【完結】月闇絶唱シンフォギア   作:ネガ

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今回はちょっと短めです。もしかしたら読者さんの納得がいかない部分や荒唐無稽な部分が最後の方で目立つかも知れません。そしてあれを作る7冊のワンダーライドブックが決まりました。


追記 増殖型ノイズの戦闘シーンを修正しました。


第25話 その想い、善意か偽善か。

QUEEN of MUSICにて、マリアが黒いガングニールを纏い国土割譲とカリバーの身柄引渡しを要求した。そこへカリバーが現れるもマリアの誘いを断り、戦いとなるが生中継されている翼はギアを纏う事が出来なかったが緒川の活躍によって戦闘可能となる。しかし、そこへシュルシャガナを纏う月読調とイガリマを纏う暁切歌が乱入。後からやってきた響とクリス、そして分身したカリバーも合わせて戦闘状態になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調が飛ばした丸鋸を翼が防いでいる間にクリスは切歌にガトリングを撃つも、切歌は鎌を回転させて防御しながら接近する。そのままクリスを斬り裂こうとするが、クリスも後ろへジャンプしてクロスボウから矢を発射。切歌は矢を鎌で弾いている隙を付いて分身カリバーが後ろから闇黒剣月闇に紫色のエネルギーを纏わせ、斬りつける。

 

「うあぁ!!」

 

不意打ちを受けた切歌は吹っ飛んで地面を転がってしまう。分身カリバーはすぐさま黄緑色のワンダーライドブックを取り出して起動し、闇黒剣月闇に1回スキャンする。

 

【爆走うさぎとかめ!】

 

【必殺リード!ジャアクうさかめ!】

 

「よくもやったデスね…! 覚悟するデああ!?」

 

「後ろだ!」

 

体制を立て直した切歌は分身カリバーを睨みつけて鎌で斬りかかろうとすると、クリスがクロスボウで切歌の背中を撃つ。

 

【月闇必殺撃!習得一閃!】

 

その隙をついて分身カリバーが闇黒剣月闇からブースターが装着されたうさぎとかめのエネルギー体を放つ。切歌は鎌で打ち落とそうと振り回すも、うさぎとかめのエネルギー体は切歌なら攻撃を避けながら高速で接近し、切歌の体へ直撃する。

 

「デェェェェス!」

 

直撃を受けた切歌は吹っ飛ばされる。翼とマリアは互い槍と剣で打ち合うがマリアはさらにマントを使って攻撃と防御を使い分けている。マリアが攻撃を仕掛ける瞬間カリバーがマリアの影を踏み動きを制限する。

 

「何なの…コレ…!?」

 

「ハァァァァ!!」

 

マリアはカリバーに影を踏まれて動きが鈍くなる。その隙を突いて翼はマリアに飛び蹴りを喰らわせる。蹴りを受けてマリアは吹っ飛ばされるも体制を立て直そうとする。そこへカリバーがブレーメンのロックバンドを取り出して起動し、闇黒剣月闇に1回スキャンした。

 

【ブレーメンのロックバンド!】

 

【必殺リード!ジャアクブレーメン!】

 

【月闇必殺撃!】

 

カリバーは闇黒剣月闇から紫色の五線譜をマリアに向けて放つ。それをマリアは槍で破壊しようとすると、五線譜はマリアを槍ごと拘束する。

 

【習得一閃!】

 

マリアが拘束された所へカリバーが闇黒剣月闇に譜面と音符型のエネルギーを纏わせ、斬りつけた。

 

「ぐわああああ!!」

 

カリバーの一撃を受けたマリアは地面を転がる。

 

 

 

 

一方、響は調がヘッドギアから巨大な丸鋸2枚を出しての攻撃を避けていた。

 

「私はただ、困っている人を助けたいだけで…! だから…!」

 

「それこそが偽善…!」

 

響の言葉を偽善と吐き捨てる調。

 

痛みを知らないあなたに、誰かの為になんて言って欲しくない!」

 

調は2枚の丸鋸を響目掛けて投げつけるγ式 卍火車を繰り出す。響に直撃する寸前、翼とクリスが丸鋸を弾く。

 

「鈍臭い事してんじゃねぇ!」

 

「気持ちを乱すな!」

 

響に叱咤するクリスと翼。

 

