対魔忍になりたかったのにどうして鬼殺なんだ!? 作:Meat Toilet
Y豚ちゃん……水城ゆきかぜを知らない方がいたら教えてください。名前検索すれば出てきます。
本作のY豚ちゃんはあくまで他人の空似ですので、実在するY豚ちゃんとは関係ありません。
勝つる! これは勝つるわ!!
Y豚ちゃんが目の前にいる。実際は他人の空似なのかもしれないが、だとしても生のY豚ちゃんが目の前にいて動いて喋っている! もう大興奮だ。
「なにコイツ。鼻から稀血出して何してんの?」
声まで同じだ。もう尊い。早くデカいブツに犯されてアヘ顔を晒してほしい。
Y豚ちゃん……本名、水城ゆきかぜは原画家「葵渚」先生の神がかった演出によって人気を獲得した対魔忍屈指のおバカキャラである。
優秀な対魔忍である不知火マッマすら奴隷落ちさせられた場所に、のこのこ鴨がネギを背負ってやってきたように潜入して快楽落ちした私同様、頭対魔忍のアホの子だ。話の尺的な問題があるかもしれないが、対魔忍唯一のロリキャラは私の性癖とベストマッチすると同時、そのエロパートは素晴らしかった。しかし、野郎の尻ばかり拝まされたのは今でもちょっとしたトラウマである。嫌なもの思い出させるんじゃない!
鼻をゴシゴシ拭いてから、私は仮称Y豚ちゃんを見据える。
「私は鬼殺隊の者だ。鬼だな」
「ええ、そうよ。ちょうどいいわ。刮目して聞きなさい! 私は新たな上弦の参──―」
「Y豚」
「わかってるじゃない。私はY豚……じゃないわよ! 私は雪風よ! 雪の風で雪風! 変な呼び方するんじゃないわよ! 撃ち殺すわよっ?」
「おーい、俺のこと無視しないでくれよ」
そういえば、いたっけなー。童貞より、こっちの方が重要に決まっているだろう。
「黙ってなさい、この裏切り者! アンタはゆっくりじっくり甚振って殺してあげるから待ってなさい!」
「酷いことを言うよ。ねぇ、凜子ちゃん。この哀れな俺を救ってくれよー」
「後にしてくれ」
「皆して酷くないかな?」
逆に聞きたいけど、上弦の弐なのにヤラれてるのは何でなんだよ。どうせ童貞だから、ヤラれたんだろ。やっぱり、Y豚ちゃんを倒せるのはデカチンだけだな!
「ちょっと! さっきから失礼なこと考えてんじゃないわよ!」
「そんな事無い。決して触手✕✕✕に2穴ファックされてるとか巨根に孕まされてる妄想なんてしてないぞ」
「汚いもので私を汚さないでよ。アンタの頭の中で私は何をされてるのよっ?」
「それはもう……ねちょねちょのぐちょぐちょに真っ白に染めている。幼女に普通なら不釣り合いの巨根が挿入される……一見すると合わないようで引くような行いされているところを見ると興奮するよね」
「ひぃっ」
この変態!
そう罵られるも、今更感が拭えないのはどうしてだろうか。言われ過ぎたな。鬼に何を言われても、特大のブーメランだと思うのは私だけかもしれない。
「いや、そんな性的な格好してるくせに性的な目で見られたら怒るって理不尽じゃね?」
「私がしたい格好して悪いの? 可愛い私はどんな格好しても可愛いの! ほら、可愛いでしょ!?」
「スケベ可愛い」
「スケベつけんな!」
銃を撃ってきたが、すんでのところで躱していく。
「なによ、この変態! 当たりなさいよ!」
「当たったら死ぬだろう。鬼じゃないんだから勘弁して」
「おのれぇー、胸が大きいだけでも度し難いのにふざけるのも大概にしなさい!」
「汚っさんに孕まされてそうな交尾専用肉体の存在なくせして何を言ってるのやら」
「それはアンタでしょうがぁぁー!!」
然り。
「なら、今のこの状況は十二鬼月のメス豚対鬼殺隊のメス豚対決といったところか」
「メス豚がどういう意味か知らないけど、とてつもなく卑猥な意味なのは理解できたわ。それは堕姫にしておきなさい。アンタ、そんなに恥を晒して恥ずかしくないわけ?」
「現在進行で未発達の幼く成長しない体を惜しげもなく晒してる破廉恥に言われたくない」
「よく回る舌ね。この牛女!」
Y豚ちゃんに生で罵られた。正直、興奮して濡れた。
「牛か。これが持つ者の宿命で、持たざる者の僻みか」
「撃ち殺すわよ?」
Y豚ちゃんの逆鱗に触れてしまったらしい。なんで私って鬼になってしまった人を怒らせてしまうんだろう。煽り耐性が低すぎじゃないかな。雪風に至っては百年くらいしたら、奴隷娼婦落ちして「Y豚」という愛称が貰えるんだぞ。
ここで未来のY豚ちゃんの魅力を余すことなく全てを語りたい。対魔忍というボンッキュッボンな性女たちの中で、何もかも未成熟なロリ体型の『水城ゆきかぜ』という1人の少女の魅力を伝えなければ、ここに私がいる意味がない。
