エンティティ様といく!   作:あれなん

30 / 58
文中に出てくる用語説明

【ヘンコ】
偏屈な人、変わり者

【いけず石】
主に京都の道路の角や端などにある、車両が建物に接近しないよう置かれている石のこと

【梅田ダンジョン】
大阪駅・梅田駅周辺の地下に広がる日本最大級の地下街
増改築を繰り返し複雑な構造になっており、大人でも遭難する現代の迷宮
基本的に案内板は罠

【遠慮のかたまり】
大皿料理などを複数人で分けあった際、最後に少しだけ残される食べ物のこと



〖2〗虹始見

 

呪術高等専門学校は東京と京都の2か所しかない。大体の呪術師はどちらかの高専で呪術について学び、一人前の呪術師として旅立っていく。

新田 新(にった あらた)は京都府立呪術高等専門学校につい十数日前に入学したばかりのぴっかぴかの1年生だ。入学するまでに呪術界や高専についての情報は職員や補助監督の姉から聞かされ充分覚悟していた。それでも、ちょっと変わっているけどいい子たちばかりだから大丈夫、と職員は言っていたので安心していた。

元より生徒数が両手で足りるほど少ない。今後の学校生活のことも考え、新田が上級生とコミュニケーションを取ろうと試みるのは至極当然のことであった。とりあえず、誰に話しかけたらいいのか迷ったが、見た目的にまだマシそうだと加茂に声を掛ける。

 

「…おはようございます」

 

「あぁ」

 

「……………そういえば、昨日、ドラマ見てはりましたよね」

 

新田は上級生である加茂が談話室のソファーでそのドラマを見ていたのを知っていた。宗教・野球・政治が話題にするべきではない3つのタブーであるということはわかっている。その3つの他にどこに地雷があるのかわからないのが呪術界だ。ちょっとずるい気もしたが新田は無難な話題で会話をすることにした。落ちもない話をするのは関西の血が拒むのだが、この沈黙を打破できるのならまだマシだった。

 

「だからなんだ」

 

「へっ?いや、おもろいなら俺も見てみよかとおもいまして…」

 

「鈍亀に…家の者に言われて仕方なく見ていただけだ。あんなもの見る時間があるのなら術式や体術の鍛錬に充てようとは思わないのか」

 

「……ハーイ、オツカレサマデース」

 

新田は戦略的撤退を選択した。会話のキャッチボールが最初からできるとは思っておらず、豪速球で返されることや、明後日の方向にボールを投げられることは予想していた。しかし、わかりやすい所に緩めのボールを投げただけなのに、重火器で撃たれるとは思いもしなかった。

普通そんな返しする?めっちゃヘンコやん…あの人の実家、いけず石、家の角だけやなくて敷地の周りに隙間なく並べとるやろ、と自室に続く廊下をとぼとぼ歩きながらそんなことを考えた。

 

結局新田は加茂程ではないが灰汁が強い上級生にひいこらしつつこの十数日を過ごしている。慣れない環境に自室の扉を開けてベッドに直行する程疲弊していた。

新田はコミュニケーション能力は人並みにあると思っていた。小学校や中学校では人並みにモテていたし、姉や家族には冷やかされるので黙っていたがバレンタインではいくつかチョコレートを貰ったこともある。そのコミュニケーション能力は高専では全く歯が立たなかった。はじまりの村で村長から渡された木の剣でラスボスに戦いを挑むことになったときの絶望感と似ている。井の中の蛙とはこのことだったのか。

 

ここにまともな奴はおらんのか、どうやったらこんなひん曲がった性格になるんや、製造物責任法が人間に適用されるようになったらいの一番にクレームつけたる、梅田ダンジョンで迷子になっても絶対助けてやらんからなと何度罵詈雑言を心の中で叫んだだろうか。体術の授業でグラウンドに転がされる度に、そう思ったので軽く両手両足の数は超えている。高専を卒業して立派な呪術師になる姿よりも胃に穴が開いてのたうち回っている自身の姿が容易に想像できた。

