【完結】月闇絶唱シンフォギア   作:ネガ

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いよいよ鬼門と言われるGX、第3章に突入します!上手く書けるかどうか不安ですが、頑張ります!







第3章 奇跡の殺戮者と世界を壊す歌
第38話 少女は、奇跡の殺戮者。


武装組織フィーネが引き起こした革命と人類存続計画の事件は後にフロンティア事変と呼ばれる事となった。

そして認定特異災害ノイズの災禍はカリバーと装者達の活躍で発生源と言えるバビロニアの宝物庫は完全に消滅。

それ以降ノイズの観測は一度も見られず、終息宣言が発表されるのも時間の問題だろうと言われている。

 

 

 

 

 

 

「あぁ〜戦いが無いって良いよな…。平穏過ぎて何もやる事が無い。」

 

リビングのソファーに寝そべっているのは仮面ライダーカリバーこと上條隼人。

フロンティア事変でバビロニアの宝物庫を消滅させた張本人だ。

その日以来ノイズは出現していないので彼は平穏な毎日を過ごしていた。

 

「ノイズがもう出ないんじゃ、もう俺は必要無いな。このまま人知れずひっそりとここで生きていくのもいいかもしれない。」

 

隼人は平穏が続くならカリバーに変身する必要は無いからワンダーワールドで生きていこうと考えると、ふと思い出す。

 

「そういえば、何で俺立花響に何かと甘いよな…何でだろ…」

 

今振り返ると、隼人は響に対して甘く接してる事に気づいた。

 

「それにあいつの喜んだ顔…」

 

 

 

『ありがとうございます!』

 

響が自分に見せた明るい表情を思い出す。

 

誰かに似てる様な…似てない様な…ずっと前に見た様な…見てない様な…」

 

隼人は響のあの表情が誰かに似ており、かなり前に見たような気がした。しかし、誰なのか、いつ見たのかも思い出せない。

 

 

「忘れちゃったかな…? ま、過ぎた過去を振り返ってもしょうがないか…」

 

隼人は思い出すのを止めた。

 

「そういえばノイズの災禍が無くなった後あいつらどうしてるんだ?暇だから覗いてみるか。」

 

二課の事が気になった隼人は何もやる事が無いのでシャボン玉を出した。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、宇宙ではかつてフロンティア計画の中心であり可能な限り大勢の人を救おうとし、ウェルによって月に飛ばされ命を落としたナスターシャの遺体を回収したスペースシャトルがシステムトラブルで大気圏に突入。

このままだと機体は燃え尽きるか地表に激突だ。スペースシャトルに乗る隊員がもはやこれまでか諦めたその時…

 

「へいき!へっちゃらです!」

 

「!!」

 

「だから、生きるのを諦めないで!」

 

通信から聞こえてきたのは響の声だ。

宇宙から小型ロケットに乗って響と翼、クリスが救助に来たのだ。そしてクリスが展開したミサイルに乗る3人。

 

「まるで、雪音の様なじゃじゃ馬っぷり!」

 

「だったら乗りこなして下さいよ!先輩!」

 

クリスが仁王立ちしながら翼に言う。そして響がミサイルからスペースシャトルに飛び移る。続けて翼も。

 

「立花!」

 

「はい!」

 

響と翼はブースターでスペースシャトルの勢いを抑えようとする。

 

「装者取り付きました!減速を確認!」

 

「墜落地点再計測!以前、カラコルム山脈の激突コースにあります!」

 

友里と藤尭が状況を報告。

その様子は隼人は勿論、蕎麦を啜りながら斯波田も見ていた。そして現在拘束中のマリア、調、切歌もだ。

 

「マムを…」

 

「お願いするデス!」

 

 

 

    

 

 

 

その頃、響達がスペースシャトルを更に減速、大気圏で燃え尽きるのは回避された。

しかし、事態はまだ深刻だ。目の前には標高世界2位の山、K2が立ち塞がる。このままでは激突だ。

 

「直撃まで1キロを切りました!」

 

