鬼滅の刃 清めの音(ね)を持つ鬼   作:レイファルクス

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第43話

 

 

無一郎が玉壺を倒した頃、炭治郎こと輝鬼・炎光は憎珀天が操る 樹木竜と戦っていた。輝鬼は竜の頚の一つを閃光剣・炎光で斬ろうとするが、その頚から空喜同様の超音波が発せられ、鼓膜が破れかけ、更に可楽同様の風圧も襲い掛かり、足に裂傷が走る。

 

 

輝鬼・炎光は力を込めて足の裂傷と鼓膜を"ある程度"直し、距離を取ろうとするが、竜の口から更に竜が次々に現れ、輝鬼・炎光は"喰われてしまった"。だが竜の口から光が漏れだし、"白い炎"に包まれる。そしてそこから輝鬼・炎光は現れた。先程の光は輝鬼・炎光の"鬼火"だったのだ。

 

 

憎珀天と輝鬼・炎光が互いに猛攻を繰り広げている所に、鉄珍たちを助けた蜜璃が玄弥たちを助け、状況を聞く。

 

 

「二体の鬼の内の一体、白い鬼は炭治郎が変身した姿です。ですが、俺が師匠から聞いた姿とは若干違っているんです」

 

 

玄弥の師匠である音撃の戦士"風鬼"は炭治郎の師匠である響鬼から聞いた話を玄弥に話していたのだが、強化形態である炎光のことは響鬼も知らなかったので、玄弥も輝鬼・炎光のことは知らなかった。

 

 

狂鳴雷殺(きょうめいらいさつ)

 

 

憎珀天は超音波と雷撃を同時に放つが輝鬼・炎光はそれを避ける。だが攻撃は玄弥たちにも放たれる。

 

 

『恋の呼吸 参ノ型 恋猫しぐれ』

 

 

しかしその攻撃を蜜璃が斬った。

 

 

『血鬼術 無間業樹(むけんごうじゅ)

 

 

憎珀天は太鼓を叩く速度を上げ、樹木竜を更に作り出し、輝鬼・炎光に向ける。だが輝鬼・炎光は竜の頚を悉く切り捨て、憎珀天の頚に閃光剣を向けた。

 

 

「駄目だ炭治郎❗ソイツは"本体"じゃ無ぇ❗頚を斬っても死なねぇぞ❗」

 

 

狂圧鳴波(きょうあつめいは)❗』

 

 

玄弥の声に"我を取り戻した"輝鬼・炎光は剣を引っ込めようとするが、その前に憎珀天が超音波を放つ。輝鬼・炎光は瞬時に筋肉を硬直させ、難を逃れた。だが輝鬼・炎光の耳は鼓膜が破れる"寸前"だった。

 

 

憎珀天は動きが鈍くなった輝鬼・炎光を殺そうと拳を振り上げる。しかしその拳は空を斬る。

 

 

その理由は、玄弥と禰豆子が輝鬼・炎光を連れ去り、その後ろに蜜璃が立ちはだかったからだった。

 

 

「あの子たちの後は追わせないわよ❗ここから先は私が相手になるんだから❗」

 

 

憎珀天の前に立ち塞がった蜜璃の胸元には、"葉っぱ"のような痣が浮かんでいた。

 

 

玄弥と禰豆子は輝鬼・炎光の案内により本体が隠れている木まで着いた。しかしその木はグネグネと激しく動き、玄弥たちを振り落とそうとする。そこで玄弥は木を"囓り始めた"。そしてビーバーの如く木を噛み千切った。

 

 

そこから禰豆子は血鬼術で木を燃やし、輝鬼・炎光は『ヒノカミ神楽・炎舞』で玉の部分を斬った。そして禰豆子と玄弥が拡げると、そこはもぬけの殻だった。すぐに輝鬼・炎光は視線を巡らせると、本体が逃げているのが見えた。

 

 

「貴様アアア❗責任から逃げるなアア❗お前が犯した今までの罪、悪行❗その全ての責任を必ず取らせる❗」

 

 

輝鬼・炎光は半天狗に向けて叫ぶ。すると

 

 

「伏せろ炭治郎❗このチビ糞野郎、空気を、読みやがれェー❗」

 

 

玄弥が近くに生えていた木を数本力ずくで"引っこ抜き"、半天狗へ"ぶん投げた"。これには禰豆子と輝鬼・炎光も目を点にした。

 

 

木は半天狗の周辺に落ち、禰豆子が爪で斬り裂こうとするが、半天狗は持ち前の"逃げ足"で物凄いスピードで逃げる。輝鬼・炎光はどうすれば半天狗に追い付くか考えていると、以前善逸が言っていたことを思いだした。

 

 

『自分の体の寸法や筋繊維の形って案外しっかり把握してないからさ、「それらを全て認識してこそ本物の"全集中"なり」って俺の育手のじいちゃんがよく言ってたよ』

 

 

輝鬼・炎光は善逸が言っていたことを実践しようとした。まず足を踏ん張り、呼吸を整え、足に力を溜める。そしてそれを一気に爆発させた。

 

 

すると一瞬で半天狗に近づき、閃光剣を頚に当てた。これには玄弥と禰豆子、半天狗は驚きを隠せなかった。剣は頚の中程まで食い込み、輝鬼・炎光は斬り抜くために力を込める。

 

 

「お前はああ、儂がああああ、可哀想とは、思わんのかァァァァア❗」

 

