員室に来るように言われたので行ってみる。

 

「いい事したね坊やぁ~。ただね~無茶は良くないよ~ただでさえ2人目の男性操縦者は目立つんだからね~」

 

「すみません。ただ、あそこで躊躇っていたら一生後悔すると思ったので」

 

「うんうん♪それならお姉さんは何も言わないよ。流石男の子だねぇ~」

 

「…お姉さんって歳じゃあ「何か言ったかい?」いえ…何でもありません」

 

「とにかくだ。早く彼女達を安心させてあげな」

 

「彼女達?」

 

そう言って、晃は職員室のドアを見た。するとそこには、ドアの隙間からあやめ達と女神である空と鏡花が覗いていた。それを見た晃は苦笑いをするしかなかった。

 

「そうですね。彼女達為にも…」

 

「そうしなよ~」

 

「ええ、それでは失礼します」

 

そして、職員室を出ようとした際彼女達は慌てて逃げて行くのであった。

 

 

 

 

 

その日の夜。自室で勉強していた晃の所に一夏が駆け込んできた。

 

ドンドン!ドンドン!

 

「は~い?」

 

『俺だ!一夏だ!開けてくれ!』

 

「…」

 

『無視するな~!』

 

はぁ~とため息を出しつつもドアを開けると、勢い良く一夏が入って来た。そして、慌てて晃の腕を取って自室に向かって行った。

 

「晃!頼むついて来てくれ!」

 

「はぁ?僕はこれから勉強しないといけないんだけど…」

 

「とにかく俺の部屋に来てくれ!早く!」

 

「…わかったよ」

 

そして、一夏の部屋に着くとジャージ姿のシャルルが居た。違う点と言えば胸元が少し…いや、結構膨らんでた。それを見た晃は…

 

「やっとバレたのか」

 

「え!やっとでどういう事だよ」

 

「…もしかして最初からバレていた?」

 

何故晃はシャルルが女の子だと思ったのか、順をおって説明をするのであった。

 

「最初は、君と握手した時に男にしては手が小さすぎると思ったんですよ。さらに言えば喉仏がないですし、決定的な事と言えばアリーナの更衣室で着替えようとした時ですよ。織斑がグイグイ絡んできたのに対して、羞恥心を出していた。あとはその見た目かな」

 

晃の決定的な言い方に項垂れてしまったシャルル。一夏はオロオロするだけでいた。そして、晃は何故男装をしてまでIS学園に来た理由を聞きだした。

 

「どうして、そこまでしてIS学園に来ようと思ったんですか?」

 

「…父の命令で仕方なくかな」

 

「でも、デュノア社ってISじゃあ有名な会社じゃないのか!?」

 

「…それは第二世代でのシェアは世界3位だがな。けど、今は第三世代が主流だ。それに彼女のいる欧州では次世代機選定計画(イグニッションプラン)が進められている。それに乗り遅れまいと、フランスでも焦っているんだろう」

 

「…晃って結構博識なんだね。次世代機選定計画(イグニッションプラン)って僕も知らなかったのに」

 

「君の事について調べていてね。それに…デュノア社の内情についてもある程度調べが付いていたからね」

 

「そっか…」

 

「なぁ晃教えてくれよ。そのデュノア社の内情って奴を!」

 

晃はシャルルを見て言っていいのか迷ったが、シャルルの事を考えて言うことにした。

 

「…この子はな…愛人の子なんだ」

 

「な!」

 

「…そうだよ一夏。僕はね今の父アルベール・デュノアとの愛人に生まれた子なんだ」

 

そこからシャルルは今までの生い立ちを喋り始めた。本当の母親は身体が弱くシャルルが物心付く前に亡くなり、デュノア社に引き取られたこと。そこでのIS適性が高く、父アルベール・デュノアから『IS学園に侵入し、男性操縦者のデータ若しくは肉体関係になりその遺伝子を取って来い』と命令されたことを…

 

それを聞いていた一夏は怒りをあらわにしていた。

 

「そんなのひどすぎる!確かに親が居なければ子供は生まれない。けどよ!親の言いなりになるなよ!」

 

「一夏?」

 

「俺にも親はいない…けど千冬姉が居れば俺はいいと思っている」

 

「…」

 

