GBN:ダイバーズコンピレーション   作:X2愛好家

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世界を守る戦いでごぜーます


若き光と決戦の宇宙

『おぉ・・・これがGBNの宇宙でございますか!』

 

どこまでも広く果てしなく、そんな錯覚を抱かせる偽りの宇宙。電脳空間ガンプラバトル・ネクサスオンライン内のソラへと出たゼットは感嘆していた。

 

『最初に宇宙へ出ていたら元の世界と間違ったままだったやもしれませぬな!』

 

宇宙空間そのものに違いやら既視感やらがあるのかはさておき、元の世界へ帰還する手掛かりを見付ける為にGBNの宇宙へと出る、という目標の一つを達成したゼット。このまま探索と情報収集を兼ねて宇宙を飛び回ると行きたいところではあるが、今のゼットには「宇宙に上がってからやるべき事」がある。

 

「はしゃぎ過ぎるなよ?」

『分かっていますとも。マスダイバーとの一大決戦なのですからなぁ!』

 

ゼットと一体化、もといモビルトレースシステム型のコックピットに乗り込んでいる男性ダイバーがゼットに声を掛ける。花畑の少女の次にゼットが出会ったダイバーであるルカヤだ。そのルカヤの声に応えたゼットの言葉通り、この宇宙空間エリアを内包するサーバーにて決戦が行われようとしている。

 

GBNのシステムを破壊し、数多くのダイバーに深い傷を負わせたブレイクデカール使い「マスダイバー」。そしてそのブレイクデカールをばら蒔いた黒幕が、この初心者用サーバー内エリア11に潜伏している。

 

「・・・お前が何者なのか、信頼に足るのか。本当に信じて良いのか、正直疑ってるメンバーは居る。最悪の想定としてマスダイバー側が探りを入れに来た、とも」

『・・・』

 

そう言ってゼットの後方に随伴している二機に視線を向けるルカヤ。そのウィンダムとジム・カスタムは武器を向ける事こそしないものの、ゼットの一挙一動を警戒し、索敵システムで常に機体を捉え続けている。

 

機体から降りてダイバールックを晒す事をせず、通訳を間に挟まなければ会話もままならないゼットを本当に戦力として数えて良いのか?マスダイバーのスパイ、或いは陽動か何かじゃないのか?そういった声がAVALON内で上がるのは当然だった。それを「自分が同乗する」として押し通したのがルカヤなのだ。監視付きとはいえ許可を出したクジョウ・キョウヤが、ゼットをGBNを思う一人のダイバーとして認めた、というのも後押しになったのだが。

 

「けど、俺は信じたい。あの時、見ず知らずの俺を助けてくれたお前を。リーダーの言葉に賛同して奮い立ったお前の事を」

『ルカヤ・・・あぁ!信じてくれた分、ウルトラ全力で戦うぜ!』

「なぁ、そのウルトラって───」

 

ルカヤがゼット独特の表現を気にかけたのと同時にゼットの感覚が別方向の展開を捉えた。そしてそれは即座にシステム化され、ルカヤに索敵情報として表示される。

 

『おぉ・・・おぉぉぉぉ!!!スゲェ!!!』

「壮観だな・・・」

 

最初の一つを呼び水としたかのように続々と開いていく転送ゲート。そこから飛び出してきたのは、大小様々色とりどりの機体群。各々の「趣味」を、「好き」を、「勝ちたい」を、「守りたい」を体現したガンプラ達。

 

有志連合だ。

 

『有志連合各機に通達する!黒幕を取り逃さない為、全機の到達を確認次第このサーバーは閉鎖される!一度撃墜されてロビーに戻されれば、再出撃はかなわないものと思ってくれ!』

 

「聞いたな、ゼット!」

『おう!このボディが破壊されたらどうなるか分からないんだ!一発勝負上等でございますよ!』

 

ルカヤの声に応え、勢いよくドッズライフルを引き抜いて構えるゼット。その後ろに随伴していたAVALON所属のウィンダムとジム・カスタムも、手持ちのビームライフルとジムライフルのセーフティを外し、臨戦態勢を取る。

 

「ゼット、俺達の目的は突入部隊の援護だ!」

『あの衛星に味方が入ればよろしいのですな!よっしゃあ!やってやるぜぇ!』

「───資源衛星内の状況がモニタリング出来んらしい。何が出てくるか分からないぞ」

 

自身の上官にして、クジョウ・キョウヤの副官でもあるエミリアの言葉を聞いたルカヤがゼットに警告する。有志連合の戦力はこの場に揃っている面々で全部なのに対し、マスダイバーの総戦力は不明。今も増え続ける敵機体反応からして、数的不利は確定してしまったようだ。

 

「砲撃で敵の第一陣を蹴散らす。巻き込まれないようにするぞ」

『了解だ!って、あの怪獣も有志連合なのか!?』

「怪獣?あぁ、ジャバウォックか」

 

