剣丞と戦い、思うことはまず一つ、この子は下手な下級神並みに強い。人間では間違いなく最強クラスだ。ここまでの強さを思っている人間はあの項羽もしくは塚原卜伝以来だ。
今の俺で少しでも油断すれば負ける、ここは久しぶりに本気で行くしかない。俺はそう思い更に力を強めて攻撃をしていた。流石にここまでくると剣丞は押され始めていたが逆に言えばここまで強めないと勝てないという彼の強さには驚きを隠せないでいた。
もちろん向こうは勝負を諦めておらず必死に抵抗してきたが流石に中級クラスの神の実力を出しては流石に剣丞も対抗できないでいた。
ついでに俺も今の状態ではこれが限界であり本当に早く正式に神に戻る儀式をしないといけないなと思い始めていた。この世界は想像以上に強い人が多い、それに鬼がいるということにも気になっていた。
鬼とは昔から縁があるから最悪なことに備えるためにも今よりも強くならないといけないなと思うのだった。今の状態では酒吞童子までならば戦えれると思うがそれ以上の化け物には対抗できない。
そう、鬼たちの神、八岐大蛇には今の状態では対抗するのは無理だ。それに八岐大蛇に対抗する時には久遠たちの協力はもちろんこの剣丞君の力も必要だと考えていた。
そうも考えながら戦っているうちに向こうの体力が尽きたのか負けを認めて勝負を終えたのだった。正直に言って今の状態でここまで強いのならば彼はどこまで強くなれるのか楽しみだ。
「剣丞君、とてもすごかったよ。本当に負けると思ったよ、今回は剣丞君が体力を消費していたから勝てただけで最初から戦っていたらどちらが勝っていたか分からなかった」
剣丞くんにそう言葉をかけたが本人は何も言わずにただ俺を見つめていたがこの目は負けたことに悔しさで睨んでいた。だから剣丞君、最初から戦っていたら勝っていたかもしれないからそこまで睨んでこなくても良いでしょう。
でもここまで強いのだからプライドとか傷がついたのかと考えていた・・・あれ、こんな風に怒る人が近くにもいた気がすると思いその人のほうを見てみるとその人は俺が勝ったことで不機嫌になっていたが声をかけた。
「とりあえず勝負を置けたけど久遠、これからどうする。このまま解散か評定の続きでもやるか」
「そんなことをお前が言われなくてもそうするつもりだ。それにお前はもう帰って構わない、お前を見ているだけでこちらまで嫌になってくる。わかったか、わかったのならば下がれ」
そう言われたので俺は素直に従ってその場を後にした。本当にもう少しぐらいは仲良くしていきたいと思っているけど現実はうまくいかないな。それにあの剣丞君も何か久遠に通じるものを感じ取れただけにあってうまくできるか心配になってきた。
本当に昔から人の付き合いは下手だよなと思いながら俺は久遠の方針はきっと美濃の国に中心となるから俺は時間があるときは資金集めと三河の侵攻をすることにした。ここを統一しておかないと尾張に武田とか今川の侵攻を許してしまうから尾張を防衛する意味でもこの三河の国は是非とも統一しておかないといけないと思い行動を移すことにしたのだった。
「そんなことでこれから三河の国に侵攻を開始したいと思います、雛ちゃんに虎繁、出来ることならば今回で三河の半分は欲しいと思っている」
「いつもながら流石と言うべきでござるか、殿。相変わらず、妻には嫌われているのでござるか」
「まあね、今更始まったことではないから気にしてはいないけどね。それよりも今は三河は混乱の中の混乱で簡単に城を落とせるだろうだから出来ることならば三河のすべてが今回で手に入れば大勝利、半国ならば勝利と言うべきかな」
「流石だね~将希さんは、雛はついて行くのに大変そうだよ~」
俺はまあ、これが終わればしばらくはゆっくりできるからみんな頑張ってほしいと言って俺たちは出陣をした。これには久遠が止めることはなかった。理由は簡単だ、俺が近くにいなくなるだけでも満足なのであろう。
本当に嫌われているよな俺ってでもこれも回って回って久遠や民たちのためになれば俺は満足だ。さて、三河を早く統一して一刻でも早く兵士たちに休みを与えないとと思いながら三河に向かうのだった。
そのころ剣丞は・・・
「剣丞、怪我はしていないか。本当にあの男の加減の知らなさに嫌立ちを感じる」
「ありがとうな、久遠。でも大丈夫だ、それに今回の戦いで分かったがあの男よりも久遠のほうが優秀だよ。確かに武力だけならばあの男のほうが強いかもしれないけどほかの力、政治や知力などは久遠のほうが優秀だよ、世間はみんなあの男を評価しているけど俺は違うと思っている。本当に優秀なのは久遠だと思うよ」
それを聞いた久遠は何度もそれは本当かと聞いてきたので剣丞は素直にそうだと返した。久遠はそれを聞いて嬉しくて剣丞を抱きしめた。初めてだ、あの憎くってしょうがないあの男よりも我のほうが優秀と思ってくれる人がいてくれた嬉しさに抱きしめていた。
「あ・・あの、久遠。嬉しくてその抱きしめているのは良いのだけど・・・その、大切な場所まで当たっているだけど・・・」
その言葉で久遠は己の行動を冷静に分析したら己の胸が剣丞に当たっていることに気が付きすぐに赤くなりながら離れて剣丞に対して
「け、剣丞・・・い、い、今のを忘れないとめ、目斬りにしてくれるわ」
剣丞はそんな久遠も可愛いぞというのだった。それを聞いた久遠は更に顔を真っ赤にしながら鞘で剣丞の体を叩いていた。もう恥ずかしくてそうしないとやっていられなかった。
久遠は今までにないぐらいに人と話して楽しい気分になっていた、最近ではこんな会話をする相手がいなく不満ばかり積もっていたがこうして心の底からこうして話し合えるものができてうれしくてしょうがなかった。
次の日に佐久間が墨俣築城に失敗した報告を受けて今度は剣丞がやると己から名乗り上げた。昨日、最初の配下として木下ひよ子藤吉郎を引き連れて美濃の国に向かっていた。
「お頭、そう言えば荒木将希様とはどんな感じになりましたか」
本当に嫌な人物だ、自分が一番強いと思っていたらそれ以上に強い存在がいたことにそれにこんなに可愛い子たちに周りにいることに剣丞は強い対抗心と苛立ちを感じていた。
だから剣丞はこう考えたのであった、あの男からすべてを奪ってしまえば良いと名誉、権力、そして女性たちをすべてあの男から奪ってやると決めていた。もちろん今、配下になったこの木下ひよ子も例外ではない。
もしあの男がすべて奪われたときの顔がどうなっているのかと今から考えるだけでも笑みが出てきそうになっていた。するとその笑みに気が付いたひよ子が気になって頭いた出してきたので剣丞は笑顔で
「いや、君みたいな可愛い女の子と一緒にこうして話ができて幸せなものだなと思っていただけだよ。本当にそれだけでも良かったと思えるぐらいだよ」
「もう、お頭そんなことを考えていたのですか。その、嬉しいですけどあんまり人前でそんなことは言わないでくださいね。流石にとても恥ずかしいですから・・・絶対ですよ、お頭」
ひよ子は恥ずかしそうにしながらそう言っていたので剣丞はもちろんだよと言って剣丞たちはひよ子の友達でありこの築城に大きく関わる蜂須賀転子がいる場所に向かうのであった。
こうして将希の思うはむなしく叶うことはなくこれから剣丞は次第に次第に将希を追いつめる行動を始めるのだった。