【完結】月闇絶唱シンフォギア   作:ネガ

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前回の展開は本当に調子に乗り過ぎました。そのせいでソーニャが悪く言われてしまった事については本当に申し訳ありません。流石にこれは行き過ぎた内容でした。



第57話 私達は、ここにいる。

ステファンの村にてプラントの工場長の卑劣な取引の中、クリスはかつて共に過ごしたソーニャと再会、そして分身カリバーとマリア達はサンジェルマン達が作り出した神の力を持つ蛇神ヨナルデパズトーリと対峙するが、苦戦して撤退を余儀なくされる。同じ頃クリスはステファンの足を切断して命を繋げるが、ソーニャとの溝が出来、憎まれ役を買う為にカリバーはステファンの足を再生。ソーニャは思わず化け物と罵倒してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてマリア達は藤尭と友里を連れて本部へと無事帰還した。

 

「観測任務より帰還しました。」

 

「ご苦労だった。」

 

「ハァ…やっぱり本部が1番だぁ…安心出来る…」

 

指令室にて弦十郎に無事帰還した事を報告する友里と安堵のため息を漏らす藤尭。

 

「だが今夜はまだ眠れそうにないぞ。」

 

「えぇ。死ぬ思いをして手に入れたデータサンプルもありますしね。そのつもりです!」

 

藤尭はノートパソコンを弦十郎と緒川に見せる。

 

「それに付けても、無敵の怪物の出現か…パヴァリア光明結社を表舞台に引きずり出せたものの、一筋縄ではいかない様だ…」

 

「心配ない。」

 

「そうデス。次があれば必ず!」

 

切歌が倒せると言おうとした時にマリア察しなさいと目で言われハッとする調と切歌。

 

「ごめんなさい…LiNKERが十分に揃っていれば、次の機会なんて幾らでも作れるのに…」

 

2人の言葉を聞いて謝罪の言葉を口にするエルフナイン。

 

「あぁイヤイヤ!そういうつもりじゃなくてデスね…!」

 

「やっぱりボクにレシピの解析は…」

 

すると、突然マリアに両方の頬をつねられてエルフナインは顔を赤くし、頬を押さえて恥ずかしくなる。

 

「何をするんですか!?」

 

「ボロボロで帰還しても、まだ負けたとは思ってない。誰も悪くないんだから、エルフナインが謝る必要は無いわ。」

 

誰も悪く無い。だから自分を責める必要は無いとマリアはエルフナインに伝えた。

 

「そうね。私達はまだ、諦めてないもの。」

 

「ごめんなさいよりも応援が欲しい年頃なのデス!」

 

「ごめんないより欲しい…?」

 

切歌の言葉を聞いてキョトンとするエルフナインの頭をマリアは撫でた。

 

「そう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてオペラハウスの地下。結晶の中で眠るティキの前にサンジェルマン、プレラーティ、カリオストロが立つ。そこでサンジェルマンは400何前の事を思い出していた。

 

「遥か昔…フィーネが残した異端技術の断片を修練させ、独自の錬金術を編み出してきた私達、パヴァリア光明結社。だからこそ、異端技術を独占し、優位を保とうとするフィーネとの激突は避けられず、統制局長アダムは、神の力を形とする計画を進めていたのだけど、要たるティキを失った光明結社は、歴史の裏側からも追い立てられてしまう。400年の時を経て、フィーネは消滅した。そして米国政府を失墜させた私達は、遂に、回天の機会を、繰り寄せた。」

 

「後はこのお人形をお持ち帰りすれば、目的達成ってワケダ。」

 

「それはそれで面白くないわ。」

 

カリオストロはただ目的達成するだけでは面白くないと言った。

 

「天体運行観測器であるティキの奪還を、結社の計画遂行には不可欠…何より…」

 

「この星に、正しく人の歴史を紡ぐ為に必要なワケダ。そうだよね?サンジェルマン。」

 

「人は誰も支配されるべきではないわ。」

 

「じゃ、ティキの回収はサンジェルマンにお任せして、あーしはほっぺたにお礼参りにでも、洒落込もうかしら。ついでにカリバーの闇黒剣月闇と本を頂きにね。」

 

カリオストロは頬に傷をつけたマリアへの報復とカリバーのワンダーライドブックと闇黒剣月闇を頂きにいくと宣言した。

 

ラピスの完成を前にして、カリバーとシンフォギア装者との決着を求めるつもり?」

 

「勝手な行動をするワケダ。」

 

「ヨナルデパズトーリがあれば、造作も無い事でしょ? 今まで散々っぱら嘘をついてきたからね。せめてこれからは、自分の心には嘘をつきたくないの。

 

