アリーナの更衣室を出て直ぐ脇に立って待っていた織斑先生に案内され校舎に向かう道中織斑先生から
「あぁそうだ、観咲。お前のクラスは三組に変更に成った」
「へ―…そらまた急ですね」
「四クラスの内専用機持ちが居ないクラスが三組だけでな。一組と四組にはそれぞれ代表候補生が在籍…と言っても四組の方は専用機が完成してないがな。二組にも四月下旬に来るらしくてな。だがそれだとクラストーナメント等の戦力が三組だけ未経験の小娘だけに成るだろ?切磋琢磨してもらう為にお前は三組に変更に成った訳だ」
「成る程、しかし良くIS委員会が良く許可しましたね」
「まぁ…………親友が脅したらしくてな…」
「あ……すいません」
精神披露MAXな表情で顔を反らした織斑先生に心で合掌し束さんは本当に自由な人だと呆れるしか無かった
「?何故お前が謝る?」
「実は……こういった関係でして」
「……は?…ハァアアアア!?」
制服の襟とオーツーの間に隠していたネックレスを引っ張りカッターシャツの中にしまっていた部分……指輪を見せると織斑先生はかなりのオーバーリアクションで驚いていた
「アハハ…やっぱり驚きますか」
「かっかっ観咲!?それは!?」
「はい、エンゲージリングです」
一部に兎の装飾が施された指輪を見て織斑先生は稲妻に撃たれた様な衝撃を受け窓際の手刷りに寄り掛かった
「嘘だろ……何故だ…何故アイツの方が早いんだ……私と同じ…いや私より酷いアイツがコッコッコッ婚約だと……嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ」
いや怖いわ!?
永遠と現実逃避を繰り返す織斑先生に恐怖を感じたが時計を確認するともうすぐホームルームが終わる時間だった為なんとか案内の続きをお願いする事に成功し無事に三組の教室前に着いた
「ここがお前のクラスだ…後は担任に任せるぞ……」
「あっハイ、アリガトウゴザイマシタ」
ドンヨリとした府陰気でフラフラと自身の受け持つクラスへと歩くその後ろ姿はまるでゾンビの様にフラついて居た
「(……山田先生がまた織斑先生のやけ酒の餌食に成るのか……なんかスンマセン)」
心の中で被害を被るであろう山田先生に謝罪し扉をノックすると「はーい」と声と共に扉が開いたが目の前には誰も居らず首を傾げて居ると
「もうちょっと下に目線を下げて欲しいのです」
「下?」
疑問に思いながら目線を下に下げると俺の下腹部辺り位の身長のちんまいピンク髪の女の子が生徒名簿を抱き抱えながら立っていた
「三組クラス担任の小萌と言います、一年間宜しくお願いしますね観咲君♪」
「あ、はい…」
なんだろ……すんごい笑顔なんだけど…目が笑って無いぞこの人……
「さ、早く入って序でに自己紹介もしちゃって下さい。もうすぐホームルームも終っちゃいますから」
「あ、はい。え~っと、皆さんと同じクラスに成った観咲 紀野です。SGR社の副技術班長兼テストパイロットとして来ました。歳は皆さんより一つ上ですが余り気にせず話かけて下さい。自分の専用機はこのチョーカーに成ってるオーツーです、一年間宜しくお願いします」
そう締め括るとシーンとしあれ?間違えたかな…
と不安に成ってると
『『キャーーーー!!!』』
「耳がーー!?!?」
「二人目の男子!!しかも年上!!」
「今話題のSGR社社長の息子さん!!しかもイケメン!!」
「嫌いじゃないわ!!」
一気にキャーキャー言い出したクラスメート達は相当嬉しかったのかもうハシャギまくりで……一言言うなら凄く煩かった
「はーい皆さん、一旦お静かに~。ホームルームは時間的に終わりますので一時限目までに観咲君に聞きたい事は茶々っと聞いちゃって下さいね~」
小萌先生は軽く教卓に名簿を叩きながらそう言うと教室を出ていった…マジかよ……
~四時間後~
「疲れた……」
ホームルームから授業を挟み現在お昼時
疲れきった俺は昼飯を食いに食堂に着ていた
ここの学食は他国からも生徒が来る為様々なバリエーションが有ったが俺は肉蕎麦大(温)と稲荷寿司(五貫)を注文して詰めれば四・五人座れそうな席に一人で座っていた
