【完結】月闇絶唱シンフォギア   作:ネガ

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ファルシオンが本編に出たらエモーショナルドラゴンの掘り下げで愛と誇りのドラゴンの正体が分かればカリバーの新フォームかワンチャン出るんじゃないかと期待しています。

この小説で響達には是非とも多重露光を歌わせたいと思っています。勝手に断章のイメージソングにしているので。






EP08 届かない、その思い。

「カリバー…!」

 

ファルシオンの装甲に切先を突き立てたのはカリバーだった。

 

「カリバーさん!」

 

「父さん…!」

 

「来たかカリバー。丁度いい。全知全能の書復活の為、お前の闇黒剣月闇とジャアクドラゴンも渡してもらおうか。」

 

ファルシオンはカリバー目掛けて無銘剣虚無を振り下ろす。カリバーは闇黒剣月闇で受け止め、そのまま走りながらファルシオンと鍔迫り合いになり、お互いに聖剣を打ち合い、ファルシオンがカリバーの装甲を斬り裂き、カリバーもファルシオンの装甲を斬りつける。そしてまた斬撃の応酬だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

一方、ノーザンベースにも芽依が持つ本にカリバーとファルシオンが戦う様子が映し出されていた。

 

「カリバー…!」

 

「やっぱり響さん達がピンチの時に来たデス!」

 

「やっぱり? 響達が危ない時に来ているのか?」

 

切歌のやっぱりという言葉に反応した大秦寺が問いかけた。 

 

「はい。私達が危くなった時に現れるんです。助けるつもりじゃないとは言っているんですが、一緒に戦ってくれるんです。」

 

調の回答に尾上と蓮が何かを懐かしむ様な表情をする。

 

「そういう素直じゃない所、富加宮さんらしいな。手を貸さないと言っておきながら一緒に戦ってくれる。優しい心の持ち主でな、賢人の自慢の親父さんだった。」

 

「賢人君、富加宮さんを尊敬してましたからね。」

 

「何だかんだ、私達はそんな素直じゃないカリバーと共に戦ってきたわ。いつも彼には驚かされてばかりだけど。」

 

マリアの言葉に調と切歌は頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして2人は聖剣を打ち合い、鍔迫り合いになる。

 

「無知な剣士共と無力な歌姫共を助けてヒーロー気取りか?」

 

「私はお前を斬りに来ただけだ。」

 

カリバーはファルシオンの言葉にそう言い返す。そしてお互いに腹を蹴飛ばし、距離を取ると、お互いに聖剣を納刀してトリガーを押す。

 

【月闇居合!】

 

【虚無居合!】

 

そして、抜刀する。

 

【読後一閃!】

 

【黙読一閃…!】

 

闇黒剣月闇と無銘剣虚無から紫色とオレンジ色の斬撃波が放たれ、そのままぶつかり爆発が起きる。煙が晴れ2人は雄叫びを上げながら走り出しまた聖剣を打ち合う。

 

「息子の前でカッコいい所を見せるチャンスだぞ〜?」

 

「ほざけ!」

 

2人はお互いに距離を取り、ワンダーライドブックを取り出して起動、1回スキャンした。

 

【ジャッ君と土豆の木!】

 

【ピーターファンタジスタ!】

 

「僕のワンダーライドブック…! どうしてカリバーが!?」

 

ブレイズはファルシオンに奪われたはずのピーターファンタジスタを何故カリバーが持っていたのか驚愕していた。そもそも複数存在しないはずなのに。もしかしたら並行世界にも大いなる本があるのかとブレイズは思考を張り巡らせていた。

 

【永久の土豆!】

 

【必殺リード!ジャアクピーターファン!】

 

【無限一突…!】

 

【月闇必殺撃!習得一閃!】

 

闇黒剣月闇から鎖突きのフックが、無銘剣虚無から緑色の蔓が伸びてお互いに打ち合う。すると、蔓がカリバーの右腕に絡まる。もらったとファルシオンは力の限りカリバーを引っ張り、引き寄せた。カリバーの邪剣カリバードライバーからジャアクドラゴンを引き抜こうと左手を構えるファルシオン。しかしカリバーもこのままでは終わらず、引き寄せられながらも左手でジャアクドラゴンのページを押した。