オペレーターの声を聞き、表情を険しくする弦十郎。

 

「いくぞ馬鹿!」

 

その時、クリスが動く。

 

「おい…まさか…」

 

隼人は察する。そのまさかだ。

 

クリスは腰部アーマーを展開。

MEGA DETH SYMPHONYでK2にクラスターミサイルを撃ち込み、爆発させた。

 

「ぶん殴れっ!」

 

クリスが響に叫ぶ。

 

「えぇ!? おりゃああああああーーーー!!」

 

響は腕のブースターを点火、ありったけの力を込めてK2に風穴を開け、その穴からスペースシャトルを無事通過させたのだ。そしてダルマ落としの様にK2の山頂付近が落ちた。

 

「やりやがったなあいつら!?」

 

隼人は思わず叫ぶ。

 

響はK2を世界3位に下げてしまった。

 

「しょうがない…暇だから行くか。」

 

隼人は寝室に向かい闇黒剣月闇、ブックゲートとガトライクフォンを手にして家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スペースシャトルは山道に不時着しながら滑っていく。しかし目の前には森林が。

そこへ翼が刀を巨大な剣に変形、目の前の木を次々に斬り裂いていく。まるで大規模な森林伐採だ。

そして今度は立ち塞がる岩盤を響はギアで削り、クリスはミサイルで破壊していく。このまま麓まで行けば任務完了だ。

 

「この調子で麓まで行ければ!」

 

「ヤバい!村が!」

 

クリスが声を上げると、目の前には村が。

このままでは突っ込んでしまい、人を巻き込んでしまう。響が動こうとしたその時…

 

「「「うわぁぁ!?」」」

 

大きな音と衝撃と共にスペースシャトルが突然止まったのだ。

 

「…え?」

 

「止まっただと!?」

 

「何が起きたんだ?」

 

突然スペースシャトルが止まった事に困惑を隠せない3人。

中の隊員もどうなってるんだと動揺を隠せない。ふと響達は横から視線を感じた。横を見ると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巨大な青い体に赤い目をした巨人キングオブアーサーがスペースシャトルを掴んでいた。

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

「何だ貴様はッ!?」

 

「誰だよお前!?」

 

突如現れたキングオブアーサーに驚く3人。

 

「な…何だあの巨人は…!?」

 

「あれは一体…!?」

 

「何だありゃあ…!」

 

指令室の弦十郎と緒川も目を見開いている。斯波田も持っていた箸を落として見ていた。

 

「えぇ…?」

 

「何デスかアレは!?」

 

「大きい…」

 

拘束中のマリア達も驚いていた。

 

 

 

 

 

 

 

「間に合ったみたいだな。」

 

建物の影に隠れてそれを見ていたのはキングオブアーサーを召喚した張本人…そう。カリバーだ。

出発前、カリバーはガトライクフォンでK2の麓に村がある事を確認すると、ブックゲートで先回りした後に闇黒剣月闇にキングオブアーサーをスキャンしてキングエクスカリバーを召喚すると、キングオブアーサーに変形させた後にジャッ君と土豆の木の力で更に巨大化させ、山を滑り落ちるスペースシャトルを止めさせたのだ。

      

スペースシャトルを掴んだキングオブアーサーはそのまま山を下山し、麓まで降りる。

それを見た村人達は一斉に逃げ出す。

そして響達と一緒にスペースシャトルを地面に降ろし、役目を終えたと判断したキングオブアーサーは消滅した。

 

「に…任務…完了…しました…」

 

翼は戸惑いながらも弦十郎に報告する。

 

「あ…あぁ…よくやった…」

 

弦十郎も動揺しながら通信に答える。すると…

 

「し、司令! これを見てください!」

 

突如、藤尭が声を大きくして弦十郎を呼ぶ。

 

「どうした!? っ!! 何だと…!?」

 

藤尭が映した映像を見て驚愕の表情と声を出す弦十郎。

 

 

 

 

「何だったんだ…あの巨人は……ん?…っ!?」

 

