【完結】月闇絶唱シンフォギア   作:ネガ

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コメント欄を見れば二課に対するアンチ・ヘイトがかなりあって驚きました笑 まぁそう思うのも納得です…。


第10話 叱咤と、響く不協和音。

響が特異災害対策機動部二課に所属して、1ヶ月が経った。翼はこれまでの戦闘経験と幼少期から剣の道を歩んできたのもあり次々とノイズを倒していく。一方、響はついさっきまでは日常までいた一般人であり、ノイズと戦いではたまたま拳が当たって倒したり、逃げてばかりいた。その様子をモニターで見ていた弦十郎は呟く。

 

「一月経っても噛み合わないか…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、隼人は部屋で考え事をしていた。

 

(立花響が二課に所属して1か月が経ったが、シャボン玉を通して見たが成長の余地がない。それもそうだ。戦闘訓練も受けずに戦場に出てるからな。あれじゃあいつまで経っても戦えない。それに風鳴翼…あれは一体何のつもりだ…。そんな事をしていれば自分を見失ったまま前には進めないぞ…。……いや、それよりもノイズの他に真の敵がいるとしたらあの白衣の女が怪しい…。)

 

隼人はそんな事を思いながら机にあるオレンジジュースを飲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1ヶ月前

 

「あなたと私…戦いましょうか?」

 

翼は響に向けて剣を向けた。

 

 

その様子を弦十郎と了子は見ていた。

 

「何をやってるんだアイツらは!?」

 

「青春真っ盛りって感じね!」

 

その言葉を聞いて弦十郎はエレベーターに向かった。

 

「司令どちらへ?」

 

「誰かがあの馬鹿者共を止めなきゃいかんだろうよ!」

 

友里の問いかけに答えながら弦十郎はエレベーターに乗り込んだ。

 

「こっちも青春してるなぁ。でも確かに気になる子よねぇ。放っておかないタイプかも。」

 

了子は眼鏡を光らせてモニターの響を見つめた。

 

 

 

 

 

その頃、響と翼は対峙していた。

 

「あの…そういう意味じゃありません!翼さんと力を合わせ…」

 

「分かっているわそんな事。」

 

「だったら何故…?」

 

響は翼が何故自分に刀を向けているのか分からなかった。

 

「私があなたと戦いたいからよ。」

 

「!?」

 

「私はあなたを受け入れらない。力を合わせ、貴方と共に戦う事など、風鳴翼は許せるはずがない。あなたもアームドギアを構えなさい。それは常在戦場の意思の体現。あなたは、何ものをも貫き通す無双の一振り、ガングニールのシンフォギアを纏うのであれば。胸の覚悟を構えてごらんなさい!」

 

「か…覚悟とか、そんな…私、アームドギアなんて分かりません…分かってないのに構えろなんて、それこそ全然分かりません!」

 

翼の言葉に響も言い返す。アームドギアとは何なのか。分かってないのに構えろだなんて。翼の言っている意味が分からなかった。しかし、この時彼女まだ分からなかった。自分のアームドギアが既に自分の腕にある事を。

 

響の言葉に翼は背を向けると歩み始めた。

 

「覚悟を持たずにのこのこと遊び半分で戦場に立つあなたが、奏の…奏の何を受け継いでいると言うの!?」

 

その言葉と共に翼は大きくジャンプし、刀を響目掛けて投げつけた。すると刀は巨大化な剣と化す。更に翼の後ろからの蹴りと共に剣は勢いを増す。これは翼の技の1つ、天ノ逆鱗。今まさに響の言葉が翼の逆鱗に触れた事で放たれたんだろう。そして剣が響に命中するその瞬間…

 

 

 

 

【必殺リード!ジャアクアーサー!】

 

【月闇必殺撃!】

 

【習得一閃!】

 

音声と共に巨大な紫色のエネルギーの剣が翼の剣を叩き落とした。

 

