サブタイトルの元ネタは仮面ライダーゼロワンの飛電其雄の台詞の受け売りです。翼にピッタリと思うのは自分だけでしょうか?
ミカとの戦いで調と切歌は自分達の為に叱ってくれる大切な人達の為にイグナイトを発現させてカリバーと共にミカを倒すものの、その後自ら命を絶ったキャロルが蘇る。これが、本当の戦いの始まりに過ぎなかった。
玉座に座るキャロルは立ち上がる。その時、胸に痛みが走る。
「マスター…」
「最後の予備躯体の不調ですか?」
レイアとファラが心配そうに声をかける。
「負荷を度外視した想い出の高速インストール…さらに、自分を殺した記憶が拒絶反応を起こしている様だ…!!」
痛みに耐えながらもキャロルは話した。
「いかがなさいますか?」
「無論、罷り通る! 剣士と歌女共が揃っている…この瞬間を逃す訳にはいかぬのだ…!!」
一方隼人は、寝室で一連の流れについて考えていた。
(やはりあのエルフナインが現れてから何かある気はしていた。まさかこれが、奴等の策謀だったら、装者達はまんまと踊らされていたって訳だ。キャロル・マールス・ディーンハイム…世界の分解のその先に何があると言うんだ…!)
隼人は目的達成の後に何があるのか考えた。
その頃響は検査入院をしていた。ただの検査入院で大騒ぎしすぎと未来に言うが、実際は響のせいである。すると、響のスマートフォンに着信が入る。相手は洸だ。しかし電話に出ずに着信拒否してしまう。
「検査、行かなきゃ。」
「響…」
「へいき。」
「へっちゃらじゃない!!」
未来は響に叫ぶ。
「未来がいる。みんなもいる。カリバーさんも。だからお父さんがいなくったってへっちゃら。」
そう言うと響は病室を後にした。
その頃、とある場所に一台の車が到着する。
「ここが?」
「風鳴八紘邸。翼さんの生家です。」
車から降りてきたのは緒川、翼、マリアだ。目の前の階段の上には屋敷が建っている。
「10年ぶり…まさか、こんな形で帰るとは思わなかったな。」
数時間前…
『計測結果、出します。』
友里の声と共に関東地方の一部の地図が映し出された。
『電力の有線供給地点になります。』
地図には電力の供給地点が映し出された。静岡県に2つ、山梨県に1つ、神奈川県に2つ、東京都に2つ、千葉県に2つ。そして千葉県の近くに1つ。それぞれラインで結ばれている。
『こんなにあるデスか!?』
『その中でも、一際目立っているのが…』
そう。ラインで結ばれている中1年に集まっているのが千葉県の近くの海の場所だ。
『深淵の竜宮。異端技術に関連した危険物や未解析品を封印した絶対禁区。人くれぐれの高さから、我々にも詳細な情報は伏せられている。拠点中の拠点。』
『オートスコアラーがその位置を割り出していたとなると…』
『狙いはそこにある危険物。』
『だったら話は簡単だ。先回りして迎え撃つだけの事!』
クリスは先手を打つ為に先回りして迎撃を提案した。
『だが、襲撃予測地点はもう1つある。』
弦十郎の言葉と共に地図から1つのエリアが映し出される。
『ここって…』
『気になる出来事があったので調査部で独自に動いてみました。』
弦十郎に話す緒川。
『報告によると、事故や事件による神社や祠の損壊が頻発していまして…』
そう。翼達が筑波に行った時も神社が破壊されていた。
『いずれも明治政府の帝都構想で、いずれも霊的防衛機能を支えて居た琉脈、レイラインのコントロールを担って居た要所になります。』
『錬金術とレイライン、敵の計画の一環と見て間違いないだろう。』
『風鳴の屋敷には要石がある。狙われる道理はあると言う訳か。』
要石とは、地震を鎮めているとされる、大部分が地中に埋まった霊石の事。恐らくオートスコアラーはそこを狙うであろう。
『検査入院で響君が欠けているが、打って出る好機かもしれないな。』
エルフナインも頷いた。
『キャロルの怨念を、止めて下さい。』
エルフナインの言葉に装者達は頷いた。
『よし、チームを編成するぞ!』
『なるほどねぇ。深淵の竜宮か。行く価値はありそうだが、手が離せない所もある。よし。俺も行くとするか。』
