【完結】月闇絶唱シンフォギア   作:ネガ

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今回のステファンの台詞は隼人に刺さるんじゃないかと思ってます。

言い忘れていましたが、デュランダルとサーベラのワンダーライドブックはある形で入手させたいと思っています。9月6日は彼の…





第65話 この瞬間、未来は変えられる。

あれから幾つ全ての可能性の未来を繰り返して見たのだろう。もう回数なんて数えてもいない。

かつて富加宮さんを初めとした歴代の使い手も自分と同じ目に遭ったのだろうか?

それを乗り越えて前に進んだのだろうか?

俺があいつらと手を繋げば大勢の人間が犠牲となり自分が世界を滅ぼしてしまう未来が来る。

だから誰とも手を繋がない。

たとえ行き着く先が未来では無く、破滅だとしても。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寝室のカーテンの隙間からワンダーワールドの朝日の光が差し込み、隼人の顔を照らす。力なくベッドにもたれかかり、顔は俯き廃人の様になり死んだ魚の様な虚な目で無表情だ。

 

「……………。」

 

闇黒剣月闇の力で寝る暇も与えられずに最悪な未来を何度も何度も繰り返して見せられる。

床には社会人から魔剤と呼ばれているエナジードリンクやら栄養ドリンクなどの瓶や缶が転がっている。

どうせ寝られないなら起きていた方がマシだと考えた彼はこれらをガブ飲みしている。

だがそんな事はどうでもいい。戦えばプリミティブドラゴンに乗っ取られて暴走戦わなければ響達が死ぬ未来を見てしまう。

故に彼は哀しみがプリミティブドラゴンと同調する前にケリをつけようとするがやはり暴走してしまうのだ。

そんな心が壊れかけた闇の剣士が向かう先は破滅か、滅亡か。それとも──。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、S.O.N.G.は愚者の石の捜索を再開。

一面に敷かれたブルーシートには海底から採集された泥が出され、多くの作業員が血眼になって探している。

そんな中、切歌のタブレットが反応し、テンションが上がる。

 

「よし切ちゃん。まずは落ち着こう…」

 

調の声も聞かずに切歌は泥の中に突っ込み、調の顔に付いてしまう。

 

「デース!」

 

空に掲げる右手にはカケラが。見つけた。愚者の石だ。

 

「っ!? 見せて下さーい!うわあぁ〜!」

 

調と切歌の元に向かうエルフナインだが、躓いて転倒してしまう。

 

「こっちは見てらんない…」

 

響が呆れる。

顔半分が泥まみれになったエルフナインの手には愚者の石が。

 

「そうです!これが賢者の石に抗う切り札、愚者の石です!」

 

「すっかり愚者の石で定着しちゃったね…」

 

クリス以外が注目する中、響は愚者の石で定着してしまっている事にがっかりした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かぁ〜!五臓六腑に染み渡るデース!」

 

作業を終えた装者達はシャワーを浴びていた。

一仕事終えた後のシャワーは格別だろう。

6人は疲れと泥を洗い流し、気分は最高。

ちなみに最悪な未来を見せられている隼人の気分は文字通り最悪だ。

 

「流石石の発見者は言う事が違う。」

 

「そういえばエルフナインちゃんは?」

 

「マッパでマッハな烏の行水だ。」

 

「泥でまみれた奇跡を輝かせる為に。」

 

エルフナインはラボに籠り早速愚者の石を解析していた。

ゆっくりシャワーなんて浴びている暇じゃない。

この逆境を覆す希望で賢者の石を打ち砕き、勝利を齎す為に。

 

「対抗手段…対消滅バリア…愚者の石の特性で賢者の石を無効化すれば…」

 

「この手に勝機は握られる…」

 

マリアと翼がそう言う中、響は心の中である事を思っていた。

 

(…だとしても、まず…)

 

「そしてもう1つ…」

 

「えぇ。プリミティブドラゴンね。」

 

問題は1つだけじゃない。暴走を引き起こしてしまうプリミティブドラゴンをどうするかだ。

 

「昨日も暴れまくってどうなるかと思ったが、バカが手を繋ぐ他にベルトからライドブックを切り離せば変身が解けて暴走を止めれるってのは分かったけどよ…」

 

切歌がワイヤーで拘束し、調がヨーヨーでプリミティブドラゴンを引き離した時、変身が解けて暴走が治った。

響が手を繋ぐ以外にも暴走を止める手段が見つかった事は大きいが、それだけでは何も解決しない。

 

「そういえばあの時暴走を止めた時に調の顔を見て「俺が見た未来と違う」って言ってたデス!」

 

「切歌ちゃん!それ本当!?」

 

切歌の証言に真っ先に反応したのは響だ。

 

「本当デスよ!そうデスよね調?」

 

「うん。確かに言ってた。どんな未来を見ていたのかは分からないけど…」

 

