対魔忍になりたかったのにどうして鬼殺なんだ!?   作:大栗須

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フライングこそこそ噺

現在の柱の人員は岩柱、炎柱、音柱、風柱、恋柱、花柱、蛇柱、水柱、蟲柱です。

頭対魔忍の生存と鬼になったことについてはトップシークレットで柱のみに共有されています。
当初、即刻討伐すべきと主張したのが炎柱と風柱と岩柱と蛇柱。反対したのがお館様です。残りが中立です。
文の内容を出したことで、音柱と花柱が反対。後に話し合いで蟲柱と風柱も反対に回ります。その後、偶然にも頭対魔忍と交流(餌付けされてた)していた恋柱の話によって、経過を観察することで落ち着きました。

ここで討伐に乗り出せば、頭対魔忍は頭対魔忍をやめてマジモードに入って鬼殺隊と敵対してギャグ要素抜きで殺しにかかるので、ある意味で英断です。



第33話

 鬼というのは不便だった。

 日中は陽光の当たらない場所に隠れなければならず、もし当たろうものなら立ちどころに炎上して燃え散る。

 炭治郎くんに付いていくと決めたものの、こればっかりは足手まといになってしまうのでどうしたものかと悩んだ。

 禰豆子ちゃん専用のあの箱が欲しいところだ。私自身が箱になってもいいが、それだと意味がない。というか、誤魔化しが出来なくなったのが辛い。体がムズムズしてムラムラして落ち着かない。声を押し殺して一発抜いたら、炭治郎くんに匂いで即バレして無知故の純粋なセクハラをされた。

 そんなこんなで心優しい農家に籠と竹を貰って即席の日除け籠を作り、それはもう美しく可愛らしさ満点のロリっ娘に変身して籠に引き篭もって炭治郎くんと一緒に浅草に着いた。

 

 浅草は都会なので人通りが多く、こんな所にいる鬼といえば……ドスケベ未亡人とクソガキくらいだと思われる。あとはワンチャン鬼辻舞……鬼舞辻無惨だ。

 浅草に入る前あたりの人目につかないところで籠から出て街中を歩くと、早速ナンパされた。

 ゴブリン並みのエンカウント率だ。次から次へと性懲りもなく現れ、行く手を阻むのは割と鬱陶しい。

 都会というのは私にとって鬼門だ。無遠慮に投げられる視線の数々、その多くが性欲にまみれた野郎ばかりで女性が含まれても大体が羨望やら嫉妬などだ。中にはレズっ気のある人間が、舐めるように見ていたのだが気にしてはいけない。

 人間であった頃なら、この手のナンパは上手く捌いていたのだが、ここで鬼になったデメリットが発生していた。

 なんてこと無い。ちょっと付いていって一発抜いてあげようかな、という痴女的……ビッチ的な誘惑がチラつくのだ。

 ここで間違えてはいけないのが、対魔忍は決して痴女やビッチではないということだ。

 いくら触手やらオークによって凌辱されているとはいえ、彼女たちは大真面目に挑んでいるのだ。決して好きで犯されてるワケではなく、大真面目に馬鹿正直に突っ込んでいった結果、ナニを突っ込まれてるだけだ。今ここでノコノコついていくのは、対魔忍の名折れだった。

 ここは炭治郎くんをダシに離脱しようと試みるも、肝心の炭治郎くんは忽然と姿を消していて彼が迷子になったのだと確信する。

 この浅草での出来事は私がいなくても何とかなり……そもそも炭治郎くんが鬼辻舞の匂いを覚えてなきゃダメじゃん。いけね、ヤツの血を持ったままだった。先ずは炭治郎くんに嗅がせて、その後に未亡人に渡さないといけない。

 でも、前世にいた東京より人口密度は少ないとはいえ、人が大勢いる中でどうやって捜せばいいのだろうか。

 

 そうして性懲りもなくエンカウントしたナンパを退けようとしたが、このナンパ野郎がしつこかった。

 不屈の男だった。まさか押せばいける、なんて考えてるのかもしれない。だが、誘い方が下手くそだった。イタリアに行って修行してから出直してこい! 

 

 勘弁してくれ。

 

 そう思った矢先。

 

「家内に手を出すのは止めてくれないか?」

 

 何言うてんねん。

 

 ナンパ野郎が伸ばした手を掴んだのは、水柱の冨岡義勇だった。

 あれ、ここに何故いるのだろう。まあ、私が鬼の始祖を変態に仕立て上げていたくらいだし、イレギュラーな事態が起きるのは仕方ない。新たな上弦とか出てこないよね。出来れば、戦力の底上げでお願いします。

 よし、とりあえず逃げよう! 

