カリバーを探しに街を出た飛羽真と響達の目の前に、マスターロゴスこと鳳真司が現れ、聖剣とワンダーライドブックの要求をして来た。
「マスターロゴス…!いや…鳳真司…!」
「久しぶりだな。ブレイズ、エスパーダ。」
鳳は倫太郎と賢人に自慢げに話しかける。
「あいつがカリバーに裏切りの罪を着せた野郎か!」
「そうだ。前から邪魔で仕方がなかった。だから排除する為にそいつらに斬らせた。奴が生きていたのは誤算だったが、私の計画に揺るぎはない。ここでお前達の聖剣とライドブックを頂く。」
「全知全能の書を復活させて世界をどうするつもりだ!?」
「何でそんな事をするんですか!? あなたの目的は何なのか教えて下さい!」
鳳に向かって叫ぶ飛羽真と響。彼の目的は全知全能の書を自分の物にしようとする鳳は世界をどうするつもりなのか。
「無論平和だ。二度と人間が互いに争ったりしない様。」
鳳は全知全能の書を平和の為に使うと言った。しかし、誰も鳳の言葉には納得しない。
「その為に、今の世界を滅ぼして全人類を抹殺するのか!?」
「何だって!?」
「あいつ、そんな事しようとしてんのかよ!?」
賢人の叫びに翼とクリスが驚愕の表情と声を出した。
「当然だ。この世界は破滅と悪意が渦巻き、人類は邪悪な心に満ちている。全てを無に還し、全知全能の書の力で、平和な新世界と新たな人類を誕生させ、歴史をやり直す。」
「それでその世界を支配すんのはお前ってことかよ!」
鳳の全知全能の書を使って世界を創造するという発言にクリスは鳳がその世界を支配する事を看破した。そのやり方はかつて愛する者に言葉を告げる為に人類の相互理解を妨げるバラルの呪詛を解こうと月を穿いて世界を束ねようとしたフィーネを連想していたのだ。
「本の力をそんな事の為に使うのか!? お前のしようとしている事はメギドと同じだろう!」
本が大好きな飛羽真にとって本の力が悪用され、人々が不幸になるのは二度と見たくなかった。だから全知全能の書で世界を滅ぼそうとする鳳が許せなかった。
「そんなの間違ってますよ! 世界をリセットするなんて! 確かにこの世界は悪い人や悪意が沢山ありますけど、悪い事ばかりじゃないんですよ!? 私だって辛い事、苦しい事が沢山あってもそれを乗り越えながら楽しく暮らせてます!だから考え直して下さい!」
響が鳳に対して説得する。自分だって人間の醜さや悪意を分かっている。でも、家族、親友、仲間、そしてカリバーに支えられ今を生きている。未来に向かって進んでいる。だから彼にも今を生きて未来を進んで欲しかった。
「何も分かっていないな。この世界から争いは無くならない。いずれ世界は滅びる。ならばいっそ、全てを無に帰す…!」
鳳はブレードライバーを取り出して腰に装着した。
【エターナルフェニックス!】
鳳はエターナルフェニックスを取り出して起動、ブレードライバーにセットして無銘剣虚無を抜刀した。
【抜刀…!】
そして、辺り一帯の空間を無が支配する。
「え!? どうなってるの!?」
「声が聞こえない!?」
「声どころか何も聞こえねーぞ!」
突如、辺りが何も聞こえない無音の空間となった事に驚く響達。声はおろか辺り一帯の音は何も聞こえない。
「ハッハッハッハッハッハッハッハッ………」
無の空間に鳳の笑い声だけが響き渡る。そして…
「変身。」
【エターナルフェニックス!】
【虚無!漆黒の剣が無に帰す…!】
エターナルフェニックスが体を包み込み、鳳はファルシオンに変身した。それを見た飛羽真達もソードライバーを取り出して装着した。ファルシオンは無銘剣虚無を納刀してトリガーを押し、抜刀した。
【虚無居合!黙読一閃…!】
無銘剣虚無からオレンジ色の斬撃波を6人に向けて飛ばした。飛羽真達は右、響達は左に。そしてワンダーライドブックを起動してソードライバーに装填、抜刀。聖詠を唱えた。
【ブレイブドラゴン!】
【ライオン戦記!】
【ランプドアランジーナ!】
「Balwisyall nescell gungnir tron」
「Imyuteus amenohabakiri tron」
「Killter Ichaival tron」
【烈火!流水!黄雷!】【【【抜刀!】】】