「うわあぁぁぁぁ!」 

 

剣を叩き落とされた事で翼は落下するも、地面に激突する前に受け身を取った。叩き落とされた剣は元の刀の姿に戻った。驚く響の目の前を見ると、かつて見た背中が。

 

「か…カリバーさん…!」

 

響の目の前には、カリバーが立っていたのだ。響の言葉を聞いた翼は刀を拾い、声を上げる。

 

「カリバー…!何をしに来た!」

 

「騒がしいと思って来たら、これだ。そんなに戦いたいのならば、私が相手をしよう。前の続きといこうじゃないか。どうする?」

 

カリバーは闇黒剣月闇を翼に向けた。すると、翼も刀をカリバーに向けた。

 

「望むところだ!受けて立つ!」

 

カリバーの言葉に乗った。

 

「立花響。戦いという物がどういう物かしっかり見ておけ。」

 

「は、はい!」

 

そして、カリバーは翼の元へ歩き出す。

 

「参るッ!!」

 

言葉と共にカリバーに目掛けて刀を振るう。カリバーも歩きながら翼の攻撃を闇黒剣月闇で防ぎ、そこから2人の剣戟が始まる。カリバーは翼の攻撃を避けながら腹にグリップエンドで打撃を与え、更に上から闇黒剣月闇を振り下ろす。翼はこれを刀で防ぐも、カリバーは翼の腹に蹴りを入れ、隙が出来た瞬間斬撃を浴びせる。怯んで後退りする翼だが、負けじとカリバーに斬りかかるも、翼の斬撃を避ける。

 

「どうした?剣が乱れているぞ?」

 

「何!?」

 

カリバーの言葉に反応した翼は、距離を取り自身の刀を大型化させ、カリバー目掛けて蒼ノ一閃を放った。

 

【月闇居合!読後一閃!】

 

するとカリバーは避けずに闇黒剣月闇を納刀し、抜刀する事で斬撃波を吸収した。

 

「吸収しただと!?」

 

驚きを上げる翼。しかしカリバーは冷静に言う。

 

「私の剣はこんな事も出来るぞ?」

 

そう言うとカリバーはビリジアンのワンダーライドブックを取り出して起動し、闇黒剣月闇に1回スキャンした。

 

【ジャッ君と土豆の木!】

 

【必殺リード!ジャアクな豆の木!】

 

【月闇必殺撃!習得一閃!】

 

すると、闇黒剣月闇の刀身が緑色に光だし、剣先から緑の長い蔦が伸びた。カリバーは闇黒剣月闇から伸びた蔦を翼目掛けて払った。翼はそれを刀で払いながら防ぐも、その瞬間、足首に蔦が命中し、転倒してしまう。

 

(何て強さだ…しかし、防人として負けるにはいかない!)

 

「ハァァァァ!!」

 

翼が立ち上がった瞬間、カリバーが走りながら斬りかかって来た。翼はそれを刀で受け止めると、2人の鍔迫り合いになる。そして2人は睨み合う。

 

「何故立花響に攻撃しようとした?」

 

「私は認めない!戦う覚悟が無い彼女が、奏の意思を継いでるとは言えない!」

 

翼の言葉にショックを受ける響。

 

「いつまで天羽奏の亡霊に囚われてるつもりだ?戦う覚悟が無くても立花響は戦う道を選んだ。お前が奴を受け入れ、支えてやらなくてどうする?それが出来なければお前は一生自分を見失ったまま前に進む事は出来ない!いい加減それに気づけ!!」

 

叱咤と共にカリバーは翼の刀を弾き、闇黒剣月闇で何度も斬りつけ、更に回し蹴りを浴びせ、翼を吹っ飛ばした。そのまま翼は地面を転がる。しかし、カリバーの攻撃は止まらない。ネイビーのワンダーライドブックを取り出して起動し、闇黒剣月闇に1回スキャンした。

 

【天空のペガサス!】

 