先制砲撃担当の中で最も目を引く大型機、終末の竜ジャバウォックがその息吹を解き放とうとしていた。更にジャバウォックに並び、武装を組み合わせて構えるダブルオークアンタ系と思われる機体。負けじと両手にロングバレルの射撃兵装を構えたアストレイの改造機も視認できる。そんな彼ら彼女らの愛機を筆頭に、ツインバスターライフルや狙撃銃、メガキャノンにメガ粒子砲、果てはプラズマダイバーミサイルと言った多種多様な銃口・砲口・弾頭が資源衛星方向をロックする。そして───

 

エリア11、ラグランジュ4宙域を光が照らした。

 

「始まった!」

『おっしゃあ!ウルトラ気張るぜぇっ!』

 

賽は投げられた。

 

 

▲▽▲▽▲▽

 

 

『ハッハァ!これがブレイクデカールの力だ!』

 

───黙れよ

 

『一人でノコノコ出てきやがってよぉ!』

 

───黙れ

 

『お望み通り潰して───』

 

───耳障りなんだよ

 

「この・・・ノイズどもがッ!!!」

 

ビビッドなオレンジに似合わぬ漆黒の意志を鋭い槍に乗せて、貫き屠るはマスダイバー。遊撃組の中ではそれなりに突出した位置で戦闘を行っている、オレンジと黒で塗装されたガンダム・キマリス。専用のブースターを装備し、足を止めての斬り合いでも威力を発揮できるよう改造された大型ランス「ガングニール」を振るい続けながらマスダイバーを次々と相手取っている。

 

「ハァッ・・・!次ッ、だ!」

 

キマリス・リンカーと名付けられたガンダムフレームを操る女性ダイバー「ソウ」は、荒い息を何とか整えながら次なる獲物を探す。最も、探さずとも向こうから来るのだが。

 

『俺のジャズをノイズ呼ばわりたぁ、ナンセンスだぜぇ女ァッ!』

「チッ・・・!」

 

リンカーのメインカメラの死角となる方向から、ビームを乱射しつつ迫るサンダーボルト版のフルアーマーガンダム。搭乗しているマスダイバーの言葉通り、ジャズを流しながら突撃してくる。

 

『おいおい、この戦場に槍一本だけかよ!とんだ命知らずが居たもんだなぁオイ!』

「お前らを仕留めるのに余計な武器は要らねぇって事だよ!」

『言うねぇ、なら・・・この状況もどうにかしてみせろよ!』

「ぐっ、何てパワーだ・・・!」

 

ブースターを増設した空間戦仕様のキマリスと真正面から斬り結び、あまつさえ押し込んでくるフルアーマーガンダム。ブレイクブーストによるパワーアップか、元々のクオリティが高いのか。

 

「しまっ───」

『隙ありだぁ!』

 

フルアーマーとの鍔迫り合いから抜け出せず、周囲の警戒が疎かになっていたソウ。機体の左方向に回り込んでいた別のマスダイバー機から砲撃を受けてしまう。

 

「ぐぅっ!」

『ギャッハハハァ!!!どうだぁ?棺桶にヤられる気分はぁ!ほらほら、たかがボールだぜぇ?いつもみたいに瞬殺してみろよクソダイバーどもがよぉ!』

 

リンカーを砲撃したのは何の変哲も無いボール。だがその低反動キャノン砲による一撃は、ブレイクブーストによって凄まじい破壊力を得ていた。ギリギリで被弾位置をずらし、関節を守ったソウだが、左肩装甲と左側頭部を破損させられてしまった。そしてフルアーマーも未だ健在なのだ。

 

『っぶねぇな!ド素人かテメェ!』

『うるせぇ!巻き込まれるノロマが悪いんだよ!』

 

リンカーを蹴り飛ばして距離を取っていたフルアーマーのマスダイバーがボールを操縦するマスダイバーに荒っぽい抗議をしている。連携を前提とせず、射線から蹴り出してくれたお陰もあってダメージが装甲止まりで済んだのだが。

 

「ッラァ!」

『おっとぉ!悪い悪い、ちゃんと相手してやっからそうガッつくなって』

「調子に───」

『貰ったぁ!』

 

再びフルアーマーとの鍔迫り合いになるリンカーだが、ボールが今度は背後を取っていた。さすがにブースターへの直撃は避けなければならない為、先程のお返しとばかりにフルアーマーを蹴り飛ばして離脱するソウ。フルアーマーを足場として利用し、宙返りのような形でボールの頭上を取る。

 

『テメェいい加減にしろよ!』

『あぁ!?そっちこそしっかり抑えてろや!囮くらいにしかならねぇんだからよ!』

 

言葉汚く罵り合うマスダイバー二人だが、ボールはリンカーのガングニールを回避し、フルアーマーはボールの誤射を上手く避けつつ左腕の連装ロケットランチャーでリンカーを追撃している。どうやらブレイクデカールに頼っているだけのダイバーではないらしい。

 

そして悪い事は重なるモノで。

 

「っく・・・!」

(もう、かよ・・・!)

 

ソウのリアルはフルダイブ適正の低い女性なのだ。かつて細々とプレイしていたGPDですら二、三戦が限界というキャパシティ。そんなソウが感情を大きく発露させながらマスダイバー相手の連戦を続ければどうなるか、答えはソウ自身も分かっていた。

 

『動きがトロくなったなぁ!オイ!』

「ぐっ、くぅ・・・」

 

ソウの不調を悟り、先程よりも苛烈な攻撃を仕掛け始めたフルアーマー。獲物を渡してなるものかとボールもキャノン砲を連射している。

 

(ここまでか・・・約束、したのに!)

