こちらはテイワット情報局!!   作:アヴァターラ

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第四回

 「第四回!テイワット情報局は~じま~るよ~!」

 

 

 ・待ってたぞゴリラァ!

 ・ここであったが100年目!ジンさんとの関係を洗いざらいハケェ!

 ・おっすゴリラ、ご無沙汰やね

 ・2週間ぶりくらい?

 ・この大声はもしかしたら外か

 ・相変わらずいい大自然してますねえ!

 

 「あ~ジンとはねえ・・・特になんもないぞ、うん。それとちょっと忙しくてな、めっちゃ働いたらめっちゃ休みもらえたんだ。だからこれから!モンドの隣国、璃月まで行くぞ!」

 

 どうも皆さんこんばんは、前回の放送後フラッフラだったジン代理団長殿が心配になったのでジンの仕事(実務)のうち半分を引き受けたらえらい量で忙殺されたノクリアです。マジであの量さばいたうえで書類仕事までしてるってわが幼馴染ながら人間離れしてるよな。コーヒーに耐性がついちまうのも納得だわ。個人的にきつかったのはヒルチャールのコロニーの単騎殲滅とアビスの魔術師の集会を襲撃することだった。数が多いわバリアが固いわで苦労したもんだ。結局殴れば終わるからあんま変わらんけど。

 

 そんで大変な実務を片付けてアカツキワイナリーへ出勤したらこの前クレーが言ってた凍ったブドウのおかげでこっちもてんやわんや、畑を何往復もして氷スライムをディルックの旦那と一緒に融解させまくったわけである。大剣が振り回せないせいでなれない法器に四苦八苦する旦那という珍しい絵面が見れたのでこれはこれで良しとする。

 

 そんな感じでジンを笑えないレベルで働いたわけであるが俺の馬力は結構有用だったようで仕事がみるみるうちに減っていった。そうすると人がたくさんいる作業も減り、せかせか動き回ってた俺にバカンスがやってきたのである。というわけで久しぶりに璃月に行ってうまい料理を食い倒れしたかったわけで、財布にモラをたっぷり詰め込んで旅装を整えいざ旅立ち!を放送しようと思い立ったのだ。

 

 

 ・おっとここで新情報?

 ・りーゆぇ?へーなんか中華っぽい名前ね

 ・そんな簡単に別の国いっていいん?一応騎士やろ?

 ・どんな国なん?たしかモンドは自由の国だっけ?

 ・りーゆぇにもそんなキャッチフレーズみたいなもんはあるのか?

 ・向こうに現地妻でもいんの?

 

 「いねーよばかちん。璃月、正確には璃月港は「契約」の国だ。転じて商売がものすごく盛んでな。テイワットの通貨、この金貨「モラ」を唯一製造できる造幣局を有している商売の大本山みたいな国だ。これは璃月の神、岩神モラクスが契約を重んじ、璃月を仙人たちと見守る契約をいまだに守っていることから「神とともにある国」なんて呼ばれ方もしてるな」

 

 これはマジ。というか前回行ったときに会っちゃったもんね。万民堂で飯食ってたら相席になって杏仁豆腐吹き出しかけたもん。ご察しの通りモラを忘れたらしくおごる羽目になったが神様に飯をおごるという貴重な体験をしたんだけど、そのあと「再びまみえるだろう」みたいな予言をもらったから厄介ごとに巻き込まれそうな予感がビンビンしてるわ。

 

 璃月には仕事で何回か行ったし璃月七星とも面識がある俺だけど神と食事なんて・・・吟遊野郎と何回かやってるわ。あいつ神なんだよな?酔ってる姿しか今のところ見てないし酒場でしか見かけてないけど。しかも歌とか物語の聞かせ方が酔っててもクッソうまいのは腹が立つわ。腐っても神やな

 

 ・仙人に神・・・なんてファンタジー

 ・悪徳商人とかいそう(小並感

 ・おもったよりきっちり説明してくれた

 ・あー・・・商売、売買って契約だもんな。日本でもそう扱ってるし

 ・契約違反すると神様パワーで天罰でも降ってくんの?

 ・怖すぎる。嘘つけへんやん

 ・優しいウソとかでもいかんのか?

 

 「基本的に璃月の人々は契約違反は侵さない。どんな小さな契約でもきっちり守る傾向があるんだ。で、契約違反しても基本的に神罰みたいなものはくだらない、はずだ。でもそんなことをしたら間違いなく璃月にはいられなくなるだろうな。璃月を守る仙人と神への不道徳になっちまうんでな」

 

 そんなことを話しながら璃月とモンドの国境を超え、石門から璃月に入る、千岩軍の兵士と軽く世間話をして情勢を引き出した後情報料を払い、若干傾斜が激しくなる前に大きな木の根元でいったん休憩をとることにした。

 

 

 「つーわけでいったんここらで休憩したいと思う。5時間くらい話しっぱなしだから一回枠閉じてもっかい作るぞー・・・よし。見えてるか?聞こえてるかー?」

 

 ・わくおつ

 ・わこつー。おっけーおっけー

 ・で?今から何するん?