【必殺リード!ジャアクペガサス!】

 

「今のお前では私には勝てない!」

 

【月闇必殺撃!習得一閃!】

 

カリバーは闇黒剣月闇に青い羽の様なエネルギーを纏わせ、斬撃波を翼に放った。そして、翼に当たる瞬間、何者かが翼の前に割り込んだ。その直後、道路がひび割れ、翼の目の前のアスファルトが大きく衝撃で凹み、道路一体が瓦礫まみれになり、地面から水が噴き出す。カリバーと響は一瞬何が起きたのか分からなかった。煙か晴れると、目の前にひび割れたアスファルトの壁が。そしてそれが崩れ落ちると、カリバーはそこにいた人物に刮目する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お…叔父様…」

 

「何ッ…!?」

 

何と、弦十郎だったのだ。実は、カリバーの斬撃波が翼に当たる瞬間、翼の前に割り込み、アスファルトを踏んで衝撃で壁を作り出したのだ。そう。彼はただの大人ではない。OTONAだ。

 

「あーあ、こんなにしちまって…。何やってんだお前達は。」

 

(いやいや、やったのはお前だろ!ちゅーかお前人間か?)

 

弦十郎の言葉を聞いてカリバーは、心の中でツッコんでいた。気がつくと、弦十郎の靴がボロボロになっていた。

 

「この靴、高かったんだぞ…。」

 

「ごめんなさい…」

 

「一体何本の映画を借りられると思ってんだ…」

 

(いや靴の事謝る前にあれをツッコめよ!ちゅーかあのおっさん映画好きなのか!)

 

カリバーは再び心の中で突っ込んだ。

 

「カリバー、翼を止めてくれたのか。」

 

弦十郎の言葉にカリバーは落ち着きを取り戻す。

 

「フン。防人であろう者が仲間に対して八つ当たりとはな。だから奴はいつまで経っても前には進めん。」

 

その言葉にシンフォギアが解除された翼は拳を握りしめる。

 

「丁度いい。お前達に言っておく。特異災害対策機動部二課に、裏切り者がいる。」

 

「裏切り者だと!?」

 

弦十郎はカリバーの言葉に驚愕の声を上げる。

 

「信じるか信じないかは、お前達次第だ。」

 

カリバーは背を受け、去ろうとすると…

 

「カリバーさん!」

 

響が呼び止めた。

 

「私、今はまだ弱いですけど、強くなります!2年前に奏さんに助けられ、そして心の支えの言葉を貰ったんです!生きるのを諦めるな!って!」

 

「!?」

 

響の言葉にカリバーが一瞬反応した。

 

「そしてカリバーさんにも助けられて、嬉しかったんです!奏さんの優しさと、カリバーさんの強さを持てる様に頑張ります!」

 

響の決意の言葉にカリバーは…

 

「…覚悟を超えた先に、希望はある。それを忘れるな。」

 

そう言い残すと、カリバーは炎の渦で姿を消した。

 

 

カリバーが姿を消した後、弦十郎は翼に声を掛けた。彼女の頬からは水が涙の様につたっている。

 

「翼…泣いているのか?」

 

「泣いてなんかいません!涙なんて流していません!風鳴翼はその身を剣と鍛えた戦士です!だから…」

 

「…らしくないな。」

 

弦十郎の言葉に翼は答えた。すると、翼の元に響が駆け寄る。

 

「私、自分がダメダメなのは分かってます。だからこれから一生懸命頑張って、奏さんの代わりになってみせます!」

 

この時響の言葉に悪意は無かった。あくまで、善意を持って言ったはずだった。その言葉を聞いた翼は、響に平手打ちを浴びせた。翼の顔は、泣いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ワンダーワールドに戻った隼人は響に言われた言葉を思い出していた。

 

(生きるのを諦めるなって!)