 

『いい加減墜ちろやぁっ!』

『テメェ───っ、新手か!』

 

リンカーにトドメを刺そうとしたボールとフルアーマーだが、フルアーマーのマスダイバーが接近する何かに気付いた。有志連合の増援かと警戒するが、飛来したのは機体ではなく───

 

『なっ!?スモークだと!』

『レーダーが・・・ジャミング弾か!』

 

ソウのリンカーを守るように、炸裂したミサイルから煙が撒き散らされた。視界を奪うスモークだけでなく、一時的にレーダーを機能不全に陥らせるジャミング兵装も混ざっていたようだ。

 

『ブレイクデカールにジャミングなんざ・・・っ、おい躱せ!見えてねぇのかバカ野郎!』

『うぉぉぉあぁぁ!?何だぁ!?』

 

スモークの向こう側から伸びてくる巨大な鉤爪。いち早くスモークから抜け出し、態勢を立て直していたフルアーマーは無事だったが、離脱の遅れたボールは鉤爪に拘束されてしまった。

 

『ヌゥンッ!!!』

 

『おわぁぁぁぁぁっ!?!!』

『・・・へっ、原作再現たぁ魅せプしてくれんじゃねぇかよ。デカブツ野郎!』

 

スモークを自ら切り裂き、その巨体を晒したのは赤いカラーリングが特徴のモビルアーマー。マスダイバーが「原作再現」と言ったように、ボールを鉤爪で掴み投げ飛ばしたのはMS IGLOOに登場した「ビグ・ラング」。胴体と呼べる大型ユニットに多数備えられた武装を警戒するフルアーマーだったが、接近警報に驚き、咄嗟にビームサーベルを構える。

 

「どこ、見てんだよ・・・お前の相手は───」

『まだ来るかよ!』

「あたしだぁッ!」

 

フルアーマーの注意がビグ・ラングに逸れた一瞬の隙を突き、ソウのリンカーが残っていたスモークの中から飛び出してきた。タイマン出力勝負なら望むところだが、ビグ・ラングが目を光らせている上に鍔迫り合いの角度と体勢が悪い。更には、他の有志連合機が突出していたリンカーに追い付く形で戦線を押し上げて来たらしく、周囲は乱戦模様となっている。さすがに分が悪くなってきたようだ。

 

『仕切り直しといこうじゃねぇの!』

 

それでも余裕の態度を崩さないフルアーマーのマスダイバー。不敵な笑みを浮かべ、フルアーマーにビームサーベルを握り直させる。と、そこへ───

 

『遊び過ぎたわね!』

 

『あぁ!?チィッ!』

 

とうとう他の有志連合機に食い付かれたようだ。ビームの塊がフルアーマーを呑み込まんと迫り、それを舌打ちと共に回避するマスダイバーだが、避けた先にビーム刃が飛来する。

 

『どぅえぇ!?今の盾間に合うデスか!?』

『落ち着いてキルちゃん』

 

ビーム刃をサブアームのシールドで防いだ矢先、更に襲い来るビームの丸鋸のような武装。左爪先を切断されながらも体勢を整えたフルアーマーが捉えたのは、黒を基調に各々のパーソナルカラーを加えた三機のモビルスーツ。

 

「お前らは・・・」

『冷静になりなさい。突出し過ぎよ』

『あー!この前襲ってきたブシツケキマリス!』

『キルちゃん、ネーミングどうにかならなかったの』

 

何やかんやゼットと因縁のあるメリア、キルカ、シラブの三人組だ。イガリヤは変わらず、ガングオールはフルアーマーを狙ったビームカノンを追加装備している程度だが、シラブの乗機だけシュル・シャッコーからジャバコベースに変わっている。重力下と無重力空間で使い分けているのだろうか。

 

『ここからは我々も援護する!四人とも、存分に戦ってくれ!』

 

四機の後ろに控えているビグ・ラングのコックピットで屈強なダイバールックの男が声をあげる。ビグロの物にも関わらず、何故かモビルトレースシステム型コックピットで腕を組んでマスダイバー達に鋭い視線を送る男の名はリョウジュウロウ。今にもビグロ部分だけで飛び出して行きそうな程に闘志を滾らせている。援護とは。

 

『司令が自分で殴りに行かない内に頼むよ』

『オペレートは任せて』

 

そしてビグ・ラングの胴体、大型ユニットに二人のダイバーが搭乗していた。愚痴に近い冗談を言ったのがサクジという名の男性、四機とデータリンクしつつ周囲をモニタリングしている女性がアオジュ。

 

「余計な事を・・・」

『貴女一人で戦っている訳じゃないのよ。せいぜい他人を利用しなさい。それともここで退場したい?』

 

「・・・援護は任せる」

『それで良いのよ』

『合点承知』

『デェス!』

『よし!ビグ・ソング、全武装解禁!全力でダイバー達を援護する!』

『『了解!』』

 

