雷鳴が轟く雨の夜に、光を照らして一台の列車が走っていた。するとそこへ戦闘機や爆撃機の様なノイズが編隊を組み列車に襲いかかって来た。列車は機銃を展開してノイズを銃撃するも、すり抜けてしまう。そしてノイズは狙いを定めて急降下。列車に乗っていた人間を炭素化すると、爆発する。
列車の中で友里が爆発の衝撃で転倒してしまう。
「大丈夫ですか!?」
転倒した友里に声をかけるケースを抱えた銀髪で眼鏡をかけた男性、ウェル博士。米国連邦聖遺物研究機関から特異災害対策機動部二課に出向した研究者だ。
「平気ですッ!」
「それよりもウェル博士はもっと前方の車両へ避難して下さい!」
友里は立ち上がり、ウェルを避難するよう呼びかけた。すると、後方車両のドアから響とクリスが出てくる。
「大変です!凄い数のノイズが追ってきます!」
「連中、明らかにこっちを獲物と定めていやがる!まるで、何者かに操られているみたいだ!」
「急ぎましょう!」
「第71チェックポイントの通過を確認!岩国の米軍基地到着までもう間もなく!ですが…!」
「こちらとの距離が伸び切った瞬間を狙い撃たれたか…!」
その頃、特異災害対策機動部二課ではその様子を弦十郎が見ていた。
「司令、やはりこれは…」
「あぁ。何者かがソロモンの杖強奪を目論んでいる事に間違いはない。」
「司令!ノイズとは別の反応を検知!照合します!」
オペレーターの声と共にモニターには列車に接近する別の反応が記された。そして映し出される文字は
「カリバー!? 何故…」
弦十郎は驚愕の声を上げる。今二課はかつてフィーネと雪音クリスが使っていたソロモンの杖を岩国の米軍基地に輸送しているのだ。しかし輸送中に何者かが操っているであろうノイズの襲撃を受けている。そして後を追う様にカリバーが現れた。
「見つけた。あの車両か。」
ストームイーグルの力で空を飛んでいるカリバーの先にはノイズの襲撃を受ける列車。近づこうとした瞬間、ノイズがカリバーに襲いかかる。カリバーは闇黒剣月闇を抜刀し、斬り裂く。
「近づけさせないつもりか…やはり誰かに操られているな。」
ノイズ達が何者かに操られている事を悟ったカリバーは空中のノイズ達と戦闘状態に入る。その頃、カリバーがノイズと戦っている中、別のノイズ達が次々列車を襲う中、友里達は前方の車両へと移っていた。
「はい。はい。カリバーの他に多数のノイズに混じって高速で移動する反応パターン?」
「カリバー?」
友里の言葉にウェルが反応する。
「どうしたんですか?」
「ああいや。何でもありません。」
ウェルは響の問いかけに何でもないと答えた。友里は通信機にて二課と通信をしており、友里に続いてウェルも前方の車両へと移る。
「3ヶ月前、世界中に衝撃を与えたルナアタックを契機に日本政府により開示された櫻井理論。そのほとんどが謎に包まれたままになってますが、回収されたこのアークセプター、ソロモンの杖を解析し、世界を脅かす認定特異災害ノイズに対抗する新たな可能性を模索すれば…!」
ウェルの言葉にクリスが口を開く。
「そいつは…ソロモンの杖は…簡単に扱っていいもんじゃねぇよ…」
「クリスちゃん…。」
「最も、あたしがとやかく言う筋合いは無いんだけどな…」
自分がフィーネに利用され、ノイズを召喚して大勢の人達を恐怖に陥れてきた罪を背負うクリス。それがどういうものなのか1番分かっている。クリスはソロモンの杖を解析しようとするウェルの言葉を快く思わなかった。すると、響がいきなりクリスの手を掴む。
「うわっ!な、なんだよお前!こんな時に!」
「大丈夫だよ!」
クリスは顔を赤くして恥ずかしそうに言う。
「お前ホントにバカ…」
「了解しました。迎え撃ちます!」
友里が通信を切り、拳銃を構えると天井を突き破ってノイズが現れた。
「うわぁぁぁぁ!!」
ウェルは悲鳴を上げ、尻餅をつく。
「行きます!」
響の言葉と共にクリスが頷く。そして…
「Balwisyall nescell gungnir tron」
「Killter Ichaival tron」
