【完結】月闇絶唱シンフォギア   作:ネガ

53 / 111
今回で50話を突破しました。GX編も終わりに近づいて来たのでこのまま頑張ります。

最近何だか文章が単調過ぎたり介入が少なかったりします。今回も読者の皆様が納得のいかない展開や余計な部分が目立っているかもしれません。こんな自分の小説を読んでくれている読者の皆様には申し訳ないです。第3章完結までどうかお付き合い下さい。




第50話 父がくれた、魔法の言葉。

エルフナインの脱走からイグナイト発現までが全てキャロルの計画の内。全てのオートスコアラーを撃破したものの、レイアの妹がS.O.N.G.本部を襲撃。艦橋が破壊されてしまう。一方響は、もう一度父親と話す事を決意したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

レイアの妹の襲撃により、本部は大破し、総員は小型潜航艇にて脱出。そして爆発と共に本部は沈没した。その時小型潜航艇からミサイルが放たれクリスが現れた。クリスはアームドギアを巨大な弓矢に変形させ、ARTHEMIS SPIRALを放つ。分身カリバーも闇黒剣月闇を構え、キングオブアーサーを取り出して起動し、闇黒剣月闇に3回スキャンした。

 

【キングオブアーサー!】

 

【必殺リード!必殺リード!必殺リード!ジャアクアーサー!】

 

【月闇必殺撃!習得三閃!】

 

分身カリバーが振るう巨大な剣型エネルギーが、首を跳ね飛ばし、クリスの放った矢が巨大な矢となってブースターで加速して身体を貫き、大爆発を起こした。

 

「奴等はこれで全て倒したが…」

 

これで全てのオートスコアラーは倒されたが、分身カリバーには気になる事が1つあった。だが、分身の自分がやるべき事では無い。本体の自分がやるべき事を。そして分身は役目を終えたと悟り消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、響は父親ともう一度話し合う為に病院を出ていた。もう一度だけ。父親と話してみる。かけがえない親友が私の話を聞いてくれた。でも怖い。お父さんと話すのが。そんな一抹の不安が彼女の頭に残る。すると…

 

「父親と向き合う決心が付いたのか?」

 

響が振り返ると、カリバーが立っていた。やはり響の事が気になって来たのだ。このカリバーは風鳴邸にて翼と共にファラを撃破したカリバー。つまり本物だ。1体の分身が消滅した今、残り1体の分身は待機させている。

 

「カリバーさん…」

 

「分かっている。他人の家庭の事情に首を突っ込むのは無粋だと。だが、どうしても気になっていた。」

 

勿論自分が余計な事をしているのは分かっている。でも、放っておく訳にはいかなかった。そんな気持ちが彼の心の中を埋めていた。

 

「心配してくれてたんですね…ありがとうございます。でも、もう大丈夫です!」

 

響はカリバーに笑顔を作って答えた。でもその笑顔は作り笑顔にカリバーは見えた。

 

「本当は怖いんじゃないのか? 変わってしまった父親と向き合う事を。」

 

カリバーは響が心の中では本当は向き合う事が少し怖い事を見透かしていた。

 

「………はい。 未来が話を聞いてくれたんですが、やっぱり少し怖くて。」

 

少し不安げに答える響に対してカリバーは答える。

 

「人ほど変わりやすい生き物はいない。今話し合って関係が改善するとは限らない。だが、恐れずに勇気を出せ。」

 

「勇気…?」

 

「お前の中の勇気が、壊れた家族を戻す為の一歩になるだろう。お前が父親から貰った大切な物を思い出す為にも。」

 

「大切な…物?」

 

「そうだ。勇気を出して父親と向き合えば、それが分かる。」

 

この時、カリバーの口調は優しくなっていた。父親と向き合い、彼女が壊れた家族を元通りに出来る一歩を踏み出す後押しをする為に。カリバーの言葉に響の顔が明るくなる。

 

「行ってこい。」

 

「………はい!」

 

響は元気よく返事をし、走り去って行った。響の背中をカリバーは見ていた。

 

(お前なら出来る…必ず…! 頑張れよ…!)

 

心の中でカリバーは響に励ましの言葉を言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして、洸も響と向き合う為に向かっていた。一度家族を捨てて、逃げ出した自分が、もう一度家族とやり直したい。家族に謝りたい。父親として認めてもらいたい。彼が再び自分なりに向き合う決心が付いたその訳は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響が検査入院をしていた頃、誰もいない公園のベンチで1人黄昏ていた時…

 

『立花響の父親だな?』

 

『っ!? 誰だ!?』

 

驚きの余りに飛び上がり、振り返るとカリバーが立っていた。風鳴邸に向かう前に顔を覚えていたカリバーは洸を偶然見つけて接触していたのだ。

 

『あ、あんたは…3年前の…』

 

洸はカリバーに見覚えがあった。そう。自分が出て行って数日経ったある日テレビで見た剣士だ。まさか目の前に現れるとは。

 