キマリスとレオールが槍の穂先を敵へ向け、ジャバコもビームリングをヨーヨーのように伸縮させる。クシャトリヤが大鎌をサンライズパースで構え、ビグ・ラングが武装の発射口をフルオープンした。それを見たマスダイバーもここが山場と感じたのだろう。ニヤリと笑い、先程よりも大音量でジャズを流し始めた。

 

『良いねぇ逆境!お前らもそう思うだろ!?』

 

フルアーマーの近くに、同じくサンダーボルト版のジムが二機現れ武装を構える。数秒と経たずに両者は激突した。

 

 

▽▲▽▲▽▲

 

 

「前線がかなり上がってきたか・・・!チッ!」

『よそ見をしている暇があるのかよ!』

 

戦姫達が破壊の稲妻と矛を交え始めたのと時を同じくして、別宙域で負けず劣らずの激戦を繰り広げている機体の姿があった。

 

一般的な人型から外れた異形、伸縮可能な腕に備わった鉤爪 ストライククローを蹴り返し、腕の主たるガンダムヴァサーゴ・チェストブレイクの行く手を遮るように位置取りをしているのはリバースブリザードガンダム。有志連合の一員として参加しているコドウだ。

 

『みすみす逃がすか・・・!その拳法野郎を抑えろ!この出力ならまだ届く!』

 

ヴァサーゴのマスダイバーの指示を合図に、ガンダムアシュタロン・ハーミットクラブと六機のドートレス・ネオが各々の武装を連射しながらコドウへと襲い掛かる。そして自身は、コドウの介入によって離脱されてしまったガンプラへ照準を合わせていた。腹部が割れ、胸部最終装甲を開いて露出させたのは計三門のビーム砲。トリプルメガソニック砲だ。

 

『消し飛べ・・・!』

 

ブレイクデカールの魔力と、勝者への怨嗟が混ざった断末魔の咆哮。かのサテライトキャノンにすら匹敵するという超火力のビームが解き放たれる瞬間、アシュタロンのマスダイバーから警告が飛ぶ。

 

『リーダー!そっちに───』

『なっ!?』

 

突如として宇宙に氷の鳥が羽ばたいた。ドートレス二機を巻き込み、メガソニックの発射態勢を取っていた事で回避の遅れたヴァサーゴの左腕を凍結させ砕け散った氷鳥。それを放ったのは、抑えられていたはずのリバースブリザード。

 

「みすみす撃たせると思うか?」

 

『テメェ、どうやって!』

 

「生憎と一人じゃないんでな」

 

『くっ、アイツか!』

『ちょこまかと動く!』

 

そう、この場でマスダイバーと戦っているのはコドウだけではない。

 

『僕のセイバーは、ただの火力支援機じゃない!』

 

目まぐるしく変形を繰り返し、高エネルギービームライフルにアムフォルタスを織り混ぜた的確な射撃でドートレスとアシュタロンを翻弄している、青くリペイントされたセイバーガンダム。ゼットの戦友の一人でもあるシンリの援護によって、コドウが動く隙を作ったようだ。

 

『コドウさん!』

「あぁ、残りを片付けるぞ」

 

腕の機能を取り戻したヴァサーゴに向き合い、拳と射撃武装を構える二機。どう攻めるか思考を巡らすコドウだが、後方に何かを発見し、それを組み込んだ簡単な作戦をシンリへと伝える。

 

「シンリ、右の奴を抑えてくれ。俺は中央突破でアシュタロンを墜とす」

『それだと左のドートレスが・・・』

「少し手伝ってもらうさ。行くぞ!」

 

そう言って突撃姿勢を取る、どころか既にチャージを敢行しているリバースブリザード。慌ててシンリも右方向のドートレスに対して攻撃を開始した。

 

『がら空きなんっ───』

 

ノーマークなのを良い事に、ブリザードを狙ったドートレスが突如として真っ二つにされた。誰に何をされたのか認識する間も無くデータの塵となって消えるドートレスのマスダイバー。凄まじい技量と機体クオリティを一瞬だけ披露して去っていった鎌鼬の正体は。

 

『あれは・・・クアンタ?』

「らしい、な!我流・流星螺旋拳!」

 

ダブルオークアンタ、更に言えばクアンタフルセイバーの改造機がドートレスと戦場を文字通り切り裂きながら飛翔していく。どうやらコドウの戦友と同じ方向に向かったらしい。

 

『ぐうぅぅっ!お前ぇ!』

 

「打ち抜く!」

 

アシュタロンのフォローに入るつもりなのか、ブリザードの正面に立ち塞がったドートレスを我流の流星螺旋拳で貫き、ドートレスを引っ掛けたままアシュタロンのギガンティックシザースに激突させる。ドートレスの影に隠れ、貫通して背中側から右腕だけが見えているリバースブリザード。コックピット判定でドートレスが消失した瞬間、アシュタロンのマスダイバーは───

 

宇宙の吹雪を見た。

 

「雪花───」

 

『しまっ』

 

「氷獄鳥ッ!!!」

 

強化システムであるブリザードクロスを発動し、ギガンティックシザースに受け止めてられている拳から雪花氷獄鳥を超至近距離で放つ。如何にブレイクデカールによる再生能力があったとしても、強化された必殺技をほぼ零距離から撃ち込まれれば一溜りもない。凍結と破砕によってアシュタロンの上半身は跡形も無く消し飛び、撃破となった。