翼は突如現れて消えたキングオブアーサーの事を考えながらもふとK2を見ると驚愕の表情を浮かべる。

 

「立花! 雪音! アレを見ろ!」

 

翼がK2を指差す。

 

「どうしたんですか翼さ…ええええええええええ!?」

 

「何だよそんな大きな声だし…はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

響に続きクリスも驚きの声を上げる。そこで響とクリスが見た物とは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響に崩された筈のK2と、翼が斬り裂いた森林地帯が見事に元通りになっていた

 

 

 

「K2と森が…元通りになっているだと!?」

 

「け…K2の標高…世界2位に上方修正…!」

 

藤尭が慌ててK2の標高を修正。K2は再び世界2位に返り咲いたのだ。実は数分前…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さてと…』

 

響達がキングオブアーサーに呆気に取られてる時、カリバーはグレーのワンダーライドブックとジャッ君と土豆の木を取り出して起動、闇黒剣月闇にスキャンした。

 

【玄武神話!】

 

【ジャアクリード!ジャアク玄武!】

 

【ジャッ君と土豆の木!】

 

【ジャアクリード!ジャアクな豆の木!】

 

 

『これで良し。』

 

闇黒剣月闇からグレーと緑色のエネルギーをK2と森林地帯に向けて放ち、こっそり修復したのだ。

 

「翼さん…私、あの巨人さんとあれやった人誰か分かりました…」

 

「奇遇だな…私もだ…」

 

「こんな事する奴、あいつしかいねえだろ…」

 

そして3人は苦笑いをしながらその人物を口を揃えて叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「カリバーさん!!(だ!!)」」」

 

装者の声が空に響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから3ヶ月後…

 

「はい。あったかい物どうぞ。」

 

「あったかい物どうも。珍しいね。」

 

友里からホットコーヒーを貰う藤尭。

 

「あの事件の後、二課は国連直轄のS.O.N.G.として再編成され、今は世界各国の災害救助が主な任務。このまま大きな事故もなく、定年まで給料貰えたら万々歳なんだけど…」

 

S.O.N.G.とは、正式名称Squad of Nexus Guardians、超常災害対策機動部タスクフォース。

特異災害対策機動部二課が国際連盟直轄下として再編成された組織だ。これにより日本国外での活動が認められる様になった。

表向きはルナアタックとフロンティア事変の2度の聖遺物による大規模超常脅威に対し広範囲で即応するという物だが、裏では日本政府が保有する異端技術を出来る限り目の届く所に置きたい事と、旧二課のメンバーと接触が多く、シンフォギアを凌駕する闇黒剣月闇とワンダーライドブックを持つカリバーを手に入れ、国連の戦力とする為に装者達を仕向けるという各国の政府の思惑も絡んだ末の結果だ。

そして彼らがいる本部は二課仮設本部と同じ潜水艦となっている。

 

すると突然指令室が暗くなり、警報が鳴り響く。画面にはALERTの文字が。

 

「横浜港付近に未確認の反応を検知!」

 

しかし、すぐに反応は消え、LOSTの文字が。警報も止まる。

 

 

「消失…? すぐに司令に連絡を!」

 

「了解!」

 

果たしてあれは一体何だったんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…!」

 

その夜、横浜港にて。顔をフードで隠した少女が走っていた。まるで誰かから逃げている様に。

少女の足元に何かが連続でぶつかる。慌てて少女は物陰に隠れた。彼女は小包位の大きさの金色の箱を持っていた。

 

 

ドヴェルグ=ダインの遺産…!全てが手遅れになる前に、この遺産をあの人の仲間に届ける事が、僕の償い・・・!)