「そんな痛みを知らない偽善者を守って何になるの?」

 

調が口を開いた瞬間カリバーが闇黒剣月闇で調を斬り裂く。

 

「あぁぁ!!」

 

苦痛の声を上げる調。

 

「貴様は分かっていないな。 立花響は痛みを知っている。 この世の全てを恨んで良い程のな。」

 

カリバーが口を開き、闇黒剣月闇で斬りかかる。調はそれを避けようとするが、影を踏まれていた為動きが鈍くなる。そこへカリバーが斬り裂く。

 

「いずれ貴様は後悔する。立花響を偽善者と罵った事をな。」

 

「偽善者の痛みって何? どうせ大した事ない痛みでしょ?」

 

カリバーの言葉に調も負けじと言い返す。

 

「今の貴様には分からん物だ!」

 

調の言葉に怒り混じりの声を上げたカリバーはマゼンタのワンダーライドブックを取り出して起動し、闇黒剣月闇に1回スキャンした。

 

【ヘンゼルナッツとグレーテル!】

 

【必殺リード!ジャアクヘンゼル!】

 

調は再びα式 百輪廻を放とうとヘッドギアを開けようとした瞬間、カリバーが動く。

 

【月闇必殺撃!】

 

調のヘッドギアが開く瞬間、カリバーは闇黒剣月闇の刀身に紫色の粘液を纏わせヘッドギア向けて放つ。粘液はヘッドギアに命中し、中の丸鋸が粘液まみれになり飛ばなくなる。調は粘液の匂いを嗅ぐと正体を当てる。

 

「何これ…! この匂い…蜂蜜…!?」

 

「ご名答。」

 

【習得一閃!】

 

カリバーは闇黒剣月闇の刀身にクッキーやキャンディー、ドーナツなどのお菓子のエネルギーを纏わせ、調を斬り裂く。 

 

「うわあああああ!」

 

カリバーの斬撃を受けた調は吹っ飛ばされる。

 

「調ッ!」

 

「よそ見をするな!」

 

調が攻撃を受けた事に注意を晒した切歌はカリバーの斬撃を受ける。

 

 

 

 

 

 

 

その様子を見ていたナスターシャはフォニックゲインのエネルギーが24%しか無い事をモニターで見ていた。

 

「この伸び率では、数値が届きそうもありません。最終手段を用います。」

 

ナスターシャがボタンを押すと、突如緑色の閃光と共に緑色のグロテスクな姿のノイズが出現した。それはみるみる巨大になっていく。

 

「何だあれは…!」

 

カリバーと2人の分身は若干引く。

 

「何あのでっかいイボイボ!」

 

増殖分裂タイプ…」

 

「こんなの使うなんて聞いてないデスよ!」

 

調は巨大なノイズを見つめ、切歌は計画外である事を口にする。するとマリアの通信機にナスターシャから通信が入る。

 

「3人共引きなさい。」

 

ナスターシャはマリア達に撤退命令を出した。マリアは持っていた槍の先を開き、ノイズに向けて光線HORIZON†SPEARを放つ。

 

「おいおい、自分らで出したノイズだろ!?」

 

マリアの行動にクリスが声を上げる。すると3人はそのまま走り去っていった。地面に着弾したノイズの残骸は新たなノイズと化しす。翼は斬り裂くも、分裂したノイズが合体してしまう。

 

「なるほど。奴等の特性は際限なく増える増殖か。」

 

「カリバー!何故そんな冷静に言える!?」

 

カリバーの言葉に翼が声を上げると、緒川から通信が入る。

 

「皆さん聞こえますか!? 会場のすぐ側には避難したばかりの観客がいます! そのノイズをここから出す訳には…!」

 

そうだ。このままノイズが溢れてしまえば観客達が犠牲になってしまう。その中には未来や板場達も含まれている。それだけは避けなければならない。

 

「どうすりゃいいんだよ!」

 

クリスが増殖するノイズを前に声を荒げると…

 

「こうすれば良い。」

 

3人のカリバーはこぶた3兄弟を取り出して起動、闇黒剣月闇にスキャンした。

 

【こぶた3兄弟!】

 

【ジャアクリード!ジャアクぶた3!】

 

カリバーの人数が9人になる。

 

「お前が分身してどうすんだよ! 」

 

