真・恋姫†有双……になるはずが(仮)   作:生甘蕉

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133話 リル

 華琳、ヨーコ、クラン、レーティア、梓。

 最初の5人。

 

 桃香、愛紗、鈴々ちゃん、翠、星、朱里ちゃん、雛里ちゃん、紫苑、桔梗、焔耶、蒲公英ちゃん。

 蜀恋姫の11人。

 

 春蘭、秋蘭、桂花、季衣ちゃん、流琉ちゃん、霞、稟、風、凪、真桜、沙和。

 魏恋姫の11人。

 

 雪蓮、冥琳、祭、穏、蓮華、思春、明命ちゃん、亞莎ちゃん、シャオちゃん、大喬ちゃん、小喬ちゃん。

 呉恋姫の11人。

 

 月ちゃん、詠、恋、華雄ちゃん、ねねちゃん。

 董卓軍恋姫の5人。

 

 麗羽、猪々子、斗詩、美羽ちゃん、七乃、天和、地和、人和、美以ちゃん、ミケちゃん、トラちゃん、シャムちゃん、白蓮。

 その他恋姫の13人。

 

 光姫ちゃん、十兵衛、詠美ちゃん、真留ちゃん、朱金、結花ちゃん、結真、唯ちゃん、文。

 あっぱれの9人。

 

 紫、ゆきかぜちゃん、凛子。

 対魔忍の3人。

 

 5+11+11+11+5+13+9+3で合計68人。それが俺の嫁さんたち。

 他にまだ娘や義妹(柔志郎)もいるんで大家族だよね。

 おかげで触れ合いの時間が短い嫁さんも多い。

 

 だから学園祭はハードだったけどがんばったよ。単純計算で1日10人と回る無茶なスケジュールだったけどさ。

 で、その時にも役に立った新たな力がこれだ。

 

 スキル・分裂分身。

 俺の担当世界のためにGPを消費してスキルを上げてたら、いつのまにか習得していているのに気づいた。どのスキルから派生したのかわからない。……他に覚えているメンバーがいないのでやはり双頭竜スキルが条件?

 その効果は。

 

 使用者が分裂して分身が現われる。

 使用者、分身ともに能力は低下する。

 1人に戻れば能力も元に戻る。

 

 そう、ついに念願の分身が手に入ったのだ。しかも残像や幻じゃあない、実体だよ実体!

 分裂ってのがプラナリアみたいで気になるけど、切断された一部が再生するのではなく、スキルを使用するといきなり俺がもう1人増えた。

 

 能力も分割されて下がるんで影分身じゃなくて四身の拳よりかな。それとも魔法系っぽいから偏在(ユビキタス)? 距離の制限はないみたい。それどころか、分身がゲートで異世界に行っても消えず、問題なく行動できた。

 分身ももちろん俺で、嫁さんたちの貞操帯(チョーカー)も反応しない。

 ちゃんと意思を持ち独立して動く。

 どっか魂の奥底で繋がってるっぽくテレパシーみたいので情報伝達が可能だ。これは鬼制御のスキルでついてきた(エルクゥ)の持つ、意識を信号化するっていう能力なのかもしれない。鍛えれば元の1人に戻ってからも分割思考のごとく脳内会議できるかもしれん。

 

 問題はつくったばかりの分身は裸だってことだ。服はコピーしてくれないらしい。解決策として、分身してすぐにビニフォンのスワップアプリにセットしておいた服を着てもらうことにした。

 ザンリュウジンを成現(リアライズ)して分身に使ってもらうことにするか。弱体化してるからちょうどよさそう。ビニフォン他の分身が使うアイテムも成現しておいた方がいいな。

 

 

「次は女中喫茶だったわね」

「規制が入ってるからメイド喫茶と変わらないはずだよ」

 俺は華琳、春蘭、秋蘭、桂花と回っている。分身で俺が増えても華琳と2人きりではスケジュールに余裕がないし、春蘭と桂花も許してくれなかった。

 俺Bはレーティアと麗羽、美羽ちゃんたちとだ。麗羽がいるだけで疲れそう。上手くやってくれよ。

 

「煌一はメイド喫茶には行ったことがあるのか?」

「行けるわけないって。俺には呪いがあるからさ。いくら商売でも俺の相手はしてくれないでしょ」

 どうせ高いだろうと、酸っぱい葡萄理論で諦めて入ったことはなかったよ。

 