その様子をシャボン玉を通して見ていた隼人も闇黒剣月闇とこぶた3兄弟にブックゲート、そして、水色のワンダーライドブックを手にした。
そしてマリア、翼、緒川が風鳴邸に来たと言う訳だ。そこにカリバーもやってきた。
「了解しました。」
緒川は誰かと通話し、切った。
「クリスさん達も、間も無く深淵の竜宮に到着するそうです。」
「こちらも伏魔殿に飲み込まれない様気を付けたいものだ。」
そして、門が開かれ3人は中へ入っていく。そして小さな鳥居がある要石の近くまで来た。
「要石…」
「あれが…」
そして、翼の前に黒服の男性2人と共に風鳴八紘がやってきた。
「お父様…」
「ご苦労だったな。慎次。」
労いの言葉を受けて八紘に頷く緒川。
「それに、S.O.N.G.に編入された君の活躍も聞いている。」
そしてマリアにも話しかける。
「あ、はい。」
「アーネンエルベの神秘学部門より、アルカ・ノイズに関する報告書も届いている。後で、開示させよう。」
「はい。」
しかし、翼とは話さなかった。
「お父様!」
翼が八紘を呼び止め、立ち止まる。
「沙汰も無く…申し訳ありませんでした…」
八紘に謝罪の言葉を告げる翼。
「お前がいなくとも、風鳴の家に揺るぎは無い。務めを果たし次第戦場に戻るが良いだろう。」
「待ちなさい!」
冷たく言い放つ八紘にマリアが噛み付く。
「あなた翼のパパさんでしょ!? だったらもっと他に…!」
「マリア!良いんだ!」
「でも!」
「良いんだ…」
翼はマリアを引き止める。
八紘と男性達は屋敷へと入っていく。
「随分と関係は冷えているみたいだな。」
そこへカリバーがやって来た。
「カリバー!?」
「何故ここに!?」
カリバーが来た事に驚く翼とマリア。カリバーの姿を見た黒服達は拳銃を構えるが八紘が止める。
「君がカリバーか。勿論君の話も聞いている。何をしに来た?」
「奴等がここに来る事が予測されてると聞いて斬る為に来ただけだ。奴等が神社や祠を手当たり次第に破壊して回ってると見て良いだろう。」
話すカリバーは池の前に一瞬光が屈折して人影が見えた事に気が付いた。
「どうやら、ネズミが1匹紛れ込んでいる様だ。」
「ネズミ?」
緒川が反応すると、カリバーは顎で池の方向を指す。すると、家の前が突然揺めき出す。それを見た緒川は拳銃を2発撃つ。すると、緑色の竜巻と共にファラが姿を現した。
「ネズミだなんて野暮ね。親子水入らずの時間を邪魔するつもりなんてなかったのに。」
「やはり来ていたか。」
「あの時のオートスコアラー!」
「レイラインの解放、やらせていただきますわ。」
「やはり狙いは要石か!」
「ダンス・マカブル。」
そう言うとファラはアルカ・ノイズを召喚した。
「ああ!付き合ってやるとも!」
翼とマリアはペンダントを取り出す。そして…
「imyuteus amenohabakiri tron」
「Seilien coffin airget-lamh tron」
聖詠を唱え2人はギアを纏う。
「しょうがない。」
カリバーも闇黒剣月闇を抜刀した。
3人はアルカ・ノイズの群れに走っていく。カリバーと翼は斬り裂いていき、マリアは無数の小太刀を投擲し、蛇腹剣で斬り裂く。
「ここは私が!」
「うむ。務めを果たせ!」
冷たく言って走り去っていく八紘に翼は表情を暗くするが、すぐに表情をりりしくするとアルカ・ノイズ達を斬り裂く。
「さぁ、捕まえてごらんなさい。」
ファラが竜巻を足元に発生させて飛び回る。翼は縦横無尽に飛び回るファラ目掛けて刀を大型化し、蒼ノ一閃を放つ。それを見たファラは剣を取り出し、斬撃波を放って相殺させるが、翼は飛び上がり、刀を巨大な剣に変化させ天ノ逆鱗を放つ。
「うふ。何かしら。」
ファラは剣先を翼の剣に当てる。すると、ダインスレイフに似た紋章が浮かび上がり、翼の剣が錆びていく。
「何!?」
「あれは…!」
その光景はカリバーも見ていた。
そしてヒビが入っていき、砕ける。
翼は口を開いて目を見開いている。
(剣が、砕かれていく…!)