 

『コドウさん!ヴァサーゴが───』

 

『貴様ァァァァッ!!!』

 

フォースメンバー、特に副官のようなポジションのアシュタロンを倒されて頭に血が上ったのか、シンリのセイバーを強引に振り切ったヴァサーゴがブリザードへと迫る。

 

『くたばれぇ!』

 

「シッ!」

 

ビームサーベルを持った腕を伸ばし、格闘術の射程外からブリザードを串刺しにするつもりらしい。だが、そう易々と致命傷を受ける義理もないとサーベルを躱し、ヴァサーゴの腕を抱え込みながら懐に潜り込む。

 

『速い!?』

 

「我流!」

 

胸部装甲を開き、右胸のメガソニック砲で迎撃を試みるヴァサーゴだったが、ビームのチャージが完了するよりも早くコドウは次の一手を繰り出していた。一手ではなく───

 

「翡翠断頭剣!」

 

一頭だったが。

懐に潜り込んだ際の加速も加えたヘッドバットが二度炸裂し、体勢を崩されるヴァサーゴ。更に追い打ちの膝蹴りで腹部を強打し、拳の間合いを取った所で本命を叩き込む。

 

「ッラァッ!」

 

渾身のコークスクリューパンチがヴァサーゴの顔面に突き刺さり、翡翠断頭剣でひしゃげていた頭部が正面から粉砕され吹き飛んでいく。これが機動武闘伝Gガンダムならばここで決着となっていただろう。通常のバトルでも被害は甚大、取り返すのは難しい。だがこれはガンダムファイトでも、いつものGBNでもないのだ。

 

『オォアァッ!!!』

 

「っ、くっ!」

 

そう、相手はマスダイバー。先程のアシュタロンやドートレスのように一撃で仕留めなければ、何度でも立ち上がり襲い来るのだ。速射型の雪花氷獄鳥では撃破まで持っていけない為、通常出力で決めようとしていたコドウだったが、今回はチャージが間に合わなかったようだ。コドウの予想よりも遥かに早く再生し、右のストライククローでブリザードの左肩を掴むヴァサーゴ。

 

『喰らえッ!』

 

先のお返しとブリザードに膝蹴りをお見舞いし、頭部と同じく再生した腹部メガソニック砲を低出力の拡散ビームとして発射する。如何に低出力と言っても、至近距離で散弾のように拡がるビームをまとめて受ければダメージは大きくなってしまう。そこにブレイクブーストまで乗れば損害は更に大きい。

 

『お前からぁ!』

 

「っ、シンリッ!」

『えっ───』

 

ブリザードを投げ捨てるように退かし、左腕のクロービーム砲をセイバーへと向けるヴァサーゴ。間が悪い事にドートレスのビームサーベルと鍔迫り合い真っ只中のセイバー。最悪、致命傷になるだろうビームが放たれ、シンリのセイバーに直撃───

 

『なっ』

 

する直前、凄まじいスピードで何者が割り込み、ついでとばかりに逆手で保持したビームサーベルでドートレスを貫く。

 

「ストライク・・・?だが、アレは・・・」

 

『何してやがる!裏切るつもりか!』

 

『裏切り?元からアンタ達の仲間になったつもり無いんだけど』

 

 

▲▽▲▽▲▽

 

 

「キョウ、コ?」

『・・・』

 

セイバーのコックピットから、自分を守るように佇むストライクガンダムを眺めるシンリ。頭部がダガーの物から本来のストライクの頭に変わっているが、搭乗しているダイバーの声からして間違いなくゼットと共に倒した機体だ。

 

『敵に尻尾振る気かよ!』

 

『何度も言わせないで。私はアンタ達の仲間じゃない。私は・・・彼の、シンリの味方なんだから』

「キョウコ!」

『許されるなら・・・傍に居させて』

「っ!勿論だよ!」

 

罪と後悔の証であるブレイクデカールを発動しているキョウコのストライク。禍々しいオーラを纏い、触れる物全てを壊してしまいそうなストライクのマニピュレーターにセイバーのそれが絡む。歪み続け、一度は分かれ、ほんの少し寄り添えた二人が今、やっと手を取り合えた。

 

『シンリ!それとそっちは───』

「コドウさん、ここは僕達に任せてください」

『・・・分かった』

 

無理はするなよ、とセイバーの腕にブリザードの腕を軽く打ち付け離脱していくコドウ。二度も逃がす訳にはいかないとヴァサーゴと最後のドートレスがブリザードを狙うが、セイバーとストライクの一斉射撃に妨害されてしまう。

 

『よそ見してるヒマ、あるの?』

「僕達が相手になる!」

 

『上等だ・・・!まとめて叩き潰してやるよ!』

 

 

▽▲▽▲▽▲

 

 

「ぐうっ!?」

『これで分かってくれましたか?ウミノさんでも、イマリには勝てないんです』

「こっち、では・・・シーエオなんだよねッ!」

 