ツッコむクリスを無視してカリバー達は巨大なノイズと増殖したノイズに突っ込んでいき、全員がブレーメンのロックバンドを取り出して闇黒剣月闇に1回スキャンする。

 

【ジャアクリード!ジャアクブレーメン!】

 

「何する気ですかカリバーさん達!?」

 

響がカリバー達に声を上げた瞬間カリバーが闇黒剣月闇を振るう。

カリバー達が闇黒剣月闇を天へ掲げると、剣先から虹色のエネルギーが放たれる。これはブレーメンのロックバンドで増幅させたフォニックゲインと同等のエネルギー。

 

「こ…これは…!」

 

その様子を見ていたナスターシャは驚いていた。カリバーが放ったこの歌声の様な音がフォニックゲインを急激に上昇させているのだ。

 

 

そしてカリバー達は音のエネルギーを増幅させた闇黒剣月闇でノイズ達を斬り裂いた。すると、斬り裂かれたノイズ達は増殖も分裂もせずに紫色のオーラを放ちながら跡形もなく消えた。そして8人の分身達は役目を終えたかのように消滅した。

 

 

「え!?」

 

「ノイズが…消えた…!?」

 

「どうなってんだ!?」

 

驚く3人にカリバーが口を開く。

 

「私が持つ闇黒剣月闇は斬ったものに闇の力を流し込み存在そのものを消す事が出来る。斬られて分裂したノイズにも闇の力を流し込んで消滅させた。」

 

「存在そのものを…!?」

 

「闇の力…!?」

 

「チートじゃねぇかお前の剣…!」

 

驚く3人に背を向けるカリバー。

 

終わり良ければ全て良しと言うだろう。もうここにいる意味は無い。」

 

カリバーはそのまま歩いて行き、炎の渦で姿を消した。

 

 

 

 

その様子をマリア達は見ていた。

 

「何デスかあのトンデモないチートな剣は!?」

 

「ズルい…。」

 

「あんな化け物もまた…私達の戦う相手…奴の力…ますます欲しくなっちゃうじゃない…!」

 

マリアは歯を食いしばる。

 

その頃、響は調に言われた言葉を思い出していた。

 

『そんな綺麗事を…!』

 

痛みを知らないあなたに誰かの為に言って欲しくない!』

 

『この世界はそんな単純な物ではない。お前の理想を綺麗事、偽善と否定し、嘲笑う者は掃いて捨てるほどいる。』

 

思い浮かぶカリバーの言葉。

 

呆然と座り込んで夜空を見上げる響の元に翼とクリスが駆け寄る。響は「へいき、へっちゃら」と涙を流しながら笑うがすぐに悲しい表情を浮かべる。

 

「私のしてる事って偽善なのかな…」

 

そして思い出す2年前のいじめ、迫害、バッシング、罵詈雑言、家庭崩壊。

 

「胸が痛くなる事だって分かってるのに…」

 

響は翼とクリスの前で涙を流して泣いた。そしてそれを遠くから見つめるソロモンの杖を持つ銀髪の男。啜り泣く響を見て醜悪な笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「言いたい放題言いやがって…あいつら…!」

 

その頃、自宅に戻った隼人は響を偽善者と罵った調や切歌、自分を要求して人間にノイズをけしかけた指導者気取りで革命を起こしたマリアに対して怒りを滾らせていた。

 

「奴等は絶対に断罪する…!」

 

そして寝室では、隼人の怒りに同調する様にブランクワンダーライドブック、ジャアクドラゴン、天空のペガサス、ニードルヘッジホッグ、西遊ジャーニー、ブレーメンのロックバンド、ヘンゼルナッツとグレーテル、爆走うさぎとかめ、そして闇黒剣月闇が怪しく光っていた。

 

 




いかがだったでしょうか?マリアに値するライドブックはブレーメンのロックバンドに決まりました。投票ありがとうございました。ヘンゼルナッツとグレーテルと爆走うさぎとかめはそれぞれ調と切歌ですが、これは物語の元ネタに主役キャラが2人登場するからです。そして3冊共物語なのは3人が同じ境遇という事で3冊とも物語で統一しました。

余談ですが前話で変装した隼人の服装はリアル鬼ごっこ3の鬼の姿をモデルにしています。

今回はここまでです。感想お待ちしています。
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