聖詠が響き渡る。そして2人はガングニール、イチイバルを纏い天井を突き破り、外へ出る。外には無数の飛行ノイズが飛んでいた。
「悪雀どもがうじゃうじゃと!」
「どんな敵がどれだけ来ようと、今日まで訓練してきたあのコンビネーションがあれば!」
響は自信満々に言う。
「あれはまだ未完成だろ実戦でいきなり突っ込もうだなんておかしな事言うんじゃねーぞ。」
響とクリスが話していると、突如ノイズが爆発する。
「何をしている。」
カリバーが上空から飛行しながら2人に話す。
「カリバーさん!」
「お前も来てたのかよ!」
「私はとある目的の為に来たに過ぎん 。口を動かす暇があれば体を動かせ!」
カリバーはそのまま空中を飛行しながらノイズ達を斬っていく。
「クリスちゃん! 私達も!」
「分かってるって!」
クリスはアームドギアのクロスボウを2丁と取り出し、響と背中合わせになりながらノイズに向けて矢を放つ。響も飛んでくるノイズ達を拳で粉砕する。カリバーも飛び回りながらノイズ達を斬っていく。
「キリが無いな。」
カリバーはこぶた3兄弟を取り出して起動、闇黒剣月闇にスキャンした。
【こぶた3兄弟!】
【ジャアクリード!ジャアクぶた3!】
カリバーは3人に増え、それぞれノイズに向かっていく。クリスはクリスボウを弩弓に変形させ、ノイズの編隊に向けて矢を2本放つ。その2本の矢は途中で分散し、無数の矢となってノイズを貫き、爆発する。これはクリスの技の1つGIGA ZEPPELINだ。そこへ、遥かに大型の飛行ノイズが飛来する。
「あいつが取り巻きを率いていやがるのか!」
クリスはミサイルユニットを展開、MEGA DETH PARTYを放つも、巨大ノイズはミサイルを全て避けた。まるで意思を持っている様に。それを見たクリスは今度は3連ガトリングを4門展開、BILLON MAIDENを放つも、クリスの弾幕を突破しながら接近してくる。
「クリスちゃん!」
響が腕のギアをスライドさせてノイズに向けてパンチを繰り出すも、まるで効いていない。このままでは拉致があかない。しかしトンネルに差し掛かった所で響が閃く。後方車両の連結器を外して自身がトンネルの出口で待ち構え腕のギアを大型化させる。そして巨大ノイズが後方車両をすり抜けたと同時にブースターを起動、右手に全エネルギーを注ぎ込み巨大ノイズにぶつける。たちまち巨大ノイズと他のノイズは爆発と共に粉微塵となりとトンネル内は爆発に包まれる。そして、いつのまにか夜が明けていた。そして残存ノイズの掃討を終えたカリバーと分身は役目を終えたかの様に消滅し、カリバーも飛び去っていった。
「閉鎖空間で相手の機動力を封じた上、遮蔽物の向こう側から重い一撃…! あいつ…どこまで…!」
クリスは自分の想像を超えどんどん強くなっていく響に驚いていた。
そして岩国の米軍基地へ移送作戦は無事完了したのだった。
「搬送任務は完了となります。ご苦労様でした。」
「ありがとうございます。」
基地の司令官と思われる男性と握手する友里。そこへ、ウェルが響とクリスの元へ歩み寄る。
「確かめさせて頂きましたよ。 皆様とカリバーがルナアタックの英雄と呼ばれる事が伊達ではないとね。」
「英雄!? 私達とカリバーさんが!? いや〜普段誰もが褒めてくれないので遠慮なく褒めて下さ〜い!むしろ〜褒めちぎって下さあいた!?」
照れる響の頭にチョップを繰り出すクリス。
「このバカ!そういう所が誉められないんだよ!」
「痛いよ〜クリスちゃん…」
そんな2人のやりとりを見てウェルは口を開く。
「世界がこんな状況だからこそ、僕達は英雄を求めている。そう! 誰からも信奉される偉大なる英雄の姿を!」
ウェルは大きい声で目を見開いて言う。
「なはは〜それ程でも〜!」
再び照れる響。
「皆さんが守ってくれた物は、僕が必ず役立てて見せますよ。」
「ふつつかなソロモンの杖ですが、よろしくお願いします!」
「頼んだからな。」
響はまるで嫁入りの様に言うと、お辞儀した。
「ソロモンの杖が岩国の米軍基地に渡ったか…。」
