対魔忍になりたかったのにどうして鬼殺なんだ!?   作:大栗須

37 / 39
お久しぶりです。

エタっていたというより、アダルトversionのネタがアオカンネタをぶちこむかで悩んだ結果、躓いてしまいました。

間隔は空きますが、更新していきたいとおもいます。



第37話

「キサマァー! 何故、甘露寺蜜璃の隊服をアレにしたァーッ?」

 

 鬼殺隊本部。縫製所に怒声が響き渡る。

 見目麗しい誰もが見惚れる凛とした美女が、眼鏡をかけた隠の男を絞め上げていた。傍らではプスプスと煙を立てて燃え散った隊服がある。

 自分のことを美女と言える自意識過剰女は私こと、なんちゃって秋山凜子です。絞め上げられているクソ野郎は前田まさおプロデューサーだ。

 いつかは絞め上げねばならないと思っていた。奴はとんでもないものを盗んでいきました。それは読者と私のスケベ心です。

 私は鬼殺隊への復帰を認められるも、鬼となったので要注意なのと他の隊士との心情問題があって階級は降格して最初からやり直しとなったのだが……隊服を受け取ろうと前田プロデューサーと接触し、和やかな会話からスタートして絞め上げていた。

 

「ぐあああああ! り、凜子様! 堪忍です! 私は良かれと思ってやっただけなのであります! でなければ、私は自らの性癖を曲げてまでしませぬ!!」

「ハァッ? 曲げてんじゃねーよ、バ隠! テメェから性癖抜いたら何も残らないんだよ! アイデンティティの喪失だ! 人生リセットしてやり直してこいや!」

「何を言ってるか理解できませぬが、申し訳ありまっせぇぇーん!!」

 

 ゲス眼鏡を退治し、平和になった。

 変態から変態性を抜くとか、何を糧に生きてるのか不思議に思えてくる。なんでこんな変態を相手にしなければいけないのかわからないな。私は至って普通のショタコンでロリコンだ。

 

 それはさておき。

 

 新しく隊服を渡され、早速着替える。

 露出プレイの趣味は無いが、上着に関してはすぐに脱衣可能というエロ仕様だ。羽織はどうなっても構わないが、さすがに隊服も脱衣する展開まで持っていかれるのは勘弁願いたい。改めて言うが、私に露出の趣味はない。しかし、心なしか胸が苦しい。

 

「前田、寸法を間違えていないか? 胸が苦しい」

「2年前の記録を基にしたのですが、改めて計った方がよかったでしょうか?」

「実年齢は22歳だが、肉体年齢は20歳だ。なんなら、10歳くらいの子供用の隊服にしてくれても──―」

「今のままでお願いします、凜子様」

 

 コイツ……! 

 

「胸が大きくなったかもしれないから、改めて計ってくれ」

「わかりました」

 

 で、女性の縫製係が計ったところ驚愕の真実が白日の下に晒される。

 

「胸が一回り大きくなっているだとっ?」

 

 嘘だと言ってくれよバーニィ! 

 敬愛する秋山凜子様がグレネードキャノンの『G』だが、今の私は破壊天使砲の『H』だった。まさか鬼になって火力が上がったとでも言うのか。

 まあ、大きくなったのは仕方ない。女性隠の目が親の敵を見る目となっていたが、気にしてはいけない。ここで『胸が大きくなっても肩が凝るし、胸周りは視界が悪い』なんて言おうものなら、人の身のまま鬼となってしまうだろう。

 服は作り直しが決まり、今のところは我慢だ。

 それとは関係ないが、お館様は私が書いていた本を所持していたがあまね様や五つ子ちゃんにバレてないのだろうか。チートな先見の明があるし、夫婦間の火種となるって直感して捨てているに違いない。まさか鬼に関係しないからってことで発揮してないってことはないハズだ。きっとお館様の体に縛られた痕があったのは気のせいだ。

 そんな事を考えていた時だ。

 

「アンタ、どうして……!」

「んー?」

 

 獪岳がいた。

 驚いてるが、同時に怒り出した。

 