「ふむ。ならばメイド喫茶にも今度行きましょう。それとも皆にメイドになってもらう?」

「華琳さまのためなら喜んで!」

 華琳の提案に即座に了承する桂花。

 

「みんなのメイドさんか。いいかもなー」

「あんたのためじゃないわよ」

「うむ。華琳さまのために決まっているだろう」

「えっ? じゃあ華琳のメイドさんは見れないのか?」

 そんな殺生な。メイド華琳、見たいんですけど。超見たいんですけど。

 

「貴様、華琳さまに侍女になれと言うのか!」

「そうよ、華琳さまにメイド服なんて!」

「すごく、見たいだろ?」

 俺の質問に黙ってしまう春蘭と桂花。やっぱり2人とも見たいんじゃないか。当然だよね。

 

「着てあげてもいいけど、その時は煌一も着るのよ」

「俺に女装は似合わないでしょうに。せめて執事とかさあ」

「ならそれでいいわ」

 いつの間にか俺が執事さんやることが決定してしまった。俺の真名がセバスチャンにされたりするんだろうか?

 

「……みんなは、おかしいところないか?」

 これ以上はハードルが上がる気がしたので強引に話題を変える。

「おかしい?」

「うん。頭とか……い、いや、変な意味じゃなくて!」

 春蘭がスタッシュホールに手を突っこんだの慌てて詳しく弁解する。

「ほら、GPで強引にスキルレベル上げたからさ。いきなり今までなかった知識がインストールされたら脳に負担がかかってないか心配なんだ」

 いろいろ考えたが結局、GPでみんなの操縦スキルとスタッシュ大を購入、レベル上げを行った。俺の分もね。

 レベルが上がった分、いきなり操縦関連の知識やテクニックが身について驚いたよ。ザンボットの睡眠学習より上かも。

 

「私は大丈夫よ。最近は頭痛もないわ。あなたたちは?」

「私も平気です、華琳さま。GPなんて使わなくてもあれぐらいならすぐ覚えられました」

 すごいな桂花。軍師連中にはGP使わないでもよかったのか? どうせ操縦マスターしてもロボで戦わせることはないだろう。高かったのに……でも万が一もあるしなあ。

 

「私も異常はありません。……姉者はどうだ?」

「問題ないぞ。スキルとは便利なものだな。あんなに簡単に覚えられるのならもっと他にも使うべきだろう」

 一番心配だった春蘭もだいじょうぶそうか。

 脳に負荷がかかりすぎて完全体の真・夏侯惇になってしまった萌将伝の健康診断イベントのようなこともないようだ。

 

「さすがにそうポンポン使うにはGPが足りない」

 他の使徒連中のGPの使い道を知りたいぐらいだ。今度ヴェルンド工房に行った時にアンケートでもとってみるかね。

「全員にGPを使うからよ」

 そう華琳は言うけどさ。

「嫁さんにそんな格差をつけたくない。それにポロりんの予言がある」

「心残りと絆と方舟ね」

 

 心残りと遭遇することになるだろう。

 絆を確かめることになるだろう。

 方舟を用意しなければならない。

 

「あの予言、誰の、って指定していないのが引っかかる。だから誰になにがあってもいいようにしておきたい」

 心残りと方舟もそうだけど、絆を確かめるってのは簡単なことじゃなさそうに思う。

 よくあるパターンは裏切り? 敵に回ったように見えても信じられるか、ってやつだろうか。

 

 俺は嫁さんたちを信じてる!

 ……信じてるけどチョーカーも強化しておこう。嫁さんたちの身を護るために。

 なにもしないでただ信じるってのは妄信だ。絆というのならそれなりのことをしてはじめて信じられるものだと思う。

 だからこそ学園祭のような触れ合いは大事にしたい。

 

 

 

 

「ようやっとわしらの番じゃのう」

「私たちはこの世界の者では一番先に煌一の妻になったはずなのだがな。まさか最後とは」

 うっ、十兵衛の目が怖い。

「それは2人が忙しかったからだろう。煌一や夜の順番を決めた私たちのせいじゃないぞ」

「そうね。煌一との初夜よりもそちらの方が重要だったのでしょう?」

 レーティアと華琳が俺をかばってくれる。

 

「婿殿が大切だからこそ外せぬ用事も多かったのじゃがの」

「そう。なら、そういうことにしておきましょう」

「かっかっか」

 ニホン政府や自衛隊とのやり取りで忙しかったみたいだもん、俺からは文句はないわけで。

 

 今夜の当番は光姫ちゃんと十兵衛の初夜最終ペアと華琳とレーティアだ。

 このメンバーはたまに将棋や碁をしてるけど、それで仲いいのかな?