そして緑の閃光が起き、翼は地面に投げ出された。
「翼!」
「私の
ファラは剣を翼に向ける。
「強化型シンフォギアでも敵わないのか!?」
緒川が声を上げる。
そこへマリアが無数の小太刀を投擲する。
「無駄よ。」
ファラは斬撃波を放つと小太刀を全て砕いた。
「っ!!」
マリアは斬撃波を避けるが、要石に当たってしまい砕けてしまう。
「あら?アガートラームも剣と定義されてたかしら?」
「哲学兵装……概念や呪いに干渉するゲッシュに近いのか……?」
「ごめんなさい。あなたの歌には興味が無いの。」
「ならば、試してやろう。そのソードブレイカーとやらを。」
カリバーが闇黒剣月闇をファラに向ける。
「カリバー、あなたの闇黒剣月闇は剣でしょう?」
「どうかな?」
カリバーはファラに斬りかかり、ファラも剣で受け止め、刀身を光らせる。
「いくらあなたの剣が強力でも、私の剣殺しの前では…」
(カリバーの闇黒剣月闇は剣…!! いくらカリバーでも…!!)
ファラもマリアも砕けると思ったその時、闇黒剣月闇から禍々しいエネルギーが溢れ、そのままファラの剣の光を吸収した。
「砕け…ない…!?」
「嘘…!!」
その光景にファラもマリアも驚き、カリバーはファラに蹴りを入れて離れる。
「何故…砕けない…!?」
「闇黒剣月闇は全てを闇に還す邪剣。お前の剣殺しの力と概念そのものを闇の力で無力化しただけだ。」
カリバーの説明にファラは一瞬表情を驚かせるが、すぐに元に戻る。
「概念そのものも消す事が…!?」
マリアも当然驚いた。
「なるほど…どうやらここまでの様ですね。」
形勢不利と判断したのか、ファラは旋風を巻き起こす。
「剣ちゃんに伝えてくれる?目が覚めたら改めてあなたの歌を聞きに伺いますって。」
そのまま竜巻と共にファラは姿を消した。そして雨が降り出す。
その頃、弦十郎達は深淵の竜宮に向けて潜航中に緒川から通信が入る。
「要石の防衛に失敗しました。申し訳ありません。」
「二点を同時に攻められるとは…」
「二点!? まさか…」
そのまさかだ。
「ああ。深淵の竜宮にも侵入者だ。セキュリティが奴等を捕捉している。」
映像にはレイアとキャロルの姿が。
「キャロル…」
「閻魔様に土下座して蘇ったのか!?」
「奴等の策に乗るのは小癪だが、見過ごすわけにはいかない…!クリス君は、調君と切歌君と一緒に言ってくれ。」
「応よッ!」
その瞬間、レイアがコインで監視カメラを撃ち抜いた。
そして弦十郎達は気づいていなかった。指令室にその状況を見ていた物凄く小さいカリバーがいた事を。
そしてクリス、調、切歌は深淵の竜宮に到着した。
「ここが深淵の竜宮?」
「だだっ広いデス!」
「ピクニックじゃねぇんだ。行くぞ。」
「はいデス!」
「丁度良い。私も連れてけ。」
「!?」
「この声って…」
「まさか…」
そのまさかだ。3人が振り返ると何故かカリバーが立っていたのだ。
「カリバー!?」
「どうして…!?」
「いつからいたんデスか!?」
「お前達が指令室で深淵の竜宮へ行くと決まった時からだ。」
何故風鳴邸にいたカリバーがここにいるのか。それは…
『さてと…』
【こぶた3兄弟!】
【ジャアクリード!ジャアクぶた3!】
カリバーは部屋でこぶた3兄弟の力で分身を作り出した。さらに…
【一寸武士!】
【ジャアクリード!ジャアク一寸!】
『そっちは任せた。』
『分かった。』
分身カリバーの1人が水色のワンダーランドブック、一寸武士の力で体を小さくすると、ブックゲートでS.O.N.G.指令室に侵入し、切歌の服のフードの中へ身を隠すと、3人が到着した所で元の大きさに戻って姿を現したという訳だ。
クリスが分身カリバーの目の前に来る。
「何しに来たんだよ!?」