「前に私達が死ぬ未来を見たって言ってたから調と切歌が死ぬ未来を見たんじゃないかしら。でも2人が錬金術師達を退けたから未来が変わったと思う…」

 

「そうだとすれば、上條の見る未来を私達が変えれば…」

 

「隼人さんに未来を変えられるって教えられるって事ですね!」

 

希望が見えてきた。私達が未来を変えれば、未来は変えられると証明できる。

彼を救う事が出来るかもしれない。

そんな中、シャワールームに友里が入ってくる。

 

「あ、クリスちゃん宛に外務省経由で連絡が来ていたわよ。」

 

「連絡?あたしに?」

 

「バルベルデのあの姉弟が、帰国前に面会を求めているんだけど…」

 

あの姉弟というのはソーニャとステファンの事だ。

プロサッカーチームとジュニアチームとの交流で日本に来日していた2人がクリスに面会を求めているのだという。

それを聞いたクリスは…

 

「悪い。それ無しで頼む。」

 

面会を断った。

 

「でも…」

 

「バルベルデ…」

 

調も聞いたバルベルデのあの出来事。

そして思い浮かぶステファンの足を撃ち抜き、責められた事。

憎まれ役を買ったカリバーがそれを再生したらソーニャに化け物と罵られた事。

そして着替えを終えた響達は廊下を歩く。

 

「クリスちゃん…」

 

「過去は過去。選択の結果は覆らない。」

 

「だからとて、目を背け続けては、今為するべきことすらおざなりになってしまうぞ。」

 

クリスの言う通りは間違ってはいないが、翼の言葉も間違いではない。

 

「ご忠節が痛み入るね。」

 

「雪音、お前には──」

 

「うむ。揃ってる様だな。」

 

すると、椅子に座っていた弦十郎が響達に声をかける。

 

「師匠!何ですか?藪から棒に。」

 

「全員、トレーニングルームに集合だ!」

 

「「「「「「はぁ?」」」」」」

 

弦十郎の発言に思わず声を合わせてしまう響達。

一体何をしようとするのか全く分からなかった。

 

「トレーニングって、オッサン!愚者の石が見つかった今、今更が過ぎんぞ!」

 

クリスが反論するが、そんな物はこの男には通用しない。

 

「これが映画だったら、たかだか石ころになるはずなかろう。」

 

「何だよ、それ!」

 

「御託は、ひと暴れしてからだッ!」

 

拳を掌に打ち付ける弦十郎。

この時装者達は嫌な予感がすると思っていたがそれは現実になるまでの秒読みだ。

それにしてもこの男、映画に影響されすぎである。

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり都内某所のホテルにて。

重傷を負ったプレラーティがベッドに寝かされ、カリオストロが錬金術で治療をしている。

そして、彼女の左肩の傷が癒えた。

そんな中カリオストロの脳裏に、アダムとサンジェルマンの会話が思い浮かぶ。

実はあの時、カリオストロは全て聞いていたのだ。

サンジェルマンが祭壇設置の為に生命エネルギーか不足している事、アダムが生贄を使えばいいと提案した事。

 

そこへ、サンジェルマンが入ってくる。

 

「プレラーティの修復は?」

 

「順調よ。時間は少しかかるけど。」

 

「同じ未来を夢見た仲間を…」

 

「そうね。仲間を傷つける奴は許さない…あーしも腹を括ったわ。」

 

カリオストロの中である覚悟が決まった様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、S.O.N.G.のトレーニングルームでは全員がギアを纏いスタンバイ。

友里がキーボードを操作して市街地を投影する。

 

「トレーニングプログラム、開始します!」

 

そして生み出されるトレーニング用アルカ・ノイズ。

装者達は身構え、調と切歌が先陣を切って突撃する。

鎌を手に次々斬り裂き災輪・TぃN渦ぁBェルを繰り出し、調もα式 百輪廻でアルカ・ノイズを粉微塵にする。

響も己の拳と脚と発勁を駆使し、翼も刀を手に斬り裂き追撃に千ノ落涙で一網打尽。

クリスも2丁のクロスボウでQUEEN's INFERNOを繰り出す。

更に切歌が切・呪りeッTぉを叩き込む。

 

「私と切ちゃん、2人の歌を重ねれば…!」

 

「ザババの刃は、相手を選ばないのデス!」

 

「ハァァァァァッ!」

 

マリアも負けじとダガーでアルカ・ノイズを斬り裂く。

 

「だからって大人気ないッ!」

 

響と翼が振り向くと、そこには赤いジャージ姿のやる気満々の弦十郎が立っていた。

 

「今回は特別に、俺が訓練を付けてやる。遠慮はいらんぞ!」

 

嫌な予感が的中した。

 

「こちらも遠慮なく行くぞ!」

 

すると、いきなり加速してマリアの元へ突っ込み、目にも止まらぬ連続打撃を叩き込み、大きく後退りさせる。

 

「どうすればいいの!?」

 

そこへ追撃に蹴りをくらわせ、大きく吹っ飛ばした。

 