一方、帰宅した隼人はそのやり取りの様子をシャボン玉を通して見ていた。あのウェルと言う男の発言を聞いて、何やら怪しいと感じたのだ。
「まさか…奴が何かしでかすんじゃ無いだろうな…杞憂だといいんだが…」
隼人はウェルが度々言っていた英雄と言う発言に疑問を抱いていたのだ。ああいう人間に限ってろくでもない事をしでかす。 念の為ウェルをマークしておくべきだ。
「そういえばあそこに何故か風鳴翼がいなかったな。」
隼人は移送任務に何故か翼の姿が無い事を思い出した。奴なら任務に参加するはずだ。なのに何故いなかったのか。そんな事を思いながらガトライクフォンでネットニュースを見ると1つの記事が目に止まった。
「日本が誇るトップアーティスト 風鳴 翼 世界の音楽の祭典QUEEN of MUSICに出演決定!!あの新進気鋭の歌姫マリア・カデンツァヴナ・イヴと夢のコラボレーションが実現!!」
「なるほどねぇ。 これに出演する為か…。」
隼人は翼がこのQUEEN of MUSICとやらに出演する為にリハーサルや打ち合わせなどで忙しい事を悟った。
「無事に開催されれば良いんだけどな。 ノイズでも出なきゃ…………ん?………ノイズ……ライブ………」
その時隼人は思い出した。2年前のツヴァイウィングのライブの時にノイズがフィーネの手によって放たれ、戦死した天羽奏を含め大勢の人間が犠牲になった事を。まさかあの移送作戦の時ノイズを操っていたであろう敵はここで何かしでかすのでは。 確証は無いがあり得る。
「まさか…2年前の悲劇をまた繰り返すんじゃ……」
その時、シャボン玉越しに映し出されていた米軍基地が突如爆発。ノイズが出現したのだ。
「どうやら、考える暇を奴等はくれないみたいだな。」
隼人は闇黒剣月闇とブックゲートを手に寝室を後にした。
一方、岩国の米軍基地ではノイズの襲撃によって大混乱に陥っていた。兵士はアサルトライフルをノイズに向けて撃つが、全く効果は無い。兵士達はノイズに襲われ、次々炭素と化していく。そこへブックゲートで自宅から米軍基地の扉までゲートを繋げてやって来たカリバー。
「やはりソロモンの杖が狙いか。」
カリバーの声に反応したノイズ達は一斉にカリバーに飛びかかる。それに気づいたカリバーは闇黒剣月闇を抜刀し、ノイズ達と戦闘状態に入った。
カリバーが岩国の米軍基地でノイズと戦っている頃、東京のとある会場でスタッフが何やら準備をしている。これは本日開催される歌の祭典QUEEN of MUSICの会場設営をしているのだ。そして観客席でそれを見ながら鼻歌を歌うピンク色の髪の女性はマリア・カデンツァヴナ・イヴ。デビューからわずか2ヶ月で米国チャートのトップに登りつめた今勢いに乗っている気鋭の歌姫だ。そして今日、風鳴翼とのスペシャルユニットを組むのである。そこへ、マリアの携帯に着信が鳴り電話に出る。
「こちらの準備は完了。サクリストSが到着次第、始められる手筈です。」
「ぐずぐずしてる時間は無い訳ね。OKマム。世界最後のステージの幕をあげましょう。」
マリアはマムと呼ぶ女性と世界最後のステージをあげると言い、立ち上がった。
一方その頃、岩国の米軍基地では基地はノイズに襲われ、見るも無残な姿になっており、事態収束後、兵士たちが掃除機で炭素の塊を吸っていた。しかし行方不明シャボン玉の中にウェルの名前があり、ソロモンの杖も無くなっていたのだ。
(やはりソロモンの杖が奪われたか。 そしてウェル…奴が1番怪しい…どうせフィーネと同じくろくでもない事を企んでいるに違いない。 何としても奴を見つけなければ…そして今日、東京で開かれるQUEEN of MUSIC…そこで何かが起こるはずだ。 東京に戻るか。)
遠くから米軍基地を見ていたカリバーは東京へ戻るべく炎の渦で姿を消した。
二課の指令部では、弦十郎と藤尭が移送作戦襲撃が何者かによる手引きなのでは無いかと考えていた。
「今回の襲撃、やはり何者かによる手引きなんでしょうか?」
「恐らくな…。」