だが、それは出来ない。相手は聞く耳を持たないからだ。
「……くっ」
これ程斬りたくないと思った鬼は初めてだ。だが、戦わないといけない。
私はやむを得ず抜刀の構えをした。
「雪風様、ここは拙僧にお任せを」
「下がりなさい、分針。あと近寄らないで」
ブンシン……修行僧みたいなハゲ……剃髪のガタイのいい男の鬼だ。
仏教徒だろうか、なんて考えていたらブンシンはY豚ちゃんに痴漢行為をして手を撃たれていた。
「触んな、このハゲ!」
「拙僧は女体を触らないと力が発揮できぬので」
「次やったら、太陽で炙るから」
「恐ろしい」
私はお前が恐ろしいよ。
痴漢はされたことがあるから解るけど、実際に触られるまで気配を感知出来ないことが多いのだ。
触ってくる、というのが触られる前に気づける相手というのは二流の痴漢師のする事で一流の痴漢師は触るその時まで気づかせないものだ。故にこのスケベ僧侶は玄人だということが窺える。侮れない。
警戒心を高めた。油断できない。
「おぉ、これは素晴らしく柔らかい尻ですな。指がどんどん沈み込んでいきますぞ」
だというのに、いつの間にか背後をとられてお尻を揉まれていた。
「あ……あああああ!! クソッタレェー!!」
刀を横一閃したが、分針はヌルっと舐めるように躱すと今度は両手で胸を鷲掴みした。
「ひぅっ」
「なかなかの弾力。餅のように柔らかく、まろやかでいつまでも揉んでいたい素晴らしいおっぱいですな」
「いいなー、分針殿。俺も揉みたいな」
「童磨様も是非」
「乗るな、頸を斬るぞ」
弐の型を使ったが、僧侶は全て躱しきると跳んで距離をとる。
「変態が二人もいやがる」
「アンタも含めれば三人よ」
「童磨と雪風とそこの僧侶の三人……三鬼か」
「私を含めないでよ。まったく……コイツは鳴柱って奴に対する切り札だってあのお方は言うけど、ただのスケベ鬼じゃない」
「えっ、私こんな変態を相手にしたくないんだけど」
「何言ってんの? 相手するのは鳴柱よ」
「だから、私が鳴柱だ」
「え?」
「え?」
普通、柱って気づかね?
コホン、と咳払いしたY豚ちゃんは分針に改めて指示を出す。
「殺りなさい、分針。あのお方の期待に応えなさい!」
「拙僧、野郎の期待になんて死んでも応えたくないで御座る」
「…………」
「なんで生かしておくの?」
「そんなの私に聞かないでよ!」
「拙僧は至高の領域に至る女体を味わうため、永遠の時を生きていたいで御座る」
最早、何も言うまい。
ただ一言だけ言うなら、鬼舞辻無惨は鬼にする相手は選べ。
私はさっさと世のためにならない害悪の頸を斬るため、霹靂一閃の構えをする。スケベはY豚ちゃんにセクハラしようとして、返り討ちにあっている。
チャンスだ。
「霹靂──―」
「おっと、そこのおっぱいちゃん。拙僧の血鬼術にかかっておいて動いていいのか?」
「なに?」
スケベは嗤う。キモい。
「拙僧の血鬼術は痛みの感じない小さな針で心臓を貫くのである。すぐに塞がるが、拙僧の血鬼術の真骨頂はここからだ。さあ、出てくるのだ。内なる存在をこの世に呼び出せ!」
何かが体を引き裂いて分裂していく。
私をサナギとするなら、今分離というか剥離していると言うべきか解らないけど……黒髪垂れ目の儚げで優しげな顔立ちの穢れを知らない美少女がドサッと剥がれ落ちた。
「イタタぁー……どういうことでしょう?」
美少女……まだ対魔忍とか知らない純真無垢だった16歳頃の私がお尻を擦りながら状況を飲み込めずにいるところを私は羽織を着せてあげた。
鬼紹介。
分針。
元は修行僧であり、修行しながら気に入った可愛い女子がいたら尻を触って胸を触って感謝と感想を述べていた。鬼になったのは、たまたま女体化していた無惨にセクハラした結果、心臓を貫かれ、なんやかんやで鬼になった。以降は人を食う代わりにセクハラ及び痴漢行為することで力を得ていた変わり者の鬼。セッ○スはしない。あくまでセクハラと痴漢行為が主となっているスケベ僧侶である。
血鬼術『分かれ針』
超極細の痛みなんて微塵もない刺されたか不明の針を貫通させることで、対象を本体と分身に分ける。分身は普通の人間と変わらず本体が死ぬか分身自体が死ぬかで消える仕様で、もし鬼殺隊の人間にやれば同じ実力を持つ自分自身が出来上がってしまう。例えば、恋柱にやったら恋柱が二人になるようなものだ。つまり、おっぱいが4つになる。最高か!
今回、我らが変態主人公に血鬼術を行使した結果、何かの手違いで綺麗なのが分離してしまった。本当なら、汚いのが出る予定だった。