「キャアアアアアッ!」

 

「マリア!」

 

「人間相手に攻撃に躊躇しちゃうけど…」

 

「相手は人間かどうかは疑わしいのデス!」

 

切歌の言う通り。彼は人間なのだろうか…? しかし、そんな状況にも怯まず響は元気よく弦十郎に向かっていく。

 

「師匠!対打をお願いしますッ!」

 

「張り切るな特訓バカ!」

 

響の拳と脚を掌で受ける弦十郎。かなり余裕がある。

 

「猪突に任せるなッ!」

 

その様子を見て、翼はある事に気づき始める。

 

「司令は手を合わせ、心を合わせる事で私達に何かを伝えようとしている…?」

 

響の拳を受け止めると、その力を利用して響を軽々と投げ飛ばしてしまった。

 

「ほいよっと!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」

 

(だがその前に…私の中の跳ね馬が躍り高ぶるッ!)

 

翼が意を決して斬りかかるが、弦十郎は一瞬で見切る。

翼の斬撃を避け、刀身を指2本で受け止めたではないか。

しかも素手だ。

 

「お見事…!」

 

これには翼も賞賛の言葉しか出ない。

そして刀を封じた弦十郎は翼に肩で一撃をくらわせ、吹っ飛ばした。

 

「ほたえなオッサン!」

 

その光景を見たクリスは何と生身の弦十郎にMEGA DETH PARTYを繰り出すが、弦十郎が思いもよらない行動に出た。

何と、ミサイルを全てキャッチし、クリスに投げ返したのだ。

 

「嘘だろッ!?」

 

クリスは驚愕を通り越して恐怖の表情を出す。

まさかミサイルを全てキャッチされ投げ返されるなんて思ってもいなかったからだ。

そして爆風で吹き飛ばされ、壁に激突してしまった。

 

「数をばら撒いても、重ねなければ積みあがらないッ!心と意を合わせろッ!爆心ッ!!」

 

弦十郎が地面を強く踏みしめると、アスファルトが砕け、衝撃波が調と切歌に迫る。本当に彼は人間なのだろうか…?

 

「わわっ…」

 

「デスッ!?」

 

そのまま避ける間もなく一撃をくらってしまった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしていつものトレーニングルームに戻り、装者達はヘトヘトだ。

 

「忘れるなッ!愚者の石はあくまでも、賢者の石を無効化する手段に過ぎんッ!さぁ、準備運動だ。」

 

何と、今の特訓は準備運動に過ぎなかった。つまり…

 

「え…じゃあ、今のはッ!?」

 

「本番はここからだッ!」

 

そう言うと弦十郎は英雄故事というテープがセットされたラジカセを置くと、スイッチを押した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、アダム達はとある神社の祠でティキが映し出している星座の早見表を見ていた。

 

「7つの惑星と7つの音階…星空はまるで音楽を奏でる譜面のようね!」

 

両手を夜空に広げ、嬉しそうに言うティキ。

 

「始めようか。開闢の儀式を。」

 

背中を出したサンジェルマンにアダムが手を翳すと手が光り出し、サンジェルマンの背中に丸い傷が浮かび上がる。

 

「うっ…ぐぅぅ……ッ!」

 

痛みが全身に走る中歯を食いしばって耐えるサンジェルマン。

丸い傷が出来、アダムはここで終える。

その光景を後ろで見ていたカリオストロは悲しげな表情を浮かべた。

 

「そろそろ選ばなくてはね。捧げる命はどちらなのか…」

 

サンジェルマンに突きつけられた苦渋の選択。

生贄にするのはプレラーティか、カリオストロか。

 

「…はっ!?」

 

「さてカリバーとシンフォギアだよ、気になるのは。」

 

「あーしが出るわ。儀式で動けない人と負傷者には、任せられないじゃない。」

 

サンジェルマンとプレラーティに代わって、カリオストロが名乗り出た。

 

「あるのかな?何か考えでも。」

 

アダムの言葉に黙り込むカリオストロ。 

 

「相手はお肌に悪いくらいの強敵…もう嘘はつきたくなかったけど…搦め手で行かせてもらうわ。」

 

カリオストロの手には、あの時サンジェルマンが持っていたケースが握られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、クリスと翼を乗せた車は東京駅に到着。

遂に、ソーニャとステファンに会う為に来たのだ。

 

 

 

そしてS.O.N.G.では、エルフナインが持つトレーの上にガングニール、アガートラーム、シュルシャガナ、そしてイガリマが並べられていた。

 

「これが…」

 

ペンダントを見つめる響の鼻と頬には絆創膏が貼られている。

かなりハードない特訓だったのは言うまでもないだろう。

 

「はい。急拵えですが、対消滅バリアシステムを組み込みました。」

 

「見た目に変化は無いけれど…」

 

「これで賢者の石には負けないのデス!」

 

「ところで、翼とクリスは?」

 

「お2人には先に渡しておきました。お知り合いに、会いに行くそうなので…」

 

