余談 無銘剣虚無とエモーショナルドラゴンが届きましたけどどれもカッコいいです!買って良かった!
ゴブリンメギドと戦っていたバスター、剣斬、スラッシュはかつて倒した戦友、カリバーと邂逅を果たす。しかしそのカリバーが彼らの知る富加宮隼人とは知らず、何かを伝えようとするがカリバーはバスター達を痛めつけると、その場を去った。そして賢人の口から父さんという言葉がこぼれた。
飛羽真と芽依がノーザンベースにいる中、響、翼、クリスがやって来た。
「響ちゃん、翼ちゃん!クリスちゃん!」
「皆に聞きたい事があるの!ワンダーライドブックの事なんだけど…!」
響達が何故ワンダーライドブックについて知っている事を聞こうとすると、ドアが開く。すると、顔や手に怪我をした尾上達が倫太郎と賢人、マリア達に肩を貸してもらいながら帰って来た。
「尾上さん!蓮!大秦寺さん!」
「マリアさん!調ちゃん!切歌ちゃん!」
飛羽真と芽依、響達は目を見開きながら尾上とマリア達に駆け寄った。
「大丈夫ですか!? 芽依ちゃん!手当ての準備を!」
芽依は部屋を飛び出し、救急箱を取りに行った。
「マリアさん!一体何があったんですか!?」
「話は後。今は手当てを優先してちょうだい。」
マリアに言われ響達は尾上達を椅子に座らせ、芽依が持ってきた救急箱から包帯やガーゼ、消毒液や絆創膏を用意して飛羽真達と共に手当てを始めた。
その頃、バスター達を痛めつけたカリバーは、誰もいない路地裏に闇の中から出てくると、ジャアクドラゴンを引き抜いて変身を解除し、隼人の姿に戻った。
「何が話を聞いて欲しいだよ…何が謝りたいだよ…富加宮さんの話も聞かずに…!!」
隼人は壁にもたれかけ、バスター達の言葉に怒りを覚えながら壁を拳で殴った。今隼人の中には富加宮がマスターロゴスの企みにいち早く気付き、仲間に伝えようとしたがマスターロゴスの言葉を鵜呑みにして話を聞かずに斬った倫太郎達への憎悪が湧き出ていた。どうせ嘘に決まっている。マスターロゴスと結託して闇黒剣月闇を奪う為だ。絶対に信用するものか。あいつらが何と言おうとも。彼らへの不信が込み上げてくる。同時にもう1つ、ある感情も浮かんでいた。
「でも……俺、富加宮さんじゃないんだよな……隼人違いだし、あいつらと何の関係もないんだよなぁ…」
彼らに対する憎悪ともう一つ。赤の他人の自分が感情的になって富加宮のかつての仲間達を攻撃した事に対して後ろめたい気持ちも出ていた。
「富加宮さんにまた会ったら怒られそうだな…でも、あんな事しておいて後で正体明かせる訳ないよな……あいつらは俺を富加宮さんだと思ってるし…俺は…仲間を信じなくなった富加宮さんをあいつらの前で演じなきゃならない…」
自分のした行動で彼らの前で偽りの富加宮隼人を演じなければならないという気持ちが隼人に重くのしかかった。かつて革命を起こし、偽りのフィーネを演じていたマリアの心境と似たような感情が隼人の中には芽生えていた。
その頃、手当てを終えた尾上達とマリア達は響達がいない間に一体何が起こっていたのか話をしていた。
「メギドと戦っている間…俺達はかつての仲間と再開した…」
「死んだと思っていたけど…生きていた。」
「それって…誰なんですか?」
尾上と蓮が響達に説明すると、マリアが口を開いた。
「……カリバーよ。」
マリアの発言に響、翼、クリスは目を見開いてマリアを方を見た。
「カリバーさん!?」
「どういう事だ!? マリア!」
「何であいつが並行世界に来れるんだよ!?」
当然ながら驚いた。ギャラルホルンのゲートを通ってこの世界に来れるのはシンフォギア装者だけなのに。一体彼は本当に何者なのか。ただでさえ謎が多いのに謎が謎を呼ぶ。
「私達も最初は驚いたわ。でも、尾上さん達の仲間だったのなら、カリバーは元々この世界の人間という事になるわ。」
「でも生きていたとなれば、アタシ達の世界に何でいるのかが不思議デスよ!」
確かにそうだ。仮にセイバーの世界の人間ならば、何故響達の世界にいるのか。
「もしかして…転生ではないでしょうか?」
倫太郎が口を開いた。
「転生?」