そう言うとカリオストロはその場から立ち去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、カリバーは月が照らす暗闇の中、歩きながらソーニャに言われた事を思い出していた。

 

『あなたは化け物よ!』

 

「化け物か…他の奴等から見たらそう言えるだろうな…」

 

自分は今や世界における最強の抑止力と言われている存在。化け物の様な力を持っている。他人から見たらそう見えるだろう。

 

「言われても仕方ないよな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、翼が運転するトラックが密林の夜道を走っていた。その荷台に響、クリス、ソーニャ、そしてステファンが乗っていた。ふとクリスはソーニャを見る。

 

 

ソーニャ・ヴィレーナ…歌で世界を平和にしたいと考えていた、パパとママの賛同者…小さなあたしにも優しくて、大好きだったソーニャお姉ちゃん…)

 

ソーニャはクリスにとって姉の様な存在だったのだ。

 

(だけどあの日…キャンプに持ち込まれた爆弾で…パパとママはソーニャの不注意で…!)

 

そして、クリスの父と母が命を落とす原因を作ってしまったのだ。そんな中、ソーニャはカリバーとクリスにぶつけた言葉を思い出す。

 

『あなたが私を許せない様に、私もあなたが許せない!』

 

『あなたが助けてくれれば良かったのに!あなたは化け物よ!』

 

(どうして…どうして私は…あんな事を言ってしまったの…!? ステファンの命を助けたクリスに…足を治したカリバーに…あんな酷い事を…!!)

 

ソーニャは後悔していた。咄嗟の判断で分解されるステファンの足を切断して命を助けたクリスと、足を再生したカリバーに罵声を浴びせてしまった事を。本当は感謝の言葉を言いたかった。でも、あんな光景を目にしてパニックに陥り、クリスにぶつけた怒りをカリバーにもぶつけてしまった。

 

(何でこんなにもやるんだ…! カリバーはあたしの為に憎まれ役を買ったのに…あたしの選択ってのは…!どうしていつもいつも…! )

 

自分で自分が許せない。自分が下す残酷な選択。そしてカリバーが自分の為に憎まれ役を買った事。クリスは事故嫌悪に陥っていた。

 

「クリスちゃん…」

 

そんなクリスを響は心配そうに見ていた。

 

「クリスとは、あの混乱に話も出来ず別れてしまった…だから、こんな形で再会したくなかった…」

 

ソーニャの言葉を聞いて思い詰めるクリス。

 

「ソーニャさん…カリバーさんの事…」

 

「クリスのお陰で俺は助かって、カリバーのお陰で足は元通りになったんだ…なのにどうしてあんな事を…?」

 

ステファンがソーニャに聞く。

 

「本当は…感謝の言葉を言うべきだった…でも…あんな光景を見て…思わず言ってしまったの…ステファンの命が助かったのも、足が元通りになったのも、クリスと彼のおかげなのに…」

 

そんなソーニャをステファンとクリス、響は見つめていた。

 

 

 

 

 

 

その頃、カリバーがガトライクフォンでアルカ・ノイズの反応を検知。場所はエスカロン空港だ。弦十郎から通信を受け取った翼もソーニャとステファンを避難所に向かわせた後に救援に向かう様答えた。

 

 

 

 

 

 

 

そしてエスカロン空港ではアルカ・ノイズが蹂躙し、旅客機は炎上。火の海と化していた。その様子をカリオストロが高見の見物として見下ろしていた。

 

「派手に暴れてカリバーと装者達を引きずり出すワケダ。」

 

そこへプレラーティがやって来る。

 

「あら、手伝ってくれるの?」

 

「私は楽しい事優先。ティキの回収はサンジェルマン押し付けたワケダ。」

 

「そこで何を話している?」

 

声のする方向を振り返ると、カリバーが歩いてきた。ストームイーグルの力で向かう途中。2人の姿を目撃してここに来たのだ。そして空港に屯しているアルカ・ノイズは2人を見つけた後に生成して向かわせた分身カリバー2人が対処している。

 

「あら、あなたから来てるなんて嬉しい!」

 

「計画通りに来たワケダ。」

 

「貴様等が何を企もうが、ここで斬らせてもらう。」

 

カリバーが闇黒剣月闇を抜刀すると、直後に上空からヘリがやって来た。乗っているのはマリア、調、切歌だ。そして3人は飛び降り…

 

「Seilien coffin airget-lamh tron」

 

「Various shul shagana torn」

 

「Zeios igalima raizen tron」

 