 

その日は一昨日から全国的に降っていた雨がようやく上がり、どことなく柔らかい風が時折体を包み込んでくれる日だった。新田は術式の性質上、サポートに回ることが多い。傷を治す反転術式のようなものであったなら、待遇はまた違っただろう。新田の術式は”治す”のではなく”固定”だ。怪我人の傷がそれ以上悪化しないように固定させることができる。その術式の性質上、新田は重傷者の怪我を”固定”し、反転術式者のもとに運ぶという中継を任される。他の術者のように直接呪霊と対峙することはなくとも、それに近い場所で待機する必要があるのだ。だからこそ祓えとまでは言われないが呪霊に慣れておくため、時折誰かの任務に同行させてもらっている。今回の任務もその一環だった。

 

経費削減がこの程度で済んでよかったと胸を撫で下ろしつつ、足を揃えて行儀よく新幹線のシートに身を預ける。前はグリーン車だったのが経費削減で普通席になってしまった。あの座席間隔と分厚いおしぼりがちょっと恋しい。しかし夜行バスで行けと言われないだけまだましだ。そう言われた日には自腹を切ってでも新幹線か飛行機のチケットを取るつもりだ。窓側に座っている加茂が席と席の間にあるアームレストに肘を置いて占領しているため、新田は若干通路に身体を傾けて座るしかなかった。

知ってます?それ、肘置きの形してるけど仕切りでっせ。普通の人は遠慮するやん、絶対遠慮のかたまり何も言わずかっさらって嫌われるタイプやろと何度新田が思っただろうか。そうこうしているうちに背中の左側が攣ってきた。

 

目的地は山口県の人里離れた場所にある施設だった。学校の遠足や地域のイベントに使われていた場所だが今では立派な廃墟だ。わざわざ施設に続く道をフェンスで通行止めにしているにも関わらず、肝試しに来る物好きがいるようで、フェンスが動かされた跡が幾重にも地面に残っていた。使わない廃墟などさっさと爆破して更地にしたらいいというのは新田の持論だ。

 

施設を外から眺めていたがやはり何体か呪霊がいるようだ。

初めは順調だった。屋内に何体か低級の呪霊が居ることが確認でき、ずかずかと建物の中に入り祓う加茂を盾に、呪霊の姿を覗き見て、こんなのおるんやなぁとぼんやり思っているだけでよかった。怪我人が出れば新田が対応することとなっているが一緒にいる加茂は怪我どころか息一つ切れていない。今回も出番なしかと念の為に持たされている呪具を掌で転がした。

 

 

不意に歌が聞こえた。それは口ずさんでいるというよりも鼻歌の様だった。短い曲なのか覚えている箇所がその部分だけなのか同じ旋律を繰り返す。

 

「――誰か肝試しにでも来てたんやろか、どうします加茂先輩」

 

一般人がいるのであれば同じように肝試しに来たように装うか、それともさっさと祓って退散するべきか判断を仰ごうと加茂を見ると様子がおかしいことに気が付いた。

 

一気に殺気立つというか、総毛立つというか、例えを挙げるならまっくろくろすけを両手で潰してしまったときのメイちゃんのような、そんな表情なのだ、あの仏頂面の加茂先輩が。先ほどまでの余裕さは疾うになく、息は浅く額からは汗が滴り落ちている。

その様子に新田が戸惑っていると加茂は制服の汚れを気にも留めず、突然、床に手を付いて吐瀉物を吐き出す。もらいゲロをする前に新田は視線を逸らした。

 