ペンダントを見つめる響は、あることを考えていた。

 

(隼人さんの見る未来を変えれば、手を繋げるかもしれない…でも、暴走も止めなきゃ…どうすればいいの…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、東京駅の喫茶店にて、クリスと翼、ソーニャとステファンが机を囲んで紅茶を飲んでいた。

 

「今日の夕方の便で帰るんだ。でもその前に、どうしても会いたかった。日本のサッカーチームの選手の人達と一緒にプレー出来て、ジュニアチームのメンバーとも友達になれたんだ。」

 

「そうか…」

 

嬉しそうに言うステファンにクリスはどこか思い詰めた様な声で呟く。

 

「内戦の無い国ってのをもう少し見てみたかったけど、姉ちゃんの帰りを待ってる子達も多いからさ。」

 

ステファンが言う中、ソーニャの顔はどこか暗い。

 

「…?」

 

「彼女は雪音のご両親の意志を継ぎ、家や家族を失った子供達を支援しているそうだ。」    

 

「えっ…?」

 

翼の言葉を聞いて目を見開くクリス。

 

「……」

 

その時脳裏によぎる父が奏でるバイオリンの音色と母の歌声で皆が笑顔になっていた光景。

 

「パパやママの意志を継いで…」

 

そんな時にクリスが地面に咲いた名も知らない1輪の花を見つけた時、悲劇が起こった。

 

『さっき運んだ支援物資の中にッ!!』

 

慌てて走ってくるソーニャ。

その時、段ボール箱の中の爆弾が爆発。

ソーニャのお陰でクリスは爆発に巻き込まれなかったが、建物の中にいた両親は巻き込まれた。

 

『パパ…?ママ…?』

 

燃え盛る建物の中に、瓦礫の下敷きになった両親の亡骸が。

 

『パパ!ママ!離して!ソーニャ!』

 

両親の元へ駆け寄ろうとするクリスを止めるソーニャ。

 

『ダメよ危ないわ!』

 

『ソーニャのせいだッ!』

 

『っ!!』

 

涙を浮かべ怒りが籠った目でソーニャを睨みつけるクリス。

その時、自分のせいだとソーニャは涙を浮かべて自分を責めた。

 

(分かってた…ソーニャお姉ちゃんのせいじゃないって…だけど…なのに…)

 

 

その時、壁が突然爆発し、アルカ・ノイズが侵入して来た。

 

「取り込み中だぞッ!」

 

「アルカ・ノイズ…!」

 

S.O.N.G.本部でもアルカ・ノイズの反応を検知していた。

 

「第7区域に、アルカ・ノイズの反応を検知ッ!天羽々斬とイチイバルは即時対応をッ!」

 

「響ちゃん達もそちらに向かっているわッ!」

 

「避難誘導の要請をお願いします!」

 

 

 

 

 

「2人は早く避難をッ!」

 

「分かったわッ!」

 

翼に言われ、駆け出すソーニャとステファン。

アルカ・ノイズは次々にカフェを分解していく。

 

「ムシャクシャのぶつけ所だッ!」

 

 

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

「Killter Ichaival tron」

 

2人は聖詠を唱え、ギアを纏う。

そして挨拶代わりにクリスがクロスボウを撃ちまくりアルカ・ノイズを貫く。

 

「凄い…」

 

その光景に思わずソーニャとステファンは足を止めて見入ってしまう。

その時、突然天井が崩れ2人に迫る。

 

 

 

外では翼が刀を手に次々アルカ・ノイズを斬り裂く。 

クリスもクロスボウで撃ち抜き次々減らしていく。

その時、空から光線が降り注ぐ。やって来たのはカリオストロだ。

 

「のこのこと誘き出されたわね。」

 

 

 

 

「敵錬金術師とエンゲージ!ですが…」

 

「単騎での作戦行動…? 」

 

「陽動…? 何かの囮でしょうか?」

 

指令室では、カリオストロが何故1人で来たのは、陽動か単騎での作戦行動なのか分からないが、何か狙いがあると考えていた。

 

 

 

一方翼とクリスはカリオストロの放つ光線を交わしながら取り残されている人々に近づけさせない為に応戦していた。

 

「雪音!建物に敵を近づけさせるなッ!逃げ遅れた人達がまだッ!」

 

「分かってるッ!」

 

クリスが放つ矢を踊るように避けるカリオストロ。そして一瞬の内にクリスの真後ろに。

 

「ちょこまかとッ!」

 

「口調ほど悪い子じゃないのね。」

 

カリオストロの言葉に顔を赤くするクリス。その時不意打ちで光線を浴びせる。

その光景を遠くから憎悪の目で見ていた隼人がジャオウドラゴンを起動する。

 

【ジャオウドラゴン!】

 

【闇黒剣月闇!】

 

【ジャオウドラゴン!誰も逃れられない…】

 

 

 

 

「雪音!」

 

