対魔忍になりたかったのにどうして鬼殺なんだ!?   作:Meat Toilet

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第4話

 最終選別が終わった。

 大勢のショタが生き残っていてワッと押し寄せてきた。

 誰かが私が群がる鬼を1人で一瞬で片付けていくのを見ていたらしく、その話を広めていたようでメチャクチャ話しかけられた。キラキラした目を向けられると、お姉さんオオカミになっちゃうけどいい? 私にショタ食いをさせたいの? 

 そんな冗談はさておき。

 連絡係の鎹烏……私だけどこぞの珍妙なタンポポと一緒の雀が谷間に入り込み、玉鋼を選ばされた。どれも一緒じゃね? 何か違いがあるのかな。ここは目を閉じて手に掴んだものにしておこう。

 そうして、選んだ後に採寸をする。

 

「是非とも貴方様に似合う隊服を作らせてもらえないでしょうかっ?」

 

 眼鏡をかけた全身真っ黒の男の懇願には、ちょっとドン引きすると共に妙な親近感が湧いてくるのだ。同類の気配が漂ってくる。

 

「貴方の名前は?」

「前田まさおと申します」

「私は秋山凜子だ。貴方とは末永い付き合いが出来そうだ」

「恐縮で御座います」

 

 交わした言葉こそ少ないものの、私はこの前田という男とは心の奥深くで解り合えている気がした。魂が共鳴しあっているとでも言えるのかもしれない。

 前田の芸術性ならば、私の要求を言わなくても理解してくれているに違いない。そう確信できるのだ。

 などというやり取りがあったものの、やはり手鬼を作った鬼舞辻無惨は赦せない。脳内だけでも、屈辱のメスイキさせておこう。女体化もショタ化もしてるから、一粒で三度楽しめる最高の鬼だ。わからせも良いけど、やっぱり触手か巨根だろう。モモタロスの声で喘ぐのか。どちゃくそヌけるわぁー。

 そんなこんなで師範の家に帰ると、私は戸をノックした。

 

「師範、貴方の弟子が帰還しましたよー」

 

 引き戸が開き、師範を窒息させてやろうと思ったら見たことのある顔の大男が現れやがったのだ。

 

「やっぱり、凜子じゃねぇか! お前も鬼殺隊に入ったんだな!」

「……長兄」

 

 アイエエエ!? 長兄!? 長兄ナンデ!? 

 私がここにいることは知らないはずだ。クソッ、師範がリークしたのか! とんでもねぇ師範だな! 普通そんなことする!? もっと段階踏ませてよ! 大事でしょ、そういうの! 

 

「派手に混乱しているようだな、おい。大丈夫か?」

「……何故、ここに?」

「俺は派手な忍者だぜ。お前が桑島さんのところで世話になっていることくらい把握してたっての。最終選別を突破したんだから、祝いに来るのは当然だろう?」

「長兄に祝われていい人間ではない」

「あれは弟が悪い。お前のせいじゃねぇよ」

 

 どうやら把握済みらしい。なんとも面倒な忍だな。これでも優秀な忍者であるけど、純粋な戦闘能力なら私が勝てる。その代わり、諜報とか潜入は長兄が強い。ほら、私は捕まってエロいことされるところからが本番だから。でも、あの時はうっかりやらかした。エロパート来たぜ! と歓喜して演技のつもりで抵抗したら勢い余ってクリーンヒットしちゃったので申し訳ない。

 長兄に案内されて家に入って居間に向かうと、師範が鍋をやっていた。これは牛鍋か。

 

「おお、帰ったか凜子。無事に帰ってくると信じておったぞ」

「初日以降は鬼が出てこなかったので余裕だった」

「何匹殺した?」

「たぶん30くらい。一気に来たから数えてない」

「「30!?」」

 

 詳細を伝えると、2人揃って愕然としていた。ついでに藤襲山の木を伐採したことや火を起こしていたことを話したら、どちゃくそ怒られた。やっぱり産屋敷家で管理・運営している私有地だったようで木を斬り倒して燃やしたのはダメらしい。きちんと謝らないとね。

 そんな話をしながら、鍋が煮えたようなので3人でがっつく。

 

「ところで、長兄よ。嫁は何人作った?」

「派手に3人だ」

「地味だ。男なら、愛人も含めてその10倍は囲め」

「馬鹿か? 俺は嫁以外に勃たねぇから要らねぇよ」

「嘘を言ったら駄目だぞ。私の発育した体を見て勃ってた奴の言葉ではない。お前のナニは飾りかぶっ!?」

「飯時に下品な話をするでないわぁーっ!」

 

 ビャァァァァァァァァァァ!? イタッ、イタァァァァァァァァァァァァイッ!! 星、星が目の前をキラキラ飛んでたんだけど! 視界が明滅したよ!? メチャクチャ痛いんだけど! 雷落ちたような衝撃が喰らったんだけど、私の頭ダイジョーブ? 頭蓋割れてない? 師範、テメェこの野郎!! 

