京の都で連合軍が到着してから間もなく俺が鬼と内通している噂が流れた。理由として先ほどの戦いで追撃したのにどちらも傷を負っていないという点や今までの待遇など噂が絡み合って噂が流れていた。
もう噂の出どころは正直に言ってもうわかっている、剣丞君が流して俺を不幸にさせたいだろうな。別に俺を恨むのは良いけど今は戦いの最中だからそれだけはしてほしくはなかったかな。
こうなると簡単に軍勢を動かせなくなるだからな、これからの大戦に響きそうで怖いけどここはもう久遠を信じるしかない。それは置いといて今はゆっくりと休んで状況を整理していた。
そして考えても考えても今、攻めても勝ち目はないからまずは今よりも大きな連合軍を作りそして連携を強化してから攻めるべきだと考えていた。それが安全だし何より向こうはそれなりに準備もしているだろうし無策に攻めるのはまずいと考えていた。
しかし、俺の意見にどれだけの人が賛成をしてくれるのであろうか、俺の考えが正しければほとんどの者は俺の考えに賛成してくれないだろう。勝てない戦だとしても戦うしかないのかと思いながら次の戦いの準備をしていた。
そんな時に一葉が俺の様子を見に来てくれた、どうやら疑われている俺を心配で来てくれたらしい。その思いは本当にうれしいが今は一葉まで疑われて連合軍が崩壊しないようにしてほしいとお願いをして俺にあんまり近寄らないでほしいとお願いした。
ここで一葉まで疑われたらもう連合軍を止める者はいなくなる。それだけは阻止をしなければと思いでわざと一葉には当分の間は近くに来ないでほしいと伝えて一葉もそれに承諾してその場から立ち去った。
それから連合軍、全軍で越前に向かって進軍を始めていた。そして連合軍はもう戦いに勝つような余裕が見えていた。確かにこれほどの軍が破れるとは普通に考えればないのだが今回の相手は鬼でありそれはまだ未知の領域と言っていい、それで必ず勝てるという自信は命取りになる。
俺は越前に入る前に作戦会議を開いたのでそこで俺の考えをみんなに伝えた。
「この場で話すことを許してくれた皆さんにまずは感謝いたします。それで俺が思うことを伝えます。まずは今回の戦いは余りにも無計画な進軍の速さに鬼の未知数の力などがありこれは大変危険な状態となっていると思います。ですからここからは慎重を重ねて進軍したほうがよろしいと思います」
俺がそう言うとまず反論してきたのはエーリカであり、鬼は満月になると強くなると言ってこのままでは満月の時に鬼の本拠地に到着いたしますと言ってきたがそれはただの言い伝えであり証拠がない。俺はならばと思いで返した。
「それはただの言い伝えです、そんなことで判断しては軍が壊滅になります。まずは現実にある情報を手に入る必要があります。もし言い伝えが正しとすれば鬼たちは元々地獄にいると言われています。それならば地下から出てくることが十分と考えられます。これから行く先の地図をここにあります。もしこの地形で伏兵や分断をされたらどれだけの被害になると思っているのですが」
「しかし、あなたが見ただけではありませんか。そんなことを信用できません」
「ですから、俺はあくまで言い伝えだと言っているのです。これも立派な意見になると思いますか、いかがでしょうか・・・エーリカさん」
そうして必死に説戦をしていたが結局、久遠に止められてお互いに黙りそして久遠はどちらの意見を支持をするかと言い出してそれで多い方を選ぼうと言い出しそして選ばれたのはエーリカであり、俺のほうはほとんどどころか支持者はいなかった。
・・・敵の考えは分かっても味方が信じて行動をしなければ意味がない。俺はそれでも納得してくれそうな理由を言い何とか説得をしていたがみんなは信用されずに離れていった。
俺にはもうどうすることもできないのかしかも久遠からは今まで活躍や功を立てたから今度は後方で支援をしてほしいと言われて前線ではなかった。これだけでも十分と危ないと思いせめて久遠に前線で戦わしてほしいとお願いしたが久遠も家臣たちから俺に前線に来てほしくないらしくそれで仕方がなく後方に置いたらしい。
そうか、ならばこれ以上何を言っても無駄だなと思い何も言わずに言う通りに後方に向かいそうして再び進軍を開始した。前線部隊は破竹の勢いで城を攻め落としているらしい。
普段ならば嬉しい話だが今回は何か裏があると読んでいた。それにこのやり方、俺が今川義元を倒した時の様に思えてきた。このままだと確実にみんなが危ないと考えてはいたがどうすることもできなかった。