『単刀直入に聞こう。何故家族を置いて逃げた?』

 

カリバーの言葉に洸は一瞬ドキッとした。何故知っているんだ。自分が逃げた事を。どうしてなのか。カリバーが知っている事に洸はヒヤリとした。

 

『………あの環境に耐えられなかったんだよ。』

 

洸は俯きながら自分が逃げた理由を話した。

 

『俺は最初…響があの惨劇で無事だと言う事を知って嬉しかった。でも、その犠牲者の中に、俺が勤めていた会社の社長令嬢がいたんだ。それがきっかけで社内プロジェクトから外され、社内では邪魔物扱いされた。酒に溺れて…家族に暴力を振るって…そして逃げたって訳さ…』

 

洸は自分が逃げた理由を悲痛な思いと共に語った。

 

 

 

『その後は各地を転々として、筑波で遂に響と再会した…それでようやく向き合おうと思ったんだ…そしてもう一度家族の一員にして欲しいから、やり直したいと思った…』

 

『お前は一度、守るべき家族を捨てて逃げ出したんだぞ? 虫が良すぎるんじゃないのか?家族を捨てて逃げたお前が、今更よりを戻せる訳が無い。』

 

カリバーの口調は冷酷かつ静かに怒りを露わにしていた。かつて自分を裏切った家族も重ねていたのだ。

 

『勝手なのは分かってるッ! ……でも、このままじゃダメだと…逃げてばかりじゃ何も変わらないと気づいたんだ。向き合おうと会った後何度も電話しても、響は心を閉ざしたままだった……あんたからも、響に頼んでくれないか? 俺は婿養子なんだ…母さんが怖い…でも、あんたが響に頼んでくれたら、そうすれば…』

 

そう。洸の旧姓は守崎。立花家の婿養子だったのだ。しかし…

 

『私が頼んでも無意味だ。』

 

カリバーは洸の頼みをバッサリと切り捨てた。自分がやっては意味がない。洸自信が自分の力で向き合わなければならないからだ。

 

『お前の力でなければ、意味が無い。他人の家庭の事情に首を突っ込むのは無粋だと分かっているが、これだけは言える。いくらお前が逃げても、絶対に逃げられない物がある。』

 

カリバーの口調は洸に対して何かを思い出される様に、重く、まるで子供を叱る父親の様になっていた。

 

『逃げられ無い…物…?』

 

『父親のお前なら分かるはずだ。本当に家族とやり直したいと思う気持ちがあるのなら、恐れずに、勇気を出せ!立花響と、家族と向き合え!』

 

カリバーは洸に対して奮い立たせるように話した。自分を裏切った親の様になって欲しくないから。もう一度父親としてやり直させる為に。

 

『でも…俺のなけなしの勇気じゃ…』

 

弱気になる洸にカリバーが更に言う。

 

『なけなしでも良い。その勇気が、お前が家族とやり直す為の一歩となる。』

 

洸にそう言うとカリバーはその場を去って行った。

 

『…………俺の力で……でも今更話したって元には戻らないかもしれない……やっぱり怖い……俺1人じゃ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(誰かに頼ってはいけない…!自分の力で、向き合わなければならないんだ…!)

 

その言葉を隠れて聞いたカリバーは、心の中で洸に自分の力でやり遂げる様言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして2人は再び、最初に話した店で向かいに座っている。

 

「悪いな。腹減ってたんだ。」

 

テーブルの上には料理を食べた後の皿が置かれていた。それを見た響はうんと答える。ふとスマートフォンを見ると、未来からメールが来ていた。内容は「へいき、へっちゃら。」と書かれていた。そして響は決心した。

 

「あのね…お父さん…」

 

何かを言おうとするが、言葉が詰まってしまう響に洸はどうしたと聞く。

 

「本当に、お母さんとやり直すつもり?」

 

「ホントだとも。お前が口添えしてくれたらお母さんも…「だったら!」

 

お母さんも許してくれる時言おうとした洸の言葉を響が遮る。

 

「初めの一歩は、お父さんが踏み出して。逃げ出したのはお父さんなんだよ…帰って来るのも、お父さんからじゃないと…」

 

そうだ。自分がしては意味は無い。お父さん自身の力でないと。響は洸に伝えた。

 

『お前の力でなければ、意味が無い。』

 

洸の脳裏にカリバーの言葉がよぎる。

 

「そいつは嫌だなぁ…だって…怖いだろ?」

 

響に言われて弱気になる洸に響は黙り込んでしまう。

 

「何より俺にも、男のプライドがある。」

 

自分は婿養子。妻に頭が上がらない自分にもプライドがある。

 

「私、もう一度やり直したくて…勇気を出して会いに来たんだよ…?」

 

「響…」

 

「だからお父さんも、勇気を出してよ!」

 

響は洸に勇気を出して家族とやり直す様言った。再びカリバーの言葉が洸の脳裏をよぎった。

 

『恐れずに、勇気を出せ。立花響と、家族と向き合え!』

 