 

「何だよ…あの子の方がよっぽど強いじゃんか…」

 

2年前、自分が助けたとは言え、命の恩人の言葉を心の支えにして連中の迫害に屈する事なく、生きるのを諦めなかった。それに比べて自分はどうだ。人に騙され、そして裏切られ、誰も信じる事が出来なくなって、自ら命を経って生きるの諦めた。そして力を貰って浮かれている青二才じゃないか。あんな偉そうな事を言って…本当に強いのはどっちだ。本当に弱いのはどっちだ。

 

「うっ………くっ……ううっ……」

 

気がついたら、隼人は泣いていた。涙を流し、嗚咽を漏らしていた。そして膝をガクンと床に付け、四つん這いになって、泣いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1ヶ月後…

 

響は、課題のレポートを提出し、未来と共に流れ星を見る約束を果たそうとしていた。しかし、無常にも二課から通信が。ノイズが出現したのだ。響は未来に行けない事を伝える。通信を切り、響は駅の地下への入り口にいたノイズの群れを怒りに満ちた目で睨みつける。そして彼女は歌う。

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

聖詠と共にギアを纏う響。そして歌を口ずさみながらノイズの群れに突っ込む。一月前まで日常にいた少女は、がむしゃらにノイズに向けて拳を振るう。

 

 

 

 

 

 

その頃、ノイズを探知した隼人も現実世界に到着。

 

【ジャアクドラゴン!】

 

【ジャアクリード!】

 

「変身。」

 

【闇黒剣月闇!】

 

【Get go under conquer than get keen.(月光!暗黒!斬撃!) ジャアクドラゴン!】

 

【月闇翻訳!光を奪いし、漆黒の剣が冷酷無情に暗黒竜を支配する!】

 

紫のオーラと共に隼人はカリバーに変身。ノイズの群れに歩いていく。そして、突っ込んでくるノイズをひたすら斬り伏せる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いの中、響はブドウ型ノイズの爆弾を受け、瓦礫の下敷きになった。その時…

 

 

「見たかった…流れ星…見たかった!未来と一緒に…流れ星見たかった!うおおおおおおおおお!!」

 

約束を破る原因を作ったノイズに怒りをぶちまける。更に壁を殴りつけ、怒りを加速化させる。

 

「あんたたちが…!誰かの約束を侵し…嘘の無い言葉を…!争いの無い世界を…!何でもない日常を…剥奪すると!いうのなら!!」

 

 

その時、不思議な事が起こった。

 

怒りで我を忘れ、響の顔が真っ黒になったのだ。そこから響の蹂躙が始まった。ノイズを引き裂き、投げつけ、戦いに飢えた獣の如くノイズを狩り、醜悪な笑みを浮かべ、踏みつける。その時、前方からブドウ型のノイズの爆弾が迫ってきた。響がそれを腕で防ぐと、顔は元に戻り、我に帰っていた。

 

「待ちなさい!」

 

地下鉄の駅に逃げ込んだブドウ型ノイズを追う響。しかし、ノイズは爆弾で天井に穴を空け、外へ逃げたした。すると、夜空に一筋の光が。

 

「流れ星…?」

 

いや、違う。風鳴翼だ。流星の如く空から蒼ノ一閃でブドウ型ノイズを切り裂き、爆弾と共に炭化した。

 

そして着地した翼に響は言う。

 

「私だって守りたい物があるんです!だから!」

 

翼が響を見つめる。その時…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからぁ?んでどうすんだよぉ?」

 

乱暴な口調の少女の声が聞こえる。その時、雲が晴れ、満月が顔を出す。そして、足音と共に白い鎧に緑色のバイザー、ピンク色の鞭を持った長い髪に銀髪の少女が現れる。それを見た翼は目を見開き、声を漏らす。

 

 

 

「ネフシュタンの…鎧…!?」

 

 

 




いかがだったでしょうか?今年もうすぐ終わりなので何とか間に合いました…今回はここまでです。良いお年を。感想お待ちしています。
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