 ・璃月解説は割と楽しかったな

 ・というか5時間話しながら歩いても息一つ切れてないのはなんで?

 ・ゴリラだからだろ

 

 「鍛えてるからな。で、今からやることなんだけど・・・昼寝をします」

 

 ・は?

 ・は?

 ・は?

 ・は?

 

 

 「いや、ちょっとカメラ向けてみるけど・・・ほれ、ここって結構穴場の絶景ポイントなんよ。だからしばらく風景配信ってことで俺は休むために寝る!つーわけでぐっばい!」

 

 ・おおおおい!

 ・いやでも確かにすっげー風景・・・

 ・ほんとに寝始めやがった・・・

 ・でもこれ日本じゃ見られねーよなー

 ・ところどころある遺跡っぽいのとでこぼこの地形のコントラストがいいなあ

 ・あっちの山の紅葉すげえ

 

・

・

・

 

 

 ・30分たったんだけど・・・

 ・さすがに飽きてきた・・・

 ・おい起きろゴリラー!

 ・気持ちよさそうに寝やがって・・・

 ・ん?なんか来たぞ?

 ・んー・・・オファッ!?!?!?

 

 「・・・・ん、しょ・・・・あっ・・・」

 

 ・ようじょ!ようじょ!

 ・中華服がめっちゃかわいい!お札?ファッション?

 ・おいゴリラおきろ!きちんとカメラむけろ!

 ・かご背負ってる、何か集めてるのかな?

 ・眠たげな目がすっごいかわいい。かわいい(大迫真

 

 「・・・おき、て・・・ここで、寝ちゃ・・・だめ」

 

 ・きゅっと服の裾を握ってるのかわいい

 ・声がちっちゃいwwww

 ・ゴリラが大きすぎて体揺れてねえwww

 ・おててちっちゃい、超かわいい

 ・ぺたんって座ってるの超かわいい

 ・なんか読みだしたぞ

 ・ゴリラ起きねえ

 

 「・・・ノク、リア?・・・思い、出した。ノクリア、起きて、起きて」

 

 ・はあああああ!?

 ・この幼女とも知り合いなんかこのゴリラ!?

 ・知り合いだから寄ってきたんか!?

 ・てめえ起きたら覚えとけよ!

 ・クレーちゃんにも劣らない美幼女とも知り合いとはこのゴリラ業が深いな

 ・ついには体の上に乗り出したぞwww

 

 「起き、ない・・・ふわ・・・うにゅ・・・」

 

 ・あくびwww

 ・かご降ろすなw起こしてやれよww

 ・寝始めたぞwww

 ・ミイラ取りがミイラにww

 ・このゴリラなんで気付かないんだww子供一人上に載ってるんだぞww

 ・完全に夢の中だこの幼女www

 

 ・

  ・ 

 ・

 

 「ん~~~よく寝た・・・・ん?は?」

 

 ・よう犯罪者。児童誘拐だからなこら

 ・この幼女との関係をキリキリ吐け!

 ・じゃねえとアカバンじゃおら!

 ・で、知り合いなん?

 ・1時間30分も寝やがってお前・・・

 ・ようじょ寝顔配信になってたぞ

 

 ぐっと伸びをして起き上がろうとした俺の上ですよすよ眠ってしまっている、中華帽に銀髪の髪の幼い女の子。思いっきり面識があるこの子は七七、璃月で一番人気がある薬屋、不卜廬にて薬の材料を集めているキョンシーの女の子だ。多分俺が眠っているのを起こそうとしたけど敵意以外には鈍い俺は起きず、忘れっぽいところがある七七は俺に対して何をしようとしてるかを忘れて一緒に眠ってしまったのだろう。彼女の冷えた体をゆすって起こすとややあってきれいなアメジストの瞳が眠たげに開いた。

 

 「おはよう、七七。お前らのご想像通り俺の知り合いだ。キョンシーの七七、薬師見習いでよく璃月周辺で薬草を集めている子だな。七七?俺のこと覚えてるか?」

 

 「うん、さっき思い出した・・・。ノクリア、久しぶり・・・あえてうれしい」

 

 「わるいな、起こそうとしてくれたんだろ?何を集めてるんだ?璃月に行くついでに手伝おうか」

 

 「ほんと?瑠璃袋と清心、あと少し集める。ノクリアいると崖のぼり、楽」

 