新田たちの背後から呪霊の腕が伸びる。奥に潜んでいたようで、新田がそれにいち早く気付き、加茂を抱えその場を飛び退いた。呪霊の追撃を受け止めるため呪具を構えた時、新田の真横を斧が通る。それは振り上げていた呪霊の腕を切断した。絶叫する呪霊が身を捩り、近くにいた新田たちへ呪霊の生暖かい血が降り注ぐ。咄嗟の判断で斧が飛んできた方に転げるように移動した。その判断は正解だったようだ。先ほどまで新田たちの頭があったところを斧が通過し、呪霊に深々と刺さった。斧を持っている女は新田たちを素通りし、床に倒れた呪霊に得物を振り上げる。どこか大きな血管を切断する度に血飛沫が壁や窓に飛び散る。呪霊は痙攣を繰り返していたが次第に反応は小さくなった。周囲には濃厚な鉄の臭いが漂う。

 

「――危なそうだったから助けたんだけどよかった?…そのボタンしてるってことは高専の人だよね?」

 

背後から投げかけられた言葉に内心驚く。しかしそれを表情に出さないように新田は首を縦に振った。自分たちに危害を与えることなく、呪霊を祓っていたこと、高専の存在を知っていることからきっとどこかの呪術師家系の子かと考え、肩の力を抜く。

 

「…助かった、…」

 

「残りのやつもらってもいい?」

 

「残りのって…あー、呪霊のことか……ええよ。加茂先輩がこんななってたらどうにもできんし」

 

「じゃあハントレス、お願いね」

 

そう言うと少女の傍に立っていた大きな女は鼻歌を歌いながら階段を上がっていった。一度外に移動したほうがいいだろう。加茂は意識朦朧としており、新田がなんとか担ぐ。梅田ダンジョンに放置することはできてもさすがにここに残しておくことは忍びない。2人が外に出やすいように少女が扉を押さえたりと手を貸してくれたのは有難かった。

 

施設全体に木霊する叫び声は呪霊のものだろうか。鼻歌の主は施設内を虱潰しに歩いているようだ。

加茂はぐったりとしており、時折思い出したように吐く。新田は授業で習ったもしもの時の応急処置を思い出していたが、ハイムリック法と背部叩打法しか浮かばなかった。新田はもっと楽な体勢にした方が良いかなど考えていたが、加茂本人が放っておいてくれと途切れ途切れに言うので偶々開けていなかったペットボトルに入った水を渡しておくに留まった。

 

「そういえば写真撮ってもいい?」

 

新田たちと共に外に出た少女がそう言いながら聞いてきた。

 

「…写真?なんするん?」

 

「高専の人に日報代わりに渡してる。今日こんなことありましたよーって」

 

「そんならええけど」

 

そう新田が返事するなり、少女はどこを撮ろうかと考え出した。意外と凝り性なようで、あっちへこっちへと場所を変えているがなかなか決まらないのを見かねた新田が提案すると少女は首を縦に振った。

 

 

 

呪術界において少女の扱いはあのクリスマスイブの前と後であまり変化はしていない。唯一変わったのは行方不明となっていた者たちが戻ってきたということだった。

 

”少女が「保護」していた者たちを東京校が代表して引きとった”。東京校が公表したその情報は一瞬で呪術界に広がった。

しかし、それでめでたしとならないのは至極当然のことだ。御三家として呪術界を牽引してきた加茂家や禪院家としては自分たちで事を解決し、潰された面子の回復をはかることもできておらず、禍根が未だ残されている。

御三家の1つである五条家の当主である五条悟は加茂家と禪院家の御三家としての誇示や陰湿さを重々理解しており、情報を渡したら最後、少女に接触した際に恐喝や恫喝はもちろん、呪殺を試みることさえ目に浮かんでいた。確実に少女とその影に潜むものによって報復はされるだろう。

問題はその報復範囲だ。「やられたら(その者に)やり返す」ならまだしも「やられたら(とりあえずその者とそれに関わった者の半径5㎞)更地にする」となったら呪術界は一気に崩壊する。

そのため東京校の夜蛾学長は行方不明者の発見については呪術界に公表したが、それ以外の少女に関しての情報は公にはせず、高専の教員と職員のみに伝えた。あのクリスマスイブに東京校にいた呪術師には制約をさせるという徹底ぶりだ。 この情報の制限については、呪術界のためでもあった。少女たちの新宿での惨事を目の当たりにした者たちはその考えに一定の理解を示した。

