デュランダルが登場しましたが時国剣界時が闇黒剣月闇と同じくらいチートだと思いました。
響達がカリバーと話していると、飛羽真達がブックゲートを使用してカリバーと響達がいる海岸へとやって来た。
「やっぱりここに来ていると思っていた。悩んでいる時はいつも海を見ていたな。」
大秦寺がカリバーに言った。
「さぁ、行くぞ。」
「え? でも…」
「いいから。」
翼の声と共に響達は海岸を後にし、ブックゲートでノーザンベースへと戻っていった。波の音が聞こえる中、飛羽真達がカリバーの元へ歩く。そして立ち止まると、初めに尾上が一歩進み、口を開いた。
「悪かったな…お前が奴の企みにいち早く気づいて俺達に伝えようとしたのに、俺達は…」
「今更になって詫びの言葉か? それは身勝手じゃないのか?」
尾上の謝罪の言葉をカリバーは身勝手と一蹴した。
「あなたの話を信じなかった僕達のせいで、上條さんが命を落として、ずっと後悔していました。本当に申し訳ありません…!」
「父さん…ずっと後悔してた…謝りたかった…息子の俺が…信じてあげられなくて…ごめん…!」
「俺達…許されない事をしたと思ってる…申し訳なかったと思ってる…許してもらえないかもしれないけど…本当に…ごめん…」
「あなたが倫太郎達を許してもらえないかもしれませんが、ファルシオンを止めるにはあなたの力が必要なんです!どうか今だけは、力を貸してください!お願いします!」
飛羽真はかぶっていた帽子を取り、カリバーに頭を下げた。
(やめろ…!やめろ謝るな…! 本当に謝るべきなのは俺なんだよ…!)
隼人の中では彼等が謝るたびに罪悪感が大きくなっていく。
「何度でも言ってやる。私はお前達と戦うつもりは「もう良い!」」
突如、大秦寺が声を上げた。
「もう、富加宮さんのフリをするのはやめろ。」
大秦寺の発言に一同は顔色を変えた。
「フリ…?」
大秦寺の言葉に飛羽真は頭を上げる。
「大秦寺さん!? 一体何を!?」
「何言ってるんですか!? 俺達の目の前にいるのは…父さ「富加宮さんじゃない。」」
飛羽真達は大秦寺の発言で目の前のカリバーを再び見る。富加宮ではないと言う事はどう言う事なのか、全く分からなかった。
「初めて会った時に奴の剣を受けた時から違和感を感じていた。富加宮さんの剣からは迷いがなく、自身の誇りと信念が出ていた。だが奴の剣からは私達への怒りと、騙しているという罪悪感が感じられた。さらにファルシオンと戦っていた所を見て、奴が富加宮さんでない事を確信した。富加宮さんはライドブックの力を極力使わず、闇黒剣の力で戦う。だが奴はライドブックの力を多用していたのを見て、疑念が確信へと変わった。それに親友である上條さんが命を落としたと聞いてまるで知っていた様に無反応だった。」
実は大秦寺は最初にカリバーに会った時に富加宮が生きていたと思っていたが、彼の攻撃やファルシオンとの戦いを見て違和感を感じていた。刀鍛冶である彼だからこそ、気づいたのだ。
「マジかよ…!」
「それじゃああいつは…あのカリバーは…」
「あぁ。全くの別人だ。」
「お前は誰だ!? 」
尾上は目の前のカリバーに誰なのか叫んだ。
(やっぱり気づかれていたか…バレるのは時間の問題だと思っていたけどこんな形でバレるなんてな…どうなるのかは分かっている…人に騙された俺が人を騙すなんて…何という皮肉だろう…このまましらを切るよりも、明かした方が良いだろう…明かした所であいつらは俺を許しはしない…なら…俺のするべき事は…!!)
