「オラオラァ❗どうしたどうしたァ❗❓そんなんじゃ鬼の指一本すら斬れねェぞ❗❓」
実弥は玄弥とある程度仲直りした後、稽古を再開した。だが今までの激しさは無くなり、休憩も多く取らせていた。
休憩は稽古を開始してから
その休憩時間の時も炭治郎は実弥と玄弥の仲を取り持っていた。
「玄弥、善逸。連携で行くぞ❗」
「了解だ、炭治郎義兄さん❗」
「俺もかよ❗❓えぇい、やってやんよ❗」
炭治郎は玄弥と善逸に連携を頼むと二人は承諾。実弥一人に炭治郎たち三人で挑んだ。すると
バシィン❗
バシィン❗
バシィン❗
三人の木刀は実弥を捉えた。
「合格だァお前ら。次の稽古、最後の柱の所へ行きなァ」
実弥は炭治郎、玄弥、善逸の三人を次へ進めた。
「「「はい❗」」」
三人は元気良く挨拶をする。
「竈門炭治郎、俺はお前の"実力"は認めるぜェ。けど"全て"は認めねェ、せいぜい頑張りなァ」
「それと玄弥のこと、感謝するぜェ。あいつの"幸せ"、守ってやってくれやァ」
「❗❓…、はい❗」
実弥の激励とも取れる言葉を炭治郎は受け止め、三人は実弥の下を後にした。
そして三人は最後の柱、『岩柱・悲鳴嶼行冥』の修行場がある山の麓へと到着した。玄弥は行冥の下で修行していた時期があり、玄弥の案内で山を登る。そして滝がある所に着くと、既に伊之助を含む他の隊士がその滝に打たれていた。
「心頭…滅却すれば……、火もまた涼し……。ようこそ…、我が修行場へ……」
炭治郎たちは声のした方を向くと、行冥が自身の足下を火で焙りながら丸太と岩を背負っていた。
「相変わらず凄まじいですねぇ行冥さん」
「南無、その声は玄弥か。
「えぇ、炭治郎義兄さんのお陰で」
行冥は玄弥の声を聞き、ほっとしたのも束の間、聞き捨てならないことを聞いた。
「…❓、炭治郎"義兄さん"とは❓」
「あぁ俺、彼の妹である竈門禰豆子と"婚約"してるんですよ」
玄弥の発言に行冥は愚か、善逸までもが驚いた。
「オメェ何時の間に禰豆子ちゃんと婚約してんだよ❗❓」
「南無…、それは初耳だ…。竈門炭治郎、君は知っていたのか❓」
善逸は騒ぎだし、行冥はこのことを炭治郎に聞いた。すると
「知ってると言うか、玄弥に禰豆子との婚約を薦めたの俺ですし」
炭治郎の
「炭治郎ぉ~、何でだよぉ~。何で俺じゃ無くてあんな
「だって善逸、禰豆子に近寄る時に気持ち悪い声を出すじゃないか。あれで禰豆子が怖がってるんだよ。逆に玄弥はよく禰豆子の面倒を見てくれてるし、禰豆子の方から口付けをしたから嫁がせるなら玄弥かな~って」グサグサッ
炭治郎の鋭利な正論攻撃に善逸の
「南無…、竈門炭治郎よ、それ位にしたらどうだ…❓これ以上は修行に響く…」
炭治郎は更に善逸を追い込もうとするが、行冥がそれを止めた。
…
……
………
「では…、私の修行の…、説明をする。まず滝に打たれる修行をしてもらい…、丸太三本を担ぐ修行…、最後にあそこにある岩を一町先まで押して運ぶ修行…をしてもらう」
「私の修行はこの三つのみの簡単なもの…、尚、下から火で焙るのは危険な為、無しとする……」
善逸が落ち着いた時を見計らい、行冥が修行の説明をする。すると善逸は気絶し、行冥は炭治郎に善逸を川につけるよう言った。炭治郎は言われた通り善逸を川に『放り投げる』と
「ギャアアアッ、つべてぇええええ❗❗」
余りにもの冷たさに悲鳴を上げながら復活した。
「南無…、竈門炭治郎、私は『川につけなさい』とは言ったが、『川に放り投げなさい』とは言わなかったぞ…」
「すみません、この方が手っ取り早かったので」
炭治郎は悪びれる様子は無かった。
復活した善逸はすぐに川から出るが、震えが止まらなかった。すると岩に張り付いていた村田さんが
「岩に…、くっつけ…。あったかいぞ……」
そう言うと、善逸は直ぐ様岩にしがみついた。善逸は『母の腕の中にいるみたい』と感じており、『母ちゃ~ん』と言いながら泣き出した。
炭治郎は善逸を見た後、川に入る。川の水の冷たさに震えるが、何とか滝の所まで来た。次々と滝に打たれていた隊士が続々と滝から離れる。だが伊之助"だけ"は離れなかった。
「(伊之助も頑張ってるんだ、俺も…あれ❓念仏が聞こえない…)伊之助❓いの…、ちょっ、ヤバイヤバイ❗」
炭治郎は伊之助が危険な状態であることを悟ると、玄弥を呼び伊之助を滝から離した。そしてしのぶ直伝の心臓マッサージをして伊之助は一命を取り留めた。
炭治郎は伊之助を蘇生させた後、滝に打たれるが、水の冷たさが尋常では無く、
炭治郎は歯をガチガチ言わせながら修行の感想を言う。それを村田さんは『お前とあの猪もすげぇよ』と言った。どうやら水の冷たさに慣れるのに時間を費やしていたようだ。
村田さんが言うには、『一刻滝に打たれ続ければ丸太を担ぐ修行に移れる』とのことだった。
「す、すごいですね村田さん……」ガチガチ
「と、十日ほといるからな……」ガチガチ
…
……
………
何とも締まらない光景だった…。