「まあ、遅れた分、そっちの修行は進んでいるのだろう?」

「修行って……まあ、ここは俺にまかせてくれ」

「ふふっ、期待してるぞ」

 なんか十兵衛は初夜って雰囲気じゃないなあ。緊張でガチガチになられるよりはマシだけどさ。……いや、それはそれで可愛いんだけどね。そんな十兵衛はちょっと想像がつかない。

 

「火乃華」

「……うん、そう呼ばれるのも悪くはないな」

 不意打ち気味に十兵衛の真名を呼ぶとちょっとだけ、十兵衛の顔が赤くなった。やっと俺のターン、って感じだ。

 

「さっきまでの啼かせがいのあるのも悪くはないけどその表情(かお)もいいわね」

「余裕だな華琳。この人数でしかも初めてが2人。戦線がどこまで耐えられるか不安だぞ。梓たちだって返り討ちにあったと聞く」

 レーティア、戦線てなにさ?

 梓たちって……この間のprprのことか?

 

「ましてや、今の婿殿には分身もあるしの」

「楽しみね」

 ……言えない。俺Bは今頃、両さんと飲んでるなんて。分身できるようになってから、両さんと合う時間も増えたんだよね。

 

 

 リニューアルオープン(グレードアップ)した4面の本拠地では両さんの銅像は彼が退屈しないように普段はロビーに設置されている。

 台座には掃除機やその他で使えるようにコンセントも設置されていて、これが契約空間モドキにいる両さんの使う電力の供給元にもなっている。ちなみに華琳ちゃんのとこは寝る前に余ったMPで俺がバッテリーに充電してたり。

 この台座、実は下の階に沈むようになっていて、そこに俺の仮眠室があるのだ。

 保安上からこんな形になった。ロビーで寝られると目障りだからって理由じゃないはずだ、きっと。

 

 俺Bはそこで寝て両さんと会い、溜まった深夜アニメの録画を消化しながらプラモを作るのが最近の日課だ。

 今日はちょっとアルコール入りながら作業してるけどね。

 

 マクロスΔの最終回を観て、その、2期か劇場版がないと微妙な終わり方に、酒でも飲むかってなっちゃったのよ。

「ドラケンIII(スリー)、初めて見た時はウルトラホークに似てるって思った」

「うむ。モデルになったサーブ35ドラケンもウルトラホークが似てるって言われることもあったからな」

「機首を倍ぐらいに長くして尾翼をちょっと加工すればいけるんじゃね?」

 両さんが仮組みしたドラケンIIIのプラモを手に語り合う。

 

「俺としてはVF-31(ジークフリード)、微妙なんだよね。YF-30(クロノス)よりはよっぽど好きだけどさ」

「YF-30はいかんか?」

「あのガウォークん時の股間がね。VF-31で改善されて本当によかったよ」

 YF-30のガウォークはゲーム『マクロス30』の主役機でスパロボにも出てたりするけど、好みじゃあない。

 あれに出てきたYF-29(デュランダル)のオズマ機は最高なのに。

 

「マクロス30か。わしはデストロイドが使えんのが残念でならん」

 デストロイドか。両さん戦車好きみたいだしそっちの方がいいんだろうな。

 デストロイドといえば黒歴史扱いされることもあるマクロス2。あれのデストロイドとマクロスキャノンは嫌いじゃない。劣化1S(バルキリー2)劣化1J(イカロス)は論外だけどね。

 

「やっぱYF-29の超合金使うしかないかな? 所々僅かな不満はあるけど今んとこ1番好きな可変戦闘機(バルキリー)なんだよね」

 YF-29デュランダル。劇場版マクロスF『恋離飛翼~サヨナラノツバサ~』に出てきたバルキリー。マクロス30の小説版では戦略兵器に分類されるほどの機体である。

 俺の担当がスパロボ世界ならそれぐらい用意しないと不安。

 プラモもあるにはあるけど、飛行(ファイター)形態のみで変形しないから成現には使いづらそう。

 クランやララミア、ついでにミシェルの分も用意したいし、どうすっかな?