 「お前は小さいし体固いもんな。よし、任せとけ」

 

 

 ・キョンシーとな!?ってことは・・・

 ・言葉にできねえ・・・

 ・かわいいからいいや

 ・剛の者すぎる

 ・こっちに伝わるキョンシーとは随分印象が違うな

 ・七七ちゃん、ジト目がデフォなのね

 

 ぽて、ぽてと擬音が付きそうな歩幅の小さい七七に合わせてゆっくりと歩く。せっかくだし清心は余分にとることにしよう。会えるかどうかはわからんが知り合いの好物だしな、俺にとっては苦いだけなんだけども。七七の背負ってるかごを俺が持ち、自然と七七が手を差し出してきたので握ってやる。無表情ながら少し楽し気な雰囲気を醸し出した七七が「あっち」と指し示すほうに向けて歩をすすめる。

 

 

 ・ゴリラおめえ自然と手つなぐとかさては貴様陽の者だな?

 ・七七ちゃん無表情だけど嬉しそう、よかったね

 ・前世でどんな徳を積んだらそんなうらやまけしからんことになるんだ

 ・うわっ傾斜やべー、七七ちゃんもゴリラもよーそんなするする行けるな

 ・ひぇっ道せまっ!平均台かなにか?

 ・薬草採取までの道のりが過酷すぎる

 

 「璃月は平坦な場所はほぼないからな。なんでもその昔、岩神モラクス、ここだと岩王帝君なんて呼ばれてたりもするが璃月を守るために魔神たちと戦った跡地が全域に広がってるんだ。スケールがでかいんだぜ?何せ槍を投げたら山ができるからな」

 

 「ノクリア、ひとりごと?だれか、いる?」

 

 「ああ、今この絡繰りを使って遠くの人と話してるんだ。せっかくだから七七も色々話してみるといい、翻訳してやるから」

 

 「ん。・・・七七、キョンシーだ。えと・・・わすれた」

 

 「好きなものでも言ってみたらどうだ?」

 

 「ココナッツミルクがすき。でも、味はわすれた。あついのは、きらい。涼しいのがいい」

 

 

 ・おじちゃんのココナッツミ「このコメントは削除されました」

 ・無茶しやがって・・・

 ・やる奴いるとは思ったけどほんとにやるな

 ・七七ちゃんキョンシーなんだよね?勅令は誰が出してるの?

 ・つまるところ七七ちゃんの主様は?

 ・キョンシーなのに結構体柔らかいんやな

 ・実際今何歳?

 

 「七七、キョンシーなら勅令はどうしてるの?って聞かれてるぞ。あと体柔らかいねって」

 

 「勅令は、自分で出してる。体は寝る前に毎日柔軟してる、えへん」

 

 そう言って七七はカメラに向かって柔軟体操を始めた・・のだがやはり死体、死後硬直も手伝って可動域は狭いうえに動かすたびに人体からなってはいけない音が鳴っている。これ以上はえらいことになりそうなので片手で七七を抱き上げて強制中断、抱き上げられた七七は疑問を持つことなく俺の首に手をまわして体を預けてくれる。この子いろんな意味で無垢なんだよな・・・クレーよりも心配になる。

 

 

 ・ナイスゴリラ、抱っこは見逃してやる

 ・柔軟体操に恐怖を覚えたのは初めてだ・・・

 ・なっちゃいけない音がなってたぞ・・・

 ・七七ちゃん、キョンシーってマジなんやな

 ・抱っこするとサイズ比やべえな

 ・ゴリラがでかすぎる

 ・ゴリラの荷物めっちゃ多いのに余裕綽々なのマジゴリラ

 ・体力あるなあ

 

 抱っこされている七七は特に気にしてはいないようだが、着けられてるな。宝盗団だかファデュイだか知らんが狙いは俺じゃなくて七七か。まあキョンシー、つまりは仙人の力をそのまま注がれたような存在だから欲しがるのはわかる。襲ってこなきゃほっておくが・・・念のためだ。薬草採取が終わったら巻いておこう。んで不卜廬に七七を送ったらボコしておくか。ここ最近は物騒で困るな。

 

 「ん、ついた。ここ」

 

 「こりゃ登りがいのある崖なことで」

 

 ・断崖絶壁は草

 ・え?これフリークライミングするの?

 ・しかも荷物背負ったまま?

 ・なんだろう、ゴリラならいけそうなきがする

 ・禿同

 ・また髪の話してる・・・

 

 ついたのはまさに断崖絶壁、崖に生える瑠璃袋がそこかしこに点在してるのが見える。俺は軽く準備運動をして火の元素を体に蓄えるのだった。




長くなりそうなので区切りますん
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