 

そして再び走り出す少女を満月を後ろにコインを持った謎の女性が見ていた。

 

「私に地味は似合わない…だから次は、派手にやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翌朝。リディアンにて。

 

「ク〜リスちゃ〜ん!!」

 

登校途中に抱き着こうとする響を鞄で殴り黙らせたクリス。その光景に未来はびっくりしていた。そこには何故か調と切歌の姿が。

 

「あたしは年上で、学校では先輩!こいつらの前で示しが付かないだろ?」

 

「おはよう。調ちゃん、切歌ちゃん。」

 

苦笑いしながら頭を掻く響。未来は調と切歌に挨拶をする。

 

 

「おはよう…ございます。」

 

「ごきげんようデース!」

 

2人とマリア、ウェルは米国政府により死刑が求刑されていたが、日本政府の立ち回りによりF.I.S.の存在を無かった事になれ国連指導の特別保護観察処分となり、2人はリディアン音楽院高等科に編入されたのだ。

 

 

「暑いのに相変わらずね。ん?」

 

「ん?」

 

未来と響は切歌と調が手を繋いでる事に気づいた。

 

「いや〜熱いのに相変わらずね〜。」

 

「いやいやそれがデスね…調の手がちょっと冷んやりしてるのでついつい繋ぎたくなるのデスよ〜。」

 

「そういう切ちゃんのぷにった二の腕も、冷んやりしてて癖になる。」

 

調は切歌の二の腕を摘んだ。

 

「それ、本当なの!?」

 

調の言葉に未来が反応する。そして響の二の腕を摘み始めた。

 

「いや〜!止めて止めて止めて止めて〜!!」

 

未来に二の腕を摘まれて何か嬉しそうにする響。そんな2人のイチャつきを見てクリスが顔を赤くして突っ込む。

 

「そういうのは家でやれっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何であたしん家にお前らがいるんだよ…!」

 

 

その夜、響達は未来と調に切歌、板場達を連れてクリスの家に来ていた。テレビの前の机にはお菓子が沢山並んでいる。

 

「すみません。こんな時間に大人数で押しかけてしまいました。」

 

「ロンドンとの時差は約8時間!」

 

チャリティーロックフェスの中継を楽しむにはこうするしか無かったので…。」

 

安藤が申し訳なさそうな笑顔でクリスに言う。

 

「まっ!頼れる先輩という訳で!それに、やっと自分の夢を追いかけられる様になった翼さんのステージだよ!」

 

「みんなで応援…しない訳にはいかないよな!」

 

そう。このチャリティーロックフェスに翼が出演するのだ。響はそれを見るために夜更かしをしようとして、授業中に寝てしまい、担任に怒られたが。

 

「そしてもう1人…。」

 

「マリア。」

 

「歌姫のコラボユニット、復活デス!」

 

歌姫に返り咲いたマリアも翼と共に再び夢のコラボレーションを復活して、歌うのだ。

 

そして画面には、歓声と共に星天ギャラクシィクロスの文字が。

音楽と共にステージが煌びやかに輝き、歌声と共に翼とマリアが現れる。そして会場のドームが開き、ロンドン橋から見える夕陽が2人を美しく照らす。

2人は水のステージで歌うのだ。翼とマリアの歌声が会場に響き渡り、水柱が登り、虹が浮かび上がる。2人の力強く、ミステリアスな歌声は誰もを魅了する。

 

「「STARDUST」」

 

そして歓声と共にステージに流れ星が落ちる。2人は無限の軌跡を描きながら舞い、歌う。

そして最後に2つの銀河が1つとなり、十時の光となる。会場のボルテージはもう頂点だ。ステージの観客に向かって手を振る翼とマリア。

その様子をクリスの家で見ていた板場は興奮してサイリウムを振っていた。

 

「こんな2人と一緒に友達とカリバーが世界を救うなんてまるでアニメだね〜!!」

 

「あはは…うん…ホントだよ…。」

 

興奮する板場を見て若干引く響と安藤。

 

 

 

 

 

 

 

 

「任務ご苦労様です。」

 

歌い終わり、降りてきたマリアにスーツ姿の男性が話しかける。

 

「アイドルの監視程では無いわ。」

 

「監視ではなく警護です。世界を守った英雄を狙う輩も少なくは無いので。」

 

男性の言葉に思い詰めた表情をしたマリアは男性達に付いていった。

 

 

「月の落下とフロンティアの浮上に関する事件を収束させる為、マリアは生贄とされてしまったデス……」

 