 

「不満があんなら自分で改良しろ!」

「……それもそうか。YF-29って、あらゆるトッピングをゼントラ盛りにした銀河ラーメンみたいな飛行機、って小説版でオズマが言ってたけどさらにチャーハン大盛りもつけよう!」

「ついでに餃子もだ!」

「わかってるね両さん。ちょっと時間がかかるけどやっちゃいますか」

 いざとなったら残り少なくなってきたGPをさらに投入して分身の数を増やそう。レベルを上げればきっといけるはず。

 

「まずはベースはVF-31にするとして」

「プラモもあるしな」

 YF-29で気に入らないのは超小型次元破砕砲(MDEビームほう)。本当に超小型というか、砲身が細くてちゃっちく見えてしまう。トルネードパックのMDEビーム砲の方が強そうに錯覚していけない。

 YF-24系のバトロイド時のコクピット位置が尻にあるのもなんか嫌。尻尾に乗ってるみたいだ。

 

 その辺の問題がVF-31なら改善されている。

 マルチパーパスコンテナはMDEビーム砲じゃなくてビームガンポッドだけど見た目はこっちの方が強そう。マルチパーパスコンテナは換装可能だからMDEビーム砲のも作っておけばいいだろう。

 

 頭部はYF-29のオズマ機と同じすればいいか。あれは同じ4本角のVF-31Sよりもよりもカッコいい。デュアルアイでヒーローフェイス。海賊とか騎士とかそんな感じだ。歴代バルキリーで一番好きなヘッドなのよ。

 で、その角こと対空砲がさ、YF-29は機関砲(実弾)でVF-31はビーム機銃なんだけどどっちにすっかね? ……4門あるから2門ずつ実弾とビームにしとくか。

 

「翼はYF-29のをエンジンごとくっつけて……重心バランスが変わるか? まあカッコよさ重視で!」

「ドラケンIIIもリルドラケンをそんな感じに使ってたな」

 Δのリルドラケン便利だったなあ。ジャミングで本体の幻影も見せるしさ。……分身の俺ってリル煌一?

 

「肩もマイクロミサイルランチャーがあるからYF-29のを……収まりが難しいか? 脚はVF-31のマルチドローンプレートかYF-29のマイクロミサイルランチャーか……変形の兼ね合いがあるから、とりあえずVF-31ので具合を確認するか。賢者の石(フォールドクォーツ)もYF-29が4つなら倍の8に!」

「クリアパーツが多いのはビルドファイターズの影響だな。名前はどうするんだ?」

 5本目の発泡酒の缶を開けながら聞いてくる両さん。

 学園祭で購入したツマミもだいぶ減ったから追加で出しておこう。

 

「ジークフリート改? ってジークフリートは不幸だし、29も混じってるから剣の名前にしたいね。とりあえずV()F-29改かな」

「YFじゃないのか?」

「少数でも量産されてるのにいつまでもYFなのが気になっててさ」

 パーツィバルなんてYF-29BじゃなくてVF-29じゃないの? って未だに思うよ。

 

「パーソナルマークはやっぱり髑髏だよな」

「華琳やヨーコともおそろいだもんね。……クロボンみたいに額につけてもいいな。ファイターやガウォークの時の向きも悪くないし。ちょっと小さいけど」

「この髑髏の輝きを恐れぬならかかってこい、ってやつか」

「それダイターン」

 両さんとバカな話をしつつ酒が進む。

 みんなの機体もいろいろ考えてるけど両さんのアドバイスは参考になるなあ。

 どんな魔改造キットが完成するか楽しみだ。素面(しらふ)に戻った時の不安なんてちょっとだけさ。

 

 

 

 

 

 学園祭は楽しかった。

 ハードではあったが、分身のおかげで時間もとれてみんなも喜んでくれた。

 明命たちといっしょに、はじめちゃんもきてくれたのも嬉しかったな。

 あっぱれファンディスクの面倒なイベントも先に潰していたので、大きな問題も発生しなかったし。

 

 その後も俺の担当世界の攻略準備は続く。

 担当世界がスパロボらしいって工房の連中に報告したらさ、大騒ぎになったよ。連中、救援に行くからすぐに攻略を始めろ、とかうるさくてさ。

 今は無理だと事情を説明して少しはおとなしくなったが、今度はアゴルフがザクを手に入れてくれだの、ジオン最高!(再興?)だの言い出した。

 スパロボJには宇宙世紀ガンダムは出ないと説明しても、なにがあるかわからないって聞いてくれないし。

 