既にあちこちで繰り広げられている有志連合とマスダイバーの戦い。名だたるダイバーに負けず劣らずの激闘を展開しているのは、戦場に似つかわしくないデフォルメされた姿のガンプラ。

 

吹き飛ばされ、各部から損傷によるスパークを迸らせているのはシーエオの奇術師ローニュー。逆に傷一つ無い状態で冷徹な視線をローニューに送っているのは、マスダイバーとなってしまったイマリのG参影丸。

 

「ホロファンネル!」

『そんなに傷付きたいですか。ならお望み通りにしてあげます。機動禁術、乱れ彼岸花!』

 

闘志の衰えないシーエオがローニューに使用させたのは、機体各部に配置されたフィン・ファンネルの改造装備。自身のホログラムを投影して相手を幻惑するホロファンネルだ。対してイマリが発動したのは、本来の彼女が得意とする機動忍術のブレイクブースト版と言える機動禁術。

 

『見えて・・・ますッ!』

「っ!?」

 

突如、背後に蹴りを繰り出す影丸。何も無い虚空への蹴りは、金属音と共に止められる。そこにはステルス・イリュージョンで姿を消していたローニューが居たのだ。

 

「こっ、のぉ!」

『無駄なんですよ・・・!』

 

ホロファンネルも乱れ彼岸花によって出現した影丸の分身に全て潰され、六体もの影丸が一斉に襲い掛かってくる。手にしているステッキからビームサーベルを発振して影丸の忍者刀と斬り結ぶローニューだが多勢に無勢。代わる代わる繰り出される連続攻撃に圧されていき───

 

「きゃあぁぁ!」

 

コンボ締めの六体同時蹴りで吹き飛ばされてしまう。

 

『そろそろ分かってくれましたか?これがイマリの力、もう二度と失敗しない忍法。ウミノさんのSDマジックだって敵じゃないんです』

「くっ・・・っうぅ・・・」

 

攻撃を終えても消滅せず、無機質な瞳をローニューへと向ける六体の影丸。ダイバーがリアルタイムで操作しているような精密動作を行い、持続時間は無制限。現状のイマリをGBN最強の忍と呼んでも誇張にはならないだろう。

 

『その状態なら言い訳も出来ますよね?退いてください。色々なよしみで撃墜はしないであげます。それともウミノさんもこっちに来ますか?』

 

【こっち】ブレイクデカールを使うマスダイバーになるか?という意味だろう。

 

「ごめん、それは出来ない」

『・・・でしょうね』

 

「この世界が壊れたら、イマリちゃんと一緒に遊べないから」

 

モニター越しに影丸を、そのコックピットに居るイマリを見据えるシーエオ。彼女がこの決戦の場に来たのは、最初こそブレイクデカールによる被害を抑えて終結させるためだが、根底にあるのは【友達の助けになりたい】である。その友達とは、不思議な縁が紡がれたゼットであり、コドウであり、シンリの事。リアルで関係良好なサヨでもあるだろう。

 

だが、ウミノにとって一番大事と即答できるのは───

 

「イマリちゃん。私の最初の友達。私の大好きな友達。一緒にご飯食べて、途中まで一緒に登校して、運が良ければ一緒に帰って」

『・・・』

「そんなイマリちゃんに、何も返せてない。それどころか逃げてた。逃げて甘えて、イマリちゃんが泣いてるのに気付かなかった・・・気付いてないフリしてた」

 

思い返せば心当たりなど幾らでもあった。特に顕著だったのはフォースを組まないかと誘った時。あの時に踏み込んでいれば、イマリの涙に気付けたはずだった。だがその時のシーエオは逃げてしまった。無理に踏み込み、今の関係が壊れる事を恐れて。

 

「だから・・・もう逃げない。もうヘラヘラ笑って誤魔化さない」

 

迷いも愛想笑いも全て捨て、一人の奇術師が舞台に立った。

 

「一世一代の大舞台、親友を助けるウルトラマジック!さぁ・・・開演だよ!ローニュー!」

『もう・・・イマリの事、は・・・放っておいてくださいっ!』

 

イマリの叫びと共に、未だ消える気配の無い分身が斬り掛かってくる。

 

「放っておける、わけ!無いじゃん!」

『なっ』

 

つい先程までのシーエオとは動きが違う。全ては捌ききれずに損傷は重なっているが、頭部やコックピット、関節部分といった急所への攻撃は確実に防いでいる。

 

『っ!なら!』

 

一斉にステップで距離を取り、鎖鎌代わりのシザー・アンカーを伸ばす影丸。確実に回避したはずのローニューだったが、ブレイクデカールの恩恵によるものか、まるで生きているかのようにシザー・アンカーが追い掛けてくる。

 

「くっ」

『終わりです!』

「まだ!ハトロ!出番だよ!」

 

五体の分身から伸びたシザー・アンカーで右手と両足、首を拘束されてしまったローニュー。そこに忍者刀を突きの姿勢で構えた本体が突っ込んでくる。ステッキはアンカーが絡まった右手、盾どころか何も持っていない左手だけでは防げない。そう判断したシーエオは残りの手札を切る。

 

自由な左手でローニューの頭部にあるシルクハットを外し、それを影丸に向けたのだ。そこから飛び出したのは、耳のようなパーツを羽ばたかせて飛ぶ白いハロ。

 