「だけど…やっぱり…」

 

不安げに自分の両手を見る洸。やっぱり怖い。何を言われるか、拒絶されるのが怖い。

 

「俺1人では…」

 

「……もうお父さんは、お父さんじゃない…一度壊れた家族は、元に戻らない。」

 

悲しげな表情をして響は言った。自分が知るかっこよくて優しいお父さんはどこへ行ってしまったのか。洸が何かを言おうとしたが、言葉が詰まってしまう。外をふと見ると、子連れの親子がいた。子供が転び赤い風船が空へ上がる。すると、突然空にヒビが入り、裂け目が現れた。

 

「な、何なんだ!?」

 

そして裂け目から、巨大な何かが現れた。

 

「空が…割れる…!?」

 

その様子は響も目撃した。

 

「キャロル・マールス・ディーンハイムの仕業か…!!」

 

勿論隼人も目撃していた。そして空を更にぶち破り、東京都庁の真上にチフォージュ・シャトーがその姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてシャトー内部にはキャロルとウェルが。

 

「ワールドデストラクターシステムをセットアップ。シャトーの全機能をオートドライブモードに固定。」

 

ウェルが左腕を介してシャトーに指令を出していたのだ。

 

「ウッヒヒヒヒヒヒ…! どうだ!?僕の左腕は、トリガーパーツなど必要としない!僕と繋がった聖遺物は全て意のままに動くんだ!!」

 

「オートスコアラーによって、呪われた旋律は全て揃った…!これで世界はバラバラに噛み砕かれる…!」

 

計画が成功する事にほくそ笑むキャロル。

 

「あぁ? 世界を、噛み砕く?」

 

キャロルの言葉にウェルが反応し、キャロルは頷く。

 

「父親に託された命題だ。」

 

そして父イザークの最期が思い浮かぶ。

 

『キャロル…生きて…もっと世界を知るんだ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「分かってるって!! だから世界をバラバラにするの!!解剖して分析すれば、万象の全てを理解出来るわ!!」

 

キャロルは目を見開き、両手を広げウェルの目の前で言い放った。すると…

 

「つまりは至高の叡智…ならばレディは、その知を持って何を求める?」

 

ウェルがキャロルに対して聞く。

 

「何もしない。」

 

何もしないと答えるキャロルに疑問を持つウェル。

 

「父親に託された命題と、世界を解き明かす事、それ以上も以下も無い。」

 

つまり、イザークの命題で呪われた旋律で世界を破壊して自分が正しい事を証明する事以外何も興味はないという訳だ。

 

「Oh…レディには無いのか?」

 

ウェルが指に額を当て、夢は無いのかと問う。そして両手を広げて言う。

 

「英雄とはあくなき夢を見、誰かに夢を見せる者!託された者なんかで満足してたら、そこもてっぺんもたかが知れる!」

 

その言葉が、キャロルの地雷を踏んだ。

 

なんか…と言ったか?」

 

 

 

 

その頃、外では響の携帯に着信が入る。相手は友里だ。

 

「はい。」

 

「響ちゃん! 通信回復を確認!」

 

「手短に伝えるぞ。周到に仕組まれていたキャロルの計画が、最後の段階に入った様だ。」

 

弦十郎の報告に驚く響。その頃エルフナインは脱出時に負傷し、調と切歌に介抱されており、右の脇腹が紅に染まっている。

 

「敵の攻撃でエルフナイン君が負傷。応急処置を施したが、危険な状態だ。」

 

すると、エルフナインが起き上がる。

 

「ボクは平気です……だから……ここに居させて下さい……!!」

 

「エルフナインちゃん…?」

 

電話越しに聞こえるエルフナインの声を聞く響。

 

「俺達は現在、東京に急行中。装者が合流次第迎撃任務に当たって貰う。それまでは…」

 

翼とマリアは緒川の運転で、弦十郎達は小型潜航艇で東京に向かっていた。

 

 

「どうやらこれが奴と決着をつける時だが、まずは…!」

 

遠くから見ていた隼人はビルの屋上に上がり、シャトーに突入する前に逃げ惑う人々を優先した。

 

【ジャアクドラゴン!】

 

【ジャアクリード!】

 

【闇黒剣月闇!】

 

「変身。」

 

【Get go under conquer than get keen.(月光!暗黒!斬撃!) ジャアクドラゴン!】

 

【月闇翻訳!光を奪いし、漆黒の剣が冷酷無情に暗黒竜を支配する!】

 

紫色のオーラと共に隼人はカリバーに変身した。そして邪剣カリバードライバーのジャアクドラゴンのページを押し、更にレッドとピンクレッドのワンダーライドブックと、ライオン戦記、ランプドアランジーナ、こぶた3兄弟を起動した。

 

【ジャアクドラゴン!】

 

【ブレイブドラゴン!】

 

【ライオン戦記!】

 

【ランプドアランジーナ!】

 

【こぶた3兄弟!】

 