「暇だから来ただけだ。ついでに奴等を斬る為にもな。」
「暇潰しで来るとこじゃねーだろ!アイツらはついでかよ!」
「それ以外に理由は無い。」
「無いのかよ!」
調と切歌の目の前では分身カリバーとクリスの漫才が繰り広げられている。
「何これ…」
「あのー…漫才してる場合じゃないデスよ…」
「あぁ…そうだったな…とにかく行くぞ!」
切歌の声で気を取り直したのかクリスは先へと進み、分身カリバーもクリスの横を歩く。調と切歌もついて行った。
「全く、こんな海の底までやって来て何かしでかそうとは、キャロル・マールス・ディーンハイムめ、人騒がせな奴だ。」
「お前が言うなッ!!」
深淵の竜宮にクリスのツッコミが響き渡った。ごもっともである。
「施設構造データ取得しました。」
「侵入者の捜索急げ!」
指令室に弦十郎の声が響いた。
「キャロルの目的は、世界の破壊。ここに納められた聖遺物、もしくはそれに類する危険物を手に入れようとしているに違いありません。」
エルフナインがキャロルの目的を答えた。
その頃、夕方。ヒグラシの鳴き声が聞こえる中翼は寝かされていた。目が覚めると翼は和室にいた。
「そうか…私はファラと戦って…」
(身に余る夢を捨ててなお…私には届かぬのか…)
脳裏によぎる自らの夢を捨てて防人として帰国した事。
「大丈夫? 翼。」
障子越しにマリアが話しかける。
「すまない。不覚を取った。」
「動けるなら来て欲しい。翼のパパさんが読んでいるわ。」
「分かった。」
翼は小さな声で返事した。
そして、八紘の部屋で翼とマリアはとある資料を読んでいた。
「これは?」
「アルカ・ノイズの攻撃によって生じる赤い粒子を、アーネンエルベに調査依頼していました。これはその報告書になります。」
緒川が2人に話す。
「アーネンエルベ…シンフォギアの開発に関わりの深い独国政府の研究機関……」
「報告によると、赤い物質はプリマ・マテリア。万能の溶媒、アルカ・ヘストによって分解・還元された、物質の根源要素らしい。」
「物質の根源?分解による?」
八紘の言葉に疑問の声を出すマリア。
「錬金術とは、分解と解析、そこからの構築によって成り立つ、異端技術の理論体系とありますが。」
「キャロルは世界を分解した後、何を構築しようとしているのかしら?」
マリアはキャロルが世界を破壊した後に何をしようとしているのか考えていた。
「翼。」
「はい。」
「傷の具合は?」
八紘が翼に体の具合を聞く。
「……はい。痛みは殺せます。」
「ならばここを発ち、然るべき施設にて、これらの情報の解析を進めるといい。お前が守るべき要石は、もう無いのだ。」
「分かりました。」
やはり冷たく言い放つ八紘。それにマリアが再び噛み付く。
「それを合理的というのかもしれないけど、傷ついた自分の娘にかける言葉にしては、冷たすぎるんじゃないかしら?」
「良いんだマリア。」
「翼。」
(かなり風鳴八紘は娘に対して冷たいな…だが冷たいのは心配の裏返しなのか?)
その話をカリバーは部屋の外で聞いていた。
部屋の中は気まずい空気に満ち、良いんだと翼は静かに言葉をこぼす。
部屋を後にすると、すでに日が暮れ、ヒグラシが鳴いている。マリアは八紘の態度に怒りながら廊下を進んでいく。翼を娘としてではなく防人としか見ていない事に。許せなかった。
「あれは何だ?!国家安全保障のスペシャリストかもしれないが、家族のつながりを蔑ろにしてッ!」
「すまない。だがあれが、私達の在り方なのだ。」
廊下を進みながら、2人はとある部屋の目の前に着く。
「ここは子供自分の私の部屋だ。続きは中でしよう。」
しかし、この後マリアはとんでもない光景を目の当たりにする。翼が襖を開ける。
「敵襲!? また人形が…!?」
身構えるマリアが目にしたものは…!