『そんなオモチャで何が───』

 

───ハロハロ、クルッポー

 

気の抜ける電子音声と共に輝きだすハトロ。イマリが斬り払おうとしたのとほぼ同時に起爆し、白煙を撒き散らす。

 

『うぅっ!ば、爆弾!?』

「てぇぇりゃぁぁ!!」

 

ハトロの爆煙に紛れて突撃を敢行するローニュー。イマリも咄嗟に構え直した忍者刀でローニューのビームサーベルを受け止める。

 

「鎖に縛られた状態での脱出なんて、マジシャンにとっては朝飯前なんだよね!」

『・・・つよい、じゃないですか!』

「イマリちゃん?」

『イマリは!ブレイクデカールを使って・・・!やっと、これなんですよ!』

 

溜まった毒を吐き出すように、イマリが叫ぶ。偽りの宇宙にその言葉が解けていく。

 

『何度も何度も失敗して!それでもって言い続けましたよ!でも駄目だったんです!みんな・・・みんなイマリの事をお荷物って・・・友達だって、仲間だって言ってくれた人もイマリを利用したいだけだった!!』

「イマリちゃん・・・」

『もう嫌なんです!友達に裏切られるのも仲間に捨てられるのも!だからもう、要らない・・・!友達なんて・・・ウミノさんなんて!』

 

途中から大粒の涙を溢し始めるイマリ。彼女が吐き出したのは、誰にも言えずに溜め込み、笑顔の仮面の裏に隠し続けた嘘偽らざる本音だった。そんな彼女の苦痛と絶望を代弁するかのように、ローニューへと襲い掛かる影丸の分身。

 

「なら私は───」

 

コックピットを狙った忍者刀を受け止め、それ以外の刺突は装甲や装飾品で受ける。ローニューのコンディションが、一気に危険域を知らせるレッドアラートまで突入してしまう。

 

「友達じゃなくて、いい!」

 

それで良いんです、とイマリの涙に淀んだ感情が混じる。マスダイバーとなってしまった自分にこれ以上付き合う必要なんてない、と最後の友人で居てくれたシーエオへの捨てきれない優しさだった。だが、彼女が発した次の言葉に驚愕を隠せなくなる。

 

「仲間は要らない?友達じゃ救えない?なら私はそれ以上になる!イマリちゃんと一緒に居るのに友達じゃ足りないなら───」

 

「恋人でも!家族でも!何にだってなってやるッ!!!」

 

『へっ?はっ、えぇ!?』

 

違う、そうじゃないと赤面するイマリ。そりゃそうだよ、何でかいきなり告白されたようなもんだから。大衆、とまではいかないまでも他のダイバーが居る戦場で。

 

『い、いいいきなり!なっ、何を言ってるんですかぁ!』

「もう逃げない!大好きなイマリちゃんの傍に居るって決めたんだ!こんなに可愛くて!健気で!努力家で!気遣いできて!天使なイマリちゃんをお荷物呼ばわりする見る目の無いバカと一緒にすんな!!!」

『っ!』

 

シーエオの、ウミノの言葉がイマリの胸に落ちていく。マスダイバーである事に驚きはしたが、ウミノがイマリを否定し、拒絶した事は一度も無かった。

 

『どう、して・・・イマリなんかの為に・・・そこまで言えるんですか・・・!』

「好きだから!頼ってほしいから!私だって一人じゃ何にも出来ないよ、色んな人に支えてもらって此処まで歩いて来れた!もちろんイマリちゃんにも!だから、今度は・・・!私がイマリちゃんの助けに・・・なる、んだぁっ!」

 

明らかに本来の基本スペックを超えた力で分身を振り払うローニュー。そのコックピット内には光が瞬き、三つの輝きとなって現出した。

 

「これって・・・そうだね、ゼットにも助けてもらったもんね。なら今!もう一度だけ力を貸して!」

『あの光は・・・』

 

「SDマジック!ガンマ・・・トリック!」

 

シーエオの動きに連動してフィンガースナップを行うローニュー。その瞬間、コックピット内の三つの光が機体外へ飛び出し、小さな姿の───大きな力となる。

 

【ユニコーンガンダム デストロイモード】

【ダブルオーライザー】

【∀ガンダム】

 

奇跡を見せたガンダム達。その姿をSDにした、優しくも力強い「瞳」と「心」を持つ三人の勇者が現れたのだ。

 

「いっけぇぇぇぇッ!」

 

目の前に居た分身体を出力の上がったビームサーベルで貫くローニュー。

 

両腕のビームトンファーで忍者刀を捌き、一瞬の隙を突いてビームマグナムを叩き込むユニコーン。

 

量子化でシザー・アンカーを回避し、忍者刀とシールドブレイドごと機体をGNソードⅢで両断したダブルオー。

 

頭部バルカン砲から放たれた弾丸をシールドで防ぎ、返しの一手として腹部ビームキャノンを見舞う∀。躱しきれずによろめいた分身をビームライフルで撃ち抜いた。

 

「あと一つが居ない?なら好都合!」

 

