私事事情により、数カ月更新できませんでした。
これからは、毎日とはいきませんが週に何度かは更新していきますので、是非読んでください。
歩みを進めていくと一行の目の前には厚く重苦しい雰囲気を醸し出している青い扉が現れた。
サイズ的には1.5倍くらいはありそうだ・・・
そう、これがスレイン法国最奥つまり、法国裏側の最高意思決定所だ。
日本で言うなら議会みたいな場所だろう
ニグンは、そんな重苦しい雰囲気を出している扉をなんの戸惑いもなく開けてみせた。
中に入ると目の前にはナザリック地下大墳墓にある丸いテーブルではなく、今の時代なら会議室とかにありそうな一つのテーブルに数人座れるようなテーブルがあった。といっても長さはかなりあり、10,20人は座れそうなものだが・・・
「ハデス様、こちらに座って待っていてください」
ハデスが豪華なテーブルやイス、キラキラと淡いオレンジ色に輝くランプなどに目を取られウロウロしているとニグンがイスを引いて最高神官が座るようなイスに座るように促してきた。
初めは、こんな最高神官長の人が座るようなところに座ってもいいのか戸惑っていたが、“ココは異世界!それに今の自分は世界を作った偉い人!だから平気”と開き直って素直に座ることにした。
豪華絢爛なイスに座ると番外席次は、ここが自分の居場所だとでも言いたげにイスの後ろに立っており、ニグンはすぐさま部屋から出て行ってしまった。
イスに座ること20分ぐらいだろうか・・・
急にキイィィィと扉が開かれニグンとやけに豪華そうな青と白が基調のシスター服に似た服を着たおじさんが入って来た
なんか入って来た瞬間、凄いなにか言いたそうな視線を感じたけど・・・
「それで、ニグンよ。破壊神様を見つけたと言っておったが、どこにおるのじゃ?」
「なにを仰いますか。目の前にいらっしゃるではありませんか!」
入って来たおじさんはニグンの言ってることが理解できずに数秒固まり“まさか、こいつが!?”といいたそうな顔をしていたが、もしそれを言ってハデスが本当の神であり機嫌を損ねたらマズイと感じたのか口に出すことはなかった。しかし、ハデスにはバッチリ理解されていた・・・
数秒の静寂のあと先に言葉を発したのはハデスだった。
「我が名は、ハデス。破壊神とでも言った方がお前たちにはわかりやすいか?」
破壊神。それはハデスが自分で付けた2つ名ではなく、物語や伝承に残す際に誰かが『破壊神ハデス』と記したことからその2つ名がいつの間にか広まり、今では国民の間で『破壊神』が定着してしまったのだ。
故に『破壊神=ハデス』という関係性が成り立っている。
その言葉を聞いて最高神官長は冷や汗が止まらなかった。なにせ、目の前に伝承や物語なんかで語られている破壊神がいるのだから・・・
神官長には目の前にいる彼の言葉が本当なのか確認する手立てはないが、長年の勘から「この人物は本物である。逆らわずに謙虚な姿勢でいるべき!!」だと直感していた。いつもならこんな根拠のない勘など自分のものであっても信じないのに、今回だけは素直に従った方がいいとわかってしまう。彼の身だしなみや装飾品、纏っているオーラ全てがハデスが破壊神であると物語っていた。
だから、神官長はすぐに自分も名乗りをあげた。
「私(わたくし)は、スレイン報国で最高神官長を務めておりますベルモット=グリードと申します。伝説上の破壊神ハデス様にお会いできたこと大変嬉しく思います。それで、今回はなぜ我が国にいらして下さったのですか?」
最高神官長のベルモットは畏まった様子で機嫌を損なわないように話しているが、いつまでこの機嫌が保たれるのか気が気でなかった。
それ故なのか、額や背中からは既に嫌な汗がタラタラと垂れ、背中は今すぐにでも着替えたいほど濡れていた。
しかし、今ここで動くわけにもいかず我慢するのが精一杯だった。