「はい。本で読んだ事がありますが、一般的に肉体が生物学的な死を迎えた後に、非物質的な中核部については違った形態や肉体を得て新しい生活を送るというと言われています。恐らくカリバーは一度死んで魂となって彷徨い、響さん達の世界に転生して生き返ったと思います。」
「それなら納得…」
倫太郎の説明に一同も頷く。
「それで、カリバーとあなた達はかつて仲間だったわよね? あなた達は謝りたいと言ってたけど、詳しく聞かせてくれない?」
マリアは倫太郎にカリバーとの間に一体何があったのか聞く。
「実は…響さん達が僕達の世界に来る前、こんな事があったんです。それは、僕達がカリバーを斬った後の事でした…」
『ぐあああああああああ!!!』
『悪く思うなカリバー。世界の平和の為には仕方がない。これは正義だ。』
カリバーが落ちた崖を見下ろし、ソードライバーからブレイブドラゴンを引き抜いて変身を解除した坊主頭の男性…彼が富加宮の親友、上條大地だ。上條は暗い表情をしながらその場を後にした。
そして倫太郎はワンダーワールドに来ていたマスターロゴスにエターナルフェニックスを手渡した。
『エターナルフェニックスは見つかりましたが、闇黒剣月闇とジャアクドラゴンは見つかっていません。』
『そうか…見つかっていないなら、また明日探せばいい。今日はもう、ゆっくり休んでくれ。』
マスターロゴスは倫太郎の肩に手を置いて優しく言った。
『マスター…僕達…ソードオブロゴスは…!』
『分かっている。私達組織は家族だ。何も心配するな。私を信じてくれ。』
『はい。』
倫太郎はマスターロゴスに穏やかな表情を見せ、その場を後にした。
『お前達も、今日はもう良い。明日何があったのかは全て話す。だから今日は休んでくれ。』
マスターロゴスは賢人達に言うと、1人どこかへ向かって行った。行き先は、上條の元だった。
『富加宮…何故裏切った…!』
富加宮が裏切ったと思い上條は思い詰めた表情をしながら広大なワンダーワールドの大自然を見つめていた。
『セイバー、ここにいたのか。私も心が傷んでいる。本当に残念だ。何故カリバーが裏切ったのかは、私にも分からない。ただ1つ言える事は、歴代カリバーが不可解な行動を起こしていた事だ。もしかしたら富加宮隼人もそうなる運命だったのかもしれない…』
マスターロゴスの言葉に上條は黙り込んでしまう。
『お前も気持ちの整理がつかないだろう。今日はもう休め。明日全員集まる様に話しておいてくれ。』
上條は返事をしてその場を後にした。
(フンッ…無知な奴等め…利用されているとも知らずに…クククッ…!真実を知った時の反応が楽しみだ…!!)
マスターロゴスは醜悪な笑みを浮かべながら上條の背中を見つめ、その場を去った。しかし、この時誰も知らなかった。草原に落ちた闇黒剣月闇と、海に落ちて砂浜に流れ着いたジャアクドラゴンのライドブックが、白服の男に回収されていた事に。
翌日、ノーザンベース内にてマスターロゴスの前に上條達が集まっていた。
『さて、全員揃ったな。昨日の事なんだが…』
『マスター!富加宮さんの言っていた事って嘘ですよね!? 僕達が騙されているなんて!』
『代々闇黒剣月闇を手にした者が不可解な行動を起こすとは聞いていたが、まさか富加宮さんも…それも裏切るとは…』
倫太郎は騙されているなんて嘘だと聞き、大秦寺は闇黒剣月闇を手にした者が不可解な行動を起こすと聞いていた事を話すと、マスターロゴスが咳払いをする。
『皆落ち着け。今から全て話す。まず、カリバーの言っていた事は…
本当だ。』
何と、マスターロゴスはカリバーが言っていた事が本当だと言う事を上條達に打ち明けたのだ。
『何っ…!?』
『えっ…マスター…?』
『どういう事だ…!』
『富加宮さんの言った事が…本当…だと!?』
『そんな…!』
驚愕の表情を浮かべる上條達を尻目にマスターロゴスは説明を続ける。
『ソードオブロゴスは、世界の均衡を持つ為に戦って来た。しかし、いくら戦っても争いは無くならない。ならば今の世界を破壊し、誰も傷つかない新世界を創造して私が支配すれば良いと考えた。そうすれば二度と争いの無い世界が誕生するという訳だ。だが、1番邪魔なカリバーが計画に気付いた。そこで私は奴に裏切りの罪を着せる事にした。そうすればお前達は奴を斬り、闇黒剣月闇は私の物となるはずだったんだがな。』
『何だと…!?』