残る分身は一機だけ、なのだがローニューの索敵範囲内に反応が無い。隠れ身の術で姿を消しているのか、別の場所に行ってしまったのか。何にせよ今がチャンスとイマリが乗る本体に近付いていく。

 

「イマリちゃん」

『どうして・・・なんでですかぁ・・・なんでイマリなんかのために・・・』

「さっきも言ったでしょ。イマリちゃんの事が好きだから」

 

影丸に手を差し伸べるローニュー。ボロボロになりながらも、その気の抜ける愛らしいSDフェイスは笑みを浮かべていた。

 

「一緒に帰ろ?」

『ウミノ、さん・・・うぁぁぁ・・・!』

 

 

▲▽▲▽▲▽

 

 

「ホント、ウミノって真顔で恥っずい事言えるよね」

 

ローニューと影丸が手を取り合う光景を横目に戦闘機動を取る機体が居た。

 

緑色のカラーリングに実体型のシールドが特徴の小型モビルスーツ。原典よりも大型化したカスタムライフルを携えたその機体の名はダギ・イルス。

 

密かに五体目の分身を狙撃で撃破していたダイバーは、ちょっとした苦言を呈しながらも分かりあえた二人を眺めて微笑を浮かべている。

 

「ま、アタシもそういう所が好きになったんだけどね」

 

祝福と悲哀が半々、といった模様のダイバーはパリピリー・ブルージュ。ウミノことシーエオのリアルでの友人、シラキ・サヨのダイバー姿である。

 

「はぁ・・・分かってて応援してたつもりだけどさー。つっら、マジつらたんー」

 

乱暴に目を擦るパリピリー。その目付きは幾分か鋭くなっていた。

 

「さて、八つ当たりさせてもらうよ」

 

パリピリーの眼光を自らにも宿し、ダギ・イルスがライフルを構える。その銃口が向く先には、八つ当たりの被害者となるマスダイバーが何人か。

 

 

▽▲▽▲▽▲

 

 

『グアァ!?』

 

そして、突入部隊が資源衛星へと侵入する前。ゼットもまた死闘を繰り広げていた。既に幾つか、目立つ損傷が装甲各部に刻まれているガンダムゼット。その殆どを刻み込んだのが、たった今ゼットを吹き飛ばし、本来のガンダムからもゲームとしてのシステムからも外れた挙動を見せるマスダイバー機。

 

「くっ!おいゼット!まだやれるか!」

『当然で、ございますよ!けどコイツ、ウルトラつえーですぞルカヤ・・・!』

 

『いろんな、こえ・・・うぅっ・・・』

『サラ!しっかりして!サラァ!』

 

ゼットとルカヤが後ろに庇っているのはダブルオー系と思われるガンプラ。一刻も早く資源衛星へ突入すべく、ではなく立ち塞がるマスダイバー機から離れたい様子のダブルオー。同乗しているらしい少女は、今にも倒れてしまいそうな程に体調を崩しているようだ。

 

ドッズライフルと拳を構えるゼット、改良型GNソードⅡで牽制するダブルオー。そんな二機を眺めるマスダイバー機。

 

───アァァァックハッケヒャヒャ!

───ヒヒッ!アーッハハハ!ヒャッハハハハ!

 

虚無(ガンプラ)が嗤った。




光が強いほど影は色濃く

【ビグ・ソング】
実はチャンプと知り合いだったりするかもしれない男性ダイバー「リョウジュウロウ」の愛機にして機動指令部。メインパイロットが搭乗するビグロのコックピットはモビルトレースシステム型、火器管制と索敵を担当するサブパイロット席が通常のアームレイカー型の複座式巨大モビルアーマー。
原典のビグ・ラングと大まかなシルエットは変わらないが、モビルスーツ隊のサポートをメインに据えている為オッゴの整備機構はオミットされている。その分、支援火器と補助スラスターが増設されている。


【新連邦モチーフのマスダイバーフォース】
(出典:守次 奏 様)
リーダーのヴァサーゴ・チェストブレイク、副官相当のアシュタロン・ハーミットクラブ、フォースメンバー六名が各々搭乗するドートレス・ネオの計八機からなるマスダイバーフォース。
八名の連携で有志連合の猛者や、コドウとシンリを抑え込む等それなりに実力のあるフォースだったが、連敗が重なった事でメンバー全員がブレイクデカールに手を出してしまったらしい。
なお、コドウとシンリは「メガ粒子杯優勝者とその仲間」を先に行かせる為、このフォースの相手を引き継いだという経緯がある。

【イマリ】(出典:青いカンテラ 様)
シーエオ/ウミノ編でも登場した「GBNくノ一少女」。
張り付けた笑顔で心の傷を見せず、絶望と涙を圧し殺し続けた末にマスダイバーとなってしまった。
「成功率」の存在する「機動忍術」を磨いていたが、上達の兆しが不鮮明で悩んでいた。更に追い討ちを掛けるように、仲間だと思っていたダイバーが初心者狩りの亜種のような連中だったらしく、「お荷物」として裏切られ見捨てられてしまう。それらの理由から心を病み、ブレイクデカールに手を出してしまったとの事。
乗機はSDクロスシルエットのG-3ガンダムをベースとしたG参影丸。
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