 

「師範、痛い」

「黙って食わんか!」

「乙女の頭に拳骨するなんて容赦のない。そんなんだから、嫁を貰えなかったんだ」

「余計なお世話じゃ!」

「師範こそ、黙って飯を食べないのか?」

「誰のせいだと思っとるんじゃ! 誰の!」

「長兄だな。長兄が派手派手言うから師範に怒られたじゃないか」

「地味な責任転嫁するな。それと人の思い出したくない過去を地味に掘り返すな。お前で興奮するなんて末代までの地味な恥だ」

 

 そこまで言う!? 

 

「こうなったら、長兄の嫁より美人になって後悔させてやる」

「それは派手に無理だな。俺の嫁は世界一の美女だからな」

「爆死しろ」

「そいつは派手だな!」

 

 派手も何もないと思う。長兄の言語は一体全体どうなっているのだろうか。

 忍だった頃も感じていたけど、全く忍んでなさそうな様子に忍者の定義ってなんだっけと疑問になってしまう。忍者……特にくノ一は潜入先で捕まってエロエロなことされて快楽堕ちするのが仕事だろう。私の対魔忍歴は伊達ではない。しかし、この世界では捕まったら即死亡なのでおちおち捕まってられないのが悲しい。くっ殺プレイはいつになったらできるのだろうか。対魔忍だから、寝取られになるのか。でも、現状で私はフリーなので寝取られにはならないから、無理やり系だろうね。

 というか、長兄の嫁が三人いるということは全員が対魔忍されたら長兄はどんな状態になるんだろう。性格的に秋山達朗状態にならないだろうな。なったら面白そうではあるけどね(ゲス顔)

 ここは対魔忍時空ではないので、そんな展開はないので胸の内に留めておいて私は予てよりの疑問を投げ掛ける。

 

「長兄は本当は何しに来た?」

「様子の確認に来ただけだ。お前みたいな鬼殺とは縁が無さそうな奴がやっていけるのか不安でな」

「長兄は忍者らしくない」

「派手に抜けたからな。俺が柱になってお前がまだ一般隊士だったら継子にしてやるよ」

 

 柱って……鬼殺隊の定員9名の最高位だったっけ。階級が上がるに連れて対魔忍される可能性があるなら喜んでなりたいけど、そんなの起こりそうにないので絶対に遠慮したい。でも、継子にするってことは次の柱になる可能性があるってことだ。えっ、長兄は可愛い義妹を殺したいの? 

 

「柱になる前に死なないことを願っておこう」

 

 ところで長兄の嫁とは誰の事だ……ああ、須磨、まきを、舞鶴の賑やか三人衆か。長兄にゾッコンだったし、出ていく時も一緒だったから、そのまま三人がくっつくのも納得。仮にくっつかなかったら、対魔忍になってそう。でも、嫁がいるのに命懸けの鬼殺してんのか。罪悪感とか何も感じないで真っ当に生きてればいいのにと思う。まあ、そうなると家計は火達磨なのである意味で鬼殺隊に入るのは正しいのかもしれない。

 それにしても、牛鍋は美味しいな。師範の作る牛鍋は前世も含めると、五指に入るくらい美味だと感じさせる。最も美味しいのは自分で作ったふわとろのオムライスだがな。はい、ナルシストだと思ったら教えてね。私が妄想で触手攻めしてあげるから。

 牛鍋なんて前世では食べたことないから、この時代に来て師範に食べさせられる前まで食べたことなかった。何故、前世では無くなってしまったのだろう。似たような料理ですき焼きはあるのに。牛肉が美味しいの。甘くて柔らかくてとにかく美味しい。語彙力なんて無い。

 そうして、また牛肉に手をつける。

 

「野菜も食わんかァ──―!!」

 

 おぉう、脳細胞がフルボッコだぜ。

 

 

 

 

 




女体化した無惨様のエロ同人あったんだけど、あれってヌけるよね。脳内でCVを再生したら、モモタロスが他の鬼とよろしくしてるって考えると……うん、これ以上考えるのはやめましょうか。女体化無惨様はエロい。それが世界の真理です。


次回は明日の夜9時に投稿します。

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