対魔忍になりたかったのにどうして鬼殺なんだ!?   作:Meat Toilet

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サブタイトルをつけるとしたら、「私はセクハラされました」になります。


第12話

 同志に巡り合ったと思った。

 鳴柱と呼ばれ、邸が完成するまでの間、医療施設と孤児院を兼ねた蝶屋敷に泊まることになった私は邸の主である胡蝶カナエと対面した。まだ柱ではないものの、医学にも精通しているとの事でこの孤児院兼医療施設を兼ねたこの邸を特別に与えられたらしい。

 第一印象は、なんだかショタ食ってそうというものだ。愛宕さんとまではいかないけど、幼気なショタを優しく実の姉のように甘やかして無自覚を装ってイタズラをして興奮するのが悪いことのように罪悪感に苛ませ、優しく絡め取るように溺れさせていくようなねっとりとした主導権を握らせたフリをして主導権を握った食い方をしそうな女だ。この手合いは相当厄介だと感じる。手強く、例えどこぞの長男ですら絡め取られるだろう。

 これで同じショタコンということで親近感が湧いてくるものだが、更に可愛い女の子が好きだという。幼い女の子が好きだという。なるほど、ロリコンでもあると。

 

「貴方とは良い話が出来そうだ、カナエ」

「こちらこそ。よろしくね、凜子さん」

 

 こちらが1歳上ということもあり、さん付けされることになってしまった。姉力高すぎるなー。

 そして、話は弾む。主に私の過去の出来事だ。そうなってくると、必然的に長兄と嫁三人衆の赤裸々な家事情を漏洩することになる。継子になろうとして家に住んだら、夜中に4人で運動会していたところを覗いた話をしてやろう。

 

「凜子さんは鬼についてどう思ってますか?」

「鬼についてか」

 

 憎むべき相手だ、と言ったらそれまでだろう。しかし、別に私は鬼を憎んでいない。なんていうか、私からしてみれば鬼は産屋敷家がお金を出してくれるので殺してるに過ぎなく、そこへ対魔忍に出てくるようなアブノーマルプレイができそうな鬼がいたら面白そうだなと妄想しながら戦っていたりする。資本主義的な考え方というべきだろう。

 私の鬼を殺せる力に対し、産屋敷家が報酬を出してくれるので戦っている。あくまでそこに付随する形で他に戦う理由を取り繕っている。だって、こんな事話したら他の鬼そのものを憎んでいるような輩に正面から喧嘩を売っているようなものだ。

 そんな本心は隠し、私はあくまで一般常識の範疇の認識で鬼を語った。

 

「凜子さんは鬼を憎んでいないんですね」

「親類縁者が食い殺された訳では無いからね。カナエは鬼に身内を殺されてるハズだろう。憎んでる感じがしないのはどうしてだ?」

「確かに私の両親は目の前で鬼に食い殺されました。憎んでるけど、同時に憐れな存在だと思うの。鬼舞辻無惨によって無理やり鬼にされ、人を食わないといけない。私は鬼を救いたいの」

「救ってどうするんだ? 後腐れなく頸を差し出してもらいたいの?」

「そうではありません。私は人と鬼が仲良くできるようにしたいの」

 

 鬼と仲良く? 

 もしかしたら、珍しい物好きなのかもしれない。鬼でありながら、人間としての感覚を持って人を食わない奴がいれば仲良く出来るだろう。うーん、危険思想の持ち主だな。鬼を利用するならともかく、仲良くしたいとか異質で異端であまりにも危険で、やがてそれが伝播して鬼殺隊の根幹に関わってくるかもしれない。

 長生きできないタイプの人間だな。

 

「鬼と仲良くか。他の鬼殺隊の人間が聞いたら、激怒しそうな思いだろう。私がもし親類縁者を鬼に殺されてたら、おかし過ぎて笑った後に殺したくなるだろうね」

「解っています。実際、行冥さんとしのぶ……岩柱様と私の妹も似たようなことを言われたわ。でも、それでも私は鬼と人が仲良くできるって信じてるの」

「意思が固いのか」

「はい」

 

 これは果たして優しいのだろうか。甘過ぎない? 大丈夫? 早死しない? いや、早死してるんだけどもさ。

 そんな事を考えていると、不意に襖が開く。

 