そして夕方。東京では遂に世界の歌の祭典QUEEN of MUSICが開幕しようとしていた。会場で既に沢山の観客で溢れていた。
「ご覧下さい! この盛り上がりは皆さんに届いているのでしょうか!! 世界の主要都市に生中継されているトップアーティスト2人による夢の祭典!!世界の歌姫マリアによるステージにオーディエンスの盛り上がりは再構築です!!」
キャスターのレポートの中、会場の裏では翼が待機していた。
「状況は分かりました。 それでは翼さんを…」
「無用だ。 ノイズの襲撃と聞けば、今日のステージを放り出しかねない。」
「そうですね。 では、そちらにお任せします。」
弦十郎と通話をしているのは表向きではマネージャーとして活動中している眼鏡をかけた緒川だ。
「司令からは一体何を?」
「今日のステージを全うしてほしいと。」
眼鏡を外す緒川。それに翼は口を開く。
「眼鏡を外したと言う事は、マネージャーモードの緒川さんではないということです。自分の癖くらい覚えとかないと、敵に足元を救われますよ。」
翼の指摘にハッとする緒川。どうやらついしてしまう癖の様だ。
「お時間そろそろです!お願いしまーす!」
「あっはい!すぐ行きます!」
スタッフの呼びかけに返事をする翼。そして緒川は翼を送り出した。
「さて、行く前に服装変えないとな…。」
東京に戻り、自宅に一旦帰宅した隼人は会場に潜入する前に朱色のワンダーライドブックを取り出して起動、闇黒剣月闇にスキャンした。
【おしゃじぞうさん!】
【ジャアクリード!ジャアクじぞう!】
すると、隼人の服装が変わった。黒いフード付きの上着に紫のシャツ、ベージュのズボンの姿からQUEEN of MUSICの黒いのシャツに偽造された許可証のカードを首からぶら下げた姿をした会場スタッフの姿になったのだ。
「お。これいいんじゃないか? よし、行くか!」
【ブックゲート!】
隼人はブックゲートを起動し、生成されたドアの中へと入っていった。
隼人が会場に向か上手く同時刻、ビルの建物の中に怪しげな大型の車の中で、マリアが歌う様子を椅子に座った紫の髪色のした老けた女性… ナスターシャ・セルゲイヴナ・トルスタヤが見ていた。すると、横のモニターに文字が映し出される。
「
「ようやくのご到着。随分と待ちくたびれましたよ。」
ナスターシャは安心したかの様に言った。
その頃、会場の観客席ではピンク色のサイリウムが会場を照らし、マリアコールと歓声が響いていた。中央のステージではマリアが観客に向かって手を振っている。その様子は世界各国に生中継されており、いかに彼女の人気が凄まじいものか分かるものだった。
「ここか…凄い歓声だな。」
観客席に到着した隼人はここに来る前におしゃじぞうさんの力で服装を元に戻し、到着した。
(恐らく…ここにノイズが現れるはずだ。出来れば考えたく無いんだがな…)
しかし、その考えが的中するとは彼はまだ思っていなかった。
「おお〜!! 流石マリア・カデンツァヴナ・イヴ! 生の迫力は違うね〜!!」
サイリウムを手にテンションを上げるのは板場。横には寺島、安藤、そして未来。彼女らも翼とマリアの夢のコラボレーションを見に一緒に来ていたのだ。
「全米チャートに登場してからまだ数ヶ月なのにこの人気は凄いです!」
「今度の学祭の参考になればと思ったけど、流石に真似出来ないわ!」
「それは始めだから無理ですよ。板場さん。」
板場と寺島が話す中、腕時計を見る未来。
そして会場が暗くなる。音楽と歓声が響く中、ステージからマリアと翼が登場した。
「見せてもらうわよ!戦場に去り、抜き身のあなたを!」
月が見下ろす中、マリアの声と共に2人は歌う。2人の歌声が会場に響く。翼の真っ直ぐで力強い歌声と、マリアのミステリアスにして力強い歌声が会場の皆を盛り上げ、魅了する。サイリウムが会場を照らし、演出の火柱が上がる中、2人は剣の形をしたマイクを手に会場を駆け抜ける。そして曲の終わりと共に会場のボルテージが最高潮に達し、歓声が響く中、観客に手を振る2人。