【大将軍桃一郎!】

 

そしてジャアクドラゴン、ブレイブドラゴン、ライオンセンキ、ランプドアランジーナ、こぶた3兄弟、大型の犬、猿、雉のエネルギー体を召喚した。

 

「住民達を安全な場所へ連れてけ。お前達はその後頑強なシェルターを建造しろ。」

 

カリバーの命令でジャアクドラゴン達はそれぞれ別の方向へ散って言った。

 

 

 

「はい。避難誘導にあたり、被害の拡大を抑えます。」

 

響が通話を終え、洸に避難誘導をさせようとするが、当の本人は呑気にシャトーを撮影していた。

 

「こういう映像って、どうやってテレビ局に売れば良いんだっけ…?」

 

まるでこっそりキャロルを撮影し、ガリィに抜け殻にされた青年の様に。

 

「お父さん…」

 

そんな洸を響は呆れながら見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「父親から託された物を、なんかとお前は切って捨てたか!?」

 

最愛の父親の命題をバカにされた事に腹を立て、ウェルに噛み付くキャロル。許せなかった。父から託された命題をなんかと言われたのが。

 

「放したともさ!ハッ!レディがそんなこんなでは、命題とやらも解き明かせるのか疑わしい物だ!」

 

当の本人は全く悪びれる様子はない。むしろ正当化している。

 

「何?」

 

「至高の叡智を手にするなど、天荒を破れるのは英雄だけぇ!英雄の器が小学生サイズのレディには、荷が固すぎるぅ!」

 

舌打ちをするキャロル。

 

「やはり世界に英雄はこの僕ただ1人でいい!2人と並ぶ者は無い!やはり僕だ!僕が英雄となってぇ!」

 

ウェルは再び自分が英雄だと喚き散らす。

 

「どうするつもりだ?」

 

喚き散らすウェルを見ながらキャロルは魔法陣を展開する。

 

「無論!人類の為!善悪を超越した僕がぁ!チフォージュ・シャトーを制御してぇー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャロルのダウルダブラがウェルの腹を貫いていた。

 

「えい……ゆう…」

 

「支離にして滅裂…」

 

振り向くウェルの目にキャロルの憎悪に満ちた目がウェルを睨みつける。

 

「貴様みたいな左巻が英雄になれるものか。」

 

ダウルダブラを引き抜くキャロル。ウェルの腹と背中は血で染められている。更に魔法陣からの衝撃波でウェルを吹っ飛ばし、手すりに叩きつけた。痛みで腹を押さえるウェル。

 

「ダメじゃないか…そんな事に使っちゃ…」

 

「シャトーは起動し、世界分解のプログラムは自立制御されている」

 

その言葉を聞いてハッとするウェル。まさか。いや、そのまさかだ。

 

「ご苦労だったな。ドクターウェル。世界の腑分けは、オレが1人で執刀しよう!」

 

「顔はやめて!」

 

どうやらカリバーに顔を殴られた事がまだトラウマになっているらしく腕で防ぐウェル。

 

目を見開きダウルダブラを振り下ろすと、ウェルは情けない悲鳴を上げながら奈落の底へ落ちていった。

 

「廃棄予定が些かに早まった…」

 

やはりキャロルはウェルを始末するつもりだったのだ。その時、再び身体に激痛が走り、胸を押さえるキャロル。

 

「立ち止まれるものか…計画の障害は、全て排除するのだ…!」

 

キャロルが錬金術で今の状況を映し出すと、響と洸が映し出された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だ!? この黒いドラゴン!」

 

「こっちは赤いドラゴンだ!」

 

「嘘!? 青いライオン!? もしかして助けてくれるの!?」

 

「ランプの魔神!?」

 

「犬に猿…雉!? なんで!?」

 

「ぶ…豚が2本足で走ってる!」

 

その頃、街ではカリバーが召喚したジャアクドラゴンやブレイブドラゴン達が人々を片っ端から運び、逃げる人達を犬と猿と雉のエネルギー体がこぶた3兄弟が建造したシェルターへ案内していた。一方、響と洸は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱ不味いよなぁ。」

 

苦笑いしながら洸はカメラをポケットにしまった。

 

「いい加減にしてよお父さん!」

 

こんな時に何をしているのか。もうやめて欲しい。そんな気持ちが響の中に現れる。

 

「ほう。そいつがお前の父親か。」

 

キャロルの声が響き渡る。

 

「響、空から人が!」

 

2人の目の先には、ダウルダブラを手にしたキャロルが空中に響と洸を見下ろしていた。

 

「キャロルちゃん?」

 

あの時死んだはずなのに。どうして。響は驚きを隠せなかった。

 

「終焉の手始めに、お前の悲鳴を聞きたいと、馴染まぬ身体が急かすのでな…」

 

「あれはやっぱり、キャロルちゃんの?」

 

突如上空に現れたシャトーを見てキャロルの仕業だと見抜く響。

 