 

 

東京の高専から早急に確認を、と朝一番に連絡が来て、何か事件でもあったのかと真剣な表情で添付資料を開いた庵は、自分の頭がまだ寝ぼけているのではないかと淹れ立てのコーヒーを一気飲みした。経費削減としてよくわからないメーカーの大袋に入ったコーヒー粉を買ったせいで泥水と揶揄されるほど不味く、牛乳をしこたま入れてもなお苦い。それをブラックで飲み、その強烈な味に顔を顰める。口内と食道が熱さでひりついたが自分の頭が寝ぼけているせいではないとわかると急いで職員室から飛び出した。体術の授業を受けている目的の人物の襟首を掴む。

確かに新入生である新田には昨年までの少女についての呪術界のごたごたは知り得ない。姉が補助監督であるとはいえ、非術師家庭出身である新田にはわからないことだろう。また京都校の楽巌寺学長の方針で少女については静観をしており、学生には情報を伝えていない。悪いのは新田ではないが、とりあえず何か言わないと気が済まなかった。

 

「ちょっと新田!これどういうこと」

 

庵にそう聞かれ、ギクッと肩を揺らす。

 

新田の顔面に付きつけるように提示された写真には、地面に手を付いて吐いている加茂とおどろおどろしい施設を背景に少女と新田がピースサインをしている光景が写っている。

 

「いやぁ、あっはっはっは……」

 

新田はわざとらしい笑いをしながら庵にその時の状況やらを懸命に伝える。確かに新田が提出した報告書には偶然その場にいた術師に手を貸してもらったとあったが、まさかその術師が件の少女とは思ってもいなかった。しかも、なぜか仲良さげに写っている。

 

「――新田、次はお前の番だ」

 

「はーい!今行きます!」

 

加茂から呼ばれ新田が返事を返した。庵は加茂と新田があんなに仲良かったっけ、と不思議に思いつつ、楽巌寺学長に報告するため職員室に戻った。

 

 

 

 

少女はへとへとだった。午前中は3軒隣の落合さんの家の草むしりをしてお駄賃を稼いでいた。4月とはいえ、日の光が燦々と照りつける中、数時間しゃがんでいると体力がごっそり消耗する。小遣い制ではなく報酬制を導入している少女の家では勉強に必要なものは買ってもらえるが、友達と遊ぶお金や買い食いするお金は自分で稼ぐ必要があった。お年玉などは大切に使っているが、お金はないよりもある方がずっといいだろうと近所の草むしりなどの雑用を引き受けていた。

 

頑張ったからと、いつもよりちょっと濃いめのカルピスを作り、一息つきながら貰った駄賃をほくほく顔で財布に入れ、今日はどこに行こうかとエンティティ様と相談する。天気がいいから何か買ってのんびりピクニックなんてどうだろうか。物置に放置していたレジャーシートを引っ張り出しリュックに押し込むと意気揚々と出発した。

 

エンティティ様のご飯を真っ先に済ませた後、食べ物を買おうとひとまずスーパーに立ち寄る。やはりふぐが名産なのか、鮮魚コーナーにはふぐの刺身が並んでいる。海が近いためか瓶詰めされた粒うになども豊富だ。ちょっと見慣れないものもある。はなっこりーという野菜はサイシンとブロッコリーを掛け合わせた山口生まれの野菜らしい。ポテトチップスの山賊焼き味というものも初めて見た。

 

その中でも一際目を引いたのは瓦そばという商品名がついた緑色の麺だ。

瓦そばとは熱した瓦の上に茶そばと具を載せて、温かいつゆで食べる料理らしい。山口名物で家庭で作る場合はホットプレートやフライパンで作られることもあり、スーパーには蒸した茶そばとつゆのセットが並んでいる。