「姉さん、ご飯できたわよ──―って、誰ですか貴方は……」

 

 ご、合法ロリや。

 アンダー150といった小さい少女だ。カナエに顔立ちが似ているし、姉呼びしてることから妹のしのぶちゃんなんだろう。

 

「新しく柱に任命されました秋山凜子です。しばらくお世話になります。貴方はカナエの妹のしのぶちゃんね。何歳ですか?」

「子供扱いしないでくださいますか? 私は11です!」

「なんて気の強い女の子だ」

 

 ア○ル弱そう。

 

「しのぶ、そんなしかめっ面しないの。姉さん、しのぶの笑った顔が好きだなー」

「確かにしかめっ面してるより、笑ってた方がいいだろう。カナエ、しのぶはどうして笑わないんだ? 可愛い顔が台無しだぞ」

「余計なお世話です! 準備できてますから、とっとと来てください!」

 

 パンッ、と襖が勢いよく閉められてスタスタとしのぶちゃんが去っていく。

 

「家族か。羨ましいな」

「凜子さんの本当の家族は……」

「病死だね。物心つく前だったから、どんな顔してたのかさっぱりだ。だから、音柱の宇髄天元が私にとっての家族だと思う。でも、一緒に住んでたら寝不足になるから住みたくないけどね」

「どうして……」

「男に嫁が三人もいたら、やることは1つだ」

 

 右手で輪っかを作り、左の人差し指を出し入れするという下品極まりない動作を見せると首を傾げられた。

 

「どういう事ですか?」

「ナニの事だ」

「ナニって何?」

「ええと……」

 

 私はセクハラを受けているのだろうか。

 

「要するにまぐわいの事! 男の✕✕✕を女の✕✕✕に✕✕することだ!」

「大声でなんてコトを言うんですか! 恥ずかしくないんですかっ?」

「話の流れで察してよ! だから、言いたくなかったのにィー!」

 

 まさかセクハラされるとは思わず、私は激しく傷つけられた。この屈辱、いつか絶対に晴らしてやる。

 今はこの思いは封印し、用意してくれたご飯を食べにカナエと一緒に向かう。

 

「それにしても、しのぶちゃんはどうしてあんなにしかめっ面なんだ?」

「しのぶはしっかり者だから」

「なるほど。姉がボケてるから、妹の私がしっかりしないといけないって思ってるのかもしれない」

「あら、私さらっと貶された?」

「気のせいだ」

 

 事実だろう。

 そんなこんなで到着。3人分のお膳が並んでてその内の1つにしのぶちゃんが座ってて明らかに怒ってると言わんばかりに眉間にシワを寄せる。

 

「いつまで待たせるのですか! 冷めたら、どうするのですか!」

「しのぶちゃん、どんな料理も冷めてたって貴方が作るご飯は美味しいと思う」

「鳴柱様は今日初めて食べますよね?」

「冷めても美味しいというなら、温かいならもっと美味しい。そう思わせることが重要だ」

「よく口が回るんですね」

「しのぶ、流石に失礼だと思うなー。それと、そんなにしかめっ面しないの。しのぶの笑った顔が好きだなー」

「笑うことは重要だね。余裕持って優雅たれ。どんな事が起きても、感情を表に出さず笑顔で対応するのが淑女への第一歩だ、しのぶちゃん」

「余計なお世話です」

 

 例えば、アズールレーンのロイヤル陣営だろう。優雅にティータイムしてる姿は、正に強キャラ感が出まくりだろう。しのぶちゃんの場合、余裕のなさが如実に表れてるようにも思える。

 そんなの私の知った範囲ではないだろう。姉のようになりたいなんて考えているのかもしれないが、詳しいことは解らない。

 ご飯は美味しかった。牛鍋の次くらいには、味わいは普通であるもののしのぶちゃんの料理は推せる。

 美味しかった、と告げてお膳を下げる。

 で、ご飯を食べ終わったら風呂に入りたい。

 

「そうだ、凜子さん。しのぶも一緒に皆でお風呂に行きませんか?」

 