「大人達の体裁を守るためにアイドルを……文字通り偶像を強いられるなんて……」

 

切歌と調が表情を暗くして言う。

 

「そうじゃないよ。」

 

未来が口を開いた。

 

「マリアさんが守っているのはきっと、誰もが笑っていられる日常なんだと思う。」

 

「未来…」

 

「そうデスよね!」

 

「だからこそ、私達がマリアを応援しないと。」

 

未来の言葉に表情を明るくする調と切歌はマリアを応援すると決意した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、謎の人物が、走行中のタンクローリー目掛けてコインを何枚か飛ばした。

タンクローリーはガードレールを突き破り落下して横転する。運転手は何とか逃げたものの、流出した燃料が引火し、爆発を起こす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…こんな夜中にコンビニ行っても殆ど売ってなかったな…」

 

一方隼人は夜中に退屈しのぎにコンビニに行っていたが、殆ど売って無かったので自宅に帰る途中だった。すると突然遠くで爆発が起き、煙が立ち込めているのが見えた。

 

「何だ…? 火事か…? いや火事にしてはあの爆発は不自然…まさか、新たな敵か?」

 

隼人は爆煙が立ち込める遠くを見て新たな敵が現れたのではないかと心の中で思った。

 

「どうやら神様は、俺に平穏は必要ないって言いたいみたいだな。」

 

隼人は煙が立ち込める場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「第7地区にて大規模な火災が発生!消防活動が困難な為、応援要請だ。」

 

S.O.N.G.指令室では弦十郎が響とクリスに通信で伝える。

 

「分かりました! すぐに向かいます!」

 

「響…」

 

「大丈夫!人助けだから!」

 

心配そうに言う未来を見て大丈夫という響。

 

「私達も…」

 

「手伝うデス!」

 

「お前達は留守番だ!」

 

付いて行こうとした調と切歌をクリスが止める。

 

「LiNKERも無しに出動なんかさせないからな!」

 

調と切歌は装者なのだが、適合係数が低くLiNKERで補わなければいけないのだ。

 

そして2人はクリスの家を飛び出していった。それを見て頬を膨らませる2人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、マリアは男達と共にマネキンが置いてある部屋を歩いていた。すると突然風が吹く。

 

「風!?」

 

「誰かいるの!?」

 

「司法取引と情報操作によって仕立て上げられたフロンティア事変の汚れた英雄、マリア・カデンツァヴナ・イヴ……」

 

「何者だ!?」

 

すると、上の棚に並べてあるマネキンの前に緑色のフラメンコドレスを着た女性が目を開く。

そして今腕を伸ばして金髪の男性の頭を引き寄せ、強引に口づけを交わす。すると、男性からエネルギーがみるみる内に吸われていく。

 

「離れろ!」

 

もう1人の男性が女性に拳銃を向ける。口づけをされた男性は白髪となり顔も白く変色し力尽きて抜け殻の様になった。

男性は発砲するも、女性はドレスを使い風を起こして弾丸を跳ね返して男性に命中。そのまま倒れた。そしてフラメンコのステップを決める女性を睨むマリア。

 

「纏うべきシンフォギアを持たぬお前に用は無い。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、日本のとある場所では、フードを被った少女が何かから必死に逃げていた。

 

「踊れ。踊らせるがままに…」

 

黄色いディーラー風の服を着た女性がコインを取り出すと、少女に向かって投げ、当たった車が爆発を起こす。

 

「きゃああああああ!!」

 

少女は爆風で吹っ飛ばされ、地面を転がってしまうが起き上がり走り出す。

 

 

そして炎が立ち込める中、建物の上では魔法使いの様な帽子を被り、豪勢なローブを着たフードの少女と瓜二つで右目の下に泣きぼくろがある少女が立っていた。

 

そして爆炎が立ち込める場所にライドガトライカーを走らせるおしゃじぞうさんの力で防護服とガスマスクを付けた隼人と、響とクリスを乗せたS.O.N.G.のヘリが向かっていた。

 