衣服や本が散乱した汚部屋だった。
「あ……あぁ…いや…その…私の不徳だ。」
顔を赤くする翼。
「だからって…10年間そのままにしておくなんて…」
どうやら10年間手は付けられていなかった様だ。部屋にはマイクが取り付けられたマイクスタンドとCDプレイヤーが置かれていた。
「幼い頃はここで、お父様に流行歌を聴かせた思い出があるのに…」
「それにしても…この部屋は…」
マリアがある事に気が付く。
「昔からなの?」
衣服を整理する翼にマリアが聞く。
「私が、片付けられない女って事!?」
翼が顔を赤くする。
「そうじゃない。パパさんの事だ。」
「私のお爺様、現当主の風鳴訃堂は、老齢の域に差し掛かると、後継を考える様になった。候補者は嫡男であった父八紘と、その弟の弦十郎叔父様。」
「風鳴司令か?」
「だが、お爺様に任命されたのは、お父様や叔父様を差し置いて、生まれたばかりの私だった。」
「翼を?」
「理由は聞いていない…だが今日まで生きていると、窺い知る事もある。どうやら私には、お父様の血が流れていないらしい。」
「何!?」
マリアは驚く。
「風鳴の血を濃く絶やさぬ様、お爺様がお母様の腹より産ませたのが私だ。」
愕然とするマリア。
「風鳴訃堂は、人の道を外れたか!」
訃堂の行動に怒りの言葉を吐き捨てるマリア。
(つまり…風鳴翼は父親と叔父の異母兄妹という訳か…風鳴訃堂…どうやら奴は…斬るべき存在になりそうだ…)
その話をカリバーは外で隠れてこっそり聞いていた。
『お前が私の娘であるものか!』
『どこまでも汚れた風鳴の道具に過ぎん!』
父の冷たい言葉が翼の脳裏によぎる。
「以来私は、お父様に少しでも受け入れてもらいたくて、この身を人では無く、道具として、剣として謙遜してきたのだ。なのに…この体たらくでは、ますますて鬼子と疎まれてしまうな…」
自身の手のひらを虚しい目で見つめる翼。
一方その頃、S.O.N.G.指令室では…
「竜宮の管理システムと、リンク完了しました!」
画面には管理システムの名称が次々に映し出される。
「キャロルの狙いを絞り込めば、対策を打つ事が出来るかも…!っ!!止めてください!」
すると、エルフナインがとあるシステムの名前を見て止める様藤尭と友里に言う。
「ヤントラ・サルヴァスパ…!」
高速でスクロールされるデータの中から、ヤントラ・サルヴァスパのデータをエルフナインは見つけた。
「何だ?そいつは。」
「あらゆる機械のら起動と制御を可能にする情報集積体…キャロルがトリガーパーツを手に入れれば、ワールドデストラクター、チフォージュ・シャトーを完成してしまいます!」
エルフナインが説明すると、友里の声と共に、地図が映し出され赤いポイントが記される。
「ヤントラ・サルヴァスパの管理区域、特定しました。」
「クリス君達を急行させるんだ!」
その夜、風鳴邸の屋根が突然破壊される。屋根に立つのは、ファラだ。
そこへ、カリバーがやって来て、後から翼とマリアも到着する。
「また来たか。」
「要石を破壊した今、貴様に何の目的がある!?」
「私は歌が聴きたいのと、カリバーの持つ本と闇黒剣月闇が欲しいだけ。」
ファラが答える。そして…
「imyuteus amenohabakiri tron」
「Seilien coffin airget-lamh tron」
静寂な夜に2人の聖詠が響き渡り、2人はギアを纏う。そして2人ファラの方は走り出し、カリバーも闇黒剣月闇を抜刀して歩いていく。それぞれ刀とダガーを取り出して屋根に飛び移るが、ファラもジャンプして距離を取る。
ファラは緑色の風の竜巻を繰り出し、翼とマリアは避ける。着地したマリアはファラにEMPRESS†REBELLIONを放つが、ファラの斬撃波で砕かれてしまい、マリアは吹き飛ばされてしまう。
「マリア!」
カリバーが闇黒剣月闇を納刀し、トリガーを押す。
【月闇居合!読後一閃!】
そして抜刀し、ファラ目掛けて斬撃波を放つ。ファラは剣から風の斬撃波を飛ばすが、寸前でカリバーの放った斬撃波と激突して爆発が起きた。
「うぅっ…」
ファラは顔を覆い隠して怯む。
「やはり素晴らしい力…マスターが欲しがる訳…」
「カリバー、お前の剣は何故砕かれない?」
「闇黒剣月闇の力を忘れたか?」
「そうだったな…負けてられない…この身は剣…!切り開くまで!!」
「っ!! 待てッ!」
カリバーの静止も聞かず翼は走り出した。