「嫌いじゃないけど殺しちゃお♪…あぁッ!?」

 

「思い上がるな…!!」

 

突如カリオストロの顔を裏拳で殴り付ける者が。それはカリバーだ。すぐ様逃げ遅れた人達を逃す為にカフェへ向かう。

そして追撃に空中からマリアの蛇腹剣が迫り、カリオストロは避ける。

 

「大丈夫!?クリスちゃん!」

 

「遅ぇんだよバカ…」

 

そして空中から調と切歌がα式 百輪廻切・呪りeッTぉでアルカ・ノイズを一掃する。

 

「すまない…!月読、暁…!」

 

「たまには、私達だって!」

 

「そうデス!ここからが逆転劇デス!」

 

「そうね。逆転劇はここからよねぇッ!!」

 

カリオストロは響、切歌、翼、調目掛けてある物を放った。

すると、再び4人は転送された。

 

「何をッ!?」

 

妖しくほくそ笑むカリオストロ。

それもそのはず、転送されたのはあの時と同じ亜空間の檻の中に閉じ込められたのだ。

実は、これがカリオストロの狙いだったのだ。

 

「紅刃シュルシャガナと、碧刃イガリマのユニゾン。プレラーティが身をもって教えてくれたの。気をつけるべきはこの2人って。」

 

調と切歌のユニゾンを封じる為に、4人を亜空間に閉じ込めたのだ。

 

「そりゃまた随分と…」

 

「私達も舐められたものね。」

 

その瞬間カリオストロが光線を放ち、クリスも矢を放って応戦する。

煙の中からマリアが突っ込み、パンチを繰り出そうとする。

 

(この距離なら、飛び道具は──)

 

しかし、マリアの考えは外れ、カリオストロはしゃがむ。

 

「まさかの武闘派あああああああッ!」

 

マリアの腹に強烈な一撃の拳を浴びせた。

 

「マリアッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、カフェ内ではステファンが足を瓦礫で挟まれ、身動きが取れなくなっていた。

ソーニャが動かそうとしても、動かない。

そこへ、周辺のアルカ・ノイズを殲滅し、客の避難を終わらせたジャオウドラゴンになっていたカリバーがやってきた。

 

「カリバー…!」

 

カリバーは何も言わずに無銘剣虚無と闇黒剣月闇でてこの原理を利用して瓦礫を持ち上げ、ステファンを脱出させた。

 

「あ、ありがとうカリバー…!」

 

「早く行け…」

 

「待って!カリバー!」

 

カリバーがクリス達の元へ行こうとすると、ソーニャが呼び止める。

 

「ずっと謝りたかった…ごめんなさい…あの時…あなたにステファンの足を再生してもらって、ステファンを夢へ向かえる様にしたのに…私は…あなたの事を…」

 

「姉ちゃん…」

 

ソーニャはあの時カリバーを化け物と罵ってしまった事を謝罪した。

ずっと謝りたかった。ずっと後悔していた。

ステファンはソーニャを見つめていた。

 

「気にするな…お前の言う通りだ…私が助けていれば…お前が雪音クリスを責める必要は無かった…」

 

「あなた…」  

 

「姉ちゃんに言われた事…引きずってたのか…!?」

 

その直後、クリスがカリオストロに殴られて吹っ飛ばされ、カフェの壁を突き破った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、亜空間に閉じ込められた響、切歌、翼、調達は…

 

「2人っきりデスッ!閉じ込められたデスッ!」

 

「これってあの時と同じ……」

 

 

 

「だが、中心の制御器官を探れない以上、力任せに突破するしかあるまい!」

 

「さっきの特訓…」

 

調が何かの特訓の時の様子を思い出した様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カフェに突っ込んだクリスは、カリバーとソーニャとステファンを見つける。

 

「まだこんな所に…!カリバー…!」

 

クリスはカリバーの名前を知っているが、2人の前では言わない様にした。

 

「ステファンの足が挟まったのを、彼が助けてくれたの…」

 

そこへ、2人に毒牙をかけるべくカリオストロがやって来る。

 

「ごめんね。巻き込んじゃって。」

 

「……ッ!」

 

「貴様……ッ!」

 

カリバーが低く淡々とした声で怒りの声を出し、カリオストロを睨みつけた。

 

「すぐに纏めて始末してあげるから。」

 

カリオストロが両腕から光線を放つ為にエネルギーをチャージさせる。

 

「そうはさせ…ッ!」

 

立ち上がろうとしたクリスが膝を突く。

カリバーも2人を巻き込んでしまう事を知っている為迂闊に攻撃ができない。

 

不気味な笑みと共にカリオストロの左目が赤く光る。その時、

 

「うおおおおおおおおッ!」 

 

「やけのやんぱち!?」

 

ステファンが木の棒をカリオストロに蹴り上げる。

カリオストロが弾くが、一瞬隙が出来た。

それをカリバーとクリスが見逃す訳が無い。

カリバーは無銘剣虚無を納刀してトリガーを押し、抜刀する。

 