 

【ジャアクドラゴン!】

 

カリバーはファルシオンに近づく寸前体制を変え、右足にエネルギーを纏わせ、ファルシオンの腹に蹴りを入れた。

 

「ぐおおおっ!!」

 

攻撃を受けたファルシオンは大きく後退りをし、カリバーに絡まっていた蔓は消滅した。しかし、着地したカリバーは攻撃の手を緩めない。月の姫かぐやんと浅葱色のワンダーライドブックを取り出して起動し、闇黒剣月闇にスキャンした。

 

【月の姫かぐやん!】

 

【さるかにウォーズ!】

 

【必殺リード!ジャアクかぐや姫!】

 

【必殺リード!ジャアクさるかに!】

 

ファルシオンが移動しようとするも、カリバーに影を踏まれていた為動きが鈍くなる。

 

【月闇必殺撃!】

 

紫色の巨大な臼型のエネルギー体が上空から落下し、その衝撃で飛ばされたファルシオンが臼の窪みに落下。動こうとするが、身体に餅に似た粘着物と共に拘束されてしまう。

 

「おのれ…!」

 

脱出しようともがくファルシオンだが、動けない。

 

【習得二閃!】

 

「ハァァッ!」

 

「ぬぉぉぉぁぁぁッ!!」

 

闇黒剣月闇に巨大な紫色の杵型のエネルギー体が生成され、カリバーは餅つきの様にファルシオンが捕えられた臼めがけて闇黒剣月闇を振り下ろした。攻撃を受けたファルシオンは爆発と共に吹っ飛ばされ、地面にトライケルベロス、ジャッ君と土豆の木、ピーターファンタジスタがこぼれ落ちると、カリバーはそれらを拾い集めた。

 

「ライドブックの組み合わせであんな技が出せるなんて…!」

 

「しかも捕まった状態から一気に反撃していた…!」

 

「凄いな…カリバーさん…」

 

「…………!」

 

カリバーの戦いを見てセイバーやブレイズ、響は感心していたが、エスパーダは何やら思い詰めた表情を仮面の下で浮かべていた。

 

「チッ…!こしゃくな…!! ここは引くか…」

 

ファルシオンは形成不利と判断したのか、オレンジ色の羽根を舞い散らせて姿を消して撤退した。カリバーは闇黒剣月闇を納刀すると、ファルシオンから奪取したワンダーライドブックをセイバーに投げ渡すと、すぐに背中を向けて立ち去ろうとする。

 

「カリバーさん!」

 

ギアを解除した響がカリバーを呼び止め、駆け寄る。

 

「助けてくれて、ありがとうございます!」

 

響はカリバーに向けて嬉しそうに笑顔を見せた。カリバーは仮面の下で響の嬉しそうで無邪気な笑顔を見て僅かに笑みを見せていた。

 

「……別に助けた訳ではない。」

 

そう言うとカリバーは再び背を向けて歩き出す。助けた訳ではないと言いながらも彼は内心彼女や翼、クリス達が無事で良かったと安心していた。すると…

 

「父さん!」

 

賢人が変身解除をしてカリバーの元へ駆け寄る。

 

「父さん…!待ってくれ!俺は父さんに…!」

 

「お前の話など聞かん。理由は言わなくても分かっているな?」

 

カリバーは賢人が話そうとするも、それを遮り話を聞かないと切り捨てた。すると、飛羽真と倫太郎もやって来た。

 

「待ってください!奴の目的は全知全能の書を使って世界をリセットして自分が支配する世界を創造するつもりなんです!その為には…!」

 

飛羽真もカリバーに頼む。何としてでも鳳の野望を阻止しなければならないからだ。

 

裏切り者の私にどうしろと?それにお前、上條ではないな。」  

 

カリバーは自身に着せられた裏切り者の烙印を皮肉混じりに自分自身に着せ、飛羽真を見た。

 

「彼は、神山飛羽真君。今のセイバーです。上條さんが鳳に斬られた後に、火炎剣烈火に選ばれたんです。」

 

倫太郎の発言で、カリバーは鳳が言っていた上條は死んだという発言が本当である事を知った。

 

(まさか奴が富加宮さんの親友を斬っていたとはな…自分自身の欲望の為に…大勢の人間を巻き込むのは見過ごせない…絶対に断罪する…!!)

