時刻は深夜。ここは無惨との最終決戦が行われた跡地である。そこには謎の"黒い球体"が浮かんでいた。
その球体から"腕"が出て、更に"足"、"胴体"、そして"頭"が出た。
『フフフッ、ヨウヤク、ヨウヤクフッカツスルコトガデキタ。マッテイロキサツタイドモ。マッテイロウブヤシキ。マッテイロオンゲキノセンシドモ。マッテイロ"カマドタンジロウ"❗』
球体から出て来たのは、成人男性と同じ身長の"人ならざる者"だった。
ゾクッ
「❗❓❗❓❗❓」
「炭治郎様、どうなさいました❓」
炭治郎は妻の一人であるかなたと『お楽しみ』の時に、"悪寒"を感じた。
「いや、何か悪寒を感じちゃって…」
「でしたらまず、しのぶ様たちではありませんね。今回の"当番"は私と知っているはずですので」
「それよりも炭治郎様、今回はかなたをた~っぷり『味わって』下さいね❓」
…
……
………
~~~翌朝~~~
「「「悪寒…、ですか❓」」」
「はい。炭治郎様が急にお顔を険しくされたので、どうしたのか聞いてみたら…」
食後、かなたは同じ妻であるしのぶ、アオイ、カナヲの三人に相談をした。
「私たちではありませんよ❓その時は子供たちと一緒に寝てましたから」
「「コクコク」」
しのぶの発言にアオイとカナヲは同時に頷いた。
「皆様を疑っている訳ではありません。炭治郎様は嗅覚が鋭いので、皆様が来たら"匂い"で分かるはずです」
かなたの言葉にしのぶたちは『確かに…』と納得していた。
「でしたら、炭治郎さんが感じた悪寒の正体とは❓」
アオイがかなたに質問をすると
「ですから、それを相談するために皆様に集まってもらったのです❗」
かなたは強めの口調で言った。
「…以前、私"たち"が招集された時ですけど…」
しのぶは思い当たる節があるのか、顎に指を当てながら話し始めた。
「"お義父さま"が"鬼殺隊の復活"をほのめかす発言をしていらっしゃったのですが、もしかしたらこのことを先見の明で感じ取っていらっしゃったのかもしれません」
そこまで聞いて、カナヲは一つの"可能性"を考えた。
「鬼舞辻が復活した❓」
「バカを言わないでカナヲ❗"あんな奴"が復活する何てあり得る訳無いじゃない❗第一に、アイツが倒されるのをアナタとしのぶ様が間近で見てたんじゃないの❗❓」
カナヲの考えをアオイは真っ向から否定し、捲し立てる。
「アオイ、ちょっと落ち着きなさい。確かに鬼舞辻の復活何て、"万に一つ"の可能性もありません。ですが、もしその"万に一つ"の可能性が当たっていたら❓」
しのぶはアオイを落ち着かせ、自分も考えた可能性を口にする。すると三人が固唾を飲んだ。
「ですので、"あの人たち"に話を伺ってみようと思います」
「「「あの人たち❓」」」
「はい。あの"通りすがりの仮面…ナンチャラ"っていう人たちです。あの人たちなら、何か知っているかもしれません」
しのぶは士たちに話を聞くつもりだった。
「今あの人たちは行方を眩ましています。宇随さんにお願いして人員を割いて「失礼します」あら❓」
「お話中の所申し訳ございません。奥方様にお客様がお見えになられております」
話を遮り入室したのは鬼屋敷のメイドの鳴女だった。しかし、しのぶたちは首を傾げた。何故なら『今日は誰とも会う約束をしていない』からだった。しのぶたちは隣の蝶屋敷を病院として運営しているため、多忙となっている。そのため会うには『
「今日は誰とも会う約束をしていませんが、どなたが参られたのですか❓」
「それが…、『通りすがりの仮面らいだー』❓たちと言えば分かると…」
『通りすがりの仮面ライダー』、それは即ち士たちのことだった。丁度捜索を天元に依頼しようと思っていたしのぶは渡りに舟だった。
「分かりました、お会いしましょう。その方々を此方にお通し下さい。カナヲ、あなたは炭治郎君を呼んで来てちょうだい」
鳴女とカナヲは言われた通りにした。程なくして部屋に炭治郎と士、大樹が到着した。
「急に訪問してすまない。火急の件だったのでな」
「いえ構いません。此方も貴方方に聞きたいことがありましたので」
士の詫びをしのぶが受け取った。
「それで、此方に伺った理由と言うのは…❓」
「そちらも、大体察しが付いていると思うけど❓」
炭治郎の質問に大樹が質問で返した。
「では単刀直入に聞きます。貴方方は『鬼舞辻無惨の復活に関与していますか』❓」
しのぶが直球で質問すると
「その質問の答えは"否"だが、あながちそうとも言い切れない」
士が答えた。
「僕たちは"この世界"の無惨を倒すために協力したけど、正直言ってあんな化け物を復活させても何の利益も無いよ。寧ろ不利益しか無い」
付け加えるように大樹が答えた。
「俺たちを呼んだ奴が言っていたんだが、『この世界の破壊を望む私が"別の世界の鬼"を連れて来た』と言っていたんだ。恐らく違う世界の鬼舞辻無惨を連れて来たって所か」
「そしてこの世界の鬼舞辻無惨の"残留思念"を取り込んだって感じかな❓」
「俺たちは"この世界の破壊を望まない"奴に呼ばれてここに来たって訳だ」
士と大樹はこの世界に再び来た理由を言った。しかし
「そんな話、信じられると思いますか❗❓」バンッ
アオイは信じないことを机を叩きながら言った。
「そもそも、貴方たちが来なければこんなことにはならなかったんじゃ「アオイさん、そこまでだよ」でも❗」
ヒートアップするアオイを炭治郎が宥めた。
「彼らが来ても来なくても今の状態になったと思うよ❓いや、今よりもより多くの命が散っていったと思う。それこそ、俺やしのぶさんたちの周りでも」
炭治郎の言葉に皆が言葉を失った。
「だから、あの時助けてくれてありがとうございます」
炭治郎は士たちの方を向くと、頭を下げた。
「頭を上げてくれ、俺たちはそんな大層なことをした覚えは無い。それに俺は破壊者だ、いずれはこの世界の未来を破壊するかもしれん」
士は頬を掻きながらそっぽを向いた。
「でも一度は破壊しましたよね❓『鬼殺隊の壊滅』と言う未来を」
頭を上げた炭治郎がそう言うと、士は何も言わなかった。
「だからお願いします、再びこの世界の未来を破壊して下さい。『鬼舞辻無惨が生きている未来』を」
炭治郎は再び士に向けて頭を下げる。すると
「それに関しては問題無い。寧ろそれをこっちから言おうと思っていた所だったんだ」
士は炭治郎の願いを聞き入れた。
「さしあたっては寝床を確保しないといけないんだが…、いい場所を知らないか❓」
「でしたら、ここをお使い下さい❗食事も出しますよ❗」
士は拠点とするための場所を聞いたら、炭治郎が鬼屋敷を使っていいと言った。
「ここを使わせてくれるんなら願ってもないが、タダ飯食うのも気が引ける。俺たちに出来ることが有れば遠慮無く言ってくれ。こう見えて色々な仕事をこなして来たからな」
士は衣食住の対価として鬼屋敷での労働を申し出た。
こうして『破壊者』と『音撃の鬼』が再び手を組んだ。
果たしてこの世界に再び平和な刻は訪れるのか…❓