女子高生ですが、大妖怪に間違えられて式神になりました。 作:バケツJK
そして皆さんいつも評価やご感想、本当にありがとうございます!!!(前話の返信をまだ書いていませんが、後ほどお送りします!)
本当に励みになっていますので、うまいこと書けないからなどと遠慮せずになんか書きたいなーと思ったら何でも書いちゃってください! 何にも思いつかない時は最近食べたスイーツとかご飯の話なんかでも私は嬉しいです、スイーツや食べ物関連の情報はこの作品にも活かせますし! 何よりも、読んでくださってる方がいるんだなあというのが何というか実感として湧くので、本当にやる気に繋がっています!
多分誰からも何の反応もなかったらすぐに書くのをやめちゃっていた気がしますし、本当に感謝です!
ゾンビ村編(今考えた適当なネーミング)なかなか終わりませんが、次また長めにしてどうにか終わるかな~という気持ちでいます。気持ちですけど!
なるべく早く出しますので今後ともよろしくお願いいたします!
廃屋の二階に上がると板張りの大広間に大勢のニシキリアンたちがおり、各々布団に横たわっていたり、
どうやらこの集団のリーダー格らしい、先ほど門を開けてくれたおじさんが
「まさか
東根先生が「まあ、没落しているがな」と即座につっこみ、杠葉さんがイラっとした顔をして、リーダーのおじさんは居心地悪そうに視線を泳がせる。
少しの間をおいて、リーダーのおじさんが再び杠葉さんと目を合わせて話し始める。
「我々はほとんど
「なるほど、参考までにそうお考えになられた根拠をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?」
「それなんですが、この家の一階を探索していてこれを見つけまして……」
そう言ってリーダーのおじさんが、見るからに古そうな色
杠葉さんが受け取った封筒を確認していると、脇から東根先生が手を伸ばして封筒を
「
イラついた表情の杠葉さんに怯えつつ、リーダーのおじさんが頷いて東根先生に言う。
「ええ、同じ住所に宛てた手紙が他にも沢山ありましたから、ここが六ツ尾集落ということで間違いないと思います。とっくに水没したはずの六ツ尾集落がどうしてこんな風に現れたのかはわかりませんが……」
「素晴らしい、あの六ツ尾事件の現場をまさかこの目で見られる日が来るとは思わなかった。そうなるとだ、ここには六ツ尾事件の真相に繋がる手がかりが眠っている可能性があるな」
「ゾンビどもが居なくて、飲み物や食べ物を用意して来られればそれを調べるのも楽しそうですけどね……」
ねるこちゃんが首をかしげて、「オムツ事件って、いったい何のことでござるか?」と誰にともなく質問する。
リーダーのおじさんの後ろで囲炉裏をかこんでいた三人の内の、もじゃもじゃ頭のお兄さんが「フヒッ、六ツ尾事件は――」と話し始めた途端に、もう二人が同時にもじゃもじゃ頭をバシンッと思い切り引っぱたいた。
そして、眠っている人ともじゃもじゃ頭を除いたニシキリアン十三名の視線が東根先生に集まると、オホンとわざとらしく咳払いをして東根先生が口を開く。
「六ツ尾事件は昭和十一年の二月十一日にここ六ツ尾集落で起きた、ダム建設賛成派と反対派に割れた集落の住人たちが互いに殺し合ったという恐ろしい事件だ。生存者は
「お、恐ろしい事件でござるな……」
「私や、
「なるほど、確かに不可解な話でござるな」
「だろう? それに加えてだ。雨ヶ嵜カヤが当時まだ若く、しかも集落で一番の美人だったという話が残っていてな。何と言うかまあ、オタク受けがいいんだ」
「身も
と、呆れた顔をしつつもねるこちゃんが納得したのを見て、杠葉さんが「それでは」と話を仕切り直す。
「先ほどこの空間の出口についても当てがあると仰っていましたが、お聞かせ願えますか?」
「ああ、はい、
「大量の死霊が階段の上り口を塞いでいるわけですか」
「はい……見たところ六ツ尾事件の際に集落で亡くなられた、ほとんど全員分くらいの数でした。人間がそばに行くと追ってきて危険なので全部数えたわけじゃないですけど、多分、少なくとも50か60くらいはいたんじゃないかなと……あれらが映画のゾンビみたいに
「ふむ、事情はわかりました。朝になって現場を見てみないことには何とも言い切れませんが、あの程度の死霊が数十いるというだけであれば、おそらくは
予期せぬ話の流れに私は思わず「えっ?」と声を漏らすが、杠葉さんはこちらを見もしない。
え? だって、50体以上のゾンビだぞ? いくらスイちゃんパワーが強いと言っても、体力は特に増強されていないし、一度にそんなに沢山のゾンビをやっつけられるはずがない。しかも、ゾンビたちは武器を持っているから
リーダーのおじさんが少年のように目をきらきらとさせて、杠葉さんに訊ねる。
「式神ですか! ずっと見てみたいと思っていたんです、今ここに居るんですか!?」
「ええ。この少女のような外見のあやかしが、私が知る限り
そう言って杠葉さんが私を横目で見やると、リーダーのおじさんだけでなくニシキリアンの人たちが
「これが本物の妖怪!?」
「いったいどうしてそんな若い子たちを連れているのかと思っていましたよ」
「その圧倒的に
「いや、地味なのは利点にもなるし、時と場合に応じて姿を変えられるのかもしれないぞ」
「初めて妖怪を見た……」
「しかし、初めて見る妖怪がこんな普通の姿っていうのはちょっと残念でもあるな」
「たしかに」
室内のざわめきが落ち着いてくるのを待って、杠葉さんが改めて言う。
「確かに瞳の色を除けば、外見こそ普通の人間の娘と変わりありませんが……これの実力は保証します。これを使っても突破できない状況なのであれば、全国の祓い屋が集まったところでおそらく突破できないでしょう」
「そこまで……」
「冷光の当主がそこまで言うのなら安心かもな」
「見た目はこんなに普通なのにな」
「そもそも、祓い屋とか式神って本当の話だったのか……」
「馬鹿野郎、信じてなかったのか? メルマガにも書いてあっただろ?」
などと、ニシキリアンたちがまたぞろざわめく。
しかし、どいつもこいつも人のことを見て普通普通とうるさいな。まあ、あくまでも妖怪にしては普通の容姿だという意味で言っているだけであって(そもそも私は人間だけど!)、美少女だとも思っているのだろうが……こいつらみたいなオタクって素直に女の子の容姿を褒めたりとかってしなそうだもんな、ひねくれた態度がカッコイイとでも思い込んでいるに違いない。
もじゃもじゃ頭がねるこちゃんと小夜ちゃん(さっきから眠たそうにしている。)を見つつ、杠葉さんにだか東根先生にだか訊ねる。
「こちらの可愛い金髪のお二人も、もしかして式神なのでござるか? フヒッ」
え? あれ……?
