第3話はユニットストーリーに突入せずにメンバーとのエリア会話集みたいなのになる予定です(ネタバレ)。
あと地味に1話の主人公の設定が修正されています。具体的に言うと主人公の身長が縮んでいます。
それでは第2話どうぞごゆるりとお楽しみくださいまし。
「あ、ちょい待って。自販で牛乳買う。」
「いいけど・・・そう言えばいつも飲んでない?そんなに牛乳好きだった?」
食堂の入り口付近の自動販売機で鳴弥はパックの牛乳を見かけると目的の席に向かう前に牛乳を買う。
「別に好きじゃない。つうかできることならもう飲みたくない。」
「なら、なんで・・・あぁ。」
毎日何回も飲んでいるというのにうんざりとした表情をしながらストローをパックに差し込むのを見て、一瞬不思議に思ったが自分と鳴弥の目線の高さを見て響子はなんとなく納得した。
「おい、ちょっと待て。なに納得してんだよ。違えからな?」
「うんうん。そうだね。効果あるといいね。」
「だから違うっつーの!」
鳴弥が何事か吼えているが響子はどこ吹く風という風に歩を進める。鳴弥ももう高校1年。今だに声変わりもしているのかわからない上に中学3年の頃に漸く響子を抜いた程度の成長スピードの鳴弥の背がこれ以上一気に伸びることはないだろうな。などと微妙に失礼なことを考えつつ、そのことを気にしている鳴弥には悪いが牛乳の効果が出ませんようにと密かに願うのだった。なぜならこれ以上伸びられると鳴弥と目線が合わなくなってしまう。それはなんだか嫌な響子であった。
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「お待たせ。」
「あ、響子。大丈夫、みんな今来たばっかりよぉ。」
「ならよかった。」
「あ、鳴弥君、今日もサボったでしょ~?こっちにまで先生の声聞こえてきたよ?」
「で、挙句の果てに
鳴弥と響子が学食へ着くと既に集まっていた
メインボーカルの響子をリーダーとしてDJのしのぶ、VJの由香、パフォーマーの絵空、この四人は
そしてピキピキは昨今のDJブームに則り学生の様々なパフォーマンス活動を推奨している中高一貫のここ、
「はい、違いますぅ~。あれには事情があったんですぅ~!君みたいな引きニートチビとちゃんと自分でお金稼いでる俺を一緒にしないでください~!」
「引きこもってないしニートじゃないし今チビ関係ないしチビはあんたにだけは言われたくないんだよ!そっちこそもう意味ないんだし
そんな超人気ユニットも普段は普通の女子高生。現在は昼休み真っ只中。響子と共に合流した鳴弥とおしゃべりに花(?)を咲かせている。
「あぁん!?無駄なんかじゃねーし!これから劇的になんやかんやあって一気に笹子ぐらいまでには伸びるわ!」
「由香ぐらいって男子で考えるとそれでもまだ少し小さいんじゃないかしら・・・?」
「あーあーあー聞こえませーん!」
「ガキ・・・。」
「ンだとゴラァ!てめえ表出ろや!」
「単にガキって言っただけで別に鳴弥のことなんて言ってない。自覚あるからそこで怒るんじゃないの?」
「顔も見えない誰かに煽られて完徹してゲームするようなキッズにゃ言われたくないですぅ~。」
訂正、花ではなく幼稚な口喧嘩を鳴弥としのぶが繰り広げていく。
「もう~二人ともケンカしないの!仲良くしなさい!」
見かねた由香が2人をたしなめるが、
「違うね。ケンカは同じレベルの間でしか発生するからこれはケンカじゃない。」
「同感。」
「「コイツの方が俺(あたし)より下だからケンカじゃない。」」
2人の煽り合いは終わらない。
そしてハモる。もうここまで来ると一周回って息ぴったりである。
「「・・・・・・・。」」
からの睨み合いもといガンの飛ばし合い。一件険悪にも見えるやり取りだがピキピキの面々は慣れたもので由香は呆れているだけで強く止めることはなく、絵空に至っては笑いながら動画を撮っている。響子も温かい目で二人のやり取りを見ている。三人とも飼い猫のじゃれ合いを見ている目であった。
だが、昼休みの時間は限られている。わざわざ集まったのは猫二匹がじゃれているのを見るためではないのだ。頃合いを見計らって響子が二人の間に割って入る。
「はいはい、そこまでだよ。鳴弥もしのぶもお互いに煽らないの。」
「うい。」
「ん。」
鶴ならぬ響子の一声で二人の口喧嘩もといじゃれ合いが終わる。流石である。このカリスマ性がピキピキのリーダーたる所以である。恐らく。少なくとも自分がたしなめても止まらなかった由香は感心しているし、絵空も「流石飼い主よねえ。」と。やはり猫扱いである。
「うん。それじゃあ今週末の学内ライブについて話そっか。」
響子が週末のライブについて口にすると。由香と絵空は勿論だが先ほどまでじゃれていたしのぶと鳴弥の空気も一瞬にして切替わる。
「んじゃとりあえず場所と時間から確認な。当日は学内のCスタジオで15時45分に開場、16時に開演って流れだ。箱自体は15時から押さえてるから開場前に軽くリハと進行の確認っつー感じな。」
