鬼滅の刃 清めの音(ね)を持つ鬼   作:レイファルクス

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第21話

 

 

機能回復訓練が無事に終わり、しのぶの最後の診察を受ける炭治郎。『異常無し』と判断され診察室を後にする。その途中、廊下の曲がり角で知った匂いがして途中で止まる。そして曲がり角から現れたのは玄弥だった。

 

 

「玄弥、久しぶり❗」

 

 

「あぁ炭治郎、久しぶり」

 

 

炭治郎と玄弥は互いに挨拶を交わす。そして炭治郎はなんで蝶屋敷に訪れたのか聞いてみると

 

 

「定期検診みたいなもんさ。俺は全集中の呼吸が使えない代わりに"鬼喰い"って言う異能があるからさ。俺は"鬼の一部"を喰うことで一時的に鬼になることができるんだ」

 

 

玄弥の言葉に炭治郎は驚いた。けどふと疑問に思った。

 

 

「鬼喰いの能力があるなら、なんで猛士に入ったんだ❓」

 

 

「さっき言った通り、俺は全集中の呼吸の適正が無い。刀の色も変わらなかった。適正が無いことがわかった時は相当落ち込んださ」

 

 

「そんな時に育手の下に師匠である風鬼さんが来て、俺を弟子にしてくれたって訳さ。最終選別で生き残った後は鬼狩りをしながら師匠の下で修行をしていたんだ」

 

 

炭治郎はなるほどと頷く。そして

 

 

「玄弥、もし困ったことがあったら遠慮なく相談してくれ。出来る限り力になるよ」

 

 

炭治郎は玄弥にそう言った。玄弥は『流石に遠慮するわ』と言うが

 

 

「さっき言ったように遠慮はしなくていい。だって俺たちは『親友』じゃないか❗」

 

 

炭治郎の『親友』という言葉に玄弥は涙を流した。何故なら玄弥は自分の風格のせいで友達やましてや親友などは今までいなかったのだ。そして炭治郎が初めての親友となってくれたのだ。玄弥は涙を流しながら

 

 

「ありがとう、炭治郎ありがとう」

 

 

と炭治郎に抱きついた。だがここで問題があった。炭治郎と玄弥の身長は玄弥の方が高く、端から見たら『玄弥が炭治郎を襲っている』と勘違いされるほどなのだ。そしてそんな間が悪い時に来てしまうのがしのぶだった。彼女は玄弥がなかなか来ないので心配になって様子を見ようと診察室を出て少し移動すると、先程のシーンを目撃した。

 

 

しのぶは炭治郎が玄弥に襲われていると勘違いし、二人の下へ駆け出し、炭治郎を自分の胸元へ抱き寄せ、玄弥を睨んだ。が、しのぶの行動は杞憂に終わる。何故なら玄弥の目は涙ぐんでいたからだった。

 

 

しのぶは二人に理由を聞くと、二人は揃って説明をした。理由が分かったしのぶは深くため息を吐くと

 

 

「二人とも、あまり勘違いされるような行動は謹んでください。ただでさえ二人は体格差があるんですから」

 

 

と言った。二人はしのぶに謝り、しのぶと玄弥は診察室へ向かい、炭治郎はその場を去った。

 

 

そして炭治郎はアオイの所に来ると、蝶屋敷を出ることを伝えた。

 

 

「そうですか❗もう行かれる。短い間でしたが同じ刻を共有できて良かったです。頑張ってください」

 

 

アオイは洗濯物を取り込みながらあしらった。

 

 

「忙しい中俺たちの面倒をみてくれて本当にありがとう。おかげでまた戦いに行けるよ」

 

 

「あなたたちに比べたら私なんて大したことはないのでお礼など結構です。選別でも運良く生き残っただけ。その後は恐ろしくて戦いに行けなかった腰抜けなので」

 

 

炭治郎のお礼の追加にアオイはまた"冷たく"あしらった。だが、炭治郎はここでも"無自覚の女誑し"が発動する。

 

 

「そんなの関係ないよ。俺を手助けしてくれたアオイさんはもう"俺の一部"だから。アオイさんの想いは俺が戦いの場に持って行くし」

 

 

炭治郎のトンデモ発言でアオイは固まった。炭治郎は『また怪我したら頼むね』と言ってその場を去った。残されたアオイは固まったまま頬を桃色に染めていた。

 

 

そして炭治郎は次にカナヲの下へ来た。カナヲにここを出ることを伝えると

 

 

「そう。ここを出るんだ」

 

 

と落ち込んでしまった。一緒にいたいカナヲの気持ちを知らず炭治郎はカナヲを励まそうとする。

 

 

「そうだ❗俺、お館さまに頼んで蝶屋敷の隣に屋敷を建ててもらうように頼んでみるよ❗」

 

 

炭治郎は屋敷の建設を未だに保留にしていたのを思い出していた。隣に屋敷が建てば好きな時に行き来できると炭治郎は考えたのだ。それを聞いたカナヲは

 

 

「それ、本当❗❓」

 

 

と食いついてきた。炭治郎は『お願いが通ればだけど』と言ったが、カナヲはその屋敷で新婚生活さながらの風景を思い浮かべていた。炭治郎はカナヲの手を握ると

 

 

「俺たちの仕事はいつ死ぬか分からない危険な仕事だ。だから今この一瞬、一刻を大事にしたいと俺は思っている」

 

 

「カナヲ、俺はカナヲのことが好きだ。仲間とか同期とか関係ない。俺は栗落花カナヲという一人の女の子が好きだ❗」

 

 

炭治郎の突然の告白にカナヲはびっくりしながら頬を染めて、炭治郎に抱きついた。

 

 

「私も❗私も好き❗竈門炭治郎という一人の男の子が好き❗」

 

 

カナヲは抱きつきながら告白の返事をし、二人は同時に顔を近づけ、キスをした。

 

 

キスを終えた炭治郎は自分の鴉である松衛門を呼び、手紙を書き松衛門に届けさせた。するとしばらくして松衛門が戻ってきた。

 

 

「カアァッ手紙ヲ届ケテ来タゾ❗ソシテ指令ヲ伝エル❗鬼柱竈門炭治郎❗柱トシテ最初ノ任務デアル❗」

 

 

「列車デ何人モノ人ガ行方不明トナッテイル❗炎柱ト共ニ調査セヨ❗」

 

 

炭治郎の柱としての最初の任務が言い渡された瞬間であった。

 

 

 

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