マスターロゴスの説明に驚く尾上。富加宮の言葉が全て本当だったなんて。目の前にいるのは自分達と共に過ごしたマスターロゴスが世界を支配すると言っていた。信じられなかった。自分達が嘘を信じて仲間を斬った事を。
『お前は…!最初から富加宮を消すつもりだったのか…!!』
上條が声を荒げる。心腹の友を斬ってしまった今、マスターロゴスは彼が自身の計画で1番邪魔な存在だった事を打ち明けたのだ。
『そもそも何故私の言葉を鵜呑みにしてしまうのかな?あんな絵空事に等しい嘘、少しは疑っても良かったろうに。』
マスターロゴスは開き直り、上條達が自分の言葉を鵜呑みにしたのかと逆に問う。
『要するにあれか?今自分達が聖剣を持つ事が出来るのは私のおかげ。ソードオブロゴスにお前達を入れた私が嘘をつくはずが無いと思ったからか?』
『お前…!』
尾上はマスターロゴスを睨んだ。
『バスター、スラッシュ。歴代カリバーが不可解な行動を起こすと信じて、富加宮隼人が裏切ったと知ってどう思った?ま、それは偽りの裏切りだったがな。』
マスターロゴスの言葉を聞いて、尾上と大秦寺は唇を噛み締めて黙り込んでしまう。今まで見てきた歴代カリバーが謎の行動を起こすと知っていた。そして今回も裏切りと言う行動を起こしたが、それはマスターロゴスの策略で、自分達は嘘を信じて彼に裏切り者の烙印を押してしまった事に罪悪感が芽生える。
『エスパーダ。お前も酷い奴だな〜。実の父親を攻撃するとはな〜。』
『……!!』
『賢人。また背が伸びたんじゃないか?』
いつも笑顔で自分と向き合ってくれた優しい父親との思い出がよぎる。その優しい父親を話を聞かず、自分は裏切り者と罵ってしまった。いつのまにか手が震えていた。
『ふざけるな…!どうして父さんを…!! 』
『ブレイズ。お前は組織は家族とか私の言葉を信じていたが、バカかお前は?お前など、私の使い捨ての手駒に過ぎん。それ以外何物でもない。騙されていた共に知らずに、おめでたい奴だ。』
『そんな…!!』
倫太郎が膝から崩れ落ちる。孤児だった自分を拾い、組織は家族の言葉を信じていた倫太郎にとってソードオブロゴスは自身の全て。その全てを目の前で、自信を拾ってくれた恩人が全否定したのだ。失意のあまり、目から涙が溢れ、震えながら握り拳を作る。
『あぁぁぁもう! マジ無いわ!!お前は俺が倒す!! 』
怒りの声を叫びながら掴み掛かろうとした蓮を避け、腹に膝蹴りをくらわせ、顔を殴り飛ばすマスターロゴス。
『蓮!』
腹を殴り飛ばされて床に転がる蓮を抱き起こす尾上。
『強さは正義とかほざいてるお前は本当に子供だな剣斬。前々から目障りで生意気なガキだと思っていたよ。』
蓮の中にある自分の強さを褒めてくれたマスターロゴスが一瞬で崩れ去る。自分の事は目障りかつ生意気な子供としか見られていなかったという事だ。
『セイバー、どうだぁ?偽りの裏切り者をその手で斬った気分は。』
『……………………!!!』
そして最後に上條に富加宮を斬った感想を嘲りに満ちた表情で聞く。上條はただ俯きながら震え、握り拳を作っていただけだった。
『お前達は私のせいだと思っているが、それは違う。私はまだ裏切ったとまでしか言っていない。裏切った、かもしれないから話を聞いて欲しいと言おうとしたんだがお前達が早とちりするからセイバーに斬られてカリバーは死んだ。
自分の事を全て棚に上げた挙句、早とちりと富加宮の名前の隼人をかけた神経を逆撫でするダジャレを言いながら上條達を嘲笑い、馬鹿笑いをするマスターロゴス。勿論裏切ったかもしれないから話を聞いて欲しいと言う言い分は真っ赤な嘘だ。そんな彼を上條達は怒りに満ちた表情をしながら睨みつけていた。
『おーこわっ。おーこわっ。冗談が通じないのか。そんなに怒ると脳の血管が切れるぞ〜!…最後にもう1つ。何故お前達に世界中に散らばったワンダーライドブックを集めさせたのか。何故メギドの連中と戦わせたのかァ!その答えはただ1つ!全知全能の書を復活させる為だ!全ては私の計画通り。お前達は私の言葉で蟻の様に働き、効率よくワンダーライドブックを集めてくれた。要するに、お前達はそれだけの為に存在していたのさ。既に復活に必要な残りの聖剣のありかも分かっている。おかげでもうすぐ、全知全能の書が私の物となる!感謝しても仕切れないくらいだぁ…!』