「いかにも。オレの城…チフォージュ・シャトー。アルカ・ノイズを発展応用した、世界をバラバラにする解剖器官でもある。」

 

「世界を…あの時もそう言ってたよね?」

 

そう。初めて出会ったあの時。響がギアを纏えなかった時だ。

 

「あの時、お前は戦えないと寝言を繰り返していたが、今もそうなのか?」

 

挑発するキャロルに一瞬怯えた表情を浮かべるも、すぐに表情を直す響はペンダントを取り出そうとすると、キャロルが魔法陣で旋風を起こし、響の左手に当てた。その拍子にペンダントの紐が切れ、遠くに転がっていってしまう。

 

「ギアが!」

 

「もはや、ギアを纏わせるつもりは毛ほども無いのでな!」

 

キャロルは更に大きな魔法陣を生成し、響は身構える。そこへ3人から見えない所で、市民の避難を完了させたカリバーが響達を見つける。

 

「キャロル・マールス・ディーンハイム…!」

 

 

 

「オレは、父親から託された命題を胸に、世界へと立ちはだかる!」

 

「お父さんから…託された…」

 

「誰にだってあるはずだ!」

 

キャロルの言葉にハッとする響。しかし…

 

「私は何も…託されていない…」.

 

弱々しく呟く響。

 

「何も無ければ耐えられまいて!」

 

迫る旋風を洸は響を抱いてかわした。

 

「響!おい!響!」

 

洸の呼びかけに響は目を覚ます。

 

「世界を前に分解してくれる!」

 

キャロルが光弾を放とうとすると、洸は情け無い悲鳴を上げながら逃げていく。

 

「お父さん…」

 

「助けてくれぇ!!こんなの、どうかしてる!!」

 

何かを探している様に見える洸の背中に、家を出て行った時の記憶が目に映る。そんな洸を見て、響は涙を浮かべた。その様子を見ていたカリバーは敢えて手を出さなかった。

 

(逃げてはダメだ…!家族とやり直すんだろう…!? もう一度、父親として認めて貰いたいんだろう…!?)

 

自分が助けてはいけない。彼自身の力で逃げずに勇気を出して欲しい。そんな気持ちがカリバーの中にあった。

 

 

「逃げたぞ!娘を放り出して、身軽な男がかけていく!」

 

逃げ惑う洸に光弾を放つキャロル。衝撃で転倒した洸の前にキャロルがやって来る。

 

「来るな!来るな!」

 

キャロルに石を投げつけ、再び逃げる洸。その時カリバーは洸が逃げているのではなく、何かを探している様に見えた。

 

「何を探している…?」

 

 

「大したもんだなお前の父親は!オレの父親は、最後まで逃げなかった!!」

 

光弾を放つキャロルは響を嘲笑いながら洸に光弾を放つ。

 

「響!今のうちに逃げろ!壊れた家族を元に戻すには、そこに響もいなくちゃダメなんだ!」

 

地面に着弾した光弾が爆発を起こし、洸は倒れてしまう。

 

「お父さん!」

 

「っ!!」

 

「お父さん……お父さん!!」

 

響の声に洸は目を覚まし、体を起こす。

 

「これくらい…へいき、へっちゃらだっ…!!」

 

「っ!!」

 

「あの言葉…!」

 

響とカリバーはハッとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響の記憶の中に、ある出来事が思い浮かぶ。幼い頃、洸が台所でジャガイモの皮を包丁で剥いていた時、指を切ってしまい、親指から血が出てしまう。

 

『お父さん、大丈夫?』

 

心配そうに言う響に洸は笑顔で、

 

『へいき、へっちゃらだっ。』

 

響の頭にポンと頭を置いて答えた。そんなお父さんがかっこよく見えた。

 

(そっか…あれはいつも…お父さんが言ってた…)

 

(立花響の口癖は、父親からだったのか…!)

 

そう。響の口癖、魔法の言葉「へいき、へっちゃら」は洸から貰った物だったのだ。

 

「逃げたのではなかったのか?」

 

立ち上がる洸にキャロルは問う。

 

「逃げたさ…だけど、どこまで逃げても、(この娘)の父親である事からは逃げられないんだ!」

 

洸はカリバーが言った逃げられない物が何なのか分かった。どこまで逃げても、立花響の父親である事からは、逃れられない。それが父親の宿命。最後まで変わらない物。

 

「お父さん…!」

 

「………」

 

(そうだ……胸を張れ…勇気を出せ…!それがお前の一歩となる…!!)