 結局、ガンダム上映会なんてのをすることになったよ。豪華旅館のミニシアターでね。

「こんなのまであったのか。知ってたらもっとアニメ観たのに」

「すごいじゃろ」

『ケンジ、無駄使いはいけないぞ』

 うんうん、ゴッドゲキリュウケンは頼りになりそうだ。

 

「いいか一刀、ガンダム世界に行ったらな、まずは酸素欠乏症になる前にテム・レイを捕獲するんだ」

 ヘンビットが一刀君に講釈してる。俺の担当はガンダム世界じゃなくてスパロボJだってば。

 でも、ちょっと気になるから聞いておきますかね。

 

「ランバ・ラル隊にちゃんと補給できればホワイトベースはなんとかなる」

「いや、木馬をなんとかしてどうするよ?」

「そうだぞ。マチルダさんとミハルを助けんと」

「1stではないが1年戦争ならケルゲレン子も助けたい」

 他のエルフやドワーフたちも混ざってきた。

 マチルダさんはスパロボだとミデア護衛イベントがあったっけ。

 

「ハモンさん、いいな」

 熟女好きになった一刀君にはハモンさんがストライクか。さすがにキシリアは無理かな?

「ギレンの秘書もいいわね」

 セシリア・アイリーンか。華琳もわかってるね。

「彼女はギレンの野望で活躍してるよ。華琳ちゃんに渡して動画撮ってもらおう」

 エロゲーやってもらうよりはマシだ。

 

「ドリルのもびるすーつはいないんか?」

「ボツ機にアッグってのがいる。あとでプラモ渡すよ」

 アッグが真桜機になっても困るからいっしょに強化新型ガンガルも渡しておこう。

 それともスパロボ世界だからゲッターロボの方が……ゲッター線が怖いか。それがなきゃダイノゲッター2もいいんだけど。

 

「ニュータイプというのはよくわかりませんが、スキルのおかげで今の私たちならあのぐらいの動きはできそうですね」

「え?」

 さすが関羽。

 俺はまだ人間相手に戦えるか自信ないのに。むこうの敵が人間じゃなきゃいいけど。

 

 それとも救済だから戦闘じゃなくてもいいとか?

 スパロボ世界でも困りそうな難民や食糧問題の解決だったら、それはそれで面倒そう。少しはそっちも勉強した方がいいのだろうか。

 

「ヒトラーというのはレーティア姉さまなのじゃろ? レーティア姉さまのしっぽというには、あやつ可愛くなかったのう」

 可愛らしく首を傾げる美羽ちゃん。

 レーティアの尻尾ってなるとそれはもう、萌えアイテムなんですけど。ゲッベルスがいたらすぐに商品化しそうだ。

 

 

 1stガンダムが終わったら次はスパロボJの参戦作品の知識も必要だよね。

 どれにしようかな?

 

 

 




バルキリーその他に関してはあくまでオリ主の意見です



本編嘘予告

「さよなら、モーム」
 桂木桂によって宇宙空間に流される棺。
 その中にはエネルギー切れで動けなくなった看護ロボット、モームの姿が。
 ロストテクノロジーによって作られた彼女は再充電できず、もう動くことはない。


 ……はずだった。

 宇宙空間を漂う棺に近づく人影。
 ()は宇宙服も着用せずに宇宙を自在に動き棺に接触。蓋を開け、モームの口になにかを流し込もうとする。
 だが透明な枡のような器からのその作業は無重力では上手くいかない。
 結局、彼は液体を口移しで与えることに。

 重なる彼とモームの唇。
 数秒後、もう動かないはずのモームの目が開いた。
「……?」
「これをお飲みなさい」
「これは?」
 宇宙空間なのになぜか普通に会話する彼とモーム。

「エネルゴン。これにより君が再充電できる」
「そんなものが……あなたは?」
 彼はおもむろにシャツをまくり、そして自分の胸を()()()

 彼の胸の中は機械だった。彼もロボットだったのだ。
 胸の中心に設置された携帯ゲーム機が画面を点滅させながら声を発する。
「ジブンハマサムネ。カナシキサダメノロボコヲ、スクウモノ」


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