【虚無居合!黙読一閃…!】

 

「おらあぁぁぁぁッ!」

 

カリバーが無銘剣虚無から斬撃波を放ち、クリスもクロスボウから矢を放ってカリオストロを遠ざけた。

 

「お前…!」

 

「何のつもりだ!?」

 

「カリバーとクリスがあの時俺を助けてくれた!俺も今、カリバーとクリスを助けられた!」

 

そこから、カリバーとクリスに刺さる言葉がステファンから飛び出す。

 

「足を撃ち抜いて、憎まれ役を引き受けさせてしまった事も、あの時助けていればと思った事も…過去はどうしたって変えられない。だけど、この瞬間は変えられるッ!きっと未来だって──」

 

「……!」

 

その時、カリバーの脳裏にあらゆる過去の心の闇が浮かぶ。

人に騙され、家族に裏切られた事。

身勝手な正義を振りかざし、悪人とはいえ人を斬ってしまった事。

並行世界で富加宮になりすまし、賢人を絶望させ、尾上達を攻撃してしまった事。

 

「ステファン…」

 

「カリバーも、姉ちゃんも、クリスも、変えられない過去に囚われてばかりだッ!」

 

「結局未来も過去に変わる…!未来は変えられない…!」

 

カリバーからしてみれば、昨日見た「調と切歌が死ぬ最悪の未来」も今は過去の未来になった。だから未来を変えてもやがて過去に変わる。未来は変えられない。

 

「そんな事ないッ!例え未来が変えられなくても、今を変えれば未来だって変わるッ!希望は必ずあるッ!日本に来る前、俺がカリバーに足を治してもらったと聞きつけた人達からしつこく付き纏われ、追い回された!」

 

実はステファンは来日前にカリバーに接触した事を嗅ぎつけた人達からカリバーの事を聞き出そうとしつこく付き纏われ、追い回された。

カリバーの蹂躙を受けたバルベルデでは、カリバーの影響力が強く、「会えば力を分け与えられる」や「仲間にしてもらえる」などの変な噂が流れたり、「自分こそがカリバーだ」と名乗り出る者も現れている状況だ。

 

 

「追い回されるなら、カリバーに会わなきゃ良かったって思った事もあったッ!日本でも知られて追い回されると思ったッ!でも俺はそんな人達に屈しずに夢の為に踏み出したッ!カリバーはッ!?姉ちゃんはッ!?クリスはッ!?」

 

その時、ステファンの言葉でクリスが吹っ切れた。震えるステファンの手をソーニャとクリスが重ねる。そんな3人をカリバーは見つめ、カリオストロの元へ向かっていった。

 

「こんだけ発破かけられて、いつまでも足を竦ませてる訳にはいかねーじゃねぇかッ! あいつにも分からせてやるよ。絶対にッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夕暮れ時、マリアを攻撃するカリオストロを無銘剣虚無で斬りかかるカリバー。

幸いな事にまだ未来予知は発動していない。そこへクリスが追撃に弓を浴びせる。

 

「遅い!でもいい顔してるから許す!」

 

マリアの言う通り、クリスの顔はいい顔だ。

 

「さっきのアレ、この本番にぶつけられるか?」

 

「いいわよ!そう言うの、嫌いじゃないッ!」

 

クリスとマリアが何かをしでかそうとしたその瞬間…

 

「うっ……!?ぐぁぁぁッ……うぅ……!!」

 

闇黒剣月闇が光り出し、未来予知が発動。

今カリバーに見えているのは、「マリアとクリス、ソーニャとステファンがカリオストロに殺され、響達も亜空間で死ぬ」最悪の未来が見えている。

 

「ヤバい!」

 

「まさか、ここで!?」

 

「この隙にッ!」

 

カリオストロが一瞬で近づこうとすると、再びプリミティブドラゴンがボイドタロンで殴りつける。

誰も失いたくない。死なせたくない。

もう誰かが犠牲になるのはたくさんだ。深い哀しみが流れる時、原初の竜を呼び覚ます。

 

「ヴァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」

 

【プリミティブドラゴン!】

 

青黒いオーラと共に再びプリミティブドラゴンに変化。

カリオストロに襲いかかり、闇黒剣月闇と無銘剣虚無で斬りつける。

 

「グゥゥッ!ガァァァァァッ!」

 

「このケダモノッ!」

 

カリオストロはカリバーを弾き飛ばし、マリアとクリスに向けてハートの軌跡を描き、投げキッスと共にエネルギーを殴りつけて発射し、爆炎が2人を包み込む。

 

「ヴァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!」

 

哀しみともいえる咆哮を上げるカリバー。勝ったと言わんばかりにほくそ笑むカリオストロ。

しかし、彼女は知らない。昨日までのシンフォギアと違う事を。

煙が晴れると、ペンダントマイクにキラリと光る物が。そして2人はイグナイト形態へ移行していた。

 