 

カリバーが洸に対して勇気を出す様心の中で言うと、彼の必冊ホルダーにセットされているブレイブドラゴンが僅かに光った。

 

「俺は生仲だったかもしれないが、それでも娘は本気で、壊れた家族を元に戻そうと!勇気を出して向き合ってくれた!!」

 

「だから俺も!なけなしの勇気を振り絞ると決めたんだ!!」

 

「…………!!」

 

カリバーは洸が勇気を出すと言う言葉に仮面の下で笑みを浮かべた。すると、ブレイブドラゴンが再び光り出す。そして響は立ち上がり、目を開く。

 

そして洸は見つけた。キャロルによって飛ばされたペンダントを。実は洸はただ逃げていたのではなく、ペンダントを探していたのだ。

 

「響!受け取れ!!」

 

洸は響にペンダントを投げ、響はキャッチする。そして…

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

胸から赤い光が放たれ、聖詠が響き渡る。キャロルは響に向けて光弾を放つ。それを見て洸は崩れ落ちる。

 

「響!」

 

煙が晴れると、ギアを纏った響が立っていた。

 

「へいき、へっちゃら。」

 

「響。」

 

「私、お父さんから大切な物を受け取ったよ。受け取っていたよ!」

 

涙を浮かべながらもカリバーに言われた大切な物を洸から受け取った事を告げた。辛いリハビリも、カリバーが迫害を無くす前まであったいじめも、洸の言葉が心の支えになっていた。

 

「お父さんは、挫けそうになる私を支えてくれていた…私を守ってくれていたんだ!」

 

「響…」

 

キャロルは響に光弾を放つ。すると、どこからかブレイブドラゴンが飛来、光弾を弾いた。

 

「この竜は…!?」

 

突如現れたブレイブドラゴンはそのまま響の横に着地した。

 

「えっ…? 」

 

飛んで来た方向を見ると、カリバーが歩いて来たのだ。

 

「カリバー…!!」

 

憎悪に満ちた目でカリバーを睨みつけるキャロル。

 

「この竜、カリバーさんが…」

 

ブレイブドラゴンが来たのはカリバーが召喚したのかと聞くが、

 

「一体何の事だ? 私はこいつを呼んでいない。」

 

実はカリバーはブレイブドラゴンのワンダーライドブックを起動していない。つまり、召喚していないのだ。

 

「じゃあ…どうして…」

 

「ブレイブドラゴンは勇気を司る竜。お前と父親の勇気に応えたんじゃないのか?」

 

「そうなの?」

 

響がブレイブドラゴンに聞くと、答えるかの様に吼えた。

 

「どうやらそうみたいだな。……さて、奴を倒すぞ。」

 

「一緒に戦ってくれるんですか!?」

 

「お前1人に戦わせる訳にも、世界を分解させる訳にはいかないからな。手伝ってやる。」

 

「カリバーさん…!」

 

響が嬉しそうに顔を明るくする。カリバーが闇黒剣月闇を抜刀すると、ジャアクドラゴンが召喚してもいないのにカリバーの元へやってくる。今ここに1人の少女と勇気の竜、闇の剣士と邪悪な竜が、キャロルと対峙した。

 

「行くぞ。」

 

「はい!」

 

カリバーと響はキャロルに向かって走り出し、ジャアクドラゴンもブレイブドラゴンも飛び出す。キャロルは2人に向かってアルカ・ノイズの群れを召喚した。

 

そしてカリバーは闇黒剣月闇で、響は己の拳と脚でアルカ・ノイズを倒していく。ジャアクドラゴンとブレイブドラゴンも体当たりや火球で応戦する。響はブースターで加速して高速で回転すると、空中へ飛び上がり、腕のギアを変形させて空中のアルカ・ノイズを殴り倒す。一方地上のカリバーはアルカ・ノイズを斬りながら闇黒剣月闇を納刀しトリガーを押す。

 

【月闇居合!読後一閃!】

 

そして抜刀し、禍々しい斬撃波を放ち、アルカ・ノイズ達をまとめて一掃し、更にジャアクドラゴンを引き抜いて闇黒剣月闇に1回スキャンした。

 

【必殺リード!ジャアクドラゴン!】

 

【月闇必殺撃!習得一閃!】

 

闇黒剣月闇から放たれたX状の斬撃波がアルカ・ノイズを斬り裂く。

 

 

 

(じゃあやっぱり…あの時の女の子は…響だったのか…)

 

洸は見ていたのだ。フロンティア事変で響がマリアのガングニールを纏った姿を街頭テレビで。

 

(逃げるばかりの俺と違い、お前は何があっても踏み止まって…ずっと頑張って来たんだな…!)

 

目の前でカリバーと共に戦う響を見て、娘が逃げずに、悪意に屈しずに戦って来た事を改めて実感させた。

 

  

 

 

 

 

その時、響がキャロルの旋風を受けてビルに叩きつけられる。

 

「響!」

 

そのまま響は落ちていく。しかし洸は負けるなと叫ぶ。それを聞いたキャロルはアルカ・ノイズを召喚する宝石を放つ。そして響に再び旋風を撃つと、カリバーが闇黒剣月闇から斬撃波を放ち、相殺させ、ストームイーグルを取り出して闇黒剣月闇にスキャンした。

 

【ストームイーグル!】

 

【ジャアクリード!ジャアクイーグル!】

 

父の叫びを聞いた響と翼を生やしたカリバーはキャロルに加速して突っ込み、響は腕のギアを変化させる。

 