3人は聖詠を唱え、ギアを纏う。そして調がα式 百輪廻で残りのアルカ・ノイズを一掃。分身カリバー達はそのまま役目を終えたと判断して消滅。そして対峙する6人。

 

「のっけから大っぴろげなワケデ…ならば早速…!」

 

プレラーティが手から何やら魔法陣を展開しようとするが、カリバーが殴り、背後から切歌がワイヤーで拘束した。

 

「早速捕まえたデス!」

 

「もう何やってるのよ!」

 

カリオストロがプレラーティに注意が言っている隙にカリバーとマリアが斬りかかる。カリオストロは手から光線を放つ。カリバーとマリアは避け、接近していく。

 

 

その様子は指令室にも映し出されていた。

 

「カリバー、アガートラーム、シュルシャガナ、イガリマ、敵と交戦!」

 

「3人の適合係数、安定しています!」

 

「皆さん…」

 

その様子をエルフナインは指令室から見守っていた。そしてカリオストロへ走るカリバーとマリア。

 

「今度はこっちの番。無敵のヨナルデパズトーリで…」

 

カリオストロが手のひらからヨナルデパズトーリを召喚しようとするが、カリバーが闇黒剣月闇のグリップで右のこめかみを殴り、さらにマリアが左の頬を殴りつけた。

 

「迂闊だったな。貴様が無防備なのは。」

 

「攻撃の無効化。鉄壁の防御。だけどあなたは無敵じゃない!」

 

殴り飛ばされたカリオストロに追撃としてカリバーが落ちる瞬間に先回りして蹴り飛ばした。すると、プレラーティが錬金術で拘束を解く。そこへ調がヘッドギアから丸鋸を展開して攻撃。プレラーティがバリアで防ぐ。そこへ切歌も加わり鎌で斬りかかり、バーニアを点火。激しい攻防の中、遂に3人の活動限界時間が迫り、指令室にも警報が響く。

 

「適合係数急激に低下! まもなくLiNKERの有効時間を超過します!」

 

「司令!シュルシャガナとイガリマの交戦地帯に!」

 

「航空機…だと!?」

 

そう。目の前に乗客を乗せた旅客機が迫っているのだ。背後からはアルカ・ノイズの群れが迫る。 

 

「調!」

 

「切ちゃんの思う所はお見通し!」

 

「行きなさい!後は任せて!」

 

「了解デス!」

 

「手伝ってやれ!」

 

【こぶた3兄弟!】

 

【ジャアクリード!ジャアクぶた3!】

 

カリバーはこぶた3兄弟を取り出して起動、闇黒剣月闇にスキャンして分身カリバー2体を生成、調と切歌の元へ向かわした。調と切歌はバリアを張るプレラーティから離脱して旅客機の元へ。分身カリバー2体を続いた。プレラーティは落としたぬいぐるみを拾った。

 

「あの2人とカリバーの分身でどうにか出来ると思ってるワケダ。」

 

「でもこの2人をどうにか出来るかしら?」

 

カリバーとマリアは2人に斬りかかり、カリオストロとプレラーティはバリアを張りながら立ち回る。

 

【ストームイーグル!】

 

【エターナルフェニックス!】

 

【ジャアクリード!ジャアクイーグル!】

 

【ジャアクリード!ジャアクフェニックス!】

 

ストームイーグルとエターナルフェニックスの力で飛行している分身カリバー2体と調と切歌はまずアルカ・ノイズを一掃。そして分身カリバー達は旅客達の機首と尾翼に移動した。

 

【ピーターファンタジスタ!】

 

【ジャッ君と土豆の木!】

 

【ジャアクリード!ジャアクピーターファン!】

 

【ジャアクリード!ジャアクな豆の木!】

 

そしてピーターファンタジスタとジャッ君と土豆の木を取り出して起動、闇黒剣月闇にスキャンし、剣先から蔓と鎖付きフックを機首と尾翼に巻き付け、持ち上げがまだ上がらない。そこに調と切歌が旅客機の下で支える。しかし、調と切歌に稲妻が走り出す。

 

「あきらめない、心…」

 

その様子を見てエルフナインが呟いた。

 

そしてカリオストロとプレラーティと戦っている中、マリアの身体が青いオーラが放ち、稲妻が走る。

 

「皆さん!もう一瞬だけ踏みとどまって下さい!その一瞬は、ボクがきっと永遠にしてみせます!ボクもまだLiNKERのレシピ解析を諦めていません!だから!諦めないでッ!