「付近一帯の避難は、ほぼ完了。だが、このマンションに多数の生体反応を確認している」

 

「まさか人が……!?」

 

「防火壁の向こうに閉じ込められているようだ……。さらに気になるのは、被害状況は依然四時の方向に拡大しているという事だ。」

 

つまり人為的に起こされていると言う事だ。

 

「赤猫が暴れていやがるのか?」

 

「響君は救助活動に、クリス君は被害状況の確認にあたってもらう。」

 

「了解です!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロンドンではマリアが謎の女性に剣で斬りかかられ、それを避けていた。そして隙を突いて頭に蹴りを浴びせた。しかし、足を掴まれ、空中に投げられてしまう。

 

「しまった!」

 

女性は踏み込み、剣をマリアの背中に向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして日本では響がヘリのドアを開けた。

 

「任せたぞ!」

 

「任された!」

 

響はヘリから飛び降り、そして…

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

聖詠を唱え響はギアを纏った。そして歌いながら重力の勢いを利用して飛び蹴りで天井をぶち破った。

 

「反応座標までの誘導、開始します!」

 

オペレーターが通信で響に案内を開始する。

 

内部では取り残された人達が口を押さえて助けを待っていた。すると、響の歌声が聞こえる。

 

「何か…聞こえないか…?」

 

「これは…歌…?」

 

そしてライドガトライカーで走っていた隼人も爆煙に近づくと、建物の影に隠れた。

 

「さてと、一体誰がしでかした事か。」

 

隼人は闇黒剣月闇を取り出す。

 

【ジャアクドラゴン!】

 

【ジャアクリード!】

 

「変身。」

 

【闇黒剣月闇!】

 

【Get go under conquer than get keen.(月光!暗黒!斬撃!) ジャアクドラゴン!】

 

【月闇翻訳!光を奪いし、漆黒の剣が冷酷無情に暗黒竜を支配する!】

 

紫のオーラと共に隼人は3ヶ月ぶりにカリバーに変身し、炎の中へ飛び込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロンドンではマリアが謎の女性に剣で刺されそうになるが、すんでの所でギアを纏った翼が刀で防ぎ、マリアを女性から引き剥がした。

 

「翼!」

 

「友の危難を前にして、鞘走らずいられようかッ!」

 

「待ち焦がれていましたわ……」

 

「貴様は何者だッ?!」

 

女性は翼の問いにドレスの裾を摘んで答えた。

 

オートスコアラー……。」

 

「オートスコアラー……?」

 

初めて聞く名前だ。今までそんな者と戦った覚えはない。一体何者何だと翼は思考を走らせた。そして剣の切先を構える女性。

 

「あなたの歌を聴きに来ましたの…。」

 

そして翼に斬りかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁぁぁぁぁーーー!!」

 

響は腕のギアで次々と天井と床を上からぶち破っていた。そしてオペレーターの指示で迂回路を作る為力を込めて壁をぶち破り、取り残された人々を見つけた。

 

「避難経路はこっちです!」

 

響の声で皆が一斉に動き出す。響は生体反応があと1つある所へ向かう。そこには少年が取り残されていた。響は気を失った少年を見つけると抱き抱え、天井を蹴りでぶち破り脱出した。

 

 

【大剣豪浦島二郎!】

 

【ジャアクリード!ジャアク浦島太郎!】

 

外ではこぶた3兄弟の力で分身したカリバーがシアンのワンダーライドブック、大剣豪浦島二郎を闇黒剣月闇にスキャンして剣から水を噴射して消火活動を行なっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロンドンでは翼がオートスコアラーと名乗る女性と戦っていた。翼は刀をもう一振り取り出し二刀流にする。しかし、女性はすまし顔で弾く。

翼は刀を連結させて炎を纏わせ、回転しながら脚部のブースターを点火して加速し、女性に突っ込む。

 

(風鳴る刃、輪を結び、火翼をもって斬り荒ぶ……)

 

刀の炎の温度が上昇し、蒼いた炎へ変わった。

 