ホームルームの後クラスメート達は年上だからか男だからか遠巻きに俺を見てヒソヒソ話してるが何故か直接話には来ない…まぁここでも変わらんが
それと織斑先生が言ってた通り専用機持ち処か代表候補生すら在籍してなかった様で俺がクラス代表をする…と言うか小萌先生に押し付けられた
まぁやるのは良いんだけど……俺一応メカニックなんだけどな……
「あ~…蕎麦が旨い…」
出汁が良く絡まった肉蕎麦をすすりながらちょっと現実逃避していると
「なぁあんた」
「んぁ?」
前から声をかけられ蕎麦をすすりながら向くとカツ丼の載ったトレーを持った男子生徒…織斑一夏と少し不機嫌そうなつり目の長いポニーテールが特徴的な女子…篠ノ之箒が立っていた
「あのさ、他に空いてる席が無いから相席させて欲しいんだけど…大丈夫か?」
「別に良いぜ?俺も一人席が無かったからここに座ってるだけだしな」
サンキューと言って左側から反対側に座った二人と対面に成る様に座ると
「俺は一組の織斑一夏、んでこっちが幼馴染みの」
「篠ノ之箒だ」
「俺は三組の観咲紀野だ、一応三組のクラス代表だ」
「「一応?」」
「まぁ俺以外に専用機を持って無いからってのが理由だ」
「へ~もう専用機支給されたのか?」
「いや、会社で色々とテストする際に俺が使っていたこいつをそのまま請け負ったって感じだ。世間にばれない様に会社内でしかやって無かったが……織斑が不用意に打鉄に触らなきゃ進級して今頃二年生だったのに」
「うっ…すっすまん……って年上!?」
「そうだぞ~まぁ気にせずタメ口で良いぞ?どうせ俺に話かけたのも同じ男だったからだろ?」
「あ~…了解。なら俺の事も一夏って呼んでくれ」
「オッケー、俺も紀野で良いけど……連れの子が構ってくれなくて拗ねてるぞ?」
「だっ誰が拗ねるか!?」
分かりやすく一夏を睨んでたのに何を言ってるやらと少し肩をすくめればからかわれたと思ったのか少しジト目で俺を睨むが俺は肉蕎麦と稲荷寿司を間食しお茶をすすりながら二人のやり取りを眺めるが壁の時計を観ると後10分程で余鈴が鳴る頃だった為そろそろ教室に戻る事にした
「そろそろ余鈴が鳴りそうだから俺は教室に戻るが二人とも遅れるなよ?じゃな」
「紀野も頑張れよ」
「……一夏お前観咲が何者か知らないのか?」
食器を返却口に返し食堂から外に出て自販機で缶珈琲を買って近くのベンチに座りながら薬煙を吸う……昼下がりの会社員か俺は
『どうお兄ちゃん?クラスで一人だけ男って状況は?』
「(思ってたよりキツイな……精神的に)」
元々女子高だった事も有り男性用のトイレや更衣室が無い為一階職員用トイレを代用させてもらったりアリーナ側の更衣室に行かなければ成らないのも要因だがやはり異性に気を付けて振る舞わないといけないのが辛い
『ひょっとして一夏に言った言葉ってお兄ちゃんも思ってた事だった?』
「(まぁな、まぁ一夏は余り気にしないかもだが……結構しんどいぞ?そう言えばこもってた間何してたんだ?)」
『ん~?単一仕様能力を作ってた』
「(マジかよ…出てきたって事は出来たのか?)」
『うん、でも現状の私とちょっと物足りないからついでに第二形態しといたよ』
マジか~とオーツーの言葉に内心驚きつつ案外早かったな~と思いながら薬煙の残りを一気に吸い携帯灰皿に擦り付けて片付ける
「(だったら小萌先生にアリーナを借りれないか聞かないとな)」
『お兄ちゃんがお母さんに渡したデータの一つだからお兄ちゃんも問題なく使えると思うよ?一夏に渡すデータと同じ奴だから』
「(一夏と同じ…NTDかよ……)」
NTD…本来ならニュータイプデストロイシステムの名の通りガンダムシリーズのニュータイプと呼ばれるパイロット達を殲滅する為のシステムだがこの世界にそんな人間は居ない
なら何故NTDなのか
それは束さん以外の作ったISのコアを破壊する為
故にニュータイプコアデストロイシステムでNTDと言う名前に成った訳だが……マジか~…オーツーのカラー的にバンシーだろうけど…後で束さんに連絡しとかないと…