ハデスはベルモットのそんな姿を察してかすぐに本題を話始めた。
ただ、これは偶然だろう・・・決してベルモットの様子を察したわけではない。・・・と思う。
「今回は警告しにきてやったのだ。今、我らはもう片方の神と共にカルネ村であることをしていた。しかし、そこにお前ところの陽光聖典だったっか?が邪魔をしてきたせいでまた1からやり直しになった!もちろん、陽光聖典はこやつを除き全員葬ってやったがな。」
「・・・」
ハデスの言葉を聞いたベルモットは口をあんぐりと開け、絶望と畏怖の感情からなのか血の気が引くほど真っ青になっていた。
それもそのはずだ。なんたって、カルネ村を襲うように最終命令を出したのは自分なのだから・・・ここスレイン法国に所属する全聖典の任務は隊長がまず任務内容を事細かに作成し、それを上つまり最高神官長に届ける。そして、最終判断をもらいGOサインが出てやっと作戦に移ることができるという仕組みになっている。つまり、全責任はGOサインを出した最高神官長にあるというわけだ。
そのことをベルモットは即座に理解したのだろう。だから、彼は今ハデスの目の前で口をパクパクさせているのだ。
しかし、これは嘘半分だ。
だって、ハデスはもう片方の神と一緒にカルネ村で何もしていないし、ましてやこの世界に来たばかりでなにから手を付けていいのか理解していないのだから・・・しかし、ハデスはなぜかこの世界で自分のことが知れ渡り、なぜか破壊神と呼ばれていることを利用することに決めたのだ。そうして思いついた嘘が先程の言葉だったというわけだ。
だが、ベルモットはこれが嘘であることを見抜けずに事実だと信じ込んでいた。その証拠に今でもハデスの前には何かをブツブツ囁きながらブルブルと震えているベルモットの姿があった。
そんな状態の彼に更なる言葉が紡がれた—―
『今度、また俺たちの邪魔をしたらスレイン法国を跡形もなく消すからな』
その言葉を聞いたベルモットは先程よりもガタガタと全身を振るわせ、その場に膝から折れた。
ハデスは、そんな彼のことを無視して、言うことは言ったとばかりに部屋を退室していった。
その後を追うようにアズリエル、ニグン、番外席次の3人も部屋を出て行った。
部屋をあとにするとアズことアズリエルがハデスに声をかけてきた
「ハデス様、今すぐこの国を滅ぼさなくてよかったんですか?」
「あぁ、今滅ぼすのは時期尚早すぎる。滅ぼすのはもう少し後だ」
「なるほど・・・ハデス様に考えがあるならそれに従うまでです」
こんな会話を普通にしている2人を見てニグンはもう慣れたのか特段驚いたりすることもなく目を瞑ったまま歩いてきたが、番外席次は少しだけ体を強張らせていた
それもそのはず・・・なんたって、この国には自国最強の漆黒聖典が存在し、その聖典は幾度となく死線を乗り越えてきたエリート集団である。それに加え、漆黒聖典以外の陽光聖典、風花聖典、水明聖典、火滅聖典といった聖典メンバーも漆黒聖典には劣るものの戦いのエキスパートなのだ。そんな戦いのエキスパート達が蔓延るスレイン法国を『滅ぼす』と豪語しているのだ。
それは、体を強張らせるのも納得できるというものだ・・・
(これは母国を見限って正解だったわね・・・いつまでもあの国にいたら私もいつか滅ぼされていたわ)
その話を聞きながらも番外席次は自分の判断が正しかったことに内心ホッとしながらも、いずれ滅ぼされる自国に微塵も同情することはなかった・・・
(母国が滅ぼされるのはもとはと言えばハデス様の計画を邪魔したのが悪いんだから自業自得よね・・・いちいち同情なんてしてられないわ。ご愁傷様。)
最高神官長についてですが、名前がわからなかったため適当に付けさせてもらいました。すみません(汗)
もし、名前をご存知の方がいたら教えてくださると幸いです。