 

すると半天狗は体を大きくし、輝鬼・炎光の頭を握り潰そうとする。

 

 

「テメェの理屈なんざ、全然通用しねぇんだよ❗禰豆子、今だぁ❗」

 

 

そこに玄弥が来て半天狗の手を掴み、輝鬼・炎光を放そうとする。そして玄弥の合図で禰豆子が血鬼術を使い、玄弥は全力を振り絞って半天狗の腕を引き千切る。半天狗はその弾みで後ろに倒れるが、そこは崖となっており、半天狗は輝鬼・炎光と禰豆子と共に落ちた。

 

 

玄弥は"鬼化"が解け、崖の下を見る。そこには歩きだす半天狗と倒れたままの輝鬼と禰豆子がいた。

 

 

「待て。絶対に逃がさないぞ…❗何処までも追いかけてその頚を、斬ってやるからな…❗」

 

 

輝鬼は炎光の変身は解けてしまってはいるが、立ち上がりながら半天狗を威嚇する。

 

 

輝鬼は半天狗へ向かおうとすると、何処からか刀が飛んできて輝鬼の前に刺さった。輝鬼は刀が飛んできた方を見ると

 

 

「炭治郎、それを使え❗夜明けが迫ってる、早く❗」

 

 

無一郎と鋼錢塚が言い争っていた。先程の刀は無一郎が投げた物で鋼錢塚は『まだ完全に研ぎ終わってないから返せ❗』と言う。因みに何故無一郎は輝鬼の正体が炭治郎だと分かったのか❓

 

 

それは無一郎が刀を投げる前、無一郎は輝鬼の正体が炭治郎とは知らなかった。けれどここには鋼錢塚の他にも鉄穴森と小鉄がおり、小鉄は輝鬼が炭治郎であることを"知っていた"からだった。

 

 

「霞柱様、あの白い鬼は炭治郎さんです❗あなたが使った絡繰人形で修行してた時にあの姿になったのを見てますから❗」

 

 

小鉄は輝鬼が炭治郎であることを無一郎に教え、無一郎は何の迷いもなく刀を投げたのだった。

 

 

『円舞一閃』

 

 

輝鬼は『ヒノカミ神楽・円舞』と『雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃』を合わせた技、『円舞一閃』で半天狗の頚を斬った。

 

 

輝鬼は半天狗の頚を斬った後、禰豆子を陽光が当たらない場所に移そうとするが、禰豆子が輝鬼の方へ走り、輝鬼にしがみつきながら輝鬼の後ろを指差す。

 

 

すると頚を斬られた半天狗の体が人に襲い掛かっていた。輝鬼は斬り飛ばした頚を見ると、舌には『恨』の文字が書かれていた。輝鬼は『怯』じゃないことに気づき、半天狗の所へ行こうとすると、夜明けとなった。

 

 

陽光が差した瞬間、禰豆子の体を容赦なく炙る。輝鬼は自分の体で遮ろうとするが、陽光の侵食は進む。玄弥と無一郎はまだ崖の上にいるため、救助が間に合わない。半天狗を陽光に晒そうとしてもその前に目の前の人が殺される。どうすれば良いのか迷っていると、突然禰豆子が輝鬼を半天狗の方へ"投げ飛ばした"。

 

 

投げられた瞬間、輝鬼は見た。"禰豆子が笑っている"のを。

 

 

輝鬼は着地すると、半天狗の本体を探るために鼻をより鋭敏にする。すると半天狗の体が透け、心臓の所にいるのが"見えた"。

 

 

輝鬼は響鬼眼魂を"使わずに"炎光へ変身し、『音撃鼓・輝光』を半天狗へ投げる。半天狗に輝光が貼り付くと、巨大化し半天狗は動きを止める。

 

 

「命を持って、罪を償え❗『音撃強打(おんげききょうだ)爆炎陽光之型(ばくえんようこうのかた)』❗」

 

 

半天狗に近づいた輝鬼・炎光は一定のリズムで叩き、最後の一撃を与えると、半天狗は爆発し、消滅した。

 

 

『竈門炭治郎、上弦の肆・半天狗を撃破』

 

 

『輝鬼、炎光の力、完全掌握』

 

 

炭治郎は輝鬼の変身を解くと、その場に踞って涙を流した。そこに助けた人達が炭治郎の肩を叩き、後ろを指差す。炭治郎は後ろを見ると、信じられない光景を見た。

 

 

何と禰豆子が"太陽を克服して立っていた"のだ。

 

 

「お、お、おはよう」

 

 

炭治郎は支えられながら禰豆子の下へ歩く。そして禰豆子に抱きつく。その光景を見ていた玄弥は

 

 

「良かったな。炭治郎、禰豆子」

 

 

そう呟く。しかしその言葉が引き金になったのか、炭治郎は限界を越えてしまい、倒れてしまった。

 

 

半天狗が撃破された時と同じ時、蜜璃は樹木竜に喰われそうになっていた。だが樹木竜は憎珀天諸とも崩れ去った。

 

 

その後炭治郎は禰豆子におんぶされながら小鉄に肩を借りている無一郎と玄弥の所へ合流した。無一郎は禰豆子の状態に疑問を感じ、炭治郎に質問をする。炭治郎は説明をしようとすると、蜜璃が猛スピードで走って来て炭治郎たちを抱き締めた。

 

 

 

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