「その身が剣であるのなら、哲学が陵辱しましょう。」
ファラは緑色の旋風を翼目掛けて放ち、翼に命中させる。すると、光が翼を包み込み、刀が、ギアが砕けていく。
「砕かれていく…剣と鍛えたこの身も…誇りも…!!」
「うああああああああ!!!」
「ぐぅぅ!」
翼はそのまま吹き飛ばされた。カリバーも旋風の放った閃光に目を遮りながらも翼の元へ向かった。
その頃、指令室では深淵の竜宮内にてキャロルとレイアの姿を捉えていた。彼女の手を拡大すると、右手に何やら黒い物体を持っている。
「あれは…?」
「ヤントラ・サルヴァスパです!」
「クリスちゃん達が現着!何故かカリバーもいます!」
「カリバーもだと!?」
そして地下へと続く階段の前で、分身カリバーとクリス達と、キャロルとレイアが対峙した。
そして翼はボロボロになりながらも、翼は立つ。そんな翼をファラは屋敷の壁の上で見下ろしている。
「夢に破れ…それでも下がった誇りで戦ってみたものの…どこまで無力なのだ…!! 私は…!!」
悔しさが溢れ出す。
「翼!」
「翼さん!」
(今の風鳴翼では身も心も砕かれてしまう…哲学兵装…概念に干渉するなら、、剣でなければ良い…どうすれば奴は立ち上がれる…!!)
マリアと緒川が声を出す。カリバーは翼を立ち上がらせる為に思考を働かせていた。そこへ、思わぬ人物がやって来る。
「翼!」
ハッとする翼。八紘だ。
「風鳴八紘…!」
「歌え翼!」
「ですが私には、風鳴の道具にも、剣にも…」
弱音を吐く翼。すると…
「ならなくて良いッ!」
「お父様…」
「夢を見続ける事を恐れるな。」
「っ…!!」
「私の…夢…」
「そうだ!翼の部屋、10年間そのままじゃない!散らかっていても、塵一つ無かった!お前との思い出を無くさない様、そのままに保たれていたのがあの部屋だ!娘を疎む父親のする事では無い!いい加減に気づけ馬鹿娘!」
そう。マリアは翼の部屋が散らかっていても綺麗に掃除されている事に気が付いていたのだ。
「まさかお父様は、私が夢を僅かでも追いかけられる様、風鳴の家より遠ざけてきた……?」
八紘は目を閉じたまま、翼の方を見ずに何も答えない。
「それが、お父様の望みならば……私はもう一度、夢を見てもいいのですかッ?!」
涙を流す翼。そして八紘は静かに頷いた。
「当然だろう。お前への冷たい態度は愛情の裏返し。風鳴八紘はお前の事を本当に大切に思っている。お前が夢を叶えられる様に。私には見えるぞ。お前の背中に夢へ飛び立つ巨大な翼がな。」
「カリバー…」
「風鳴翼! 夢に向かって、飛べ!」
カリバーの声を聞き、翼は八紘に向かって言う。
「ならば聞いて下さい!イグナイトモジュール!」
「抜剣!」
翼はペンダントマイクを起動し、掲げた。
【Dáinsleif.】
そして翼のギアは漆黒に染まり、イグナイト形態へ変化した。
「フッ。手伝ってやる。邪魔だけはするな。」
カリバーは闇黒剣月闇を刀身を撫でながら翼の隣に立った。
「それは私の台詞だ!」
カリバーと翼は走り出した。
「味見させて頂きます。」
ファラは翼に剣を向ける。大きくジャンプした2人はファラに闇黒剣月闇と刀を振り下ろす。しかし、ファラは空中に避けるが、カリバーはジャアクドラゴンを呼び出して飛び乗り、翼は大きくジャンプしながらファラの元へ向かう。そして刀を大型化させ、強化された蒼ノ一閃を放つ。ファラはそれを弾くが、翼はもう一発放ち、カリバーも斬撃波を放った。
「でやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
その頃、深淵の竜宮ではクリスがキャロル目掛けてミサイルを放つ。しかしキャロルはバリアで防いだ。分身カリバーと切歌はレイアと戦い、調は非常Σ式 禁月輪でアルカ・ノイズを倒していき、さらにα式 百輪廻を放つ。すると、キャロルにまた胸の痛みが走り、一瞬バリアが消え、丸鋸に弾かれヤントラ・サルヴァスパが手から離れる
「っ! あれは…」
分身カリバーはキャロルの手にある物を見ると、闇黒剣月闇から斬撃波を飛ばしてヤントラ・サルヴァスパを破壊した。
「ヤントラ・サルヴァスパが!」
キャロルは再び六角形のバリアを出す。
「その隙は見逃さねぇ!!」
クリスはキャロル目掛けてMEGA DETH QUARTETを放つ。
「地味に窮地!」
レイアはコインを放ち、ミサイルを迎撃する。しかし、迎撃を免れた大型ミサイルがキャロルに襲いかかる!
