マヴラブの方の専門用語が分からないから適当書いてるけど、後悔はしている。なお、反省はしていない模様。
第十一話
エロエロビームを発射した先のヒロインがヤンデレだったでござるの巻。一夏を襲う絶望。
「……やっぱり、邪魔ものから始末していった方がいいかな」
一夏のハーレムルートに、蔭りが見え始めるのか……?
作戦予定時刻まであと3分。すでにハイブが肉眼で確認できる位置まで接近している。自分たちの部隊はまだ戦闘は始まっていないが、予定よりも早く接敵し、交戦にはいった部隊もあるという報告があった。
「今からあんた達を守りながら、ハイブの入り口まで付きそうのが俺達の役目だが、その先はあんた達の仕事だ」
「ああ、中に入るまでだね。目的地までは海岸線から一〇〇〇〇だ。光線級も確認されているから、低空飛行で移動。露払いは頼んだよ」
楯無さんが軽く返す。そう簡単には言っているが、命がけの任務である事に変わりはない。恐らく光線級を相手することはないが、BETAは出てくるだろう。
「糞腹立たしい事に桜花作戦でも結果を出したのは新兵器だ。戦術機の方が倒した数も多いって言うのによ。今回も期待されてるのはお前らなんだ。頼むぜ、俺達の働きを無駄にしないでくれよ」
俺達よりも一回り年上の戦術機の操縦者が俺達に期待している。彼らだって出来るのならば、ハイブに乗りこむ役を任せられたかったはずだ。
「任せて下さい」
それに答えるためにも、失敗する訳にはいかない。
前線の部隊の動きが良く、BETAの誘導には成功しているようだ。距離五〇〇〇を切ってもまだ、一度もBETAとの遭遇が無い。
「……拍子抜けですわ」
「気を抜くな、地下から現れる可能性だって0じゃないんだからな」
むしろ、地下に建造されているハイブを考えれば、地下からの熱源には注意を配っておかなければならない。とはいえ、ハイブの真上まで侵攻する訳ではなく、横穴に入る事が出来れば良いのだ。
「距離二〇〇〇……来るぞ!」
要塞級、突撃級を中心に小型が配置されている群体が地下から現れる。
「直進だ!」
前列の部隊が体当たりするように活路を開く。
「β1~5まで後方を守れ!」
「了解!」
陣形を変え、IS部隊を中心にひし形の隊形をとる。正面の味方の数が大幅に減ったが、群体を突破する事が出来た。
「全部隊の2割がBETA群と交戦、1割が撃墜です」
「……一度の衝突で3割減か」
ほんの一瞬の間に味方が1割減って、侵攻部隊の3割が無くなった。後続の2割もあの群体相手にいつまでもつか分からない。
「距離一〇〇〇……熱源反応あり!」
左右から挟撃の形でBETAの群体が姿を現す。
「直進しろ、挟撃は避けるんだ!」
「距離五〇〇、α隊、殿を務めるぞ!」
残り僅かとなった時、残りの部隊のほとんどが後部につく。後ろから接近するBETAを足止めする。
「大量の熱源反応あり!」
「IS部隊、標的正面……いくぞ!」
シュバルツェア・レーゲンの超電磁砲が、ブルーティアーズのスターライトが、甲龍の圧縮砲が、白式の荷電粒子砲が同時に唸る。爆音とともに文字通りハイブ内部に繋がる風穴が開いた。
「……武運を祈る」
「貴殿らも、御武運を」
ハイブ内部、横穴へと侵入が開始された。
「うげぇ、うじゃうじゃいるわね」
光線級が味方を誤射しないようにしているため、ハイブ内部ではあまり高度を気にせず飛んでいられる。高速移動を行いながらも、殆どのBETAを無視していくことが出来る。
「……縦穴に侵入するわ、光線級のお出迎えよ」
真上へのレーザー攻撃は比較的誤射が少ないので、注意が必要だ。とはいえ、壁を這って降りていけば、張り付いている要塞級や兵士級と戦わなければならない。
「臨機応変に対応してね」
そう言って意の一番に縦穴に飛びこんでいく。突入に時間差をかけても相手をする数が増えるだけだ。
「……いくぞっ!」
敵の数は百を超えるあたりで数えるのを止めた。深度は五六〇、そこからさらに横穴繋がり、大規模な熱源反応、おそらくは炉心に繋がっている。
「光線級、レーザー来るよ!」
直上にしか撃たないとはいえ、数が多い。データリンクのおかげで隙間を縫うように下に降りる。壁際の何体かを潰しながら落下するように侵攻すること数秒、横穴に辿り着く。
「IS部隊、全機横穴への侵攻開始」
「損傷は?」
「予定よりもエネルギー消費量が三割ほど多いですが、総員損傷は無しです」
横穴に入って光線級の攻撃が止んで、会話する余裕が出来る。こうなると炉心はもう目と鼻の先だ。
「概ね順調ね。さぁ、念願の炉心との御対面よ」
曲がり角を抜けると、巨大な空間が広がっている。その中心には黄金色に光る一本の管が通っており、その周りにBETAが群がっている。
「これが、炉心か」
「こんな場所じゃなければ、綺麗なのにね」
その光に、確かに見覚えがあった。これは、元の世界で。
「行くな、箒!」
俺の叫び声は虚しく、吸い寄せられるよう飛びこんでいった篠ノ乃箒には届かなかった。彼女のISがそれに触れた瞬間に、その空間全体が閃光に包まれる。
「……絢爛舞踏」
紅椿のワンオフアビリティ、炉心が放つ光はまさにそれだった。
篠ノ乃箒が彼女ではなくなるという不安は、この時既に確信に変わっていた。
「……箒っ!」
それでも彼女の名前を呼ぶ、光が収まった時に現れたのは、鮮烈な赤色のISだった。