 

「さらば」

 

 どんな命令が下っているか分かったもんじゃない。もし、討伐命令が下ってたらとてもじゃないけど捌くのが面倒だ。ガタルカナルの日本軍みたいな状態で2年も耐え忍び、鬼を殺し回っていたのだが、人間だった時より弱体化している。ぶっちゃけ常時発情している状態で動きが緩慢になっている。そんな鬼になったから死なないとはいえ、こんな状態では柱との戦闘になれば頸を斬られかねない。鬼舞辻だったか鬼辻舞だったかの頸を斬るまでは斬られるワケにはいかない。

 と言うワケで人混みの中へ消えようとしたら、手を掴まれた。

 

「行くな。話がある」

 

 くっ、逃げられなかったか。仕方あるまい。いざとなれば、殺してでも逃げなければならない。炭治郎くんや竈門家の人たちが平穏に暮らしていけるようにするためには、鬼舞辻無惨は殺さなければいけないからだ。例え、鬼殺隊と敵対してでもやり遂げてみせる。

 おっと、いけない。私はまだ対魔忍されてないから死ぬワケにはいかないのが本音だ。

 

 近くに宿を取っているらしい。絵面が完全に女を連れ込んでナニをしようとする男女に見えなくもなく、いよいよ持って逃げ出したい。というか、炭治郎くんと逸れたままだけど大丈夫かな。

 心配であるものの、話し合いにおいて弱味を見せるのはマズい。

 

「鬼になったのは本当だったか」

 

 部屋に入り、対面に正座した義勇が口にしたことは確認だった。

 

「斬るか?」

「お館様から斬るなと言われてる。それに俺はお前を斬るつもりはない」

「むっ、そうか」

 

 お館様の意図は大体読める。鬼舞辻無惨を殺すために全力を注いでいるので、鎹鴉に監視されて人を食わないでいることを察している状態にいる今の私を殺してしまえば鬼舞辻無惨を殺せる確率のある戦力が減ってしまうので「殺すな」という命令が出るのは理解できる。問題はそれをどこまで守ってる隊士がいるかだが、ここ2年間で蜜璃との接触以外で鬼殺隊の隊士と接触してないので判断が難しいところだ。蜜璃からの情報だけでは判断が難しい。

 ん? 待てよ。

 鴉に監視されてたってことは私が適当な男と致そうとして逃げ出したことも見られているって事だよな。そして、報告されている。毎日のオ○ニーも監視されてる。で、報告されている。

 

 生き恥だわ。

 

「話とはなんだ?」

「お館様から監視するよう言われた。もし、人を食うようであれば斬れとも言われている」

 

 この場合、どっちの意味での食うなんだろう。性的な意味だったら、いよいよ以って決死の覚悟を決めないといけない。眠るだけで回復できるようになりたかった。

 

「炭治郎くん……ここまで来るのに一緒だった男の子には何かしら説明してるか?」

「鴉が説明しているハズだ」

 

 それで伝わってなかったら、どうするつもりだろうか。

 というか、監視されるなら真菰ちゃんとかカナエとかしのぶちゃんとか蜜璃にしてほしい。女性隊士でないと、男性隊士が一緒だと色々と辛い。

 

 難儀な体になってしまったな。

 

 そう思った時だ。

 

「うっ……」

「どうした?」

 

 発作が始まった。

 詳細を話すとアダルトになってしまうので割愛するけど、要するに物凄くアダルトな事したいという飢餓状態が始まった。

 平時ではオ○ニーして誤魔化してきたが、ここ最近は全くご無沙汰な状態だ。間隔も短くなってる気がするし、いよいよ持って自分を抑えるのが難しくなってきてるかもしれない。

 背に腹は代えられないか。覚悟を決めろ! 目的のために手段を講じている暇はないんだ!! 

 

「義勇、私を斬りたくないのであれば頼みがある」

「なんだ?」

「私を抱いてくれないか?」

「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………はい?」

 

 

 よくわからん謎の顔を義勇はするのだった。

 

 

 




次回、R-18展開(詳細は省く)をします。要するに事後からスタートです。
触手やオークによって散らされるハズだった処女が、全く別作品のキャラによって散らされる。これもまた『寝取られ』というヤツなのかもしれません。

今回、炭治郎くんは鬼舞辻無惨と遭遇しません。なので、鬼にされるモブリア充がいないので珠世様と愈史郎との接触が無くなり、浅草は人混みに酔ってうどん食って終わりました。

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