1877年の西南戦争で熊本城を囲む薩摩軍の兵隊が野戦の間に瓦を使って肉や野草を焼いて食べたという話を元に、1961年に下関市の川棚温泉のとある旅館で宿泊者向けの料理として提供したことが瓦そばの始まりらしい。

具材は錦糸卵と甘辛く味を付けた牛肉が一般的で、さらに薬味としてネギなどの他にスライスしたレモンやもみじおろしをトッピングするため見た目は緑、黄、赤と色とりどりだ。

どんな味なのかすごく気になるが、販売されている茶そばとつゆのセットは2、3人前で作るにしてもちょっとハードルが高い。

仕方なく他の商品を見て回る。

 

銘菓コーナーを見るとういろうが売られている。山口名物のようで”イチオシ!”とポップまでついており丁度手ごろなサイズと値段のものを見つけ手に取ってみた。他に山焼だんごにしようかカスタードクリーム入りの御菓子にしようかと悩んでいるとおもしろい名前の商品を見つけた。

 

 

おぉっ!っと思わず声を上げる。そこは長門市の千畳敷という場所だ。広く平らな場所であることから、畳千畳分という意味で”千畳敷”と名付けられたその場所は、キャンプもできるらしく家族連れもいた。

足元には青々とした草原が続いており、空より深い色の日本海と中国地方の雄大な山々が広がる。標高が300mの高台にあるためか時折強い風が吹くが、空に浮かんでいるような清々しい気分になる。こんないい天気の日にはとても気持ちがいい。風力発電のプロペラが見えるが、風を受けゆったりと回るその姿はどこか風景とマッチしており、のんびりとした時間を過ごすのにうってつけだ。

少女は早速、レジャーシートを広げスーパーで選んだ物を出す。名物のういろうはいくつか種類があり、悩みに悩んで7㎝程の大きさのものを買った。1つ150円程だ。包装を外すと中はつるりとしており、少し触れるとぷるぷるとしている。見た目だけでも名古屋のものとは全く違う。名古屋のういろうは米粉を使用しているため米の風味を感じることができ、食べた後しっかりとお腹に溜まったが、山口のういろうはわらび粉が使われているらしい。

口に含むとみずみずしくぷるっとした食感がある。わらび粉を使うのは山口のういろうに共通しているらしく、同じ名前をしているだけで場所によっては全く違うものなんだなぁと感動した。

 

もう一つ買った物を取り出す。見た目はどら焼きの様だが、”おそいぞ武蔵”というどこか洒落っ気がある商品名についつい魅かれてしまったのだ。

もともと”巌流焼”という中が白餡の商品が先に発売され長年人気を博していたが、それより随分後になって黒餡のこの商品を発売することとなり、巌流島で待たされた小次郎の気持ちと重ね、その商品名を付けたらしい。そのため黒餡のどら焼きの真ん中には宮本武蔵が考案した”武蔵鍔”が焼き印として押されている。

どら焼きを半分に割り、生地を少し齧るとメープルシロップが入っているのか懐かしい甘さと香りが広がった。中の餡の蜜が生地にしっとりと染み込み、絶妙なバランスになっている。エンティティ様にも好評だ。

 

食べ終えるとちょっと休憩、とレジャーシートに寝っころがった。遠くに聞こえる海の音と芝生を撫でる風の音が何とも心地よい。草むしりを頑張っていたからか目を閉じると意識はすぐにほどけていった。

 

突かれる感覚で少女は目を覚ました。目を開けるともう夕日は沈みかけており、赤い余韻が仄かに空に残されているばかりで、もう夕暮れというには遅い時間だ。

 

「…寝過ごした!!」

 

急いで荷物をまとめ、人がいなさそうなところに全力で駆けた。エンティティ様に移動を頼み、景色が馴染みがあるものに変わると家に飛び込む。

 

「どこいってたの?…頭に草ついてる」

 

そう母親に指摘されその場で払うと怒られた。

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。