「イグナイト!?ラピス・フィソロカスの輝きを受けて、どうして!?」

 

賢者の石の力はイグナイトを引き剥がすはずなのに。どうして。

カリオストロは全く分からなかった。

 

「昨日までのシンフォギアと思うなよッ!」

 

「グァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」

 

再びカリバーが雄叫びをあげてカリオストロに襲いかかり、荒々しい蹴りを浴びせてソードクラウンで斬りつける。

そしてクリスとマリアを見つけて、飛びかかる。

 

「ちょっと荒っぽいけど…!」

 

マリアは蛇腹剣を伸ばしてカリバーを拘束すると、カフェの壁沿いに叩きつける。

 

「しばらくおねんねしてなッ!」

 

そこへクリスが弓で外壁を破壊。立ち上がろうとしたカリバーの頭と身体に瓦礫が直撃、そのまま下敷きにした。

そして2人は歌い出し、カリオストロに突っ込んでいく。

カリオストロは光線を発射するが、クリスは矢を放ちながら、マリアは避けながら接近。

マリアが蛇腹剣で攻撃を仕掛けるが、カリオストロは籠手で塞ぐ。

その隙を突いてクリスが空中から矢を放ち、カリオストロは籠手で次々弾く。

 

(これってユニゾン!?ザババの刃だけじゃないのッ!?)

 

カリオストロは焦る。ユニゾンが調と切歌だけだと思っていた彼女にとっては予想外。

2人の歌声は1つとなり、止まらない。

カリオストロの光線は2人の装甲に当たるが、イグナイトは解除されない。

 

 

その様子は勿論指令室にも映し出されている。

 

「愚者の石の力による対消滅を確認ッ!イグナイト、解除されませんッ!」

 

「うまくいきました!」

 

「フォニックゲイン、相乗的に上昇中ッ!ユニゾンの効果だと思われますッ!」

 

「行けるかッ!?」

 

2人のフォニックゲインは上昇。これなら行ける。勝てる。

指令室の皆に勝利への道が見えた。

そして弦十郎の脳裏によぎるあの時の特訓。

そこには竹刀を持つ弦十郎とヘトヘトの装者達が。

 

『調君と切歌君のユニゾンは強力ッ!だからこそ、その分断が予想されるッ!ギアの特性だけに頼るなッ!いかなる組み合わせであっても歌を重ねられる様心を合わせるんだッ!』

 

実は、弦十郎は調と切歌のユニゾンが相手に知られた以上必ず分断されると読んでいた。

そこで彼女達にさせたトレーニング。これが効いたのだ。

 

「絆のユニゾン…!」

 

 

 

 

 

「ラピスの輝きを封じた上にユニゾンッ!こんなの、サンジェルマン達にやらせる訳は…!」

 

クリスの力強い歌声と共にガトライクの銃弾が浴びせられる。

そこへカリオストロがハート型のエネルギーで防ぎ、2人を炎で包み込む。

 

「やらせるわけにはぁぁぁぁぁッ!」

 

カリオストロにどんどんエネルギーが溜まっていく。

 

「高出量のエネルギー…!まさか相討ち覚悟で…!」

 

「あーしの魅力は爆発寸前ッ!」

 

その時、本当の声色と共に空高く飛び上がる。クリスのギアも変形し、まるで戦闘機を思わせるような形状。

2人のユニゾンから放たれる未来へ向かうその一撃。Change †he Futureが放たれる。

クリスとマリア、カリオストロが赤と緑の軌跡を描きながら素早く、激しくぶつかり合う。

お互い死に物狂いだ。やがて黄昏の空で激しく衝突。双方の身体に激痛と衝撃が走る。そんな中、ソーニャとステファンが叫ぶ。

 

「今を超えるッ!」

 

「力をぉぉぉぉッ!」

 

 

「グァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」

 

その言葉でカリバーが瓦礫から勢いよく飛び出し、無銘剣虚無でプリミティブドラゴンのページを押す。

 

【グラップ必殺読破!】

 

そして、闇黒剣月闇のグリップエンドで邪剣カリバードライバーのボタンを押した。

 

【クラッシュ必殺斬り!】

 

闇黒剣月闇と無銘剣虚無にエネルギーが溜まり、カリオストロに向けられて斬撃波が空へ放たれた。

そして2人の力強い歌声と思いの一撃、カリバーの放った斬撃波がカリオストロを打ち砕いた。

 

「うあああああああああああああああッ!!」

 

カリオストロの断末魔と共に夕暮れの空に響き、大爆発を起こした。

2人は着地するが、膝を付いてしまう。

 

「やったわね…」 

 

「あぁ…」

 

「グゥゥゥゥゥゥゥゥ…ッ!!」

 

しかし、彼女達が安心するのも束の間。

瓦礫から飛び出したカリバーが2人を見つけた。

一歩、また一歩と迫る。

マリアは蛇腹剣で動きを拘束すると、クリスが邪剣カリバードライバーのプリミティブドラゴンをクロスボウで撃ち抜いて引き剥がした。

 

