鬼滅の刃 清めの音(ね)を持つ鬼   作:レイファルクス

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第15話

 

 

義勇、炭治郎、禰豆子の再開の一時を邪魔したしのぶは義勇たちに刀を向けていた。

 

 

「さぁ冨岡さん、どいてくださいね」

 

 

「俺は嫌われてない」

 

 

先程のしのぶの嫌われ発言を気にしていたのか、しのぶの用件とは違う答えが帰ってきたので、しのぶ、炭治郎、響鬼の間の空気が重くなった。

 

 

「あぁそれ…、すみません嫌われている自覚が無かったんですね。余計なことを言ってしまって申し訳ないです」

 

 

毒を扱う人間は発する言葉も毒なのか、しのぶの言葉に義勇が反応し、更に空気が重くなった。

 

 

「坊や、貴方の後ろにいるのは鬼ですよ、危ないですから離れてください」

 

 

しのぶは炭治郎の後ろにいる響鬼と禰豆子のことを言ってたが、炭治郎は『師匠と妹です』と答える。すると

 

 

「まぁそうなのですか可哀想に。ではー…、苦しまないよう優しい毒で殺してあげましょうね」

 

 

しのぶは自身の刀を眼前に掲げ、響鬼と禰豆子を殺すと言った。炭治郎は思わず響鬼たちの方を向くと、響鬼は茜鷲を音角で挟み込んで回して情報を読み取っている最中だった。

 

 

実は響鬼は炭治郎たちに出会う前に雷鬼と風鬼に自分が持っている茜鷲を一枚ずつ渡していたのだ。そして連絡をする際に茜鷲を使うよう言っていたのだ。因みに響鬼が回していたのは雷鬼に渡していた個体だった。

 

 

響鬼は茜鷲を音角から取り外すと

 

 

「炭治郎、そこの醜女(しこめ)好きにしていいぞ」

 

 

怒りの匂いを出しながら炭治郎に言った。しのぶは響鬼が言った"醜女"という言葉に反応し、青筋を立てながら

 

 

「醜女って私のことを言っているのですか❓」

 

 

空気を更に重くし響鬼に質問した。

 

 

「あんた以外に醜女はいないだろう❓この()を見ろ」

 

 

響鬼はしのぶを煽りながら禰豆子の頭を優しく撫でた。すると重くなった空気を察して起きていた禰豆子は響鬼に頭を撫でられると、目をトロンとさせ、響鬼にしがみついた。

 

 

「こんな可愛い娘が醜女な訳ないだろ。それに比べあんたは鬼と分かれば"人を喰わない(いい)"鬼だろうが"人喰い(悪い)"鬼だろうが問答無用で襲い掛かるそうじゃねぇか。そんな女を醜女と呼んで何が悪い❓」

 

 

響鬼の罵詈雑言に流石の炭治郎と義勇は響鬼を止めようとするが、時既に遅し。我慢の限界に達したしのぶは響鬼に襲い掛かった。だが響鬼は余裕を持って禰豆子を抱き上げ、しのぶの刺突を回避した。

 

 

「貴方だけは絶対に許しません。泣いて謝ったってもう遅いです。私の毒で一思いに殺します」

 

 

顔は笑っているのに目が笑っていないしのぶが響鬼に切っ先を向けて再び攻撃をしようとするが、二人の間に義勇が割り込み、しのぶの攻撃を弾いた。

 

 

「冨岡さん、何で邪魔するんですか❓これは明らかな鬼殺の妨害、隊律違反ですよ❓」

 

 

「胡蝶、(お館さまに言われたことを)忘れたのか❓(彼は)音撃の鬼だ。(攻撃しては)いけない」

 

 

「相変わらず言葉足らずですねぇ。そんなだから嫌われるんですよ❓」

 

 

「俺は嫌われてない」

 

 

義勇としのぶは斬り合いながらも問答を繰り返していた。鍔迫り合いになる度に火花が散り、炭治郎は内心ヒヤヒヤしていた。

 

 

するとそこに髪を蝶の髪飾りで右側に縛っている少女が木の上から降りてきた。しのぶは彼女の存在を確認すると

 

 

「カナヲ丁度いい所に。一緒に冨岡さんの後ろにいる鬼を倒しましょう」

 

 

そう提案をした。カナヲと呼ばれた少女は刀を抜こうとして柄に触れた瞬間、動きを止めた。しのぶと義勇はカナヲの行動に疑問を浮かべると

 

 

「炭治郎❓」

 

 

響鬼の隣にいる炭治郎に声をかけた。

 

 

「か…、カナヲ❓」

 

 

炭治郎もカナヲの問いかけに答えると、カナヲは柄から手を放し、炭治郎の側まで駆け寄った。だが、今の炭治郎の姿を見て、急に立ち止まった。今の炭治郎は響鬼から禰豆子を受け取っており、今の禰豆子は小さくなって炭治郎に横抱きにされている状態だった。

 

 

「炭治郎…、その娘、だれ❓」

 

 

目のハイライトが無くなった状態で更には無表情で炭治郎に禰豆子のことを聞いた。炭治郎はそんなカナヲから嫉妬の匂いを感じつつも

 

 

「ね…、禰豆子だよ禰豆子。前に話しただろ❓最終選別()の時に」

 

 

カナヲは炭治郎に言われたこと、即ち最終選別の時のことを思い出していた。

 

 

「あっ…、それじゃあその娘があの時話してた禰豆子ちゃん❓」

 

 

目にハイライトが戻り、表情筋の仕事が復活。匂いも嫉妬から驚きに変わったのを機に

 

 

「そうだよ。ほら禰豆子、挨拶して」

 

 

禰豆子の顔をカナヲの方に向け、カナヲは禰豆子と視線を合わせた。

 

 

「はじめまして、私は栗花落(つゆり) カナヲ。貴女のお兄ちゃんのお友達。よろしくね」

 

 

カナヲは自己紹介をしながら禰豆子の頭を撫でた。すると禰豆子は嬉しそうに目を細め、カナヲに抱きついた。

 

 

「禰豆子が『よろしく』って」

 

 

禰豆子の行動を炭治郎が訳すと、カナヲは嬉しそうに顔を綻ばせ、禰豆子の頭を撫で続けた。

 

 

義勇としのぶは三人の状況に毒気を抜かれ、刀を収めた。そこに鴉が炭治郎と禰豆子を本部へ連れ帰る伝令を伝えた。

 

 

「炭治郎、俺は雷鬼たちと合流してやる事がある。ここで暫しの別れだ。鬼殺隊の本部で合流しよう」

 

 

響鬼は炭治郎にそう言ってその場を離れた。その後炭治郎は薬の効果が切れその場に倒れてしまった。カナヲは禰豆子を抱き締めたまま連れてきていた事後処理部隊『(カクシ)』に炭治郎のことを任せ、禰豆子に案内された場所に置かれてた箱に禰豆子を入れてその箱を背負い義勇としのぶと共に下山した。

 

 

後日、那田蜘蛛山から綺麗な音色が響いたと隠から報告が上がった。

 

 

 

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