鬼滅の刃 清めの音(ね)を持つ鬼   作:レイファルクス

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第65話

 

『フフッ……、フハハッ…、フハハハハッ。』

 

 

オロチの姿となった無惨は急に笑いだした。

 

 

『素晴ラシイ、力ガ沸キ上ガッテクル❗コノ姿トナッタ今、貴様ラ鬼殺隊ヤ音撃ノ鬼ナド恐ルルニタリン。アノ"鳴滝(なるたき)"トカ言ウ男ニハ感謝シナクテハナ。シカシ、"手駒"ガイナクナッタノハ惜シイ。ソウダ、手始メニ貴様ラヲ"手駒"ニシヨウ。光栄ニ思ウガイイ、貴様ラハ"神"トナッタ私ノ"手駒"ニナルノダ❗』

 

 

無惨は甲羅から管を伸ばし、振るい始めた。

 

 

『炎の呼吸 伍ノ型 炎虎』

 

 

『霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海』

 

 

『風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風』

 

 

『岩の呼吸 肆ノ型 流紋岩・速征』

 

 

『水の呼吸 拾壱ノ型 凪』

 

 

『ヒノカミ神楽 灼骨炎陽』

 

 

しかし柱たちは広範囲に及ぶ技を出し、管を次々に斬った。

 

 

そして遂に夜明けが訪れ、陽光が無惨を照らす。だが、無惨は陽光妬けすることは無かった。

 

 

『フハハハハッ❗コノ姿デアレバ、陽光ナド敵デハ無イ❗私ハ遂ニ太陽ヲ克服シタノダ❗』

 

 

無惨は歓喜に震え、管や鋏を振り回す。

 

 

『サア貴様ラ、"神"デアリ"完全ナ生命体"タル私ノ手駒トナルガイイ❗』

 

 

無惨は鋏を振り上げた。すると

 

 

ドドンッ

 

 

『ナニッ❗❓』

 

 

振り上げた鋏に"光弾"が当たり、弾けた。

 

 

「お前が"神"❓"完全な生命体"❓全く想像が着かんな」

 

 

『ダレダ❗❓』

 

 

無惨は光弾が飛んで来た方向を向き、皆は連られるように同じ方向を向く。

 

 

そこにはニ眼カメラをぶら下げた男性と水…、もとい、シアン色の銃を構えた男性がいた。

 

 

「"神"とは人それぞれの心に宿るものだ。お前のような輩が神を名乗るなど、烏滸がましいにも程がある。それに貴様は"完全な生命体"と言っていたが、自分の姿を鏡で見たか❓随分醜い姿になってるぞ❓これでは"神"と言うより"悪魔"だな」

 

 

『貴様ハ一体、何者ダ❗❓』

 

 

弁論を説いた男性に無惨は質問をする。すると男性はピン…、もとい、マゼンタ色のバックルを取り出し、腰に装着し、展開する。そしてカードを一枚取り出し、眼前に掲げると

 

 

「"通りすがりの仮面ライダー"だ、覚えておけ❗変身❗」

 

 

男性は掲げたカードを裏返し、展開したバックルに"差し込んだ"。

 

 

『カメンライド』

 

 

するとバックルから音声が鳴り響き、男性は展開したバックルを元に戻す。

 

 

『ディケイド』

 

 

するとバックルから幾つもの"影"とプレートが飛び出し、影は男性の体と重なり、プレートは男性の顔に刺さる。するとグレー一色だったボディにマゼンタ色が浮かび上がった。

 

 

そう、彼こそ『世界を股に掛け旅をする"正義の破壊者"、門矢(かどや) (つかさ)こと仮面ライダーディケイド』だったのだ❗

 

 

「何かえらい恥ずかしい呼ばれ方をされた気がするな…」

 

 

「気にしない方がいいんじゃないかい❓それじゃあ僕も」

 

 

銃を構えていた男性は器用に銃を回転させ、側面部にある挿入口にカードを装填する。そして銃口を引き出す。

 

 

『カメンライド』

 

 

すると銃から先程と同じ音声が流れ、彼は銃口を上に向ける。

 

 

「変身」

 

 

『ディ、エーンド』

 

 

彼が引き金を引くと、数枚のプレートと四つの影が飛び出し、影が彼と重なる。そしてプレートが顔に刺さると、シアン色のボディラインが浮かんだ。

 

 

そう、彼も士と同じ『世界を旅する仮面ライダー』、海東(かいとう) 大樹(だいき)こと"仮面ライダーディエンド"なのだ❗

 

 

「あの、貴方たちは一体…❓」

 

 

しのぶが士たちに質問をする。

 

 

「さっき士が言っただろ❓"通りすがりの仮面ライダー"って。あっ士って人はそこにいる彼のことだよ」

 

 

大樹がしのぶの質問に答え、士を指差す。

 

 

「分かりやすく説明するなら、俺たちは鬼殺隊(あんたら)の仲間ってことだ。それと海東、人を指差すな」

 

 

士は大樹の手を叩きながら分かりやすい説明をした。

 

 

『フンッ、雑魚ガ何匹増エヨウガ、私ニハ関係無イ。手駒ガ増エルダケダ』

 

 

無惨は有るかどうか分からない鼻で笑い、士たちの話を遮った。

 

 

『貴様ラハ私ノ手駒トナル運命シカ無イ。大人シク受ケ入レロ』

 

 

「それは違う❗」

 

 

無惨の言葉を輝鬼・炎光は真っ向から否定した。

 