とうとうマスターロゴスは茶化しながら上條達に狂気的な表情をしながら自身の欲望を打ち明けた。全ては計画通り。上條達は最初から彼の理想を実現させる為、手駒として利用されていたのだ。
『私達は…最初からお前の欲望の為だけに動かされていたのか…!私達の幾多の戦いも…信じるべき正義も…!』
上條は怒りに満ちた声を出しながらマスターロゴスを睨みつける。
『全て無駄…!全て無意味…!!』
マスターロゴスは上條が言った幾多の戦いと信じるべき正義を無駄、無意味とせせら笑った。その言葉に上條達は一斉にそれぞれ聖剣を構える。
『おおー怒ったか?ならばどうする?』
更に上條達を挑発するマスターロゴス。上條達はそれぞれワンダーライドブックを取り出して起動した。
【ブレイブドラゴン!】
【ライオン戦記!】
【ランプドアランジーナ!】
【玄武神話!】
【猿飛忍者伝!】
【ヘンゼルナッツとグレーテル!】
【烈火抜刀!】
【流水抜刀!】
【黄雷抜刀!】
【玄武神話!一刀両断!】
【猿飛忍者伝!双刀分断!】
【ヘンゼルナッツとグレーテル!銃剣撃弾!】
「「「「「「変身ッ!!」」」」」」
【ブレイブドラゴン!】
【ライオン戦記!】
【ランプドアランジーナ!】
【ブった斬れ!ドゴ!ドゴ!土豪剣激土!】
【壱の手、手裏剣!弍の手、二刀流、風双剣翠風!】
【銃でGO!GO!否!剣で行くぞ!音銃剣錫音!】
【烈火一冊!勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時、真紅の剣が悪を貫く!】
【流水一冊!百獣の王と水勢剣流水が交わる時、紺碧の剣が牙を剥く!】
【黄雷一冊!ランプの精と雷鳴剣黄雷が交わる時、稲妻の剣が光り輝く!】
【激土重版!絶対装甲の大剣が、北方より大いなる一撃を叩き込む!】
【翠風の巻!甲賀風遁の双剣が、神速の忍術で敵を撃つ!】
【錫音楽章!甘い魅惑の銃剣が、おかしなリズムでビートを斬り刻む!】
6人は変身し、それぞれ聖剣を構えた。そんな彼らをマスターロゴスはセイバー達を鼻で笑うと、ソードライバーに似たベルト、覇剣ブレードライバーを取り出し、腰に装着した。
【覇剣ブレードライバー!】
『無銘剣虚無…!!』
スラッシュが装填されている聖剣の名前を言う。そして、マスターロゴスはエターナルフェニックスを取り出して起動し、ガードバインディングを開いた。
【エターナルフェニックス!】
【かつてから伝わる不死鳥の伝説が、今現実となる…。】
ライドスペルによる朗読が流れると、ガードバインディングを閉じてブレードライバーのスロットに装填した。すると、重々しくもリズミカルな待機音が流れ始める。マスターロゴスは無銘剣虚無のグリップを握り、抜刀した。
【抜刀…!】
すると、上條達を含めその空間を無が支配する。
『…………変身。』
マスターロゴスの声が無の空間に静かに響いた。
【エターナルフェニックス!】
【虚無!漆黒の剣が無に帰す…!】
マスターロゴスの体に神獣エターナルフェニックスが勢いよく飛びつき、姿を変えた。
『仮面ライダーファルシオン…ここに復活。』
今、全てを虚無で飲み込み、全てを無に帰す不死鳥の剣士、仮面ライダーファルシオンが復活したのだ。
いかがだったでしょうか?かなりマスターロゴスにヘイトが集まると思いますが実は自分も書いてて滅茶苦茶イライラしていました。後は本編でファルシオンが出れば無銘剣虚無やファルシオンの能力が書けるので、出るまで待とうかなとは思ってます。後断章完結後エターナルフェニックスと無銘剣虚無はカリバーの戦力にしちゃおうかなと思ってます。流石にダメかなという気持ちもありますが、エターナルフェニックスで面白い能力を思いついたので…ただエモーショナルのカリバーはどうしても出したいと思っています。
余談 サブタイトルは隼人が感情的になって富加宮と仲間の関係に口を挟んで攻撃してしまい、偽りの富加宮を演じなければならず、後戻りが出来なくなってしまった事と、セイバー達がマスターロゴスの嘘を信じて真実を話そうとしたカリバーを斬ってしまった事をかけています。
今回はここまでです。感想お待ちしています。