「ドクター、ドクター!大変だよ!」
「どうしたんだ、グム。今日の危機契約と任務のデイリーなら終わったぞ」
「そんなことはどうでもいいんだよ!食堂が半壊しちゃったの!」
「・・・はぁっ!?」
私は急いで食堂に向かいながらグムに経緯を聞いた。
スルトがいつも通り食堂にアイスを食べに来た。
最近は暑いせいか1個では足りなかったみたいで冷凍庫をあさりだして、奥にしまっている2リットルの業務用のアイスを見つけて食べ始めた。
マッターホルンが止めに入るも「私に指図するな!」と、ラグナロクでぶっ飛ばされる。
余波で食堂が吹っ飛ぶ。
「・・・マジで?」
「うん、マジで。あ、マッターホルンおじさんは意識を失ってるけど無事だよ」
「まぁ、あいつは術耐性が高いからラグナロクでも耐えられて当然かな。で、食堂についたんだけど・・・」
これはひどい。キッチンの方は無事だけど食事を摂るスペースの半分が焼け焦げてる。アーミヤになんて言おうか。この請求とか絶対私の方に来るじゃないか。
「で、スルトさん。お前は何でこんなことをしたんだ?」
「私のアイスに手を出そうとした。つまり、敵だ。敵を前にしたらラグナロク。ドクターの教えではないか」
「敵を前にしたらラグナロクはあってるけどマッターホルンは敵じゃないからな?」
「モグモグ・・・」
「まず、食べるのをやめようか!?」
「愚か者!それではアイスが溶けてしまうじゃないか!」
「冷凍庫にしまってこいよ」
「・・・」
「グム、これからはアイスを購入しなくていいから」
「チッ、仕方ない」
スルトは嫌々アイスを戻しに行ってくれたが反省してないなあいつ。
本気でアイスの購入をしばらくやめようかな。
「で、なんで業務用アイスを食べてたんだ?」
「そこにアイスがあれば食べるのは当然だろ」
「当然じゃねぇよ。さすがに業務用アイスを一人で半分以上も食べやがって・・・よくお腹壊さないな」
「何をいってる、ドクター。アイスでお腹を壊すわけがないだろ?」
「お前こそ何言ってるんだ」
ダメだこいつ。アイスのことになると話が通じないよ。
「スルト、とりあえずお前が吹き飛ばした食堂の修理費、半分は出してもらうからな。アイスを数週間我慢すれば大丈夫だから」
「ドクター、それは私に死ねと!?」
「言ってねぇよ!お前が給料の大半をアイスに使って貯蓄をしてないのがいけないんだよ!これを期に少しは我慢しろ!」
「チッ、ドクター。アイスを食べさせないと作戦に参加しないぞ。私が必要なんだろ?」
「え、別に?今回の危機契約ではスルトの出番ないし問題ないね。グム、クロージャに頼んで冷凍庫に鍵つけてもらって。で、スルトには当分アイス上げないでね」
「はーい!スルトお姉ちゃん、反省してね!」
「え・・・え?本気・・・なの?私のあいすぅ・・・」
アイスのことになるとポンコツになるスルトを書きたくなった
・・・うん。ナニコレ?