「「「変身!」」」
【ブレイブドラゴン! ライオン戦記! ランプドアランジーナ!】
飛羽真達は変身し、響達はギアを纏い、歌い始める。先陣を切ってクリスがクロスボウでファルシオンに向けて矢を撃つ。ファルシオンは無銘剣虚無で矢を斬り払うと、そこに翼が刀を巨大化させて蒼ノ一閃を放つ。ファルシオンが無銘剣虚無で受け止めると、今度はセイバーとブレイズが斬りかかる。2人を相手に互角に立ち回るファルシオンへ上からエスパーダが雷鳴剣黄雷から稲妻を飛ばす。それを見たセイバーとブレイズは離れ、ファルシオンが気を取られた隙に響が足を払い、腹に拳を振り下ろして叩きつけた。しかし、ファルシオンは響の腕を掴む。
「っ!!」
気づいた時には遅く響は無銘剣虚無で腹を斬り裂かれ、後退りした隙にファルシオンは起き上がり、無銘剣虚無からオレンジ色の斬撃波を発射した。セイバーはブレイブドラゴンをソードライバーから引き抜き、火炎剣烈火にリードした。
【ドラゴン!ふむふむ…】
【習得一閃!】
セイバーが火炎剣烈火から竜型のエネルギーを発射してファルシオンの放った斬撃波を相殺し、斬りかかる。ファルシオンは受け止めるが、セイバーは受け流し斬撃を浴びせる。
「ハッハッハッハッハッ…」
斬撃を受けたファルシオンは笑いながら装甲をホコリを払う様に手で払った。
「これ見て!」
ノーザンベースで芽依が持っていた本を開くと、飛羽真達と響達がファルシオンと戦っている様子が映し出された。
「ファルシオン…!」
尾上が顔を険しくする。蓮と大秦寺もだ。
「知ってるの?」
「あぁ。私達ソードオブロゴスを束ねていた、マスターロゴス…鳳真司…!」
「くらえぇぇぇ!!」
クリスが飛び上がりファルシオン目掛けてガトリングを放つ。ファルシオンは背中に不死鳥の羽を展開して飛び上がり、クリスに接近して斬り裂いて落とした。
「ぐぁぁ!」
「雪音!」
クリスに駆け寄った翼が着地したファルシオンに影縫いを放つ。
「なっ……何っ……!?」
動けなくなった事に戸惑うファルシオン。さらにセイバー、ブレイズ、エスパーダが火炎剣烈火、水勢剣流水、雷鳴剣黄雷を納刀してトリガーを押して抜刀する。
【烈火!流水!黄雷!】【【【居合!】】】
【【【読後一閃!】】】
炎、水、雷の斬撃波をファルシオンに向けて飛ばす。ファルシオンはエネルギーを纏わせた無銘剣虚無で斬撃波を相殺する。
「どおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
そこへ響がバーニアを点火して加速、右手のギアをスライドさせナックルガードを展開し、ファルシオンの胸にパンチを喰らわせた。……………がファルシオンは響の拳を無銘剣虚無の刀身でガードしていた。
「!?」
「無駄だったな。」
ファルシオンは無銘剣虚無を逆手に持ち替え響を斬り裂いて蹴り飛ばした。
「響ちゃん!」
「大丈夫ですか!?」
セイバーとブレイズが響に駆け寄り支えて立たせる。響は立ち上がりながらなおファルシオンに世界を無に帰す事と争う事を止めるよう言う。
「止めましょうよ! 私達が争っても何も得る物はありません!」
「人は何故争う? 力だ。力こそ争いの源。」
「っ!!」
ファルシオンの言葉を聞いてハッとする響。自分の纏うこのガングニールも力。響達の世界でも聖遺物の力を巡って争いが幾つも起きている。ネフシュタンの鎧やデュランダルはルナアタック。ネフィリムや神獣鏡、ソロモンの杖はフロンティア事変。ダインスレイフやダウルダブラは魔法少女事変。全て聖遺物の力から起きた争い。
「例え俺達の力が争いの源だとしても、俺達は世界を救う為にお前を止める!」
「それが、私達防人の努めだッ!!」
「ならばお前達は今、私と何をしている?」
ファルシオンは無銘剣虚無を突きつけてセイバー達と響に問う。そう。世界を救うと言いつつファルシオンと争っているのだ。剣士と装者達にとっては痛い正論だった。
「人がいるから!世界があるから!力があるから争いが起こるッ!! それが人の歴史…人類はその先へは進めない…!!」
ファルシオンはトライケルベロスを取り出して起動し、無銘剣虚無に1回スキャンした。