ただこの予想が外れてくれるように願うばかりであった。ついでに一葉も後方で待機していた。理由は兵力が少ないことが一番であり次は公方様でもあり戦場には出したくないというみんなの気持ちがありそのために後方にいた。
ここで暇と言って何か話をしてほしいと言ってきたので俺は過去の話をした。それはこの世界に来る前にいろんな世界を渡りこの世界に来たことを話していた。するとここで一葉がそう言えば主様は一度死んだのだなと言われたので俺はそうだと言うと
「神である主様を殺せるほどの人物はほかの世界にいるのじゃ、余もそれと出会いたいものじゃ」
「うんー、その時の俺は非常に弱まっていたから倒せただけだと思うけどね。その前にとんでもないことをしていたしその作業にほとんどの力が持っていかれてそれがここに来ても神に完全に戻り切れない原因となっているかな」
「その作業はどのような物だったのじゃ、余は気になるのじゃ教えよ」
俺は別に人を生き返らす作業をしていただけだよと言った、するとびっくりするようにそのようなことができるのかと聞いてきたので出来ますよ、普通の人ならば一日千人ぐらいはできますよと言った。
ならば主様はその時、どれぐらいの人数を生き返らせたのじゃと言われたので俺は一人だと言ったらどうしてじゃと聞かれたので
「まあ、その人は余りにも強い力を持っていたからね。こちらもかなり無理をして何とか生き返らすことができた。その人はとても感謝して元居た世界から俺みたいに旅に出たよ。今でもどこかで元気にしていると思うけど」
そう伝えると一葉はその人はどんな人なのじゃと聞いてきたので別に話しても良いかと思い話した。
「その人は元々いた世界ではソルジャーをしていてそのソルジャーの中でも最強と呼ばれていて英雄とも言われていた。そして俺みたいに翼がある・・・まあ、片翼しかないけどそれでもその人とはとても仲良くできたよ。何かと話が合う中であり戦友とも呼べる中であるからな。一葉も出会えばその強さにかっこよさに間違いなく惚れるよ」
一葉はならば出会いが来ることを願うばかりじゃと言って離しを楽しんでいた。すると前線のほうが少しおかしな気配をしてきたので気になって俺は鳥の目で確認してみるとそこは鬼が案の定、地面から出て来て連合軍を奇襲していた。
そして連合軍はそれに対応できずに大混乱をしていた。このままでは全滅になると思い俺は自分の部隊たちに
「皆の者、味方は敵の策にはまり大混乱をしているこのままでは全滅だ。我々はこれから味方の救援に当たる。その後は殿となり連合軍・・・いや、人々の盾になろうぞ。三河の勇者たちよ、俺に命を預けてくれー!」
その言葉で部隊は声を上げて答えてくれた、そのために士気はかなり上がり味方救援のために動き出した。もちろん一葉も一緒についてくることらしい本当は危険なことだからやめてほしい思うけど彼女の性格上、聞いてくれないのは分かっているので俺は許可をして一緒に地獄となっている戦場に向かった。
そこでは奇襲で多くの人たちが襲われては食われていた、その光景を見て俺は式神も出した、バリオニクスのバリバリ、ステゴサウルスのステト、コンガヴィナトルのコンル、そしてユタラプトルのユータ、計四体の恐竜をだして総力戦の状態をした。
そして俺と一葉、三河勢は鬼の群れに向かって突撃をした。式神の恐竜も後に続いて攻撃を始めた。俺は迫りくる鬼を次々へと倒していくがそれでも数の多さには驚きを隠せないでいた。
本当にここまでの鬼を集めるのにどれぐらいの時間をかけたのであろうと思っていた。それでも何とか味方を助けてはまた次の味方を助けに向かって戦いをしていた。
それは死闘と言っても可笑しくないほどの戦いを続けていた。そのために三河勢も次から次へと倒されて行き、五千ほどいた三河勢は五百ほどまで減っていた。しかも五千のうち、二千は神の時代からの配下であり本国の一千を残し全滅した。
そして式神も死亡者が出ていた、バリバリ、ステト、コンルの計三匹は戦いにより死んでいった。残りはユータのみとなってそのユータもかなりの傷を負っていたので元に戻して傷を癒してあげていた。
しかし、命がけの奮闘もあり味方は全員助け出すことに成功した。後は退却をするだけだが鬼たちもそう簡単に逃がしてはくれないだろう。俺たちの死闘はまだ終わっていなかったのである。