もじゃもじゃ頭はオタクなのに素直に女の子の容姿を褒めるんだな……。もしかして、さっきももじゃもじゃ頭だけは私の容姿を褒めていたのだろうか? 大勢が話していたせいか、聞き逃してしまったな。
というか、この人もござる口調なんだな……流行っているのかな?
東根先生が小夜ちゃんを指さして、「これは私の式神だ。私が作った生き人形を術で
なんだよ、御大って……。
「こっちの金髪の子は説明が難しいのだが、妖怪などではなく、人間の武士だ。この緑色の目をした冷光の式神は人間の
「ほう、可愛いので妖怪かと思いました」
「いやはや、妖怪が学校に通っているのですか、驚きです」
「目を惹かない地味な外見で、人間の真似をして学校に通う妖怪……しかも最強となると、何だか恐ろしいですね」
「ござる口調に鉄パイプがよく似合っているでござる、フヒッ!」
ん? 今、もじゃもじゃ頭とは別のニシキリアンもねるこちゃんの容姿を褒めた気がしたが、気のせいか?
いや、気のせいだよな……私だけが褒められないなんてことはないはずだぞ、さすがに。
リーダーのおじさんが他のニシキリアンたちに静かにするようにジェスチャーで促して、改まった調子で杠葉さんに言う。
「えーそれでは、夜が明けたらまずは階段の近くまで行ってみるという感じでよろしいでしょうか?」
「ええ。皆さんの体力的にもいつ限界がきてもおかしくありませんし、急ぎましょう」
「場合によってはそのまま脱出という流れにもなりますかね?」
「勿論、可能であればそうするつもりでいます」
「そうなりますと、全員で向かった方がいいんですかね? それとも、最初は我々を抜きにして様子を見に行かれますか? その方が動きやすそうではありますけど……」
杠葉さんは少し考えてから、私をちらりと見て言う。
「確かに少人数の方が動きやすくはありますし、全員で行ったもののすぐには脱出できないということになれば無意味に皆さんの体力を消耗させることになります。ですが、先ほどご説明した通り、今回連れてきた式神は私や東根さんが今まで目にしてきたあやかしの中でも極めて強力な
リーダーのおじさんが杠葉さんの目を見て、「頼もしい限りです。わかりました、全員で向かいましょう」と深く頷く。
「では、何かあったら起こしますので、皆さんは朝までお休みになられてください。これまでも我々は昼夜を問わず二人ずつ交代で見張りを立てていたので慣れていますし、明日は大変でしょうから今晩のところはお任せください」
「申し訳ありませんが、それではお言葉に甘えさせていただきます。明日は必ず、全員で脱出しましょう」
最後に杠葉さんが力強くそう言うと、ニシキリアンの人たちが少し安心したような表情を見せる。
なんか、「いやいやいや、50体以上もゾンビがいるんですよ? 私そんなにやっつける自信ないですよ、無理ですって絶対に!」とか言えない雰囲気だな……。
私はいつも通り考えるのをやめて、ぐっすりと寝た。
【 バケツこそこそ話 】
授業参観の日にねるこちゃんがパパ上にお見舞いした瞬時に耳と手首と膝を続けて打つ技ですが、実は私も使える実在する技です。
膝の力を全部抜くことで、膝が沈み切るまでの一瞬だけちょっぴり無重力風な状態になります。その一瞬は手にした武器の重さが実質なくなるのです。
無重力風時間が始まると同時に木刀の切っ先を跳ね上げて(最初は切っ先を地面に向けておいて、柄尻を弾いてシーソーみたいに跳ね上げるのがカッコイイです。)、向き合った相手の左耳、右手首、左膝(左右は逆でも大丈夫です。)というような順番で、高い部位からピカ〇ュウの尻尾の形に打ちます。
耳を打ち三半規管を麻痺させ、手首を打ち武器を落とさせ、膝を打ち機動力を奪いという感じで相手を無力化することができます。
私が趣味で通っていた古武術道場で教わった技なのですが、技の名前はうろ覚えです!(私は「ピカ〇ュウの尾」と呼んでいました。)
関係ないんですけど、この古武術の道場に初めて行って最初に師範と木刀を使って稽古した際に、師範から「気持ち悪いな、なんだろう、なんか構えが凄く気持ち悪い」とか、「目つきが異様で〇されるかと思った」とか言われました。(私のことが嫌いだったんですかね?)