「死んだハズじゃなかったのか!」

「神の子イエス・キリストは死後3日経って生き返ったって言うし、きっと私は神の子イエス・キリストの末裔なのだろう」

「ンなワケねぇだろうが! アホなこと言ってんじゃねーよ! アンタが死んだって聞かされて、あのカスはおかしくなるし、師範は悲しむし、生きてるなら生きてるって言えよ!」

「鬼となってしまったから、伝えられなかった。あの責任感の強い爺のことだから、腹を切って詫びようとするだろうから隠していた。折を見て伝えに行こう」

「ハァッ? 鬼っ? アンタが? どうして?」

「鬼舞辻無惨の血を体に受ければ例外なく鬼となる。それだけの話だ」

 

 現状、鬼舞辻無惨と戦って鬼殺隊の勝機は薄い。その気になれば、いくらでも人を鬼にできるのだから、人を鬼にさせないように封じる手段が必要となるだろう。それは珠世……未亡人の研究開発待ちである。

 私の現状を知った獪岳は深々とため息を吐く。

 

「ちゃんと師範とあのカスにも顔を見せろよ」

「わかってる。なんだかんだと獪岳は良い奴だな」

「本当に良い奴なら、あの時あんな事しない」

 

 あんな事とは寺にいる子供たちを鬼に売り飛ばしたことか。私から何も出来ないので、こういうのは獪岳自身が決着をつけなければならない問題だろう。せめて悲鳴嶼さんが生きてる間に何とか解決してもらいたいものだ。

 それにしても、解せないことが1つある。

 

「カス呼びしたら駄目だ。きちんと善逸って名前で呼んであげないと駄目だぞ」

「ああ? カスにカスって何が悪い? アイツが俺を超えるようなことを出来たら、認めてやるよ」

「捻くれてるな」

「アンタみたいな変態に言われたくない」

 

 おい、私を変態呼びするな。至って普通の鬼だぞ。変態なのは鬼舞辻無惨だけだ。

 その場で別れて私は、ようやく蝶屋敷へ向かう。皮膚が日光にさえ当たらなければ良いというガバが見つかり、日傘で日光回避をする。体が燃えるように熱いが、発情している訳でないので問題ない。

 先ず出迎えてくれたのは花子ちゃんと禰豆子ちゃんだった。

 鬼殺隊に保護された竈門家の人々は、蝶屋敷に身を寄せて手伝いをしながら日々を暮らしているらしい。ちなみにここにくる鬼殺隊に属する人間は、総じてあからさまでないものの幼児退行し始める。

 バブみを感じてオギャる理由が葵枝さんの母性によるものだった。

 親を鬼に殺された少年少女が多い鬼殺隊で、大家族を支えてきた本職のママは劇薬だった。おかげで蝶屋敷の満足度は水龍敬ランドを超えた。私は人妻にバブるより、人妻が快楽にバブる方が好きなので関係ないがな。

 二人して心配なのは、やはり炭治郎くんのことだった。一家の大黒柱を務めてきたし、それにブラコンの波動がある二人からしてみれば炭治郎くんが命を懸けて鬼退治していることが心配らしい。

 私も母蜘蛛という母性マシマシのおっぱいデカい女鬼と遭遇した炭治郎くんがバブり、美味しくいただかれないか心配である。

 そういう心配とは別に、更に二人は不安なことがあるらしい。

 何なのかといえば、ある少女が原因だった。

 

「カナヲちゃん、久しぶり」

「あ……えっ……?」

 

 コインを丁寧に磨いていたカナヲちゃんが驚き、ワタワタと慌てて投げて判断を委ねようとして躊躇った結果、手元が滑って落とす。

 ちょうど真下に転がってきたので拾い上げ、カナヲちゃんに渡して上げる。

 

「大きくなったね。成長したね。炭治郎くんのおかげかな」

「…………」

 

 無言。これはなんて答えればいいのか解らないという感じだ。

 経緯を簡単に説明して理解してもらったものの、カナヲちゃんは何も応えられずコイントスした。

 表が出た。

 ふるふると首を振り、彼女は震える声で言う。

 

「お、おかえりなさい」

「うん、ただいま」

 

 どうやら2年の歳月は彼女に人間らしさを取り戻させたらしい。

 そして、カナヲちゃんは炭治郎くんラブに傾倒して竈門家のブラコンたちの嫁姑問題が発生しようとしていた。

 

 鬼まったく関係ないなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。