「君は、篠ノ乃箒、なのかな?」
他のIS部隊の面子は状態がよく呑み込めていないようだった。だが、楯無さんと俺には分かる、明らかに先ほどまでの雰囲気も違うし、乗ってきた紅椿のデザインではなくなっている。
「この世界では初めましてかな。そして久しぶり、いっち~」
飄々とした態度、そして、紫の混じる黒髪は間違いなく、自分の知る篠ノ乃束だった。
「束さん、なんですね」
臨戦態勢を整える、敵意こそ感じられないが、元の世界の能力を持っているとするなら、次の瞬間にISが分解されていてもおかしくはない。
「そうだよ、此処が、僕自身が特異点の篠ノ乃束。なんでも知ってるお姉さんだよ~♪」
彼女の言動に違和感を感じたラウラがレールガンを構える。
「何をふざけている篠ノ乃箒、これ以上場を混乱させると……」
それを言い終える前に、束さんの腕に物質化したレールガンが構えられる。
「……危ないラウラっ!」
シャルルが咄嗟に飛びこんだが、衝撃で二人が吹き飛ばされる。現れたレールガン自体はラウラのものとよく似ているが、威力が段違いだ。
「……やっぱり、邪魔者から始末していった方がいいかな。ねぇ、いっち~?」
「やめろ、そんなことする理由はないだろ!」
その言葉に反応したのか、篠ノ乃束は両腕を広げる。
「そうだね、わざわざ僕が相手する理由はないよね」
その言葉と共に、周囲のBETAが集まり始める。入ってきた入口は埋め尽くされていく、これでは逃げる事もままならない。
「……BETAを従える事も出来るのね」
炉心はもう輝きを失っている。その代わりと言ってはなんだが、束さんの紅椿からは絢爛舞踏の光が見られる、恐らく、BETAはこの光に導かれているのだろう。
「束さんを倒せば、なんとかなるか……」
「うん、いっち~。僕を倒せたらそうしてあげる」
雪片弐型を具現化し、最高速で突撃する。束さんは両手に長刀、空裂、雨月を手にする。幾度かの剣撃を交わし、鍔迫り合いとなる。
「あんたは、BETAだったのか……!」
「半分正解だよ、BETAと人間から生まれた突然変異体だからもう半分は人間だね。どちらかというと、人間に近いと思うけど」
「構成物質はBETAに近いんじゃなかったのか!」
一度距離を取り、上段から振り下ろす。右手に握る雨月で剣筋を逸らされ、エネルギーシールドを削られる。
「その通りだよ。ただ思考自体にBETAの意識がないみたいだからね。創造主様にどうこうしようって気はないんだっ♪」
雨月の刺突が雨の様に降り注がれる。一突きごとに放たれるエネルギーレーザーはまるで光線級のレーザーを小さくしたかのようだ。瞬く間にエネルギー残量がイエローラインまで削り取られる。
「零落白夜!」
残りのエネルギーを雪片弐型につぎ込み、装甲を展開する。イグニッションブーストによる加速で詰め寄る。
「援護するよ、蒼竜旋!」
目の前の幾つかレーザーを楯無さんのナノマシンで出来た槍で弾く、右胴の形振り抜いた零落白夜が紅椿に迫る。
「あははっ♪ よく届いたね?」
エネルギーシールドを引き裂き、右手の雨月で受けられる。
「三、二、一、時間切れ」
絢爛舞踏の前に、零落白夜のエネルギーはもたなかった。すぐにゲージは赤色になり、エラーメッセージを吐きだす。
「一夏君っ!」
楯無さんが盾になるように飛びだす。空裂の縦一閃はナノマシンの盾などまるでなかったかのように、彼女の右腕を吹き飛ばし、肩から腰にかけて切り裂く。
「……楯無さんっ!?」
崩れ落ちる彼女を支えようと動く。エネルギー残量が少ないからか、挙動が遅く感じる、間にあった。彼女を支えた瞬間に体全体に衝撃が走る。
「一夏っ!?」
「あはははははははははっ♪」
心臓があると思われる胸に、雨月が突き立てられていると気付いたのは意識を失う直前だった。
血に染まる、体の半分以上の感覚が無い。
(絶対防御もまるで役に立ってない。まるで零落白夜のような切れ味ね)
篠ノ乃束について多少聞いてはいたものの、化け物と言う言葉がこれほど似つかわしいのも他にいないだろう。どうみても手を抜いて闘っているのに、赤子の手をひねるよりも簡単に織斑一夏と自分を戦闘不能にして見せた。どう考えたって勝ち目がない。
「……がはっ」
肺にも血がたまっているようだ。苦しくて吐血するが、痛みを通り越して熱いとしか感じられない。まともに脳も働かないが、こうするしかない。
「人間を舐めるなよ……化け物」
ISのコア、G元素を用いたエンジンを過剰稼働させる。簡易式のG爆弾と思っていい。それと同時に、エネルギーフィールドの出力も最大まで上げる。エンジンの臨界を超えるのと同時に絶対防御の範囲も広がる。自分と一夏、そのISまでをすっぽりと呑みこんでいるのは間違いない。出来れば、腕の一本くらい吹き飛ばせれば、いいのだけれど。
局所的な大爆発は、数秒間広がったあと、周囲に被害を及ぼす事もなく、収縮する。
長々と読了ありがとうございました。
次回から余計に分かりづらい描写が増えてくると思いますので、頑張ってください。
私ではどうにもできませんでしたorz
あんまり細かく分けると話数だけ伸びる気がするけど、気の向くままにまかせようと思います。
そろそろ終わりにさしかかってはいると思います。細かく話数は伸びるかもしれませんが、暇で仕方ない方がおられましたら、是非お付き合いください。