その話しを聞いて晃は思った。自分は何て幸福な家庭に生まれてきたのかと。家に帰れば紫音と茜の2人が待っている。けどこの2人には親と言える存在がいない。特に一夏に関しては、両親共いないとなっている。

 

そんな2人を見つつ晃は考えた。

 

「それでこれからどうする?」

 

「どうって…」

 

「念の為に言っておくが1人で解決しようと思わない方がいいよ。これは学生の僕達では対処しきれない問題だ」

 

「ぐ…」

 

「…ありがとうね2人共」

 

「シャルル?」

 

「…僕はこの話を公表するよ。そして、フランスに戻って良くて独房行きかな」

 

「シャルル…」

 

「…」

 

「…まぁ2人ともありがとうね。話してスッキリしたよ」

 

「それでいいのか?」

 

「…僕にはもう生きていく資格はないよ」

 

「そうか…先に謝っておくよ。すまんな。それと…歯を食いしばれ!」

 

「え?」

 

パァーン

 

そう言って、晃はシャルルの左頬を思いっきり引っ叩いた。突然の出来事で訳も分からないシャルルと一夏。そして、数秒経ってから一夏が食ってかかってきた。

 

「オイ!何してるんだよ!女の子の顔を殴るなんて!」

 

「言ったはずだ。すまんと」

 

「だからって殴る必要ないだろう!相手は女の子何だぞ」

 

「それがどうした?じゃあお前は、女の子が銃を向けてきたら何もしないのか?」

 

「そ、それは…」

 

「それに、生きることを諦めている奴の顔を殴ったってこっちがいい気分じゃないんだ…」

 

「なんだと!」

 

「一夏やめなよ!…晃の言う通りだよ。僕には生きる資格なんてないんだよ」

 

「シャルル…」

 

「本当にそう思っているのか?」

 

『え?』

 

「前に言ったはずだ。『念の為に言っておくが、1人で解決しようと思うなよ。これは学生の僕達では対処しきれない問題だ』と」

 

「それって…」

 

「あとは自分で考えるんだね。それじゃあ僕は勉強する為に戻るから」

 

「うん…ありがとうね」

 

「…」

 

そう言って、晃はシャルルと一夏の部屋を出て行った。そして、一夏とシャルルは「今日は遅いから早めに寝ようか」と言うことで寝ることにした。

 

 

 

 

晃は自室に戻ると、自身Space Knightのコア人格である【レイ】と思念通信を始めた。

 

レイ、いる?

 

(はい。マスター)

 

デュノア社の内情ありがとう。おかげでシャルルとも話せたよ。

 

(いえいえ、私はマスターの為に動いただけですから)

 

そこでもう一つお願いがあるんだ

 

(はい。シャルルさんを助ける方法ですよね)

 

…君には驚いたね。その通りだ。今のところIS学園の特記事項には『本学園における生徒はその在学中においてありとあらゆる国家・組織・団体に帰属しない。本人の同意がない場合、それらの外的介入は原則として許可されないものとする。』がある。

 

(なるほど)

 

だけど、これは3年間しか使えない。それに、フランス政府を還してデュノア社がシャルルを強制的に本国に召還されたら、チェックメイトだ

 

(ええ、ですからその前に助けないといけないですね)

 

そうなんだよね~思いっ切って織斑先生に相談するかな

 

織斑先生(ブリュンヒルデ)なら良い解決策を出してくれるでしょう。しかし…)

 

それには、シャルルの正体をバラす必要があるか…

 

(ええ、それも織斑一夏にバレずに…)

 

 

晃は少しだけ考えた。そして【レイ】にある指示を出した。

 

レイ。シャルルのIS【ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ】につなげる事は出来るかい?

 

(少々お待ちください…可能です)

 

ありがとう。繋いでくれる

 

(わかりました。ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡとのリンクを開始します)

 

数秒の機械音の後に晃はラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡのコア人格と対話を始めた。

 

 

 

 

初めまして、僕は田島晃と言います。ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡのコア人格で問題かな?

 

(うん。そうだよ!)