気づかれていた事を知ったカリバーはこのまましらを切るよりも、敢えて彼等に正体を明かす事を決めた。そして、ある決断を下した。
「なら、もう隠す必要は無いな。」
カリバーはジャアクドラゴンのページをたたみ、邪剣カリバードライバーから引き抜いた。そしてカリバーの姿が解け、その姿が明らかとなる。それを見た飛羽真達は皆驚愕の表情を浮かべた。当然だ。目の前のカリバーに変身していたのは、裏切りの罪を着せられ自分達が斬った富加宮隼人ではなく、全く無関係で赤の他人の上條隼人だからだ。
「誰なんだ…!あいつは…!」
目の前にいるのが父親だとずっと思っていた賢人は呆然と隼人を見ていた。
「カリバーの正体は……俺だよ。」
「何故お前がカリバーなんだ…父さんはどうした!?」
目の前の隼人に叫ぶ賢人。
「どういう事だ!?」
「言わなくても分かるだろ。富加宮さんがどうなったかなんて。」
隼人の言葉にハッとする一同。
「おい!何で富加宮さんの事を知ってんだ!?」
「じゃあ富加宮さんは…もう…」
「まさかお前が…父さんを殺したのか!?」
賢人はどうなったかという言葉を聞いて隼人が富加宮を殺したと思い込んだ。僅かに見えた希望の光が、絶望の闇に掻き消されたのだ。
「富加宮さんを斬ったのはお前らだろ!それに、俺は富加宮さんとお前らとは全くの無関係だ。」
「だったら何故お前が闇黒剣月闇を持っている!? 答えろよ…! お前には聞きたい事が山ほどある! 俺と戦え!」
賢人は隼人に怒りに満ちた視線を向けて叫びながらソードライバーを装着した。
「そんな事をしても無意味だ「聞こえなかったかッ!? 俺と戦え!戦えッ!!」」
「賢人君! 落ち着い「うるさいッ!!」」
隼人の言葉を遮り、蓮の静止も聞かずに賢人は激昂し、ランプドアランジーナを取り出して起動した。
【ランプドアランジーナ!】
(結局こうなる定めか…!これも自分が招いた種…!憎まれたって仕方がない…だったら…怒りの矛先は全て俺に向けばいい…!憎まれて、恨まれる事が俺の務め…!騙してごめんな…!富加宮さん…ごめんなさい…!!)
【ジャアクドラゴン!】
【ジャアクリード!】
斬られる覚悟を決め、憎まれ役を引き受ける事を決意し、心の中で賢人達と富加宮に謝罪の言葉を言った隼人はジャアクドラゴンを起動して闇黒剣月闇にスキャンして邪剣カリバードライバーに装填し、グリップエンドでボタンを押した。賢人はランプドアランジーナをソードライバーに装填して雷鳴剣黄雷を抜刀した。
【闇黒剣月闇!】
【黄雷抜刀!】
「「変身!」」
【Get go under conquer than get keen.(月光!暗黒!斬撃!) ジャアクドラゴン!】
【ランプドアランジーナ!】
空中でジャアクドラゴンとランプドアランジーナが互いを攻撃し合い、それぞれ2人の体を高速回転して包み込み、隼人はカリバーに、賢人はエスパーダに変身した。
「「ハァァァァァァッ!!」」
雄叫びを上げながら2人は走り出し、聖剣でお互いを攻撃し合う。海岸に火花が飛び散り聖剣を打ち合う音が響き渡る。エスパーダがカリバーを斬り、カリバーも闇黒剣月闇のグリップを持つ右手で殴り付け、腹に肘鉄を食らわせ、斬りつける。そしてお互いに走り出し、鍔迫り合いとなる。
「俺はお前を許さないッ!父さんになりすまして、俺達を騙したお前をッ!」
「それをお前が言うか!? 息子の癖に父親を信じずに攻撃したお前がッ!」
隼人も憎まれ役を買って出る事を選んだのか賢人に罵声を浴びせる。売り言葉に買い言葉。お互い罵り合いながら聖剣を打ち合い、エスパーダがカリバーを何度も斬りつけ、カリバーもエスパーダをき斬りつける。
エスパーダの斬撃をしゃがんで交わすと、闇黒剣月闇を納刀してトリガーを押して立ち上がる抜刀して斬り裂いた。
【月闇居合!読後一閃!】
「ぐぁぁ!!」