 

「人にはその人それぞれの"人生"がある❗誰もそれを否定することも、変えることもできない❗」

 

 

「そいつの言う通りだ。人生ってのは分かってないから楽しい。それを無理矢理決めつける貴様は人でも神でもない❗」

 

 

するとディケイドの腰にある『ライドブッカー』から三枚のカードが飛び出した。ディケイドはそれを掴むと、絵柄が無かったカードに絵柄が浮かんだ。

 

 

「成る程、そう言うことか。これを使えってことか」

 

 

『ファイナルフォーム ライド、カ、カ、カ、カガヤキ』

 

 

ディケイドは三枚の内の一枚を『ネオディケイドライバー』に装填した。

 

 

「ちょっと擽ったいぞ」

 

 

「え❓うわっ❗❓」

 

 

ディケイドは輝鬼・炎光の後ろに移動し、背中を叩く。すると輝鬼・炎光の姿が巨大な茜鷲に変化した。

 

 

巨大な茜鷲に変化した輝鬼は、そのまま無惨に体当たりし、無惨を怯ませた。

 

 

『ファイナルアタック ライド、カ、カ、カ、カガヤキ』

 

 

ディケイドは残り二枚の内の一枚をネオディケイドライバーに装填すると、輝鬼は無惨に体当たりし、無惨の腹を上にした。そして輝鬼は"巨大な音撃鼓・輝光"になり、無惨の腹に張り付いた。

 

 

「ハアッ❗」

 

 

ディケイドは音撃棒・閃光を持ってジャンプ、輝光の前まで来ると、そのまま叩き出した。

 

 

すると無惨は先程よりも苦しみ出し、ディケイドを振り落とそうとする。

 

 

「そうはさせないよ」

 

 

だがディエンドが『ディエンドライバー』で鋏を狙い撃ち、邪魔をする。そして斬鬼が鋏に飛び乗り、音撃モードにした烈雷を掻き鳴らす。

 

 

威吹鬼は烈風で鬼石を撃ち込み、音撃モードにして吹き鳴らす。そこにディエンドも自身の音撃棒を持って音撃を叩き込む。

 

 

「よっしゃ響鬼、風鬼、俺たちもいっちょやるぜ❗」

 

 

「えぇ、やりましょう雷鬼さん❗」

 

 

「俺たちの全て、今ここで叩き込む❗」

 

 

更に響鬼、風鬼、雷鬼の三人も参加。響鬼はディエンド、風鬼は威吹鬼の側へ、雷鬼は斬鬼の近くで音撃を放つ。

 

 

今ここに総勢七名のライダーによる音撃の大合奏が響く❗これが『音撃術奥義 七重連合奏(ななじゅうれんがっそう)』である❗

 

 

無惨は体内に響く音撃をどうにかしようともがくが、四方向からの音撃に為す術が無かった。

 

 

合奏はクライマックスに入り、音撃の威力も格段に上がる。そしてそれぞれが止めの一撃を与えると、無惨は爆散し"大量の枯れ葉"となった。

 

 

ディケイドと輝鬼は着地し、枯れ葉の山となった無惨の亡骸を見つめていた。

 

 

「終わ……った…」

 

 

不意に誰かがそう呟く。すると

 

 

『うおぉぉぉおおおぉぉぉ~~~❗❗❗』

 

 

行冥、蜜璃、小芭内の三名を除く柱全員が歓喜に震えた。

 

 

更に

 

 

「お~い、み~んな~❗」

 

 

蜜璃と小芭内が人間に戻った鳴女と禰豆子を連れてやって来た。

 

 

「甘露寺さん、伊黒さん❗ご無事で何よりです❗」

 

 

輝鬼は顔だけ変身を解き、二人に声を掛ける。

 

 

すると二人を見つけた柱たち(行冥、しのぶ除く)が続々と集まりだし、二人をしっちゃかめっちゃかにした。

 

 

「炭治郎君、ようやく終わりましたね」

 

 

「炭治郎、お疲れさま」

 

 

炭治郎の側にしのぶとカナヲが寄り添い、炭治郎を労った。

 

 

「カナヲ…、しのぶさん…、はい❗」

 

 

炭治郎は涙が溜まった目を腕で擦り、満面の笑みを浮かべた。

 

 

その光景を士はカメラで撮影していた。

 

 

その後、いきなり行冥が倒れた。痣の代償でもう寿命が幾ばくも無い状態だった。だが蜜璃は珠世から薬を預かっており、しのぶにそれを渡して行冥に投与した。すると閉じていた瞼が徐々に開いていった。それを見た全員が涙を流し、行冥もまた、もらい泣きしていた。

 

 

その後は音撃の鬼は顔だけ変身を解き、禰豆子は玄弥に抱きついてキスしたり、蜜璃と小芭内から炭治郎に鳴女を紹介され、告白されるが断られた。だが『侍女(じじょ)(現代で言うメイド)でもいいから側に置いて欲しい❗』と言われ、仕方なくそれを承諾したりと、波乱万丈な一時を迎えた。

 

 

 

 

 

その様子を見ていた士は炭治郎たちに背中を向けて歩き始めた。

 

 

「士、混ざらないのかい❓」

 

 

早足で追い付いた大樹が士に質問をする。

 

 

「俺は湿っぽいのは嫌いだ。それに、この世界は破壊した。もう長居する必要は無い」

 

 

士はそう言いながら歩を進めた。大樹はそれを追うように歩き続けた。

 

 

 

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