【ジャアクドラゴン!】

 

カリバーもジャアクドラゴンのページを押して拳に闇のエネルギーを浴びせ、2人はキャロルにアッパーをお見舞いした。そして紫とオレンジのエネルギーが天へと伸びる。しかし、2人は攻撃の手を緩めずキャロルに迫る。

 

「ヘルメス・トリスメギストス!」

 

キャロルは色鮮やかな大型の六角形のバリアを出すが、

 

「そんな物ッ!」

 

「知るもんかァァァァァァ!!」

 

【月闇居合!読後一閃!】

 

カリバーの放った斬撃波がバリアを全て破壊し、そこへ響が腕のギアの出力を全開にしてキャロルを力の限りに殴り付け、吹き飛ばした。時間差で出現したアルカ・ノイズが洸に立ちはだかる。

 

「お父さん!」

 

 

 

「お前も父親を力と変えるなら、まずはそこから退いてくれる!」

 

洸にアルカ・ノイズの触手が迫る。しかし、その直後、空中か

ら無数の矢がアルカ・ノイズを貫く。響の元へ走り出そうとしたキャロルを巨大な剣が行く手を阻む。仁王立ちで剣の上に立っているのは翼だ。ふと横を見ると、ギアを纏ったクリス、マリア、調、切歌が集結していた。

 

 

 

洸の元へ緒川が車でやって来る。

 

「ここは危険です!早く!」

 

緒川の呼びかけに洸は車に乗り込む。離れていくチフォージュ・シャトーを見ながら洸は響の名を呟いた。そしてカリバーと響の元に装者が集結した。

 

「お前の父親に何があったか知らんが、世界の分解はさせない。」

 

カリバーは闇黒剣月闇を向けて言った。

 

「もう止めよう!キャロルちゃん!」

 

響はキャロルにもう止めるよう説得した。こんな事をしても何も残らない。虚しいだけ。そんなの嫌だ。だから止めて欲しい。

 

「本懐を遂げようとしているのだ!今更止められるものか!思い出も、何もかもを焼却してでも!!」

 

遂に全ての記憶を捨ててでも世界を分解する事を決意したキャロルはタウルダブラの弦を震わせ、ファウストローブを纏った。

 

「ダウルダブラの…ファウストローブ…!その輝きは、まるでシンフォギアを思わせるが…」

 

「フンッ。輝きだけでは無いと、覚えてもらおうか!」

 

キャロルは歌いながら、胸から眩い光を放つ。

 

「何…!?」

 

「これは…!!」

 

閃光に顔を腕で遮る響達。その光は徐々に大きくなっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「交戦地帯のエネルギー圧、急上昇!」

 

「照合完了!この波形パターンは…!」

 

「フォニックゲイン…だと!?」

 

その頃、カリバー達がいる所から放たれるエネルギー圧がフォニックゲインである事を弦十郎達は驚愕していた。

 

「これは…キャロルの…」

 

エルフナインはこれがダウルダブラが放つフォニックゲインである事分かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌うキャロルの手には光球が生成される。そして、エネルギーが溜まったのか魔法陣が生成され、キャロルの背中からハープの弦が出現する。そしてキャロルの歌に同調するかの様に震え始めた。そして、黄金のエネルギー光線が放たれる。7人は避けるも、その威力は目の前一帯を一瞬で瓦礫の山に変えてしまった。

 

「この威力…まるで…!!」

 

「すっとぼけが効くものか!こいつは絶唱だ!」

 

そして再び放たれたエネルギー光線を避ける翼とクリス。

 

「絶唱を負荷も無く口にする…」

 

「錬金術ってのは何でもありデスか!?」

 

本来絶唱は装者にとっては最後の切り札。バックファイアは絶対に免れない。それが無い事に調と切歌は戦慄した。

 

「だったらS2CAで!」

 

「よせ!あの威力、立花の身体が保たない!」

 

「じゃあカリバーさんの音を増幅する力は?」

 

「エネルギー充填中にアレを喰らえば御陀仏だ!」

 

本来S2CAは手を繋げる響が据えることによって威力を増幅させるばかりか、 パートナーの身体を蝕むバックファイアを抑制する効果も併せ持つ。反面、そのバックファイアは響に全て集中する。フロンティア事変ではカリバーがブレーメンのロックバンドと闇黒剣月闇の力でエネルギーを増幅しつつ響に集中するバックファイアを吸収して放っていたが、エネルギー充填に時間がかかる欠点も持つ。

 

「でも…!」

 

そんな事を言っている間にもキャロルは歌い続ける。そしてさらにその威力は増大し、風が吹き荒れる。

 

「…っ! どうやら奴の力を増幅させるのはアレの様だ。」

 

「……! アレは…!!」

 

カリバーに言われ翼は上空を見るとチフォージュ・シャトーがキャロルの歌に共鳴して光っていた。

 

「明滅…鼓動…共振!?」

 

 

 

 

 