 

立ち上がって叫ぶエルフナイン。みんなが諦めずに頑張っている。みんなの為に自分も諦めない。そう誓った。エルフナインの心の叫びを聞いて調も切歌を限界までギアの出力を上げ、旅客機を持ち上げる。そして分身カリバー2人もビルが迫る中全力で旅客機を引っ張る。こうして旅客機は無事に夜空へと飛び上がったのだ。

 

そしてマリアも諦めない。最後まで。全力を出し尽くして右腕から破壊光線を放つHORIZON†CANNONを2人に放ち、大爆発が起きた。

 

「流石です。」

 

その様子を見てエルフナインは呟いた。そして3人に集まるカリバーと分身カリバー。しかし、ここで3人のギアが自動で解除させる。そして目の前には爆発と共にカリオストロとプレラーティが現れた。

 

「まだ戦えるのデスか!?」

 

「だけど、こっちはもう…!」

 

「おいでませ!無敵のヨナルデパズトーリ!」

 

カリオストロの手から光が天へと伸び、ヨナルデパズトーリが現れた。

 

「時限式ではここまでなの…!!」

 

「仕方がない。」

 

カリバーは極力使うのを控えていたジャオウドラゴンを取り出して起動した。

 

【ジャオウドラゴン!】

 

【ジャオウリード!】

 

【闇黒剣月闇!】

 

【ジャオウドラゴン!誰も逃れられない…】

 

ジャオウドラゴンと4匹の黄金の竜がカリバーを包み込み。ジャオウドラゴンへ姿を変えた。

 

「何それ〜? 趣味悪〜い!」

 

「でもあの力を誰もが欲しがるワケダ。」

 

カリオストロはカリバーを悪趣味と言い、プレラーティはカリバーの力が誰もが欲しがる訳だと言った。

 

「もう一仕事だ。」

 

カリバーの言葉に分身カリバーが頷く。そしてカリバーが飛び上がり、ヨナルデパズトーリに乗る。

 

【ヘンゼルナッツとグレーテル!】 

 

【玄武神話!】

 

【ジャアクリード!ジャアクヘンゼル!】

 

【ジャアクリード!ジャアク玄武!】

 

分身カリバーがヘンゼルナッツとグレーテルと玄武神話を起動し、闇黒剣月闇にスキャンし、刀身からシロップと岩を発射して地面から体を出している所で動きを封じた。

 

「ちょっと!何する気!?」

 

「こうする気だ。」

 

そして、カリバーがヨナルデパズトーリに闇黒剣月闇の切先を突き刺し、エネルギーを流す。すると、鎖状のエネルギーが全身に行き渡る。カリバーは完全に動きを封じたのだ。そしてそこへ…

 

「うおおおおおおおおおおッ!!」

 

上空から響がバーニアで加速し、拳で一撃を与えた。

 

「へへ…効かないワケダ。」

 

聞かないとほくそ笑むプレラーティ。

 

「効かないと思ってる訳だが…」

 

「それはどうかな?」

 

【ジャオウ必殺読破!】

 

【【月闇居合!】】

 

カリバーがジャオウドラゴンを畳んで再び開き、分身カリバー2体が闇黒剣月闇を納刀してトリガーを押す。そして響がバーニアを点火。驚くカリオストロとプレラーティ。

 

「それでも無理を貫けば!」

 

「道理なんてぶち抜けるデス!」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

【ジャオウ必殺撃!】

 

【【読後一閃!】】

 

カリバーがエネルギーを纏わせた闇黒剣月闇を突き刺し、分身カリバー2体が放った斬撃波が闇で包み込み、響が貫き、跡形もなく消滅した。

 

「どういうワケダ…!」

 

「あぁ〜もう!無敵はどこ行ったのよ〜!」

 

無敵だと信じていたヨナルデパズトーリが跡形もなく消滅した事に驚くカリオストロとプレラーティ。分身カリバーは役目を終えたと判断して消滅。カリバーと響がマリア達の前で着地した。

 

 

「だけど私は…ここにいるっ!」

 

「竜擬きの蛇は消えた。さぁ、ここからが本番だ。」

 




いかがだったでしょうか? 前回は本当にやりすぎました。ソーニャも本心で言ったわけでは無いという事を書いてみましたが納得出来なかったら申し訳ありません。後カリバーがヨナルデパズトーリにしたのは、聖剣の封印能力の応用で鎖状のエネルギーで更に拘束したという訳です。動きを小説では聖剣の封印する機会が無いのでもっぱら能力を応用して相手の能力の封印になる事が多いかもしれません。後バキボキのアレをどこで出すか…

今回はここまでです。感想お待ちしています。
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