斬撃を受けたエスパーダは後退りをしながらも体制を立て直す。そこへ倫太郎と蓮が割り込む。
「お前は俺が倒す!」
「賢人!落ち着いてください!」
「賢人君!やめろよ!」
「どけっ!!」
静止に入る倫太郎と蓮を突き飛ばし、エスパーダはカリバーに斬りかかり、カリバーもエスパーダに斬りかかる。
「待ってくれ!君の話を聞かせてくれ!」
飛羽真の言葉を無視してカリバーはエスパーダを斬りつける。お互いに罵詈雑言を浴びせながら聖剣を打ち合い、斬りつけ合う。
もはや2人は一体何をしているのか。こんな事をしている場合ではないのに何という醜い争いなのだろう。そんな見苦しい争いを見て尾上が痺れを切らした。
「お前ら…ちったぁ「いい加減にしろッ!!」」
尾上の言葉を遮り突如、間に入って大声を上げながら2人を銃撃したのは大秦寺だった。
「私は…喧嘩が嫌いだ…!」
大秦寺の言葉で冷静になった2人は、変身を解除した。
「聞かせてくれないか? 君がどうして富加宮さんの事を知っているのか。」
飛羽真は隼人の元へ歩き、何故富加宮の事を知っているのか聞くと、隼人は口を開いた。
「……夢を見た。富加宮さんが裏切りの罪を着せられてお前達に斬られる夢を何度も。俺は一度死んで響達の世界に転生した。その時に闇黒剣とライドブックを手にした。そして、夢で富加宮さんに会った。」
「夢? 富加宮さんに…?」
「父さんに…だと…?」
「富加宮さんから何を聞いたんですか?」
「富加宮さんは、お前達の事については一切悪く言ってなかった。怒りよりも、悲しかったって言っていた。簡単に絆が引き裂かれた事に。息子がいたのは知らなかったけど、憎いとか恨んでいるとか全く言わなかった。俺はかつて人に騙され、信頼していた人や家族に裏切られ、誰も信じられなくなった。そんな奴らが富加宮さんを斬ったお前達と重なったんだ。だから俺はあの時、お前達を攻撃した…」
「父さん…!」
「本当に…優しいな…富加宮さんは…!」
「それでお前は、どうして上條さんが死んだって事知ってんだ?」
「マスターロゴスと最初に戦った時、奴が打ち明けた。」
隼人の言葉に飛羽真は口を開いた。
「事情はどうであれ、ファルシオンを止める為に力を貸してくれないか?」
「それは出来ない…人を騙した俺が、今更誰かと一緒に戦うなんて…許される訳ないだろ…」
隼人の言葉に飛羽真達は黙り込んでしまう。
「これで話は終わりだ…騙して悪かった…あいつは…俺が倒す…それが今俺がやるべき事…」
隼人は飛羽真達に謝罪の言葉を口にして背を向けると、そのまま姿を消した。彼の頬には涙が伝っていた。
「父さんっ…!!」
海岸には賢人の嗚咽と、波の音が静かに響いていた。
「まさかカリバーの正体があんなクソガキだったとはな…どうりで最初会った時剣の腕が甘いと思った訳だ。」
そしてその全てやり取りを鳳はほくそ笑みながら見ていた。その手には黒表紙の本が。
「聖剣とワンダーライドブックを集めてから全知全能の書を復活させるつもりだったが…予定変更だ。この破滅の本で、全てを無に帰してやる…!お楽しみはこれからだぁ…!」
鳳は醜悪な笑みを浮かべ、その場を後にした。
いかがだったでしょうか? 遂に響達が見ていない中で主人公が飛羽真達に正体を明かしました。隼人についてはもう「(作者も含め)バカじゃねーの?」って思われても仕方ないです。ちなみに憎まれ役を演じようとしたのに謝ったのは彼が憎まれ役に撤しきれない甘さというか本来の優しさだと思ってくれたら幸いです。人間って矛盾している生き物だと思います。蓮については本編みたく同調するのではなく心から賢人に憧れているから冷静になれている事にしています。年長組や飛羽真、倫太郎も驚きながらも冷静さを保っているという感じです。
次回はやっぱり響達の見せ場を書きたいという事でアレを出したいと思っています。
今回はここまでです。感想お待ちしています。