 

「まるで城塞全体が音叉の様に、キャロルの歌に共振…エネルギーを増幅…!」

 

 

 

 

チフォージュ・シャトーはキャロルの歌に共振して緑色の光を放っている。そして下部には緑色の稲妻が走り、エネルギー光球が生成されている。それはみるみる大きくなっていき、地上に放たれる。辺り一帯に十字の閃光が走り、地球を放射線状に包み込む。

 

 

 

 

「放射線状に拡散したエネルギー波が地表に沿って地球を覆っています!」

 

 

「この軌道は、まさか…!!」

 

弦十郎が絶句する。そのまさかだ。

 

「フォトスフィア…!」 

 

エルフナインが呟いた。

 

「いけません!ここは!」

 

指令室の中には、緒川と何故か洸の姿があった。

 

「頼むよ!俺はもう二度と、娘の頑張りから目を逸らしたくないんだ!娘を、響の戦いを見守らせてくれ!!」

 

もう逃げない。現実から目を背けない。そう誓ったんだ。あの人も俺の背中を押してくれた。だから最後まで見届ける。緒川の静止を振り切って来たのだ。

 

 

 

 

 

 

「これが世界の分解だぁ!」 

 

「そんな事ッ!!」

 

高らかに宣言するキャロルに響が殴りかかるが、弦が響の行手を阻んだ。

 

「お前にアームドギアがあれば届いたかもな。」

 

指を刺しながらほくそ笑むキャロル。

 

 

「アレが奴の歌の力を増幅させるなら…破壊すれば良い!」

 

カリバーは闇の空間から待機させていたもう1人の分身カリバーを呼び出した。

 

「私は奴を倒す。お前はアレを破壊して来い。」

 

「分かった。」

 

カリバーは分身カリバーにチフォージュ・シャトー破壊を依頼し、分身カリバーも引き受けて行った。それを見たマリアも分身カリバーの後に続く。

 

「マリア!」

 

「私もあの、巨大装置を止める!」

 

そして分身カリバーに追い付くと、

 

「私も行かせてもらうわ。」

 

と言うと、分身カリバーは好きにしろと素っ気なく答え、ストームイーグルを取り出して起動し、闇黒剣月闇にスキャンした。

 

【ストームイーグル!】

 

【ジャアクリード!ジャアクイーグル!】

 

背中に翼を生成し、チフォージュ・シャトーに向けて飛び立った。それに続いてマリアもジャンプすると、調と切歌が非常Σ式 禁月輪でやって来てマリアの手を繋ぐ。

 

「LiNKER頼りの私達だけど…」

 

「その絆は時限式じゃないのデス!」

 

そうだ。この絆は永遠の物。決して消えない絆だ。2人の言葉を聞いたマリアは優しく微笑んだ。そして3人はチフォージュ・シャトーへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「それでも、シャトーの守りは越えられまい。」

 

キャロルの弦に弾かれてしまう響。

 

「オレを止めるなど能わない!」

 

そこへ翼が斬りかかり、クリスはガトリングを放つと、キャロルはエネルギー光線を放つ。そこへカリバーがエネルギー光線に斬撃波を放って威力を大幅に落とさせクリスへのダメージを最小限にまで抑えるが、やはり吹き飛ばされてしまう。響と翼が向かうも、弾かれてしまう。

 

「世界を壊す、歌がある!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、チフォージュ・シャトーに乗り込んだ分身カリバーとマリア達はアルカ・ノイズの群れに出くわす。そして4人は走り出す。分身カリバーは闇黒剣月闇、マリアは蛇腹剣、調は丸鋸、調は鎌でアルカ・ノイズ達を駆逐していく。そして裂け目に飛び込んで行った。

 

 

「チフォージュ・シャトー進入を確認!」

 

「響ちゃん達のバイタル、大幅に低下!」

 

今、響達装者は危険な状態だという事が、モニターは知らせていた。キャロルの前には倒れてしまった翼とクリス、響の横で息を荒げながらも闇黒剣月闇を持つカリバーと膝と両手を付き、息を上げる響。その様子を洸は見ていた。

 

 

 

「二度と目を逸らすものか…!!」

 

 

 

 

 

 

空中にいるキャロルを、カリバーと響は息を荒げながらも精悍な顔つきで見ている。最後の戦いは、これからだ。

 




いかがだったでしょうか? 今回カリバーの介入は響と洸が向き合う所は向き合う後押し、キャロルに向けて洸が言う所は介入させずに書きました。納得がいかないかもしれませんが、これはどうしてもカリバーの介入はダメだと判断させて頂きました。なお、ブレイブドラゴンを出したのは勇気の竜という所と、響と洸の勇気に応えたと言う事で出させていただきました。ウェルはどうしようかな…やっぱり原作の名シーンだとあまり介入させてはダメなのかなと判断してどうしても出番が少なくなってしまうんです…こんな事になってしまって申し訳ありません。


今回はここまでです。感想お待ちしています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。