「ありがとう! みんな! 私は、いつもみんなから沢山の勇気を分けて貰っている! だから今日は、私の歌を聴いてくれる人達に、少しでも勇気を分けてられたらと思っている!」
翼の言葉に会場は盛り上がり、青色のサイリウムが照らされる。
「私の歌を全部、世界中にくれてあげる! 振り返らないッ! 全力疾走だッ! ついて来れる奴だけついて来いッ!!」
世界中に翼とマリアの映像が映し出されている。歓声を上げる者、中には感動して涙を流す者も。
「今日のライブに参加出来た事を感謝している。そしてこの大舞台に日本のトップアーティスト、風鳴翼とユニットを組み歌えた事を。」
「私も、素晴らしいアーティストに巡り会えた事を光栄に想う。」
翼がマリアに手を差し伸べる。そしてマリアも翼の手を取り、握手をする。
「私達が世界に伝えていかなきゃね。歌には力があるって事を。」
「それは、世界を変えていける力だ!」
翼の言葉にマリアは微笑むと、観客達の前に立つと…
「そして、もう一つ…」
マリアが腕を振るうと、突如会場にノイズが出現。人々の歓声が悲鳴へと変わり、パニックに陥る。
「何だと…!?まさかあの女…!!」
隼人はステージのマリアを睨みつけていた。予想通りだ。敵がこの会場で何かしでかすのは分かっていた。まさかあの女とは。隼人はマリアを怒りに満ちた目で睨みつけていた。
「狼狽えるな…」
「狼狽えるなッ!!」
マリアが観客に向けて叫ぶ。彼女の叫びで悲鳴は止まる。
「ノイズの出現反応多数! 場所はQUEEN of MUSICの会場です!」
「何だと!?」
二課でも突如現れたノイズに弦十郎が驚きの声を上げていた。
その頃、ヘリで東京に向かっていた響とクリスに、ノイズが出現したとの情報が入る。友里は移送作戦とライブに出現したノイズが何の関係も無いとは言えないと推理。恐らくは同一犯。そう考えながらも響とクリスは東京へと急いだ。
会場ではノイズが観客を動かなくするために立ち塞がっていた。それを見て胸のペンダントを見せる翼。
「怖い子ね。 この状況であっても私に飛びかかる気を伺ってるなんて。でもはやらないの。 オーディエンス達がノイズからの攻撃を防げると思ってるの?それに、ライブの模様は世界中に中継されているのよ。日本政府はシンフォギアについての概要を公開しても、その装者については秘匿したままじゃなかったかしら? ね? 風鳴翼さん?」
マリアの言葉に対して翼は…
「甘く見ないでもらいたい。そうとでも言えば、私が鞘走るとでも思ったか!」
剣型マイクを向ける翼。しかしマリアは微笑む。
「あなたのそういう所、嫌いじゃないわ。あなたの様に誰もが誰かを守る為に戦えたら、世界はもう少しまともだったかもしれないわ…。」
「何…だと…?」
突然思い詰めた様な表情をするマリアに困惑する翼。
「そうね。そろそろ頃合いかしら。」
マリアはマイクを持つ。そして世界に宣言する。
「私たちは、ノイズを操る力を持ってして この星の全ての国家に要求するッ!」
「世界を敵に回しての交渉ッ!?これはまるでッ!」
「宣戦・・・布告ッ!?」
その様子を緒川もモニター見ていた。
「そして…」
マリアがマイクを天へ投げる。
「Granzizel bilfen gungnir zizzl」
聖詠が会場に響き渡る。そしてマリアは黒い鎧とマントを纏う。その姿は亡き天羽奏、そして立花響と同じ、ガングニールだった。その様子を弦十郎や翼、響やクリスも刮目していた。
「黒い…ガングニール…」
「あれは…天羽奏と立花響と同じ…!」
隼人はその様子を遠くから見ていた。黒いガングニールを纏ったマリアはマイクを持つ。
「私は…私達はフィーネ。」
「フィーネだと…」
「そう…」
「終わりの名を持つ者だッ!!」
マリアは高らかに宣言した。今、世界に向けて革命の狼煙が上げられたのだ。そして、新たな戦いが幕を開けた瞬間だった。
いかがだったでしょうか?第2章、本格的にスタートしていきます。頑張って書いていきますのでよろしくお願いします。何か要望など質問があれば活動報告の所へお願いします。
今回はここまでです。感想お待ちしています。