「ア……ガァァァ…グァァ…!」

 

【グッバイ!】

 

再びカリバーは地面に倒れ、変身は解除されて隼人の姿に戻った。

そしてカリオストロが倒された事により、響達も現実世界へ戻ってきた。

 

「クリスちゃん!」

 

「マリアッ!」

 

「無事だったか?みんな。」

 

「ま、何とかな。」

 

すると、調が何やら思い詰めた表情を浮かべていた。

そして隼人は闇黒剣月闇と無銘剣虚無を支えに立ち上がり、プリミティブドラゴンとジャアクドラゴンを拾って去ろうとする前に、響達を見て呟いた。

 

「またか…俺の見た未来と違う…」

 

その言葉をクリスは聞き逃さなかった。

 

「待てよ!」

 

クリスは立ち去ろうとする隼人を呼び止める。

 

「聞こえたぞ。俺の見た未来と違うって。ステファンが言ってたろ?未来は変えられるって。どんな未来を見たのか知らねぇけどよ、お前が見た未来をあたしとマリアが変えたんじゃねぇのか?」

 

「……」

 

「お前も過去を引きずってないで、いい加減未来を生きる為に前を向いたらどうだ?」

 

「言ったはずだ…結局未来も過去に変わる…未来は変わらない…罪を犯した俺に未来を生きる資格は無い…」

 

未来は変わらないと言うと、隼人はブックゲートでその場を去っていった。

 

「隼人さん…」

 

「困ったものね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてソーニャとステファンが乗った旅客機を響達は空港で見送った。

 

(クリス…また…いつか…)

 

(また今度…絶対に…)

 

お互いまた会える日まで。必ず会う。ソーニャとクリスは心の中で誓ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、とある神社の祠の前で、アダムがサンジェルマンの背中に再び傷跡を付けていた。

痛みに耐えるサンジェルマン。そんな中ティキははしゃいでいる。

 

「やーられたったー消えたったー、カリオストロはお星様になられた模様。ちーん。」

 

縁起の悪い事を両手を合わせながら言うティキ。

 

「そんな…カリオストロが…」

 

「省けたね。選択のひと手間が。」

 

「───ッ!!」

 

冷徹に言うアダム。

 

「贄と捧げるのはプレラーティ。ちょうどいいね、怪我もしてるし。」

 

「あなたは、何処までも──ッ!」

 

許さない。大切な仲間をそんな風に言えるなんて。サンジェルマンの手を受け止めるアダム。

 

「あぁ。人でなしさ。全くもって正しいね。君の見立ては。」

 

開き直り、サンジェルマンを突き飛ばすアダム。そこへティキが駆け寄る。

 

「アダムの人でなしッ!ろくでなしッ!悪い男はいつだって女の子にモテモテなのよねッ!」

 

悪口を言っているにも関わらずティキはアダムの事が本当に好きな様だ。

 

 

「旧支配者に並ぶ力だよ…神の力は。手に入らないよ…人でなしくらいじゃないと。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「未来は変えられる……?……あいつらが変えただと…」

 

暗い寝室に座る隼人は自分の見た未来と違う未来になった事を、クリスとマリアが変えた事に僅かに驚いていた。

もしかしたら、彼女達なら。僅かに希望を持ったその時…

 

「うぅっ……あぁッ……あぁぁ………!!」

 

再び闇黒剣月闇の未来予知が発動。

その未来は「世界は救われるも、その代償に響達が犠牲になる」という絶対に受け入れられないものだった。

 

「ダメだ…!! 救われない…!! 未来は絶望しかない…!!」

 

そして何度も何度も見せられる。全ての可能性。

 

「うああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(隼人さんに未来を変えられる事を証明したい…でも、その前にプリミティブドラゴンの暴走を抑えないと、ただ手を繋ぐだけじゃダメなんだ…あのノートに書かれていた何かが大事なんだ…!)

 

寮に帰り、課題を進めている響。すると、終わらせていたある課題が目に入る。

それは、「自分で物語を作る」課題だった。

その時、響の脳裏に浮かぶプリミティブドラゴンの哀しみの物語。隼人のノートに書かれていた仲間、友達という文字。

バッドエンドのままの物語。響の頭の中にある1つの結論が出る。

 

(もしかして、あの物語はまだ未完…なら…!)

 

「────────ッ!!」

 

閃く。響の脳裏に突破口。

 

(これなら…暴走を止められるかも…!!)

 

 

 




いかがだったでしょうか? 原作と若干違う展開になっているので台詞などの改変も考えなければならず、かなりお粗末な文章となってしまいました。納得出来なかったら申し訳ありません。


余談ですが、装者達の中で隼人の呼び方は
響=隼人さん
翼=上條
響と翼は決まってるんですが残りの4人はどうしようか考えてます。

今回はここまでです。感想お待ちしています。


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