 カナエの提案に乗りたいものの、問題として3人が入れる程の大きさがあるのかどうかだ。

 まあ、大丈夫だろう。

「私は遠慮します」と拒否ったしのぶを捕まえて横抱きにし、3人仲良く風呂場へ直行した。

 服を脱いでると、二人の視線がある一点に突き刺さる。そう、胸だ。

 

「凜子さん、どうやったらそんな大きくなるんですか?」

 

 対魔忍だから、なんて理由が思いついたけど全然理由になってないな。じゃあ、寝取られ系ヒロインだから……これはアカンな。

 基本的にエロゲーキャラ……対魔忍に出てくる女性はY豚ちゃんなど一部を除いて巨乳しかいない。ハメられる(二重の意味で)ために生まれてきたようなものだし、そういうコンセプトのエロゲーだから胸がデカくなるのは必然だろう。敬愛する秋山凜子師匠の胸の大きさはGクラスで、ガワが同じ私の現在の大きさは同じだ。長身の巨乳美女って、この時代で需要あるのかな。

 胸の大きさの話は、正直仲が悪くなりそうな予感がして話したくない。

 

「特別な事してない。カナエだって充分大きいハズだ」

「凜子さん程ではないわ」

「でも、あまり大きくても戦闘時に邪魔になるだけだろう。胸は小さい方が軽くて動きやすいだろう」

「確かにそうですね」

 

 笑ってるように見せかけ、目が笑ってないことを私は見逃さなかった。

 対魔忍になりたいのかな。対魔忍は政府公認の国営風俗嬢派遣会社だけど、鬼殺隊は政府非公認だ。しかも、野郎が殆どだ。性転換させておくとしてこの場合、私営風俗嬢派遣会社となるのかな。相手は人食い鬼だから、派遣しても濡れ場ゼロの凄惨な殺害現場になるがな。

 そして、胸がまだ断崖絶壁の成長途中のしのぶちゃんは私の胸と自分の胸を比べて悔しげな顔を見せる。

 

「しのぶちゃんはまだまだ成長するから大丈夫だ」

 

 カナエは手遅れだけど、と付け加えたらカナエは笑顔なのに般若になった。

 冗談に決まってるだろうに、これはしのぶちゃんを笑わせるための方便だ。

 

「姉さんは手遅れじゃありません!」

「じゃあ、行き遅れ?」

「どういう意味かしらぁー?」

 

 この時代にアイアンクローなんて技があったんだな。力強いんだが、やっぱり女性で柱になるくらいだし女をやめてるんだろう。

 

「姉さんは行き遅れじゃありません! 姉さんと吊り合う男性がいないだけです!」

「どっちも同じだろう」

「ぐふぅ」

「姉さん!?」

 

 いい加減に裸のまま話したくないんだけど。

 淫紋については触れないでほしいと念押ししておく。快楽堕ちしやすい耐性ゼロの女だなんて知れ渡ったら、対魔忍として恥ずかしくて表に出られない。そもそも対魔忍じゃないからいいかもしれないけど、そうなると高い淫乱適正を持つ鬼殺隊士ということになるので快楽堕ちさせられそう。くっ、体は許しても心だけは……! 

 

「凜子さんは明日、刀鍛冶の里に行く予定でしたね」

 

 しのぶちゃんで遊んでたら、先に湯船につかってるカナエが訊いてくる。

 

「カナエも行くのか?」

「私は任務があって行けないわ。よかったら、時間がある時でいいのだけどしのぶに稽古つけてあげてほしいの」

「いいよ」

「ちょっと待ってよ! 私は姉さんに教えてもらうだけで充分よ!」

 

 もしかして教えるの下手くそだと思われてる? 

 自らのエロ知識を嫁三人衆に伝授した経験あるし、私は教えるプロだ。

 

「任せておきなさい。寝て起きたら岩柱になってるくらいに鍛えておくから」

「不安しかないわ」

 

 酷い。

 

 

 

 

 

 




✕に当てはまる言葉が解る人は多いと思います。

胡蝶姉妹の印象は異論が多いと思います。
しのぶちゃんに関しては、原作時の状態だとおねショタが似合うと思う。でも、私はそれでも触手プレイする胡蝶姉妹が好きなんや。触手が似合わない美少女はいないよね。これが世界の真理だと思う。

今更ですが、主人公の下着は自作です。


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