鬼滅の刃 清めの音(ね)を持つ鬼   作:レイファルクス

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第59話

 

炭治郎たちが戦っている頃、別の場所でも戦いが始まろうとしていた。

 

 

「いるんだろ❓姿を見せろ。そこにいるのは分かっている」

 

 

無惨の所に向かっている途中だった善逸は急に足を止め、とある方向を向いていた。

 

 

「"兄弟子"に向かってその口の聞き方…、なってねぇな。久しぶりだな、善逸」

 

 

木々の影から姿を現したのは、頚に勾玉を付けた紐を着けている鬼だった。

 

 

獪岳(かいがく)、俺は鬼となったお前を、もう兄弟子とは思わない。それに、何故そんな馬鹿なことをしたんだ❓」

 

 

何と現れたのは、善逸の兄弟子の獪岳だった。しかし何故鬼殺隊員である獪岳が"人喰い鬼"になったのか❓それは柱稽古が始まる数ヶ月前に遡る。当時の獪岳は任務先で上弦の壱・黒死牟と鉢合わせしてしまった。無論、獪岳は挑んだが、呆気なく敗北。しかもあろうことか黒死牟に"土下座"までして命乞いをしたのだ。

 

 

それを見た黒死牟は獪岳に手を差し出させ、その手に"自分の血"を注いだ。そしてそれを飲むよう言った。獪岳は震えながらもその血を飲み、人喰い鬼となった。獪岳は大勢の人を喰らい、無惨から『上弦の陸』の数字を刻まれた。

 

 

「はんっ何とでも言いな。俺は常に俺を正しく評価してくれ「黙れ」あん❓」

 

 

「黙れと言ったんだ❗アンタのせいで、アンタが人喰い鬼になったせいで、爺ちゃんは腹を切って死んだ❗雷の呼吸の使い手から人喰い鬼を出したからだ❗」

 

 

善逸は獪岳の言葉を遮り、柱稽古の時に届いた手紙の内容を伝えた。だが

 

 

「知ったこっちゃ無ぇな❗俺を正しく評価しねぇ爺ぃなんか何人死のうと、痛くも痒くも無ぇ❗耄碌した爺ぃが死んで精々したぜ❗」

 

 

獪岳には最早"人としての血と涙"は無くなっていた。

 

 

「爺ちゃんは耄碌なんかしてねぇ。壱ノ型しか使えない俺(・・・・・・・・・・)()壱ノ型だけ使えないお前(・・・・・・・・・・・)、どっちが不憫だろうな❗」

 

 

「俺は爺ちゃんの意思を受け継ぐ❗アンタとは違う"鬼の力(・・・)"で❗獪岳、お前を倒す❗」

 

 

善逸は右手首にある『変身鬼弦・音錠』から伸びる鎖を引き、中にある弦を出しそれを弾く。するとそこから波紋が広がり、善逸は音錠を額に翳すと額に鬼の飾りが現れた。そして善逸は右拳を頭上に突き上げると、善逸に雷が落ちた。

 

 

「ハアアァァァ………ッ、セイッ❗」

 

 

善逸が突き上げた拳を振り払うと、『音撃の戦士』の姿になった善逸がそこにいた。

 

 

「俺は音撃の戦士・"斬鬼"❗貴様を滅する鬼だ❗」

 

 

「殺れるモンなら殺ってみやがれ❗善逸ゥ❗」

 

 

『雷の呼吸 肆ノ型 遠雷(えんらい)

 

 

善逸こと斬鬼は獪岳に向けて啖呵を切る。獪岳は挑発するように"黒い雷"の技で斬鬼を襲う。だが

 

 

「遅ぇんだよクズ。それと今の俺の名は善逸じゃなくて斬鬼だ」

 

 

斬鬼が獪岳を斬り、獪岳は斬鬼の速さに目を疑った。

 

 

「ふざけんじゃ無ぇ❗テメェはここでくたばる運命なんだよぉ❗」

 

 

『雷の呼吸 弐ノ型 稲魂(いなだま)

 

 

『参ノ型 聚蚊成雷(しゅうぶんせいらい)

 

 

『伍ノ型 熱界雷(ねつかいらい)

 

 

キレた獪岳は連続で技を繰り出す。だが、斬鬼には"掠りもしなかった"。

 

 

「これで、くたばれェェェーーーッッッ❗❗❗」

 

 

『雷の呼吸 陸ノ型 電轟雷轟(でんごうらいごう)

 

 

獪岳は雷の呼吸の中でも最大にして最強の技を斬鬼に向けて放つ。しかし、これも斬鬼はかわした。

 

 

「何故だ❗❓何故掠りもしない❗❓一体、お前と俺、何が違うんだ❗❓」

 

 

「違って当然だ。"俺は獪岳(お前)"じゃ無いし"お前は善逸()"じゃ無い。お前は"呼吸を汚し"、俺は"呼吸を活かす"。"心の価値観"が違って当然だ」

 

 

『雷の呼吸 "漆ノ型" 火雷神(ほのいかづちのかみ)

 

 

斬鬼は呼吸が乱れた獪岳に"自身が編み出した"技で斬った。

 

 

「な…っ何だ今の技は❗❓」

 

 

「この型は俺が編み出した"俺だけの型"だ。そして、これで止めだ、獪岳ゥゥゥーーーッッッ❗❗❗」

 

 

斬鬼は師匠である雷鬼から受け取っていた『輝鬼眼魂』のボタンを押し、胸に当てる。すると斬鬼の手足と胸に響鬼と同じ模様が浮かび上がった。そして背負っていた烈雷を持つと

 

 

「音撃斬・雷電激震❗」

 

 

斬鬼は獪岳に烈雷を突き刺し、烈雷に音撃震・雷轟をセットし音撃モードにする。そして烈雷を何度も掻き鳴らす。そして最後の一撃を与えると、獪岳は頭部諸とも爆散。童磨同様に肉片は灰になり、跡形も無く崩れ去った。

 

 

『上弦の陸・獪岳VS我妻善逸こと音撃の戦士・斬鬼』

 

 

『勝者、斬鬼』

 

 

 

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