「月よ煌めけッ!」

 

そして勢いをつけて女性を斬り裂いた。これは翼の技の1つ、風輪火斬・月煌だ。斬り裂かれた女性は吹っ飛ばされ、倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方響は、助けた少年をその母親と救急隊員に託した。そして一安心した時、燃え盛る炎を見る金髪の少女を見つけた。

 

 

 

 

 

 

『それが神の奇跡でないのなら、人の身に過ぎた悪魔の力だ!』

 

『裁きを!浄罪の炎で、イザークの汚れを清めよ!』

 

とある男性が火炙りにされている光景を思い出す少女。

 

『パパ!パパ!パパーッ!』

 

黒い服を着た男達に捕まえられて泣き叫ぶ自分…過去の自分を思い出す。火炙りにされている男性は少女の父親だ。

 

キャロル…生きて…もっと世界を知るんだ…』

 

『世界を…?』 

 

『それがキャロルの…』

 

その言葉を最後に彼は火炙りの刑で処刑されてしまった。炎を見る彼女の目には涙が浮かんでいた。

 

「パパ…」

 

「消えてしまえばいい思い出…」

 

「そんな所にいたら危ないよ!」

 

響に話しかけられ、ハッとする少女。

 

「パパとママと離れちゃったのかな? そこにいたら危ないからお姉ちゃんが行くまで…「黙れ。」」

 

少女は涙を拭うと光の陣を作り出し、そこからエネルギーを放ち、地面に穴を開けた。

 

「うわぁぁ!」

 

響は慌てて避けると、クリスから通信が入る。

 

「敵だ!敵の襲撃だ!そっちはどうなってる!?」

 

「敵…?」

 

 

 

 

 

 

 

「あそこもか…!ん?…立花響と…あれは…?」

 

周辺の消火活動を終えたカリバーは燃え盛るマンションの近くで立花響とローブの少女を見かけた。

 

 

「やりすぎだ!人を相手に……」

 

「やりすぎなものか…!手合わせして分かった……!こいつは、ではない!どうしようもなく……化物だッ!」

 

 

かすり傷一つ付いていない女性が瓦礫を暴風で巻き上げた。

 

「聞いてたよりずっとしょぼい歌ね。確かにこんなのじゃ、やられてあげる訳にはいきませんわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

キャロル・マールス・ディーンハイムの錬金術が…世界を壊し、万象黙示録を完成させる……!」

 

キャロルと名乗る少女は右手に緑色の陣を4つ作り出し、響に向ける。

 

「世界を壊す……?」

 

響は何を言っているのか分からなかった。しかしキャロルは当たり前の様に答える。

 

「オレが奇跡を殺すと言っている!」

 

 

そして複数の光の陣から緑色のエネルギー光線が響に向けて放たれた。

 

 




いかがだったでしょうか? アニメ3期にあたる第3章に入りました。原作だ響が崩したK2はカリバーが玄武神話の力で修正という形になりました。これは、平安京が方角を司る四神で玄武が北の山を守護しているという由来からこの能力を考えました。まだ出ていないワンダーライドブックも出す予定なのでよろしくお願いします。

問題はカリバーはアルカ・ノイズに対抗出来るのかと言う所ですね。公式サイトの設定を見ると、分解の対象となる物質それぞれにチューニングした干渉破砕効果にて、 あらゆるものを分解する事が可能となっており、分解された対象は、無機物も有機物も赤い塵へと崩れ果ててしまうと記述されていたので、これは流石のカリバーでも無理かと思いましたが、シンフォギアの技術とカリバーの力の技術は全く異なるのでカリバーは大丈夫なのかなぁ…。

キャロルの事もありますし、カリバーの立場はどうすればいいのか…。

後は第1章、2章であまり主人公の過去を掘り下げる事が出来なかったのでその辺りも書いていこうかなと思います。自分もシンフォギアについてはほとんど詳しく無いので、原作ファンや読者の皆様からのアドバイス等については活動報告の所に投稿していただければ幸いです。

今回はここまでです。感想お待ちしています。
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