 

カリバーはファルシオンこと鳳に心の中で静かに怒りを見せた。

 

「父さん…!俺達が悪かった…ずっと後悔してた…!許してもらえなくたって良い…!でも、今だけは力を貸して欲しい!」

 

(止めろ…!! 父さんって呼ぶな…!!俺はお前の父さんじゃないんだよ…!!あいつと同じ、お前や仲間を騙しているんだよ…!! )

 

目の前にいるカリバーが父でない事を知らない賢人は謝罪の言葉を述べながらも力を貸して欲しいと頼んだ。そして倫太郎もお願いしますと頭を下げる。その一方、隼人は自分が富加宮でなく、成りすましている事に罪悪感を抱いていた。自分も富加宮隼人に成りすまして賢人や飛羽真達を騙している。結局自分も鳳と同じ事をしているのだ。だが、最初にバスター達に見せたあの行動で彼は偽りの富加宮隼人を演じなければならないのだ。それが隼人に重くのしかかっている。

 

「私は……もうお前の父親ではない……!!」

 

震えながら低い声で話すカリバーに愕然とし、膝から崩れ落ちる賢人。そのままカリバーは背を向けて歩き出し、炎の渦で姿を消した。

 

 

「父さんッ!」

 

「賢人…」

 

賢人の叫び声が、虚しく響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、響達の世界にて、S.O.N.G.指令室では…

 

「響君達もマリア君達も並行世界に向かって、今こちらには装者は1人もいない…」

 

「響さん達、危険な目に遭ってなければ良いんですが…」

 

弦十郎とエルフナインが響達を心配する。いくらカルマノイズが出なくても、やはり並行世界ともあって心配するのだ。

 

「響ちゃん達、あれから全然戻って来ないですね。」

 

「カルマノイズが出ないとはいえ、最後まで油断は出来ません。引き続き都内の監視に移ります。」

 

藤尭と友里も響達を心配しつつも、都内の防犯カメラの映像を映しながらキーボードを操作した。

 

(何だ…!この胸騒ぎは…!!まるで響君達に危機が迫る予感がする…!杞憂であれば良いんだが…!頼む…!無茶だけはするなよ…!)

 

弦十郎は心の中で胸騒ぎがしつつも響達が無事帰還する事を願っていた。

 

 

 




いかがだったでしょうか?今回さるかにウォーズを出すことが出来ました。どうしても単体で使うと牛のアレを使った技になりがちなんですが月の姫かぐやんと併用する事で餅つきの様な攻撃になるんじゃないかと思って書きました。月にはウサギが餅つきしてると昔言われていましたので。牛のアレは人を傷付けない程度の不快な攻撃にしようかなと思ってます。断章は1クール位のエピソードにする予定です。
 
後は第4章で隼人が闇黒剣月闇の力で見る最悪な未来をどんな物にしようか考えてます。候補としては、隼人が何故か響達の仲間になったら闇黒剣月闇を狙う者達が倒しても倒しても現れその戦いで響達や何の関係のない人々が次々に命を落としてしまい、それを渡さなかった隼人のせいだと嘲笑われ、怒り狂った隼人がその者達を斬っていて気づいたら自分のせいで世界を滅ぼしていた…みたいな未来ですね。


ちなみに多重露光がイメージソングであり、歌わせたい理由は、手を繋ぎたくても簡単に繋げない響の思いとと一度限りの人生を終わらせてしまった隼人への皮肉になるんじゃないかと勝手に考えてます。

短いですが、今回はここまでです。感想お待ちしています。
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