そのまま鳴弥がライブの話し合いを仕切り始める。何も知らない人間が見れば異様な光景に見えるだろう。ピキピキの四人以外の人間がライブの話し合いに同席している上に仕切りだしたのだから。実際ピキピキがいることに気づき遠巻きに見ている生徒は不思議そうにその様子を見ていた。
サボり魔そしてなぜかピキピキと共にいることを許されている謎の生徒。鳴弥はその100人が100人女子と勘違いする容姿と普段の素行も相まって学内ではちょっとした有名人だった。
音無鳴弥、その実態はピキピキのオリジナル曲の作詞担当にしてライブの演出、絵空と分担しての外部交渉、プロモーションと言った数々の裏方仕事を一手にこなす存在である。その他の生徒がわかりやすく目にする範囲であれば陽葉学園の生徒を始め多くの利用者がいるSNS、『ディグッター』のピキピキのユニットアカウントの運用。その他にもライブの動画配信時のカメラのスイッチング、ライブダイジェストの編集も鳴弥が行っている。そんな当然のようにファンが受け取っているピキピキの活動の表に出ない部分の多くが鳴弥の手によるものであった。
本人は決して名乗ることもそして自認することもないが、Peaky P-keyの5人目。それが音無鳴弥の正体である。それは幼馴染でありPeaky P-keyが始める前からの付き合いである響子は勿論、由香、絵空、そして先ほどまで衝突していたしのぶのメンバー全員が認めることだ。
響子としのぶの二人によって生み出される尖りに尖ったピーキーなサウンド、最高の瞬間を映し出す由香の映像、強く激しいステージに花を添える絵空のパフォーマンス、そしてリーダーでありユニットの核である響子の世界を完璧に紡ぐ鳴弥の詞。この五人をもって陽葉学園不動の人気ナンバーワンDJユニットPeaky P-keyは最高の音楽とステージを作り上げていくのだ。
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「とりあえずこんなもんかね?ほかなんかあるか?」
「私はないわね。」
「私も大丈夫だよ!」
「まあ特には。」
話し合いもひと段落し、絵空、由香、しのぶの反応から鳴弥が解散と言いかけたその時響子が静かに手を上げた。
「?響子、どうかしたか?」
「うん。ライブのことじゃないんだけどちょっとね。」
他の三人が首をかしげる中、静かに座った目を向けられた鳴弥は感じ取った。自分の身の危険を。
「鳴弥、午後はちゃんと授業に出るよね?」
「え!?い、いやぁ・・・やっぱちょっとまだ眠いし今日はこの「鳴弥?」・・・・っス・・・。」
移動中に呟いたことをまさかここで取り上げられるとは思わなかった。鳴弥は他の三人へ助けを求める視線を向けるが、
「あ、私移動教室だったわ。先に戻るわね。」
「私も日直だから先行ってるね。」
「じゃ。」
嗚呼、無情。絵空と由香は一言残して自分たちの教室へ戻り始め、しのぶに至ってはスマホを見て鳴弥の方は一瞥もせず去っていった。
教師の小言は右から左な陽葉学園きっての不良生徒、音無鳴弥。ピキピキのマネージャー兼プロデューサーとも言える彼も幼馴染であり、ユニットリーダーの響子の前では形無しであった。完全に尻に敷かれているその姿からは普段の敏腕ぶりなど欠片も見られないのだった。
※作者の文章力やら諸々の理由で描写できるかわからない鳴弥君の設定集
・黒髪、童顔、女顔(カワイイ系)
別に男の娘であることが活かされる予定はないが作者が中性的な顔のキャラが好きなのと、仮に絵に起こしたとして作品的に他と並べた時に普通に男子だとビジュアル浮くな…というのと、ピキピキにいるんだから設定ぐらい尖らせとくかという判断の元、男の娘にしました。皆様お好みの黒髪美少女を思い浮かべてこれから先読んでください。作者のイメージCVは角元明日香さんです。これは100%好みです。
・口が悪い
上の設定と繋がってきますが、声含め見た目は完全に女の子なので少しでも他人に舐められないようにする為に彼は口が悪くなっています。同じ理由で体もある程度鍛えているので運動神経もいい部類です。
・素行不良(?)
具体的には遅刻居眠りサボり上等の精神。ケンカやらはしないです。上のことから繋がって基本的には学校という物があまり好きではない為です。成績に関しては文系は得意、理系は平均を若干上回る程度と得意不得意がハッキリしているタイプ。
・制服はオシャレに着崩す
ネクタイは緩い、夏場に夏服は着用せず袖を捲って過ごす、ワイシャツの裾は基本出てる、ついでに背が伸びることを祈ってサイズが大きめの物を買ったので全体的にダボッとしている…とだらしなく見えがちですが色々工夫して割とオシャレに着こなしています。響子の隣にいるのだから下手な格好する訳にはイカンやろの精神の元頑張っています。なので私服もそこそこちゃんとしています。制服の上着はパーカー派
とりあえず以上です。他にも思いついたら都度都度こんな感じで入れていきます。
それではまあ次回〜