対魔忍になりたかったのにどうして鬼殺なんだ!?   作:大栗須

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誰もやらなさそうな得をしないクロスをして申し訳ない。舞台は鬼滅だし、成人向けではないのでがっつりなエロ描写はありません。申し訳ない。


第1話

 唐突だけど、対魔忍という女性たちを知っているだろうか。今日はその中で私が推すのは秋山凜子という対魔忍だ。

 弟を溺愛するあまり、弟に処女を散らしてもらおうとした脳筋ポンコツ頭対魔忍の奴隷娼婦堕ちだったかAV女優になったかした寝取られヒロインだ。言い過ぎたかもしれない。でも、本人の戦闘能力は高いんだよ。斬鬼の対魔忍なんて言われてるし、恐ろしく強いのは間違いない。戦闘面における強さはピカイチだろうと思うんです。ただ搦手に弱かっただけなんです。個人的にはY豚ちゃんもお気に入りだけど、凜子も対魔忍の中では好きな方に入るかな。

 そんな女性のように私はなりたかった。

 前世は謙虚で堅実に生きてきた。そんな私は対魔忍アサギのエロゲーと出会い、感銘を受けたのだ。欠けたピースが当てはまったような……一目惚れした感覚と酷似していたのだ。ドップリと沼に落ちて対魔忍ユキカゼのOVAを見ながら電車を待っていたら突き落とされてミンチにされ、来世は対魔忍になりたいと願った。願いは叶って名前も容姿も秋山凜子だった。同性同名の人物になれて嬉しく思った。境遇もお誂向きに忍者だったし。そして、対魔忍のように身体能力が恐ろしく高い。

 最初は狂喜乱舞したよ。そして、後悔した。汚っさんに初めて貰われた挙げ句に娼婦にされないからだ。おまけに、生まれた時代が明治だし、なんか対魔忍の「た」も出てこないから泣きたかったけど、下腹部にある痣というか紋様に狂喜乱舞とした。

 

 

 淫紋じゃん。

 

 

 正確にはそれっぽいものである。産まれた時から淫乱になるよう仕組んでいた奴らは感謝しておこう。これで対魔忍への一歩だね。

 この後、ドギツいアヘ顔の業を背負わなければいけないのか、と歓喜する。あれは対魔忍の代名詞である対魔忍だからこそ晒せた業であり、対魔忍ですらない人間には晒せない業である。私の場合、屈強なおっさんに調教されて触手肉壺に突っ込まれてアヘるのか。くっ殺!

 身体能力はめちゃくちゃ高い。さすが対魔忍だ。これで脳筋思考であるのが残念でならないくらい、恐ろしく体が動ける。対魔忍だから、戦闘能力だけは高いのである。戦闘能力に極振りしているから、脳みそ筋肉になるんだろう。

 しかし、忍術が使えない。魔族との混血でもなければ、鬼でもないのでこれは仕方ない。というか、ここって鬼滅世界なのね。ガッデム。

 煉獄さんが死ぬ場面止まりのアニメ勢になにをどうしろと? そもそも、ジャンプ系マンガにアダルト思考の女を出すなよ。18禁にするつもりか? 

 そんな心配はさておき。

 私は忍の家系で身体能力のみバケモノの忍術使えないふうまのお館様状態である。身の上を軽く語るなら、没落して両親が流行り病で揃って亡くなって引き取り先が宇随って忍の家で苛烈な修行をやらされてどんどん人が亡くなっていき、私は対魔忍されなくて、長兄が他のくノ一を伴って失踪。私は次男に対魔忍にされそうになって勢い余って殺しかけ、宇随家にはいられなくなってしまって逃走して無一文の浪人になってしまった。

 敬愛する秋山凜子には弟の達朗がいるのだがいなかったし、慌てて逃げたから金も何もないので、この明治だったか大正だったかで1人で生きていくには難しいだろう。これが現代日本なら何とかなったかもしれない。しかし、この時代でどうにかこうにかするなら吉原に行くしかないな。ふふふ。

 自分から娼婦堕ちしに行こうとしたら、なんと私を引き取ってくれる人がいた。

 

「凜子、雷になるんじゃ! 雷と一体になるんじゃぁ!!」

 

 意味わかんねーよ。私は対魔忍であって雷になれません。これが世界の常識。おわかり? 

 一度は原作主人公のいる竈門家にお世話になって送り出してもらった後、行く当てもなくてぷらぷらしてたら、この桑島慈悟郎って爺さんに拾われたのだ。警察に突き出されるかもしれないななんて考えて身の上話をしたら、私のしたことは目を瞑ってくれるらしい。正当防衛がこの時代にあるとは思ってないから、この爺さんには警察に突き出されでもしたら終わりだが、とりあえず首は繋がったので安堵したけど、なんやかんやで弟子にされた。感覚的には護身術に近い。覚えておいて損はないとか、自分の後継にしようとする魂胆が見え見えだったが、上手いこと言いくるめられてしまった。

 良く回る口車に乗って弟子入りした結果、ひたすら走らされて木刀を振るわされている。

 空遁がないのでとにかく技を磨くしかない。敬愛する秋山凜子は逸刀流とやらを使っていたのだが、鍛錬法とか知らんからどうにもならないから諦めた。

 そんなこんなで風を切ってひたすら走る。強靭な脚力と粘り強い足腰が必要だから、全力で走った。前世でも全力の長距離走したけど、これはその遥か倍を超える。知ってる? 私、対魔忍じゃなくて普通の人間なの。普通に疲れるし、息が切れて死にそうになるの。その度に師範が杖で尻を突っついてくる。この時代にはセクハラなんて概念はないので嫌であれば突っつかれないように走るしかあるまい。

 敷地の周りをひたすら走る。雷になるには走るのだ。何時間走ったんだろう。前世はフルマラソンを完走したけど、いつもその倍近く走ってる気がする。やっぱり、対魔忍なだけあって体力はあるんだね。その全てが全お館様の性癖の為に消費されるのだから、宝の持ち腐れだね。ちなみにお館様というのはプレーヤーのことであって、断じて産屋敷ではありませんよ。

 

「あー、しんどい」

 

 敬愛する秋山凜子なら絶対に言わないようなことを言いながら、縁側に腰掛ける。師範の終了の汚い高音でようやく休めると、手ぬぐいで汗を拭いて水を飲む。

 師範の下で学ぶこと1年が経ち、元々の体のスペックのおかげで一通りの型を覚えて今は研鑽を重ねている。

 血鬼術を使ったら鬼だと周知させてしまうので、空遁使えない縛りプレイさせられるのは対魔忍あるあるだろう。上は無能、味方は脳筋、敵は下半身なのが対魔忍なので仕方ない。

 

「喝! まだまだ終わりでないぞ! 次は全集中の呼吸の訓練じゃあ!」

 

 ふざけんなよ、ジジィ! 

 朝まで全集中しました。

 

 

 





対魔忍はアブノーマル系統のエロゲーの中では、まだまだ初心者向けだということにお気づきでしょうか。なんだかんだとアブノーマルな世界に足を踏み入れたばかりの初心な女の子です。
作者は対魔忍の中で秋山凜子が性癖にマッチしてます。皆さんはどの対魔忍が好きですか?
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