【トライケルベロス!】
【永久の番犬!】
【無限一突…!】
無銘剣虚無からトライケルベロスのエネルギー体が放たれ、セイバー達にくらい付く。その隙にファルシオンは自身の影に刺さっていた小太刀を破壊した。
「無知な剣士共にメギドも倒せない無力な歌姫共に、私は止められない。」
「止めるッ!!」
セイバー達は負けじとファルシオンに斬りかかる。響と翼も拳と刀で挑み、クリスもクロスボウで狙い撃つ。しかし、ファルシオンは飛行し、無数のオレンジ色の羽根を6人に飛ばす。
「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」」」」」」
羽根はセイバー達や響達に触れると爆発を起こし、6人の叫び声が響く。さらに追撃に無銘剣虚無をブレードライバーに戻してトリガーを押す。
【必殺黙読!】
そして、抜刀する。
【…抜刀!不死鳥…!無双斬り…!】
ファルシオンは無銘剣虚無から赤く染まった衝撃波を放った。それを見たセイバー、ブレイズ、エスパーダが聖剣で受け止めるが、受けきれずに吹き飛ばされ、地面を転がる。
「「「ぐぁぁぁぁぁぁッ!!」」」
「飛羽真!」
「新堂さん!」
「賢人さん!」
セイバー達に響達が駆け寄る。
その様子はノーザンベースでも芽依の持つ本に映し出されていた。
「ヤバイよ!飛羽真達と響ちゃん達が!」
「こうしちゃいられねぇ! 行ってくる!」
「俺も! 賢人君達がピンチだ!」
尾上と蓮が立ち上がり、土豪剣激土を担いで向かおうとするがカリバーに付けられた傷が疼いて膝を突いてしまう。
「ダメよ! 怪我してるじゃない! 」
「安静にしてないとダメデス!」
マリアと切歌が尾上と蓮を起こす。怪我人に戦わせる訳にはいかないからだ。
「2人の言う通りだ。私達の傷はまだ癒えていない。」
大秦寺がマリアと切歌の意見に賛成すると、尾上と蓮は悔しそうな表情をする。
倒れているセイバー達に無銘剣虚無を手に迫るファルシオンの目の前に響達が立ち塞がり、身構える。
「響ちゃん…!翼ちゃん…!クリスちゃん…!」
「飛羽真さん!倫太郎さん!賢人さん!ここは私達が!」
響はセイバー達に自分達がファルシオンを引き受ける事を言った。
「ダメです!逃げてください!」
「それは出来ません!例え私達が奴に対して無力だとしても、世界を救う為の剣を持つあなた達を失わせる訳にはいきません!」
ブレイズが逃げる様言うが、翼達は拒否する。
「無茶だ!奴は…!」
「んな事分かってらぁ!でも、あたし達は飛羽真達に助けられたんだ!だから今度はあたし達が飛羽真達を助けんだよ!」
クリスも引き下がらない。例え自分達が無力でも、助けてくれた飛羽真達を見捨てるわけにはいかない。今度は自分達が助ける。この世界を救う為の聖剣を手にしている飛羽真達を守る為に。3人の決意は変わらない。
「覚悟を超えた先に….「「「希望はあるッ!!」」」」
「っ!!…その言葉は…!!」
ブレイズとエスパーダがハッとする。それは2人が聞いた事がある言葉だった。
「何が覚悟だ。無力なお前達など、無に帰してくれる…!」
立ち止まっていたファルシオンは無銘剣虚無を構え、再び歩き出そうとした瞬間、何者かが横からファルシオンの装甲に切先を突き立てた。
「ぬぉぉっ!!」
後退りするファルシオン。そしてその何者かが誰なのかを目にした。それはもちろん飛羽真達と響達もだ。その人物とは…
「…………。」
「カリバー…!!」
自身が裏切りの罪を着せた、カリバーだった。
いかがだったでしょうか?この世界の賢人には「何故お前がカリバーなんだ…父さんはどうした!?」と「だったら何故お前が闇黒剣月闇を持っている!?」は言わせたいと思っています。ファルシオンは不死身ですが闇の力でエグゼイドのゾンビゲーマーをリプログラミングしたみたいに無力化出来るんですかね…? ファルシオンが羽根を飛ばして攻撃したのは龍騎のオーディンの触れると爆発する金色の羽根をモデルにしています。
XDの醍醐味の1つコラボギアはどうしようかなと迷ってます。ちなみに鳳は1番屈辱的な最期にするつもりです。今回はここまでです。感想お待ちしています。