「マスター!!」
レイアが叫ぶ。
「っ!!」
「ハァァァァ!!」
風鳴邸ではファラ目掛けて翼は千ノ落涙を放つ。
「いくら出力を増した所で…」
ファラは斬撃波を飛ばして翼の放った剣を全て消した。
「やはり消されるか…!」
カリバーは悔しそうに声を出す。
「その存在が剣である以上、手ほどの傷を負わせる事は可能では無い。」
ファラは剣を一振り取り出し、旋風を起こすと、翼に突っ込む。
『夢を見続ける事を恐れるな。』
『夢に向かって、飛べ!』
八紘とカリバーの言葉が脳裏をよぎる。
「剣にあらず!」
翼は脚部ブレードを展開して回転してファラの剣を逆に砕いた。
「ありえない…哲学の牙が何故?」
ファラが見ると、翼が2本の剣を構え、足から炎を出している。
「貴様はこれを剣と呼ぶのか!否ッ!これは、夢に向かって羽ばたく翼!」
そして翼は大きくジャンプした。
カリバーも天空のペガサスとストームイーグルを取り出して起動し、闇黒剣月闇にスキャンした。
【天空のペガサス!】
【ストームイーグル!】
【必殺リード!ジャアクペガサス!必殺リード!ジャアクイーグル!】
「その目に焼き付けろ!お前の哲学が砕かれる瞬間を!」
カリバーは赤と青の羽型エネルギーを闇黒剣月闇に纏わせて構え、走り出す。
「貴様の哲学にッ!翼は折れぬと心得よぉぉッ!」
そして翼は2本の剣から炎を出す。まるでその姿は不死鳥だ。そして縦に回転しながらファラに突っ込む。
【月闇必殺撃!】
カリバーが受け止めようとするファラの剣を砕いた。
【習得二閃!】
そしてカリバーの闇黒剣月闇と翼の羅刹・零ノ型がファラの体を同時に斬り裂いた。
夜空にファラの高笑いが響き、赤と青の羽が舞い散った。
その頃、深淵の竜宮では、クリスがキャロル目掛けて放ったミサイルが、何者かに受け止められていた。
「何がどうなってやがる?」
「新手か…?」
分身カリバーとクリス達とレイアがそれを見つめる。そして煙の中から下劣な笑い声が聞こえる。
「フへへハハハハハハ…!久方ぶりの聖遺物…!」
その人物はミサイルを左手で吸収した。
「この味は甘く蕩けて癖になるぅ〜!!」
「嘘…!」
「嘘デスよ…!」
「バカな…!何故奴が…!」
分身カリバーと調と切歌が驚愕する。そう、その人物は、ネフィリムを利用し、フロンティアを起動させて英雄になろうとした…
「嘘なものか。僕こそが真実の人ォ…
ドクターァァァァァァ!!ウェルゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
ウェルだったのだ。呆気に取られるキャロルを尻目に人差し指を向けてポーズを決めた。
いかがだったでしょうか?今回ファラの剣殺しは闇黒剣月闇の闇の力で無力化したという形にしました。これで本当に良いのかなぁと思っています…なお、ファラ戦で使用したライドブック、天空のペガサスとストームイーグルは翼を持つ神獣と生物という事で採用しました。今思いましたがブレーメンのロックバンドはシンフォギアの世界では凄い便利だと思います。後はこぶた3兄弟とか。一寸武士もここで登場させる事が出来ました。
そしてウェルが再登場しましたが、カリバーは斬る価値は無いと判断しましたが、彼の行動でカリバーの行動が変わるかもしれません。
今回はここまでです。感想お待ちしています。