 

良かった。さっきは君のご主人様を叩いたりしてごめんね

 

(大丈夫。もしあなたがしなかったら、私が彼女とのリンクを切っているかもしれなかったから)

 

ならいいけど…それで本題だけど、君のご主人は今危険な状態になっている

 

(知っているよ。けどこればかりは本人の問題だからね。声が出せない私にはどうしようもないんだよ…)

 

その事について僕に任せてくれないかな?

 

(…いいの?)

 

ああ、悪いようにはしない。約束する。

 

(……わかった。お願いシャルルを…いえシャルロットを助けてあげて!)

 

わかった。それじゃあ【レイ】に戻ってくれるかい

 

(うん!)

 

そして、数秒の機械音の後に晃は【レイ】とこれからの事について対策を始めた。

 

 

さて、向こう側とも合意が得られたから、明日朝一で織斑先生に相談してくるよ

 

(了解ですマスター。それまでに最善の策を考えておきます)

 

頼むよ

 

そう言って、【レイ】との思念通信を終えた、晃は自身の勉強を始めるのであった。時刻は午後1時

 

 

 

ジリリリリリ。

 

部屋にある目覚まし時計がなり始めた。時刻は午前5時。あの後勉強していたが、10分の仮眠のつもりがガッツリ寝てしまった。

 

その証拠に机に突っ伏して顔にペン痣が残っている。そんな事を考えている暇もなく、今日もトレーニングを開始するのであった。

 

トレーニングが終わって自室に戻り、シャワーを浴びる。ちょっと力こぶを作るがあんまり変わりないようだ。IS制服に着替えて食堂に向かう途中シャルルと一夏に会った。

 

「よう!晃!」

 

「おはよう晃」

 

「おはようシャルル。織斑」

 

「いや~昨日は悪かったな。いきなり突っかかってよ」

 

「…別に、誰にでもあるだろう。それよりも早く食堂に行こう。でないと「晃~!」ぐぇ」

 

晃が食堂に行こうとした時後ろから来た鏡花に抱きつかれて、思わず変な声が出てしまった。

 

「晃~会いたかったわよ~」

 

「…鏡花さん。ちょっと退いてもらえますか?」

 

「つれないこと言わないでよ。私達の中でしょ~それに、空ももう少しで来るわよ。一緒に食べましょうよ~」ムギュ

 

「わ、わかったから少しだけ離れてくれ!」

 

そう言って、豊満な肉体で惜しげもなく抱きしめてくる。流石にまずいと思った晃は諦めて空と一緒に食べる事にした。

 

その姿を見て一夏は悔しがり、シャルルは苦笑いするのであった。

 

 

 

 

午後の授業が終わり、中庭で休息を取っていた晃は教室に戻る途中、ラウラ・ボーデヴィッヒと千冬の会話を偶然(・・)聞いてしまった。

 

「教官なぜこんな極東の地で教鞭を取っているんですか!」

 

「何度も言わせるな。私には私の役目がある。それだけだ」

 

「お願いです教官!我がドイツで再びご指導を!ここでは貴方の能力は半分も活かされておりません」

 

「ほう…」

 

「大体この学園の生徒達は意識が甘く、危機感がない。それにISをファッションか何かと勘違いしている。その様な輩に教官が教える必要はありません」

 

「そこまでにしとけよ小娘が…少し見ない間に偉くなったな。15歳で選ばれた人間の気取りとは恐れ入る」

 

「きょ、教官…」

 

「もうそろそろで授業が始まるぞ」

 

「っく」

 

そう言って、ラウラは教室に向かって行くのであった。晃も去ろうとしたら、千冬に見つかってしまった。

 

「そこの男子、盗み聞きか?異常性癖は感心せんぞ」

 

「…偶々ですよ。決して他意はありません」

 

「本当か?ならいいが…さっきの話は他言無用で頼む。特に一夏にはな…」

 

「わかりました。それと話は変わりますが、1つお願いがあります」

 

「何だ?」

 

「今夜時間空いていますか?相談したい事があるので」

 

「今夜か…確か大丈夫なはずだ。寮監室でいいか?」

 

「はい。そこで大丈夫です」

 

「わかった。なら、時間を作っておく」

 

「ありがとうございます。それじゃあまた」

 

そう言って、晃は自身の教室に戻るのであった。教室に着くなりあやめ達に『どこ行っていたの!』と怒られたのは言うまでもない…

 

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